メルセデス・ベンツEクラス
  1. 目次
  2. よりアクの強い精悍なフェイス
  3. 低燃費とハイパワーを両立した2リッターターボエンジン
  4. 気合のAMGラインアップ。4輪駆動モデルも登場
  5. 安全運転支援システムも進化
  6. イチオシは、E350 BlueTECアバンギャルド
  7. Eクラスを売りたい!買取相場は?
  8. Eクラスの中古車情報


より、アクの強い精悍なフェイスとなった


メルセデス・ベンツは、主力モデルのEクラスをマイナーチェンジし発売を開始した。Eクラスは、世界で累計1,200万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツを代表するモデル。現行モデルは、2009年にデビューして4年が経過したタイミングでのマイナーチェンジとなった。

今回のマイナーチェンジは、なんと2,000箇所以上もの変更が施されたビッグマイナーチェンジとなっている。とくに、昨今の低燃費化に対応して新型エンジンの投入や、安全運転支援システムのバージョンアップなどが中心だ。また、Eクラスの稼ぎ頭でトップグレードになるE63AMGのラインアップも大幅に強化された。

メルセデス・ベンツEクラスまず、デザイン上の変更部分は、Eクラスの特徴でもある4灯ヘッドライトが、最新のデザイントレンドを用いたLEDハイパフォーマンスヘッドライトとなった。さらに、ボンネット先端上部にあったメルセデス・ベンツのスリーポインテッドスターが、E250を除き、大型のグリル中央に設置された。元々シャープな印象だったEクラスだが、より個性的なヘッドライトが組み合わされたことや、大型のスリーポインテッドスターがグリルに入れられたことにより、より押し出し感のあるインパクトあるフェイスへと変身した。リヤまわりは、キープコンセプト。全体的にシャープさが増したバンパーやコンビネーションランプにより、スポーティな印象をアップしている。

 

低燃費とハイパワーを両立した2リッターBlueDIRECTターボエンジン


もっともベーシックなパワーユニットで、E250系に搭載されるのが、新開発2.0リッター直列4気筒BlueDIRECTターボエンジン。このエンジンは、世界初の成層燃焼リーンバーン+ターボチャージャー、排ガス再循環装置(EGR)の組み合わせを実現したもの。従来モデルと比べると、最高出力211PS/155kW(従来モデル比+7PS/+5kW)、最大トルク350Nm(従来モデル比+40Nm)、燃費は15.5km/L(JC08モード)と従来モデルに比べ約23%も向上している。この350Nmというトルクは、ガソリン自然吸気エンジンに換算すると3.5リッター並。これだけの大トルクを2.0リッターエンジンでアウトプットしている。もちろん、新エコカー減税(重量税、取得税 免税)および自動車グリーン税制優遇措置(翌年度自動車税50%減税)となる低燃費性能ももつ。

もうひとつ注目したいエンジンが、E350 BlueTEC系に搭載された新型3.0リッターV型6気筒BlueTECエンジン。最高出力252PS/185kW(従来モデル比+41PS/+30kW)、最大トルク620Nm(従来モデル比+80Nm)と大幅にパフォーマンスを向上。アイドリングストップ機能が追加された。驚きなのは、620Nmという大トルク。ガソリン自然吸気エンジンに換算すると6.0リッター級。E63 AMGが720Nmなので、わずか100Nmという差しかないほどだ。(数値は全て欧州参考値)

一応、E400 HYBRID アバンギャルドには、ハイブリッドシステムが搭載されている。最新世代3.5リッターV型6気筒BlueDIRECTエンジンと高性能電気モーターを組み合わせ、最高出力306PS/225kW、最大トルク370Nmをアウトプットする。燃費は、15.2km/L(JC08モード)。E250をわずかに上回るトルクだが、ハイブリッドなのにE250アバンギャルドより下回る燃費。さらに、左ハンドルのみで235万円も高価な890万円という価格では、非常に選びにくいモデルとなった。

 

