不動車とは?売却も可能!持ち続けるデメリットと処分方法

不動車とは?売却も可能!持ち続けるデメリットと処分方法

不動車とは、故障や車検切れなどの理由により公道を走行できない車両です。不動車を持ち続けると、税金の支払いが生じるなどのデメリットがあるので気を付けましょう。ここでは買取や下取り、廃車など不動車の処分方法、修理に出す目安などを解説しています。

不動車とは

不動車とは、故障や車検切れなどの理由により「公道を走行できない車両」のことです。ただし狭義で、物理的に動かない車両のみを指す場合もあります。
車が動かなくなる原因は、事故や災害、突然の故障の他に長期間放置によるバッテリー上がり等さまざまです。

なお車検切れの対処法は以下の記事でご紹介していますので、参考にしてください。

不動車を持ち続ける4つのデメリット

不動車を処分せずに持ち続けると、以下のような4つのデメリットが生じます。

①保管場所を取られる

車の所有には、当然ながら保管場所が必要です。動かない、まして使う予定がない車であれば、その場所が無駄になってしまいます。駐車場を契約している場合は、駐車場代も発生します。

公道に置けば不法投棄に
車を使わないからと言って、空き地などに置くことは厳禁です。不法投棄とみなされた場合、 個人なら5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方を科される可能性があります。
※参考:廃棄物の処理及び清掃に関する法律

②自動車税の支払いが発生する

廃車の手続きをしない限り、車の所有者には自動車税の納税義務が課されます。自動車税を余分に払わないためにも、不動車は早めに処分または修理することが望ましいです。

自動車税を滞納すると、最悪の場合、財産を差し押さえられる可能性があります。また、2年以上の滞納では廃車手続きも不可能になるため、適切に対処しましょう。

【関連記事】自動車税を滞納したらどうなる?延滞金・差し押さえの可能性は?

③車上荒らしなどのリスクがある

不動車を放置していると、車上荒らしやいたずら、放火などの原因にもなります。特に古かったり、壊れていたりする車両はこうした被害に遭いやすいので、注意しましょう。

④日ごとに車の価値が下がる

不動車は、状態によっては売却が可能です。しかし車の価値は日ごとに下がっていくので、不動車も持ち続けるほど売却時の価値が下がります。

長く持ち続けることで値が付かなくなる可能性もあるので、早めに中古車買取店などで売却の可否を相談すると良いでしょう。

Q. 不動車の処分にお金はかからないの?
不動車の処分では、多くの場合車を移動させるためのレッカー代が1~3万円ほどかかります。また、廃車にする場合は車両解体費用として1~2万円程度かかります。
ただし自動車税が課されることを思えば、費用負担が発生するのは不動車を持ち続けても同じです。また車両を売却できればリサイクル券の費用や車両の売却費用が手に入り、レッカー代をある程度相殺できる可能性もあります。
【関連記事】クルマの廃車・売却に必要なリサイクル券とは

不動車の処分方法は主に4つ

不動車の画像

不動車に「もう乗らない/乗れない」という場合の処分方法は、主に以下の4つです。

①買取に出す

処分の際にまずお勧めするのが、買取に出すことです。中古車買取店によっては、不動車でも中古車として買い取ってくれる場合があります。また、お店によっては素材やパーツを目的とした「廃車買取」も行っています。

売却できればリサイクル券の費用も含めて多少のお金が手に入り、さらに名義変更などの手続きもお店に任せることが可能です。ただし売値がつかず、引き取ってもらう場合は手数料がかかる可能性もあります。

②下取りに出す

新車を購入する予定があるなら、下取りに出す方法もあります。こちらも売値がつけば、その分を購入する車の車両価格から差し引いてもらえます。

買取店と同様に、売値が付かずディーラーに引き取ってもらう場合は手数料がかかる可能性もあります。

③ネットオークションなどで売却する

中古車買取店やディーラーで売却する以外に、ネットオークションや個人売買を利用する方法もあります。希少性の高い車種や部品を取り換えれば乗れるような車両であれば、買い手が見つかる可能性も低くありません。

