「小型化技術を満載したモデルの特別仕様車」トヨタ iQ購入ガイド

トヨタiQは、スマートフォーツーと同様にマイクロコンパクトカーと呼ばれるジャンルに属する。iQの全長はわずか約3m。2名乗車のスマートフォーツーと大きく違うのは、iQはその小さなボディでありながら4名乗車を可能としていることだ。国内では、ほとんど売れていないがトヨタの小型化技術の粋を集めたモデルといえる。日本カー・オブ・ザ・イヤーも受賞した実力の持ち主でもある。

売れてはいないが、トヨタのもつ小型化技術を満載したマイクロコンパクトカー

iQが売れない理由の多くは、軽自動車の存在だ。軽自動車は、優遇税制があるため、iQにとって厳しい戦いを強いられている。しかし、iQは多少高価な価格帯ということもあり、それなりに高い安全装備に豪華な装備を備え、小さな高級車としての価値あるモデルだ。

また、シニア層でダウンサイジングしたいが、軽自動車やコンパクト系のハイブリッド車ではありきたりな選択と考えている個性派なら、小さな高級車でもあるiQという選択もおもしろい。

そして、今回投入された特別仕様車は、新ネッツ店誕生10周年を記念したモデルで、iQ 130Gレザーパッケージ・グランブルー、130G MTレザーパッケージ・グランブルーと呼ばれる。

iQレザーパッケージ・グランブルーは、iQ 130Gと130G MTをベースとした特別仕様車だ。レザーパッケージの装備に加え、外板色、内装色ともに、ネッツ店のチャネルカラーであるブルーを基調とした特別色を設定。外板色は、専用のツートーンカラー、インテリアは、ピラーからルーフの内張りへブルーを配色。さらに、ブルーステッチを施した本革巻き3本スポークステアリングホイール、本革巻きシフトノブ（CVT車）、シート表皮（フロント）を特別装備。色々な場所に配されたブルーカラーにより個性的なモデルに仕上がっている。夏やビーチなどで映えるとても爽やかな仕様といえるだろう。

ベースとなるiQ 130Gレザーパッケージの価格は1,830,857円。iQ特別仕様車 130Gレザーパッケージ・グランブルーの価格が1,915,527円なので、約8.5万円の価格アップとなっている。基本的にブルーステッチなど、色が違う程度。記念モデルというお祝いなのに、シッカリと価格アップするところなど、トヨタは渋いなぁと印象付ける特別仕様車だ。価格アップなりとは言えるが、お買い得感はそれほどない。

ハイブリッドばかりが注目されるトヨタにおいて、これからの未来に向けて小型化技術に挑戦したモデル。こういった個性派を価格を含め、ジックリと大切に育ててほしい。