「ST」はモータースポーツ直系の証し
フォードではスポーティモデルにSTの名前を冠している。STはスポーツ・テクノロジーの略で、WRCラリーで活躍するフォードチームの開発スタッフなどがモータースポーツのノウハウをフィードバックして開発したモデルだ。フォーカスでは旧型モデルにST170というモデルを設定していたし、現在もフィエスタにST、モンデオにはST220を設定している。170や220などの数字は、エンジンのパワーを表したものだ。
2005年にデビューした現行フォーカスにも、改めてイメージリーダーとなるSTが設定された。当然ながら、WRカーのベース車として作られたモデルでもある。専用の3ドアハッチバックのボディは、大型のエアロバンパーを装着するなどして外観を差別化するとともに、オレンジとブルーの専用色を設定するなどして標準モデルとの違いを際立たせている。
搭載エンジンは直列5気筒のDOHC+インタークーラー付きターボ。ちょっとクルマに詳しい人なら、直列5気筒ターボと聞けばすぐにピンとくると思う。言うまでもなくボルボ製の直列5気筒エンジンをフォーカスに移植している。そもそもフォーカスはボルボのS40/V50やマツダのアクセラと共同開発されたモデルで、基本プラットホームを共用するクルマなのだ。