この記事は2017年2月24日に更新されました。


購入した車を手放すときにいくらになるのかを、リセールバリューと呼びます。購入から数年後にその車が新車時の何パーセントの価格で売れるのかは、車種の人気や需要と供給のバランスによって大きく異なります。売却するときのことを逆算して、購入時のお金がより多く戻ってくるクルマを選ぶという視点で愛車を検討してみるのはいかがでしょうか?今回は、アスリートかロイヤルか、ガソリンかハイブリッドか等様々な選択肢のあるトヨタ クラウンの中で、どのタイプを選べばリセールバリューが高くなるのかを考察しました。

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  1. 目次
  2. 1 比較的高いリセールバリューをもつトヨタ クラウン
  3. 2 人気の中心は、アスリート ハイブリッド
  4. 3 ピンクのクラウンなんて、ありえない!
  5. 4 ベストなタイプ・グレード・カラーはこれだ

比較的高いリセールバリューをもつトヨタ クラウン


トヨタ クラウンは、発売1ヶ月後の受注状況が、月販販売目標である4,000台に対し6倍弱の約25,000台に達したと発表しているほど高い人気を保つ。ただし、セダンというジャンルのクルマは、日本マーケットでは絶滅危惧種。まったく人気がなく、売れているのはクラウンだけという状態。そのため、リセールバリュー(再販価格)もセダン車は超下落。買った瞬間に、車両の半額くらいの価値しか無くなるクルマも多い。

そんな状況下でありながら、クラウンはトヨタの看板車種であり、人気が高いことから比較的良いリセールバリューとなっている。ガリバーの自動車研究所調べによると、クラウンハイブリッドのリセールバリューは、新車価格に対して、3年後で59~66%、5年後で35~39%、7年後で26~30%という良好な数値を示している。つまり、7年乗っても新車価格の30%弱の価値があるということだ。

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人気の中心は、アスリート ハイブリッド


トヨタ クラウン 稲妻型のグリルをもつのがアスリート
リセールバリューは、中古車マーケットのニーズによって変化する。ただし、クラウンのような保守派のセダンは基本的に大きく変動しない。ほぼ、新車での人気がそのまま反映される傾向が強い。つまり、新車の売れ筋を参考にすれば高いリセールバリューが得られるということだ。

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トヨタ クラウン アスリートに比べると、多少おとなしめに見えるロイヤル
そうなると、現行クラウンは約70%がハイブリッド。そのため、ハイブリッド車を買うことが基本となる。ロイヤルかアスリートかというと、アスリートを選ぶほうがよい。発売直後のデータでは、アスリートが56%、ロイヤル44%となっていて大きな差はないが、中古車マーケットはスポーティグレードを好む傾向にあるからだ。

 

ピンクのクラウンなんて、ありえない!


トヨタ クラウン 話題のピンクのクラウン。
グレードの他に重要なのがボディカラー。このタイプのセダンは、白・黒・シルバーが基本。ロイヤル&アスリートも、 約9割が白・黒・シルバーというモノトーンカラーが売れている。トヨタもモノトーンしか売れないというのを十分に理解しており、ロイヤル&アスリートでモノトーンではないボディカラーは、ダークレッドマイカメタリックとダークブルーマイカしかないという状態。このことから言えることは、レッド系とブルー系を買うと、それだけでリセールバリューが大幅に下る可能性がある。よく、買取店で話題になる話で、顧客側は「私のクルマのボディカラーは、走っている数が少ない希少カラーだから価値がある。こんなに買取価格が安くなるはずがない」というのだが、希少カラーなのではなく、不人気色であるという理解が必要。基本的に、中古車マーケットも同じで、新車で不人気なカラーが中古車で人気が出るという例は稀である。

トヨタ クラウン クラウンのインパネ。リセールバリューアップには、純正ナビの装着は必須
そうなると、トヨタがCMでプッシュしまくり、前田敦子にまで乗せているピンクのクラウン。販売予定というが、もし販売された場合、リセールバリューの原則からいえば、一気に下ると予想できる。ただ、ピンクのクラウンが、100台限定などと少数販売になると話は別になる可能性がある。一定数のマニアが競って買い求める可能性があるので、逆に大幅にリセールバリューもアップするかもしれない。


ベストなタイプ・グレード・カラーはこれだ


リセールバリューを元にしたトヨタ クラウンの選び方をまとめると、アスリート ハイブリッドで中間グレードのS以上で、ボディカラーは白・黒・シルバーが、最も無難な選び方。ナビは純正、レザーシート、サンルーフなどの装備も、リセールバリューをアップさせるオプションだ。

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