気合のAMGラインアップ。4輪駆動モデルも登場


メルセデス・ベンツEクラス E63 AMG

力が入っているのが、AMGのハイパフォーマンスモデル。ワゴンだけではなく、4輪駆動の4MATICが追加された。E63 AMGがもつ圧倒的なエンジン出力を後輪だけで受け止めるのには限界があるようで、4MATICはスポーティな味付けにされている。AMG 4MATICのトルク配分は、後輪重視の33:67。高速走行時のコーナリングやコーナー立ち上がりなど、走行時の高い操縦性と圧倒的な加速を実現してる。さらに、AMG 4MATIC専用に開発された3ステージESPのトルクベクトリングブレーキ機能により、四輪駆動モデル特有のアンダーステアを検知した場合、個々のホイールのブレーキ制御を行って各輪へのトルク配分を最適化。高いハンドリング性能をもったAWDだ。

この特別なAMG 4MATICを装備し、エンジンパワーをさらにパフォーマンスアップしたE63 AMG S 4MATICのパワーは、なんと最高出力585PS/430kW(ベースモデル比+28PS/+20kW)、最大トルク800Nm(ベースモデル比+80Nm)にまでパフォーマンスを向上。4MATICの絶大なトラックション性能を生かし、0-100km/h加速わずか3.6秒(欧州参考値)と、セダンモデルとして世界最速の俊敏性を誇る。この数値は、もはやスーパーカー並だ。

 

安全運転支援システムも進化


安全運転支援システムは、進化した安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」が装備される。従来の短距離/中長距離ミリ波レーダーに、ステレオマルチパーパスカメラ(SMPC)とマルチモードミリ波レーダー(後方)を新たに追加し、レーダーセーフティパッケージに新たな機能を加えた。先行車が停止した場合に、減速して停止する渋滞追従機能を備えた「ディストロニック・プラス」にステアリングアシスト機能を追加。ステレオマルチパーパスカメラが車線カーブと先行車両をモニターすることで、車間距離を維持しながら、ステアリング操作のアシストを行う。

さらに、衝突回避をサポートするBAS(ブレーキ・アシスト・システム)プラスに飛び出し検知機能が加わった。前方を横切るクルマや歩行者の飛び出しを捉えて、ディスプレイと音で警告する。ドライバーが警告に反応しない場合は、PRE-SAFEブレーキの警告ブレーキと自動緊急ブレーキが段階的に作動し、衝突を回避、または軽減する。

また、リアバンパーに設置されたマルチモードミリ波レーダーが後方からの衝突の危険を検知すると、後続車のドライバーにリアコンビネーションランプを点滅させることで警告するとともに、ブレーキ圧を高めて自車をロックし、衝突後に起きる可能性がある二次被害を軽減するリアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム)を新たに装備した。

視界関係では、対向車や前方車などに迷惑がかからないように、自動的に照射範囲を制御し、常に最大限の視界を確保するアダプティブハイビームアシスト・プラスが標準装備された。また、日産のアラウンドビューモニターのように、クルマ周辺を俯瞰する映像で周囲の状況を把握できる安全機能「360°カメラシステム」を全車にオプション設定。だが、Eクラスは600万円弱からという価格の高級車。もはや、日産車では軽自動車にもオプションで用意される装備なのだから、360°カメラシステムくらいは標準装備して欲しいところだ。

イチオシは、大トルク620NmのE350 BlueTECアバンギャルド


メルセデス・ベンツEクラス E250アバンギャルド シート

オススメは、やはり低燃費のE250アバンギャルド。低燃費とパワーのバランスもよく、価格も655万円とEクラスの中ではリーズナブルな設定。さらに余裕のある走りというのなら、クリーンディーゼルのE350 BlueTECアバンギャルド(798万円)がいい。620Nmという大トルクなので、スポーティで余裕のある走りが楽しめる。ガソリンのE350 アバンギャルドは、872万円と高価。その上、ディーゼルのE350なら、軽油なのでランニングコストも大幅に下る。

Eクラスを売りたい!買取相場は?


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Eクラスの中古車情報