9代目 S140型 トヨタ クラウン誕生 

トヨタ クラウン 歴代モデル【9代目クラウン S140系】

クラウンらしさを求めて

トヨタ クラウン 歴代モデル【9代目クラウン S140系】

 1991年に登場したS140系「クラウン」は全車が3ナンバーボディ(4ドアHT)にモデルチェンジした。ただし、セダン、ワゴン、バンは先代S130系をベースにS140系に似せた、丸みを帯びたデザインへマイナーチェンジをして継続販売された。また、モノコックボディが主流の中で、トヨタがこだわり続けたペリメータフレームを採用した最後のクラウンとなった。 このS140系では、派生モデルとして直列6気筒3000ccとV型8気筒4000ccエンジン搭載の「クラウンマジェスタ」が登場する。前期モデルの特長としては、クラウンマジェスタと差別化した重厚なリヤデザインを採用したが、クラウンらしさが感じられなかった為、従来のクラウンユーザーには不評だった。

いつまでもクラウン

 1993年に人気の高かった先代S130系を彷彿させる高級感あるスッキリとしたリヤデザイン変更され、原点回帰を遂げた。また、平成元年にライバルの「セドリック・グロリア」Y31系に5速AT搭載モデルが登場したが、クラウンはS140系になって初めて搭載モデルがデビューした。ライバルの「セドリック・グロリア」が高級志向の「ブロアムシリーズ」と走りを意識した「グランツーリスモシリーズ」の2種類で販売戦略を行った。対してクラウンは、従来の高級車を路線の「ロイヤルサルーン系」を中心とした「プレステージサルーン」シリーズと、自らハンドルを握るオーナードライバー向け、「ツーリング系」を中心とした「オーナープレステージ」シリーズの2本立てのラインナップで対抗した。

written by ダーワ教授

9代目クラウン あれこれ

■発売期間:平成3年(1991)年〜平成7(1995)年
■主な型式:GS141、JZS141、JZS147、LS141
■広告キャッチコピー:「すべてはクラウン」「いつまでもクラウン」「新しいクラウンが動きだす」
■絶版中古車市場相場目安 10〜60万円
■登場作品 映画「東京攻略」
トヨタ クラウン 歴代モデル【9代目クラウン HT S140系後期型】
先代S130系のデザインを残しつつも3ナンバー専用ボディにサイズアップした9代目クラウン HT S140系後期型
トヨタ クラウン 歴代モデル【9代目クラウン HT S140系後期型】
前期型のリヤデザインが保守層に受け入れられなかったのでマイナーチェンジでS130系のように回り込むデザインに変更された。
トヨタ クラウン 歴代モデル【8代目クラウン バン S130系後期型】
セダン・ワゴン・バンは、S130系シリーズをベースにマイナーチェンジを受けて継続販売された。8代目クラウン バン S130系後期型
トヨタ クラウン 歴代モデル【8代目クラウン セダン S130系後期型】
マイナーチェンジ前に比べて丸みを帯びたデザインになった8代目クラウン セダン S130系後期型 3ナンバー車
トヨタ クラウン 歴代モデル【8代目クラウン セダン S130系後期型】
10代目S150系クラウン セダンが登場するまで8代目S130系が継続販売された。画像は8代目クラウン セダン S130系後期型 5ナンバー車
トヨタ クラウン 歴代モデル【8代目クラウン セダン S130系後期型】
9代目S140系クラウン HTを意識したデザインに変更された。低グレード車のみテールのデザインが専用品となる。

当時のライバルモデル

ライバルモデル【日産セドリック セダン Y31系中期型】
1991年にマイナーチェンジをした日産 セドリック セダン Y31系中期型 Cピラーのオペラウインドが無くなった。
ライバルモデル【日産セドリック HT Y32系後期型】
丸目4灯のグランツーリスモシリーズと角目のブロアムシリーズの2本立てとなった日産 セドリック HT Y32系後期型。
ライバルモデル【日産シーマ Y32系前期型】
セドリック・グロリアの上位モデルとして登場したのが日産 シーマ 画像のモデルは2代目となるY32系前期型。
ライバルモデル【トヨタ アリスト S140系後期型】
スポーツカー並のポテンシャルを持つセダンとして人気が高かったトヨタ アリスト S140系後期型
ライバルモデル【マツダ センティア HD系】
3ナンバーの大きなボディを4WS技術の採用で小回りが聞いて、扱いやすくなったマツダ センティア HD系
ライバルモデル【三菱 デボネア S20系】
3ナンバー専用ボディにフルモデルチェンジした三菱 デボネア S20系 先代モデルの車名にあったVが無くなった。

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    達人プロフィール: ダーワ教授
    職業:生きるクルマデータベース、世界の車種・グレードすべての知識を持つ恐ろしい奴。
    中古車情報誌から、自動車販売店・解体屋・ミニカー屋など現場の世界と転々と。基本的に車好きが抜けないようで中古車ブローカー(本人認識無し)と貿易輸出業などを掛け持ち、現在に至る。車の趣味嗜好も偏っており、車と共に本人的にも社会的不適合車(者)です。趣味と...