軽自動車の車検費用の相場はいくら?安く抑える方法、費用の内訳を紹介

軽自動車の車検費用の相場は?

軽自動車の車検費用の相場は、約3.5万円〜10万円程度です。
費用は車検の依頼先や車両状態によって大きな差があります。以下に依頼先ごとの費用相場をまとめましたので、参考にしてください。

依頼先 車検費用の相場
(総額)
法定費用
(内訳)
点検・整備費用
(内訳)
ディーラー 約6万円~10万円 約2.6万円(※)
・重量税…6,600円
・自賠責保険…1万7,540円
・印紙代…最大1,800円
約3.5万円~7万円
整備工場 約4.5万円~9万円 約2万円~6.5万円
カー用品店 約4万円~7万円 約1.5万円~4.5万円
ガソリンスタンド 約4万円~6万円 約1.5万円~3.5万円
車検専門店 約3.5万円~5.5万円 約1万円~3万円

※法定費用は2025年4月以降、かつ新車登録から13年未満でエコカー減税対象外の継続車検(24ヶ月分)で業者に依頼する場合

車検費用が依頼先で異なる理由

車検費用が依頼先で異なる理由は、主に以下の通りです。

  • 点検・整備にかかる費用は業者ごとに自由に設定できるから
  • 業者ごとに点検・整備の項目数や内容が異なるから
  • 業者ごとに使用する部品(純正品・社外品)も異なるから

一般に、ディーラーはサービスが手厚く、部品交換にも純正品が使われますが、車検費用は高くなりがちです。一方、カー用品店やガソリンスタンド、車検専門店は実施するサービスを絞るなどして価格を抑えています。

費用は基本的に普通車より安い

一般に、軽自動車の車検費用は普通車よりも安いです。普通車における費用相場は、6万円〜12万円程度といわれます。

そもそも軽自動車は、自動車重量税が普通車より少額です。軽自動車は車種を問わず24ヶ月で6,600円ですが、普通車は1トン未満の車でも1万6,400円です(ともに13年未満、エコカー対象外の場合)。
また、軽自動車は普通車より部品代や点検・整備費用も安い傾向があります。

車検費用の内訳

車検費用の内訳の説明図

車検費用は、法律で金額が決まっている「法定費用」と業者や整備内容によって金額が変わる「点検・整備費用」から成ります。

①法定費用

法定費用は、その名の通り法律で金額が決まっている費用です。具体的には、以下の3つが含まれます(金額はいずれも軽自動車の場合)。

  • 自動車重量税:5,000円~8,800円(24ヶ月分)
  • 自賠責保険料:1万7,540円(24ヶ月分)
  • 印紙代:1,600円~1,800円(※ユーザー車検を除く)

なお、重量税の課税額は車両重量・エコカーか否か・新車届出からの年数で変わります。

②点検・整備費用

点検・整備費用は、車両の点検・整備などにかかる費用で、業者によって内容や金額が異なります。主に、以下のような費用が含まれます。

  • 車検前に実施する点検・整備の費用
  • 法定点検(24ヶ月点検)の費用
  •  車検手続きの代行費用
  • その他の整備費用など

なお、点検・整備費用のうち、依頼したら必ずかかる費用を「車検基本料金」、整備のため追加でかかる費用を「追加整備費用」と呼ぶこともあります。

【注意】13年/18年超えは重量税が重課

新車届出から13年/18年が経過すると、重量税が重課されます。軽自動車の13年未満、13年超え、18年超えでの重量税額(24ヶ月分、エコカー以外)は以下の通りです。

  • 13年未満(重課前):6,600円
  • 13年経過:8,200円
  • 18年経過:8,800円

13年超えの車両の多くは自動車税も重課され、修理代や部品交換代も高くなりがちです。このタイミングであれば、買い替えを検討しても良いでしょう。

車検費用が高くなる原因

「車検費用が高いかも」と思った場合、その原因としては以下の4つが考えられます。

  • 点検・整備費用の高いお店を選んでいる
  • 部品の劣化や車両の不具合が見られる
  • 車両が13年/18年落ちになっている
  • 過剰な部品・消耗品交換が含まれる

