車検証の再発行方法-申請方法、必要書類、費用などを解説

車検証の再発行方法-申請方法、必要書類、費用などを解説

車検証がないと運転も売却もできない

道路運送車両法では、クルマの運転時の車検証の携帯が義務付けられています。そのため車検証がない状態では運転ができません。不携帯のまま運転した場合は、最大50万円の罰金が科されます(道路運送車両法第66条)。

また車検証は走行時だけでなく、クルマの売却や保険加入の手続きでも必要です。

手元にない場合は、すぐに再発行手続きをしましょう。

車検証を再発行する方法

車検証を再発行する方法は、以下の2つがあります。

  • 自分で再発行申請をする
  • 業者に代行で再発行申請を依頼する

自分で再発行申請をする

自分で再発行申請をすれば、代行業者に手数料を払う必要がないため、基本的に手続きの実費(印紙代300円)で再発行ができます。

しかし次の章で紹介する必要書類を用意した上で、平日の日中に以下の場所で申請手続きをする必要があります。

陸運局や軽自動車検査協会の営業時間

申請手続きを行う陸運支局・軽自動車検査協会は、土日や祝日は申請を受け付けていません。また営業時間も限られているので、「平日の日中は仕事」という人は自分で手続きをするのは難しいでしょう。

例えば東京都のの陸運支局の場合、営業時間と営業日は以下の通りです。

東京都の陸運支局の営業時間
登録(平日) 8:45~11:45
13:00~16:00
検査(平日) 8:45~11:45
(持込)12:45~15:45
(指定)13:00~16:00

業者に代行で再発行申請を依頼する

再発行手続きの代行は、一部のクルマの販売店、車検業者、カー用品販売店、自動車修理工場、行政書士などで取り扱っています。

代行業者に依頼すれば、必要書類のほとんどを業者が用意してくれ、申請手続きも行ってもらえます。忙しく陸運支局に行くことができない人には有難いサービスです。

ただし、業者に依頼する場合は代行手数料がかかります。代行費用は、4,000円~1万円程度が一般的です。

再発行手続きに必要なもの

車検証の再発行手続きに必要なものを一覧で紹介します。

普通自動車と軽自動車では必要なものが異なるので、注意してください。

普通自動車の場合

必要なもの 備考
①申請書(第3号様式) 自身で印刷する場合は細かい印刷条件があるので注意
②理由書 車検証が紛失などで手元にない場合に必要
③手数料納付書 自動車検査登録印紙300円を貼り付け
④車検証 破れたなど、使えない状態でも手元にある場合に必要
⑤使用者の委任状 業者などに代行申請を依頼する場合に必要
⑥使用者や代理人の本人確認書類 運転免許証、健康保険証など

①申請書

再発行のための申請書です。陸運支局などの窓口で受け取るか、ダウンロードで入手できます。「申請または請求の事由」の欄には、再交付を申請する理由を記入してください。

【ダウンロード】申請書(OCRシート申請様式 第3号様式)

この申請書は提出後に電子機器で読み取られるため、自分で印刷する場合は紙の種類などに多くの基準があります。注意事項をよく読んで印刷しましょう。

  • 用紙の種類は「コピー用紙」「普通紙」「PPC用紙」等の表示で市販されているもの
  • 用紙の大きさはA4サイズに限る
  • 紙の白さを示す「白色度」は80%以上
  • 印刷色は「黒」のみ
  • インクジェットプリンタでの印刷は不可 など

詳しくは、国土交通省「OCR申請書の印刷等に関する注意事項」で確認

②理由書

車検証が手元にない場合に、その理由を記載するための用紙です。陸運支局などの窓口で受け取るか、ダウンロードで入手できます。「遺失・紛失」と「盗難」では提出する理由書の様式が異なるので注意してください。

【ダウンロード】理由書(遺失または紛失用)

③手数料納付書

車検証の再発行手数料300円分の自動車検査登録印紙を貼り付ける用紙です。陸運支局などの窓口で受け取るか、ダウンロードで入手できます。

【ダウンロード】手数料納付書

④車検証

車検証がない場合は必要ありません。車検証はあるものの、破れてしまったといったケースに必要です。

⑤使用者の委任状

業者に代行申請を依頼する場合などに必要です。ただし、申請書に車検証に記載されている使用者の記名があれば不要です。

【ダウンロード】委任状

軽自動車の場合

必要なもの 備考
①申請書 自身で印刷する場合は印刷条件が細かく設定されているので注意
②発行手数料 300円
③車検証 破れたなど、手元にある場合
④申請依頼書 業者などに代行申請を依頼する場合に必要

①申請書

再発行に必要な用紙です。普通自動車とは様式が異なりますが、ダウンロードして印刷する場合は細かな基準があります。こちらの注意事項(軽自動車検査協会)をよく読み、印刷条件等には充分気をつけてください。

【ダウンロード】OCRシート申請様式 軽第3号様式

②発行手数料300円

現金を用意してください。

③車検証

車検証を紛失したのでなく、破ってしまったといった事情で手元にあるなら提出します。紛失の場合は必要ありません。

④申請依頼書

普通自動車でいうところの「委任状」です。業者などに代行を依頼する場合は提出してください。

【ダウンロード】申請依頼書

車検証再発行に関するQ&A

Q. 車検証再発行にかかる時間は?

A.車検証の再発行はその日のうちにできます。所要時間は30分~1時間程度です。

Q. 車検証の再発行にはいくらかかる?

A.再発行に必要な費用は普通自動車・軽自動車ともに300円です。

ただし、再発行申請を業者に依頼する場合は別途代行手数料(相場価格約4,000円~1万円)がかかります。

Q. 車検証を紛失した場合、他に気にするべきことは?

A.車検証を紛失している場合は、自賠責保険証明書も一緒に紛失している可能性があります。

自賠責保険証明書を携帯せずに運転すると、30万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第8条違反)が科されます。自賠責保険証明書も紛失していないか確認しましょう。

Q. 車検切れのクルマを売りたいけど車検証もない。どうすればいい?

A.「亡くなった親族のクルマを売りたい場合など、一口に「車検切れで車検証もない」状況でも対、処法は状況や所轄エリアによって異なります。行政書士や陸運支局に問い合わせてみましょう。

クルマの手続き関連記事

noricoでは、車検などクルマの手続きに関する解説記事を数多く掲載しています。以下の記事もご参考にしてください。

車検証に記載されている名義や住所が変更になると新しい車検証の発行手続きが発生します。車を譲り受けた方や引越しをされた方は以下の記事も参考にしてください。

 

クルマの乗り換えを考えている方は車庫証明の必要書類についても確認してください。車庫証明はクルマの売却に必要な書類ではありませんが、購入時に必要な書類です。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!