エンジンが改良されて燃費性能が向上しているが、走りに関しては特に変わった印象はない。とかく燃費を良くするとその分だけ走りが鈍くなったりすることがあるが、今回のデミオに関してはそうして印象はなかった。
1.3Lエンジンの動力性能は67kW/124N・mだから数値的にはフィットやヴィッツの1.3Lエンジンを上回るレベル。元気の良さ、スポーティさという点でデミオがこのクラスで群を抜いた存在であるのは、動力性能的に優れることもひとつの理由だ。
まあ本当にスポーティなのは1.5Lエンジンを搭載し、足回りの味付けも変わるスポルトなのだが、カジュアルでもスポーティな雰囲気は十分に味わえる。
ただ、マツダが従来から採用するホールド機構付きのEC-ATは、必ずしもスポーティなイメージではない。うまく使えばマニュアル車感覚の走りも可能になるのだが、変速レスポンスのタイミングやショックの大きさなどがスポーティさをスポイルしている面もある。
カジュアルの足回りは柔らかめのチューニングで、コーナーではそれなりにロールする。でもゆったりした感じのロールなので不安を感じるようなことはない。
●お勧めグレード
デミオらしさを求めるなら1.5スポルトが一番だが、価格も含めて考えると1.3カジュアルがイチ推しのグレードになる。コージーパッケージとユースフルパッケージはぜひとも装着したいオプションだ。