達人が昨年乗っていたポルシェ968 よく見るとボンネットのチリ(隙間)が合っていない!

達人が事故車をチェックするポイントはこの4つ!

 私が事故車を買う時にチェックするポイントとしているのは、主にこの4つです。
1.少し離れた所から見て全体のフォルムがおかしくないか
2.フェンダーとボンネットの隙間(俗に言う「チリ」)の均一性
3.タイヤとフェンダーの隙間の左右のバランス
4.エンジンルームの雰囲気といったところです。

 私自身も査定の資格を持っているわけではないので、これで万全と言えるわけではないのですが、逆に隅々まで見てもキリがないので、このあたりを見て勝負を掛けることが多いです。

まずは全体のフォルムをチェック!

達人が昔乗っていて追突されたMR2 これは直す前だが、こんな感じにバンパーがズレていたら要注意

1番目の『全体のフォルムがおかしくないか』というのは、あまりに適当に直していると、どことなく、それがフォルム現れてきます。具体的には、四輪のどこかだけ車高が下がっていたり、逆に1輪だけタイヤとフェンダーの隙間が広かったりと、どことなくバランスが悪く見えます。

 他にもバンパーが全体的に下がっていたり、極端に片方のライトのレンズだけキレイだったりすると、事故車ということがすぐに分かってしまい、愛着が沸かずにテンションが下がってしまうので止めています。

チリはクルマを直す時の基本!これがダメだと厳しい!

達人が買ったS2000は、意外にいいセン行ってた

 2番目のチリですが、これも合っていないと、いかにも事故車に見えて格好が悪いので避けたいところです。また、最終的にチリを合わせるのは、クルマを直す基本ですから、チリすら合っていない事故車は、他の部分もお金を掛けずに適当に直している可能性があるので要注意です。

ここがズレていたら走りに影響が出る確立が高い!

ココがズレていたらまっすぐ走らない可能性が高い!

 3番目のタイヤとフェンダーの隙間を見るのは、足回りの狂いを見るためです。タイヤの後ろ側とフェンダーの隙間が左右で違う場合は、事故の影響でホイールベースが左右で狂っている可能性が高いです。見るときには、ここに手を入れて左右の幅の違いを感触で確かめます。

 実際には数ミリ、または角度が1度ズレているだけでも走りには悪影響を与えるので、手を突っ込んだだけの感触は、全然アテにはできないのですが、これで感触が違うようなら絶対にヤバイので、大失敗は避けられます。

実はエンジンルームを見ても判断はつきにくい…

ここが汚い時は丁寧に直していないこともある

 4番目のエンジンルームの雰囲気は、ちょっと難易度が高いです。というのも、私も何台も同じクルマの事故車と、事故ナシのクルマを見てきましたが、エンジンルームを見て、明らかにヤバイというクルマが少なかったからです。もちろん見る人が見ればすぐに分かるのかもしれませんが、一般の人がエンジンルームを見て修復の度合いや修理技術を判断するのは難しいと思います。

 その中でも私が気にするのはシーリングの仕上げぐらいです。シーリングとはパネルやフレームの合わせ目に付ける、歯磨き粉を塗ったように見える接着剤です。これが雑に塗られていると、すべてが適当に直しているように見えてしまうので、やはりテンションが下がり、買う気がなくなります。

 あとは全部のドアを開閉して、シブさがないか確かめたりはしています。所詮、私もプロではないので、この程度の判断材料で勝負を掛けています。事故車それぞれによって直している場所は違うので、ここがポイントと言えるものはないのですが、私の場合は直感や雰囲気を重視して、事故車購入の決断を下しています。

 もちろん、これは私個人の判断材料に過ぎませんので、事故車を買う時は自分なりに納得するまでチェックしてください。そうすれば、同じクルマでも、いくらかは安く手に入れられることは間違いないのですから。

次回は修復歴ありのクルマと、修復歴がなしのクルマで、どれぐらい価格が違うのかを検証してみましょう。