このコーナーでも紹介してきた、私の現在の愛車の先代ロードスターは、期待を裏切り快調に動いています!
しかし、中古車業者のオークション代行で買ったため、安くは買えたものの、いろいろとボロが出てきています。これも予想していたことなので、驚くほどのことはないのですが、過走行の現状販売の中古車を買うと、買ってからも多少の出費は覚悟しなくてはならないということをレポートしたいと思います。

この記事の目次 CONTENTS
ボロいクルマは買ってから金が掛かるという定説は当たることが多い!
エンジンとボディの緩衝材の役割を担うエンジンマウント
エンジンマウントのヘタリをチェックしてみましょう!

ライター紹介

モータージャーナリスト

岡島 裕二 氏

自動車雑誌や自動車サイトを経験後、2003年よりフリーとなった若手ジャーナリスト。今まで乗ってきたクルマすべてが中古車という、根っからの中古車好き。レース経験もあるほか、一級船舶免許ももつなど乗り物全般に興味をもっている。

ボロいクルマは買ってから金が掛かるという定説は当たることが多い!

購入金額が安いため、納車前に部品を交換

私が買った平成10年式のマツダ ロードスター1.6Sパッケージ(4AT)は、走行距離が9万7千kmと距離が伸びていたので、車両本体の購入金額は総額42万円程度と安かったのですが、もうすぐ10万kmということで、納車前にタイミングベルトの交換や、プラグの交換を行いました。

納車後のヘタリが気になり、更に部品を交換

それらですでに購入時に4万円ぐらいの整備費用がかかっているのですが、買ってからもいろんなところのヘタリが気になり、今月も2箇所ほど少しお金を掛けてしまいました。
ひとつはエンジンマウントを交換して、ふたつめはタイヤを新品に交換しました。そして、今回はエンジンマウント交換についてレポートしようと思います。

エンジンとボディの緩衝材の役割を担うエンジンマウント

エンジンマウントは、まさにエンジンのマウント、つまりエンジンがボディに固定されている場所についている、一種の緩衝材のことです。エンジンは金属でできていて、ボディも、もちろん金属。金属同士を固定して、なおかつエンジンが爆発を繰り返すことで、揺れれば、その衝撃はダイレクトにボディに伝わってしまいます。その衝撃を和らげるために、エンジンとボディのマウント部分には、ゴムなどの緩衝材を入れたエンジンマウントを採用しています。

エンジンマウントのヘタリで停車時の振動が大きくなる

このエンジンマウントは、何万kmか走るとゴムの部分がエンジンの振動や重さで劣化したり、つぶれてしまって緩衝材の役目を果たさなくなってくるのです。私のロードスターも、キッチリとエンジンマウントがヘタってしまい、振動が大きくなってきました。
エンジンマウントがヘタると、走っている時は振動がなくても、Dレンジに入れたままで停車した時に振動が大きくなってきます。そしてニュートラルにすると振動が小さくなります。末期になるとニュートラルにしても、振動が収まり難くなってしまい、走っている時も振動が残るようになってきます。

交換は2万円程度から

私のロードスターも停車時の振動が大きく、信号待ちの時には、いちいちニュートラルに戻していたのですが、面倒になってきたので、エンジンマウントの交換に踏み切りました。作業はディーラーに頼んでも、部品と工賃で2万円程度だったので、今回は珍しくディーラーに入庫してみました。
ただし、ベンツなどの高級車だと、さらに振動を抑えるために、オイルなどの液体が注入されたエンジンマウントを採用しているクルマが多く、液注タイプのマウントだと、部品だけでも3万円ぐらいする車種もあります。

エンジンマウントのヘタリをチェックしてみましょう!

エンジンマウントは交換することで、ハッキリと振動が収まり、効果が体感しやすいので、停車中にブルブルとハンドルに伝わる振動に悩まされている人にはおすすめです。

エンジンマウントを交換した結果・・・

私のロードスターは、リヤのデフのマウントもヘタっているようなので、振動は2割程度は残っていますが、非常に快適になりました!信号待ちの度にニュートラルにしなくてよくなるだけでも大きな進歩です。

停車中にDレンジに入れて振動が出れば交換時期

皆さんも、一度停車中にDレンジとニュートラル時のエンジンの振動を比較してみてください。ニュートラルにして体感できるほど振動が減るようだと、エンジンマウントの交換時期かもしれません。もちろん中古車を買う時にDレンジに入れてチェックする必要もあるます。

エンジンを掛けてすぐはアイドリングの回転数が高く、Dレンジに入れても振動が出にくい時もあります。そのため購入時にエンジンマウントのヘタリを見抜くのは難しいこともあります。チェックするなら水温が上がってアイドリングが下がってから、やってみましょう。