マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) エクステリア

ガリバーズEYE

ユーザ視点に立ったガリバー独自の「安全基準」「環境・燃費基準」「経済性」という新たな評価軸を用いてクルマを評価いたします。

意欲的な3代目

 マツダは、コンパクトカー「デミオ」をフルモデルチェンジし、7月5日より発売する。スペースワゴン的な初代/二代目モデルから一転、新型では『Personal Smart Commuter』をコンセプトに掲げ、コンパクトカーの原点に立ち戻ったモデルに生まれ変わった。
 全長・全高を縮小したほか、エンジニアリング面でのグラム単位での努力を重ね、前モデル比で約100kgもの軽量化を実施。そのいっぽうで、個性的な内外装デザイン、クラストップの低燃費を誇る「ミラーサイクル」エンジンやマツダ初のCVTの採用、安全性の向上など、コンパクトカーに求められる数々のニーズに応えた意欲作となった。

マツダ 新型 デミオ 記者発表会場に颯爽と現れたCMキャラクター「玉木 宏」サン

7月5日に行なわれた新型デミオの発表会場に颯爽と現れたCMキャラクター「玉木 宏」サン!

マツダ 新型 デミオのCMキャラクター「玉木 宏」サン
マツダ 新型 デミオのCMキャラクター「玉木 宏」サン
クールなデミオに合わせ「クールビズでキメてきた!」という玉木サン
クールなデミオに合わせ「クールビズでキメてきました!」という玉木サン
CMで競演する菊池凛子サンはビデオレターで出演
CMで競演する菊池 凛子サン、富永 愛サンはビデオレターで出演

“Zoom Zoom”新世代を表す躍動的なエクステリア

 02年に発表された、マツダが提唱する走りの楽しさの象徴“Zoom Zoom”というブランドメッセージは、その後続々と登場した「アテンザ」や「RX−8」「ロードスター」などの新世代モデルで具現化されていった。
 そしてこの3月、マツダは走る歓びと環境・安全性能を調和させたクルマ造り『サスティナブルZoom Zoom宣言』を発表。第2世代に進化した“Zoom Zoom”の第1弾が、この3代目デミオとなる。

 初代/二代目「デミオ」は、コンパクトなサイズの中で室内や荷室空間を最大限に広げた、イマドキ珍しいくらいの実直なモデルだった。そこから一転、新型デミオは全長で40mm、全高で55mm縮小。取り回し性や経済性を高めたうえで、大きくイメージ転身を図った。
 エクステリアデザインのコンセプトは「凝縮したダイナミズム」。コンパクトなサイズの中に、”Zoom Zoom”な強い「動き」と引き締まった骨格を表現したという独特のフォルムは、いかにもマツダらしい躍動感に溢れている。

マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) エクステリア
マツダ 新型 デミオ 「13C-V」のエクステリア
マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) リアビュー
ボディカラーは新色「スピティッドグリーンメタリック」。
マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) フロント
"Zoom Zoom"第2世代の先陣をきる新型デミオ。
マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) エクステリア
マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) エクステリア
マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) リアコンビランプ
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モダンで優しいインテリア

 いっぽうインテリアにも、マツダらしいこだわりが散見される。デザインテーマは「動きのある空間」。ブラックとシルバーの組み合わせによるスポーティな配色で、クールかつモダンな印象を与えるいっぽう、円形をモチーフとしたディテールの採用で、優しく愛らしい表情も持たせた。
 またボディをサイズダウンしながらも、パッケージングの全面的な見直しにより十分な室内空間や荷室容量を確保。定員乗車時で約250Lの荷室容量(VDA法)を稼ぐほか、6:4分割式可倒式シートバックの採用により、後席シートの片側だけ倒し長尺物を積むことも可能とする。さらにマガジンラック付グローブボックスや、ハンドバッグが置けるセンターコンソールトレイの採用などで、十分な実用性を保っている。

マツダ 新型 デミオ 13C-V(インテリアカラー:カームホワイト) インテリア(リアシート)
クラストップの933mmのレッグルームを持つ新型デミオの後席。
マツダ 新型 デミオ 13C-V(インテリアカラー:カームホワイト) インテリア(フロントシート)
コントラストの強いカームホワイトのインテリアカラーはスポーティで個性的な雰囲気を演出する。
マツダ 新型 デミオ 13C-V(インテリアカラー:カームホワイト) インテリア(インパネ)
シンプルな中に、丸を基調とした可愛らしく優しいディテールが与えられたインパネ。

新開発「ミラーサイクル」エンジン採用でクラストップの23.0km/Lをマーク

 メカニズム面でも、新世代モデルに相応しい最新技術が投入されている。
 特に、「13C-V」グレードに搭載される新開発の自然吸気MZR1.3リッター「ミラーサイクル」エンジンは、新型デミオを象徴する技術として挙げられる。

 「ミラーサイクル」は、吸気バルブの閉じるタイミングを遅らせ、圧縮比を小さく抑えながら膨張比だけを大きくし、熱効率を高めることで低燃費を得る技術。これに加え、S-VT(シーケンシャル・バルブタイミング)の採用で圧縮比縮小に伴うトルク低下を抑制するほか、マツダ初採用となるCVT(無段自動変速機)との協調制御で、燃費とレスポンス性をバランスさせたという。その結果、10.15モード燃費はクラストップの23.0km/Lの低燃費をマークする。