ただしネットオークションや個人売買は、お店を介さないからこそトラブルも多いです。不動車の場合はより一層トラブルのリスクが高まるため、お勧めはしません。

④解体処分し廃車にする

査定に出しても値が付かなかった場合は、廃車を検討しましょう。二度と使わない車両では、車両情報を完全に抹消する「永久抹消登録」(軽自動車では解体返納)を行います。

手順としては解体業者に車両の解体を依頼し、解体完了後に運輸支局などで抹消登録の手続きを行います。抹消登録自体に費用はかからず、車両の解体に1~2万円程度が必要です。手続きが面倒な場合は業者に代行を依頼できますが、その場合は追加費用がかかります。

廃車では還付金を受け取れる
廃車にする場合、納付済みの自動車税と自動車重量税、また支払い済みの自賠責保険料について未経過分があれば還付金を受け取れます。ただし軽自動車税は還付の対象外です。
【関連記事】廃車すると戻ってくる!自動車税還付の手続きと納付書が届いた時の対応

不動車の処分における2つの注意点

不動車の処分では、以下でご紹介する2点に注意しましょう。

①レッカー代が発生しやすい

走行不能な車を移動させるには、レッカー代がかかります。例えば解体処分に出す場合は、車両を運搬してもらわなければいけません。また車を買い取ってもらえる場合も、販売店までの運搬費用を買取価格から差し引かれる可能性があります。

なお車検切れをしているだけで自走が可能な車両であれば、仮ナンバーをつけて移動させる方法もあります。

②処分できるのは基本的に所有者のみ

車両の売却や廃車の手続きをできるのは、基本的に車両の所有者(名義人)のみです。特に故人の所有していた車両を処分する場合は、相続手続きや名義変更を経なければいけません。

ただし場合によっては、委任状の提出などで認められる手続きもあります。詳しくは手続き先に確認してみましょう。

不動車を修理したい場合は?

動かない車を修理して乗りたい場合は、修理に必要な費用なども考えて最終的な判断をしましょう。

原因次第では比較的簡単に動く

長期間放置していた車両などでは、バッテリー上がりやガソリンの劣化、タイヤの空気圧低下などが原因で動かない可能性があります。こうしたケースでは、その原因を修理することで比較的簡単に解決できることも多いです。

思い当たる原因があれば、その対処を行ってみましょう。

【関連記事】クルマのバッテリーが上がった時、すぐできる3つの対処法

故障なら修理費を見て検討

バッテリー上がりなどが原因でなく、きちんとした修理が必要な場合は修理費用の見積もりを依頼してください。その上で、費用が納得できる範囲の金額であれば修理を依頼しましょう。

「あと何年この車に乗る予定か」「買い替えとどちらがお得か」も含めて修理するかどうかを考えてみてください。

希少車種なら修理がおすすめ

不動車でも希少性の高い車であれば、修理して乗り続けることをお勧めします。希少車種は、一度手放すと再度入手することが困難になる可能性が高いからです。また希少性の高いモデルであれば、年数が経過してもある程度高価格で売れたり、むしろプレミアがついたりする可能性もあります。

不動車に関するQ&A

Q. 車が動かない時の対処法は?

事故などで車が動かなくなってしまった場合は、ロードサービスや出張修理サービス、レッカーでのけん引などを依頼する方法があります。また近距離であれば、シフトレバーを「N(ニュートラル)」に入れることで、人力で動かすことも可能です。

Q. 不動車を移動させる方法と費用は?

不動車を遠い場所へ移動させる手段としては、レッカー車の利用が一般的です。費用は1~3万円程度かかり、委託先や輸送距離、車両の種類によってはそれ以上の費用がかかることもあります。車両を売却する場合は、ディーラーや中古車販売店が輸送を手配してくれることも多いです。

車検切れなどで自走が可能な車両では、仮ナンバーを申請して走行する方法もあります。

Q. 廃車にする費用はいくら?

廃車には車両の解体費用が必要で、相場は1~2万円程度です。また不動車の場合は、車両の輸送費用(1~3万円程度)が追加でかかります。

売却や廃車を検討する方へ

不動車の売却や廃車を検討する場合は、以下の記事も参考にしてください。また、ガリバーでは中古車の買取や廃車買取を行っています。売却できるか気になる場合は、お気軽にお問合せください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!