マツダ　デミオ

エアロパーツを装備したカジュアルエアロアクティブ。1.3リッター＆４ＡＴ、ＦＦ車で136.5万円。

ベーシックなカジュアル。1.3リッター＆４ＡＴ、ＦＦ車で120.75万円。

カジュアルのコージーパッケージをセレクトすると、ベージュの明るいインテリアになる。

ブラックで統一したスポルトのインテリア。ＡＴ車はゲート式のシフトパターンを持つ。

デミオといえば、やはりキャンパストップ。ホワイトのキャンパストップを使うことで、より明るいインテリアを演出することができる。

座面も厚くシッカリとしたシート。シートアレンジも多彩。

ディーラーオプションのフレキシブルボードを使うとラゲッジルームを2分割にして使用できる。

最高水準の環境性能を手に入れた。

　フルモデルチェンジしたヴィッツに新型ノートなど、今、コンパクトカーは大変な戦国時代に突入している。そんな中、マツダのベストセラーモデルともいえるデミオがひっそりとマイナーチェンジを行なった。マイナーチェンジされたデミオのファーストインプレッションは「クセのないマジメなコンパクト」だ。
　
　今回の大きな変更点は、燃費が大幅に改善され全モデル「平成22年度燃費基準＋５％」を達成。すでに認定されていたＳＵ−ＬＥＶと合わせ、全車が最高水準のグリーン税制に適合した。1.3リッター４ＡＴで10・15モード燃費が約９％アップし、19.2km/lと向上。燃費アップの裏には、エンジンの抵抗低減やＡＴのチューニング変更、電動パワステの採用、ハイマウントストップランプのＬＥＤ化による消費電力の低減などなど、実に細かい変更が施されている。ジックリとクルマと向き合って、マジメにコツコツと小さな事を積み上げていった成果といえる。エンジンは113馬力を発揮する1.5リッターと、91馬力を発揮する1.3リッターの2タイプをラインアップ。

女性に好かれる顔にお色直し

　エクステリアデザインも変更を受けた。ターゲットカスタマーである女性を意識して、ちょっとシャープなイメージのあったデザインを柔らかで親しみやすい意匠へと変更。ひと目で分かる部分では、大きく丸くなったヘッドライトにエッジを抑えたグリルやバンパーなどだ。しかし、正直なところクセが無くなり前モデルに比べ少々親しみやすくなった分だけ、マツダらしいシャープなイメージが影を潜めたようにも思える。

　さらに、マジメなデミオのマイナーチェンジは、見えない部分にもしっかりと手を入れている。ボディのメンバーやパネルの剛性アップ、踏力に合わせリニアなフィーリングを向上させたブレーキチューニングなど、クルマの基本である走りの部分にもさり気なく手を加えているのには好感がもてる。

　グレード構成も一新。今までスポルト、コージー、カジュアルと3グレードだったが、マイナー後はコージーが無くなりカジュアルエアロアクティブが新設された。従来のコージーは、カジュアルの専用パッケージオプションとなった。新設されたカジュアルエアロアクティブは、エアロパーツや15インチアルミホイール、ブラックインテリアなどを装備したスポーティバージョンだ。カジュアルエアロアクティブが、ググッとスポーティテイストを訴求することにより、スポーツも一段と進化。スポーツ専用の16インチアルミホイールや専用チューンドサスペンション、ブラックアウトメーターなどを装備して走りを意識したものにバージョンアップしている。

　その他、新装備としてミュージックＨＤＤやキーレスエントリー、オートライト＆レインセンサーワイパーなども追加され、ライバルに負けない魅力的なものになっている。

　一見、女性をターゲットにお化粧直し的に見えるかもしれないが、ボディやエンジン、ブレーキにまでしっかりと進化させているあたりは、さすが走りにこだわるマツダならでは。女性だけではなく、男性も乗ってみたくなるクルマかもしれない。

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代表グレード	ＳＰＯＲＴ
ボディサイズ［mm］（全長×全幅×全高）	3,930×1,680×1,530
車両重量［kg］	1,100
総排気量［cc］	1,498
最高出力［ps(kw)/rpm］	113（83）/6,000
最大トルク［kg-m(N・m)/rpm］	14.3（140）/4,000
ミッション	４ＡＴ
10・15モード燃焼［km/l］	18.2
定員［人］	５
税込価格［万円］	161.175
発売日	2005年4月14日
レポート	大岡智彦（編集部）