 この他、通常のオットーサイクルMZR1.3リッターと1.5リッターエンジンもラインナップし、前者には4速AT、後者はCVTがそれぞれ組み合わされるほか、1.5リッター「SPORT」「15C」と1.3リッター「13C」には5速MTも設定される。

マツダ 新型 デミオ 13C-V 新開発 自然吸気MZR1.3リッター「ミラーサイクル」エンジン
「13C-V」に搭載される、新開発の自然吸気MZR1.3リッター「ミラーサイクル」エンジン
マツダ 新型 デミオ 13C-V CVT(自動無段変速機)
マツダ車初採用となるCVT(自動無段変速機)
マツダ 新型 デミオ 13C-V タイヤ(175/65R14 82S+フルホイールキャップ)
13C-Vのタイヤサイズは175/65R14 82S。これにスチールホイール+フルホイールキャップが組み合わされる。

燃費に効く!100kgの軽量化

 近年厳しさを増す衝突安全性能の向上に伴い、車体重量は増加の傾向にある。サイズを縮小したとはいえ、新型デミオの開発時に際し、そのままでは従来型と変わらない重量となることが予想された。このため、ボディの軽量化は新型デミオ開発の大きなテーマとして掲げられた。
 車体周りでは、最新のシミュレーション解析技術により衝突安全性を高めつつ、ボディ構造の最適化や高張力/超高張力鋼板の採用などで、最終的にボディシェルを先代モデルより22kgも軽くすることに成功している。
 走りを支えるサスペンションは、前:マクファーソンストラット式、後:トーションバー式を採用。こちらも徹底した軽量化を図り、サスペンションシステム全体で先代より13kgもの軽量化を達成している。いっぽうで取り付け部の局部剛性は前モデル比15%アップとすることで、軽快かつ安定性を高めた設定としている。

 その他にも、エンジニアリング面でグラム単位の努力を重ねた結果、前モデル比で約100kgもの軽量化を果たし、新型デミオの軽快な走りや燃費に貢献することとなった。
 さらに空力特性の見直しにより、空気抵抗CD値0.32をマークするほか、フロントリフト値のゼロリフト化やフロント投影面積の縮小化を実施し、騒音の低下とともに、こちらも燃費の向上に寄与している。

マツダ 新型 デミオ SPORT(ボディカラー:メトロポリタングレーマイカ) エクステリア
1.5リッターのスポーツグレード「SPORT」。
マツダ 新型 デミオ SPORT(ボディカラー:メトロポリタングレーマイカ) 5速MT
「SPORT」には、走り屋にウレシイ5速MTも設定される。
マツダ 新型 デミオ SPORT(ボディカラー:メトロポリタングレーマイカ) 1.5リッター「ZY-VE型」DOHC 16V エンジン
1.5リッター用「ZY-VE型」DOHC 16V エンジン。

残念! DSCは設定なし・・・

 新たな魅力を放つ新型デミオ。ラインナップは、1.3ミラーサイクルエンジン搭載の「13C-V」を始め、専用デザインのエアロパーツや16インチアルミ、専用サスペンション、スポーツシート搭載のブラックインテリア、7速マニュアルモード付きCVT(CVT車のみ)等を採用するスポーティグレード「SPORT」など、全部で6グレードを用意するほか、「13S」、「13C」グレードの4AT車には電動式e-4WD車も設定する。
 装備面では、SRSカーテン&フロントサイドエアバッグや、アドバンストキーレスエントリー&スタートシステムなどを、豊富なオプションパッケージで設定。ボディカラーも、コンパクトカーらしいビビットでフレッシュな配色を中心に、新色3色を含む全11色が用意され、ユーザーの幅広いニーズに対応する。
 ただし、近年注目を集める安全装備「DSC(横滑り防止機構)」は、オプションでも設定がない。さらに定員5名ながら後席中央のヘッドレストは装着されず、シートベルトも2点式となるなど、安全面では見劣りがする点が残念なところだ。
 価格は「13F」(2WD・4AT)112.5万円から、「SPORT」(2WD・CVT/5MT)158.0万円まで。

マツダ 新型 デミオ SPORT フロントシート
「SPORT」専用デザインシート
マツダ 新型 デミオ SPORT インパネ
本革巻きステアリングホイールや7速マニュアルモード付きCVTなども装備される。
マツダ 新型 デミオ SPORT メーター
「SPORT」専用のブラックアウトメーターがスポーティムードを盛り上げる。
マツダ 新型 デミオ SPORT(ボディカラー:メトロポリタングレーマイカ) リアビュー
マツダ 新型 デミオ SPORT(ボディカラー:メトロポリタングレーマイカ) エクステリア
マツダ 新型 デミオ 13C-V(ボディカラー:スピティッドグリーンメタリック) エクステリア

( レポート:CORISM編集部 / 写真:渡部 祥勝・CORISM編集部 )

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代表グレード
デミオ 13C-V(FF・CVT)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3885x1695x1475mm
車両重量[kg]
990kg
総排気量[cc]
1348cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
90ps(66kW)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
12.2kg-m(120N・m)/4000rpm
ミッション
CVT(自動無段変速機)
10・15モード燃焼[km/l]
23.0km/L
定員[人]
5人
税込価格[万円]
131.0万円
発売日
2007年6月4日
レポート
CORISM編集部
写真
渡部 祥勝/CORISM編集部
取材協力
マツダ株式会社