スズキブース「スズキ アルト コンセプト」[参考出品車]
シンプルながら愛らしくもあり、なかなか魅力的なNEW アルト。参考出品とあるがどうみても市販モデルそのものだろう。年内にも販売されるものと思われる。

小さなクルマ、大きな未来

 東京モーターショーでは例年、事前に発表のなかったモデルがサプライズとして登場するものだが、今年はスズキがやってくれた! かねてよりウワサがあった「スズキ キザシ」が急遽ワールドプレミアされ話題を呼んだのだ。それが本当に「急遽」だったのは、スズキブースのステージ上に貼られた「Kizashi」のプレートが、いかにも急ごしらえで後から取り付けられていたところからもなんとなく伝わってくる。
 スズキブースのテーマは「小さなクルマ、大きな未来。」。「キザシ」はちょっと例外ながら、もともと小さなクルマ造りを得意とするだけに、スズキを象徴する軽自動車「アルト」(アルト コンセプト)の市販予定モデルを紹介するほか、軽のエンジンを発電機として搭載する画期的なシリーズ式ハイブリッド車「スイフト プラグイン ハイブリッド」を出展するなど、小型モデルに関する話題が豊富だ。クルマ好きにこそじっくり見て欲しい、そんなスズキブースの模様を速報で迫る!

プレスブリーフィングを行うスズキ株式会社の中山 隆志 代表取締役 専務取締役

スズキブース「スズキ アルト コンセプト」[参考出品車]

今年30周年を迎えた「アルト」が間もなくフルモデルチェンジを行う。ベーシックモデルらしい経済性の高さに磨きをかけ、ボディの軽量化や空気抵抗の低減、さらに「パレット」に続き副変速機付きCVTを搭載するなどした。その結果、10・15モード燃費もスズキ車で最高レベルの24.5km/Lをマークするなどエコ性能は高い。スタイリングも一新されなかなか魅力的だ。発売時期は未定ながら、近々市販化される模様である。

世界戦略モデル「スイフト」とも共通するプレーンなデザイン言語を与えられた新型アルトのリアビュー

ロールーフのベーシックな軽ハッチバックだが、ロングホイールベース化で室内空間は十分に確保された。

使い勝手が良く、しかも見るからに楽しいデザインが与えられたアルトのインパネ周り。

スズキブース「スズキ スイフト プラグイン ハイブリッド」[参考出品車]

「スズキ スイフト プラグイン ハイブリッド」は、シリーズ式ハイブリッドシステムを搭載し、さらに「プラグイン」の名の通り充電が可能となっているのが特長だ。シリーズ式とは、エンジンを発電用とし主にモーター動力で走るもの。充電された電池により約20km走行出来る。それだけではかなり不安な距離だが、電池の残量が減ると660ccの軽自動車用エンジンで発電するから安心というワケだ。現時点では高価なリチウムイオンバッテリーを小型にしたことで低コストに済むところも小型車向けシステムとしては大きなメリットとなる。

バッテリーチャージの充電口はリアバンパーに設置される。

センターコンソールに小型のリチウムイオンバッテリーが搭載されている点に注目。

外観上は市販モデルのスイフトとほとんど変わるところはない。

スズキブース「スズキ アルト コンセプト」[参考出品車](左)と、初代「スズキ アルト」(右)
初代アルトは1979年当時としても驚きのロープライス「47万円」で登場。以来庶民のベーシックなアシとして愛され続け、30年の間に世界で累計1000万台という圧倒的な生産台数を達成している。ちなみに、間もなく登場予定の新型 アルトで7代目モデルとなる。

( Photo&レポート:CORISM編集部 )

第41回 東京モーターショーの見どころはコチラもチェック!