ディーラーに依頼した場合や車両の劣化・不具合が見られる場合、低年式車の場合はどうしても費用が高くなりがちです。また、なかには「不要なオイル交換が含まれている」といった場合もあります。
費用が気になる場合は他のお店と見積もりを比べたり、「オイル交換は自分でやる」と交渉したりしましょう。

Q. 軽自動車で車検10万円は高い?

軽自動車でも、ディーラーで車検を依頼して部品交換などが多くあった場合は10万円になることがあります。しかし「年式が新しく、不具合等もないのに10万円」という場合は、やや高いです。

車検費用を安く抑える方法

車検は、依頼先や受け方によって費用を安く抑えることができます。ここでは、車検費用を安く抑えるための方法を5つご紹介します。

①日頃から点検・整備を行う

車は、月日とともに部品が劣化します。そのため、日頃からの点検・整備を行わずに車検業者へ持ち込めば、タイヤの摩耗などが見つかりやすいです。

消耗品の交換は個人でできるものも多いですし、たとえお店に依頼する場合でも、早期の対処で不具合や故障のリスクを抑えられます。少なくとも月1回は車の点検・整備を行いましょう。

②費用の安いお店を選ぶ

冒頭からご紹介しているように、車検費用は業者によって大きく異なります。できるだけ車検費用を抑えたい場合は、複数のお店で見積もりを取り、費用を比べましょう。

③早割のあるお店で早く申し込む

カー用品店やガソリンスタンド、車検専門店などでは車検の早割(早期申し込み割引)を用意していることも多いです。費用の確認では、こうした早割の有無や内容を比べましょう。

④簡単な整備は自分で行う

ワイパーのゴムやウォッシャー液の補充など、簡単な整備は自分で行ってみましょう。自分で商品を選べば製品価格にも納得して購入できますし、何より工賃がかかりません。

⑤ユーザー車検を受ける

車の基礎知識がある人であれば、業者に依頼せず自分で直接車を車検場に持ち込んで車検を受けることができます(ユーザー車検)。そうすれば、基本的にかかる費用は法定費用と必要最低限の車の整備費用のみです。

車検の前後には24ヶ月点検も実施する必要がありますが、自信がない場合は24ヶ月点検のみ業者に依頼し、車検自体はユーザー車検で済ませることも可能です。

【関連記事】ユーザー車検は難しい?初めての際に知っておきたいポイント

知っておきたい車検の基礎知識

ここでは「そもそも車検って何で行うの?」「いつ予約すればいい?」といった基礎知識を解説します。

Q. そもそも車検とは?その目的は?

車検とは、車が安全に使用できることを確認するための検査制度です。正式名称は「自動車検査登録制度」といい、車両が国の定める保安基準を満たしているか確認します。

Q. 車検を受ける頻度・タイミングは?

車検を受けるタイミングは、新車登録(届出)時から3年後と、それ以降は基本的に2年に一度です。

車検満了日は、車検証や車のフロントガラスに貼ってあるステッカーで確認できます。車検はいつでも受けることができますが、有効期限をフル活用するなら車検満了日の2ヶ月前~車検満了日の間に受けましょう。

【関連記事】車検の継続検査が2ヶ月前から可能に!その理由は?

Q. 車検時の持ち物(必要書類等)は?

車検で個人が用意しなければいけない書類は、以下の通りです。この他の書類は、基本的に業者が用意してくれます。

  • 自動車検査証(車検証、原本)
  • 自賠責保険(共済)証明書
  • 点検整備記録簿

現在、自動車税/軽自動車税の納税証明書は基本的に不要です。ただし、納税後3週間以内に車検を受ける場合は用意しましょう。
車検証や自賠責保険証明書を紛失した場合の再発行方法は、以下のページを確認してください。また、点検整備記録簿を紛失した場合も、ネットでのダウンロードや購入が可能です。

【関連記事】車検証の再発行方法-申請方法、必要書類、費用などを解説
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併せて読みたいおすすめ記事

車検は基本的に2年に一度ですが、引越しを行った際には住所変更が必要です。また、車検とは別に、車は1年ごとに法定点検を実施する必要があります。以下の記事もぜひチェックしてください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!