ダッシュボードとはどこを指す?
車のダッシュボードとは、運転席と助手席の前方に広がる、フロントガラスから下全体を指す言葉です。エンジンと居室(キャビン)を隔てる壁として存在するとともに、インパネ(※計器盤)やナビゲーションディスプレイ、空調機器、グローブボックスなど多くのものを装備しています。
※インパネは、現在ダッシュボードとほぼ同義語として扱われることが多いです。
インパネは狭義で計器盤のこと
ダッシュボードと混同されやすい部位の一つが、インパネです。インパネの正式名称は「インストルメントパネル」といい、元々は速度メーターなどを搭載する計器盤を指す言葉です。
ただし現在は、より広い範囲を指す言葉として使われる傾向があり、ダッシュボードとほぼ同義語として扱われることも多いです。
グローブボックスは助手席前の収納部分
グローブボックスは、車検証などを入れるのに使われている収納部分です。現在では「ダッシュボードに車検証を入れておいて」といった表現が使われますが、厳密にいえば「グローブボックス」が正しい表現と言えます。
名称の由来は諸説ありますが、運転用のグローブやエンジンの始動に使うグローブなど、「手袋を入れる」用途で作られたことに間違いはなさそうです。
ダッシュボードの名称の由来と役割
エンジンと居室を隔てる壁であるダッシュボード。ここでは名称の由来や役割を解説します。
名称の由来
ダッシュボードの名称の由来は、馬車の車体に付けられている泥や砂除けの板です。馬が駆ける時に跳ね上がる泥や水、小石を防ぐために設置された保護板を「ダッシュボード」といい、これが車にも採用されました。
初期の車はメーター等を搭載しておらず、ダッシュボードはまさに板でした。
ダッシュボードの現在の役割
現在の車におけるダッシュボードの主な役割は、事故などの際に人への衝撃を和らげることです。そのため素材は比較的柔らかいものでできています。
ただし、現在の車のダッシュボードには多くの機能が備わっています。エアコンやオーディオの調節など、人の安全以外にも快適性や実用性の向上などにも役立っています。
ダッシュボードの掃除・管理方法
車のボディに比べると汚れにくいダッシュボード。しかし掃除を怠れば、埃が溜まります。また日焼けなどにも注意が必要です。
ダッシュボード管理の注意点
ダッシュボードの管理で気を付けたいのは、以下の4点です。
- 日焼け
- 埃の蓄積
- 汚れ
- キズ
ダッシュボードの上にはフロントガラスが広がっています。物のある場所とない場所で日焼けが目立ったり、非常に長く使っているクルマではひび割れが起こったりするので、注意が必要です。また飲み物をこぼして汚れたり、爪などで傷つけたりする可能性もあります。
ダッシュボードを日焼けから守る方法
ダッシュボードを日焼けから守る方法として代表的なのは、専用のマットや保護剤です。
徹底的に日焼けを避け、汚したくもない場合はマットを使うと良いでしょう。簡易的に保護したいのであれば、スプレータイプの保護剤がおすすめです。保護剤の中には艶出し効果を含む製品もあります。
普段の管理で注意したいのは、ダッシュボードの上に物を置かないことです。部分的に日焼けをしやすく、物を置く位置によっては交通違反にもなります。
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ダッシュボードの掃除方法
ダッシュボードの掃除では、以下の3つを実践すると良いでしょう。
- 日常的なモップ掃除
- 定期的な水拭き
- 汚れがあればクリーナーで掃除
ダッシュボードは汚れにくい反面、埃が溜まりやすい場所です。そのため日頃からモップで埃を掃うと良いでしょう。またダッシュボードは一般に樹脂パーツで作られているので、ちょっとした汚れなら水拭きで落とせます。汚れがあれば、クリーナーを使いましょう。保護剤とセットになっている製品もあります。
Q. キズができた時の対処法は?
爪で引っ掻くなど、キズができた場合は自分で跡を目立たなくする方法と業者に依頼する方法があります。
自分で対処する場合は、気になる部分に充填剤を入れ、サンドペーパーなどで磨き、最後に塗装します。ただし、キレイに仕上げるのは簡単ではありません。
ダッシュボードのオシャレな車5選
ここでは、デザイン性の高いダッシュボードを搭載した5車種をご紹介します。
スズキ「ラパン」
ラパンは内外装のデザインにさまざまな工夫が凝らされた一台です。ダッシュボードは明るい色を基調としながら、落ち着きのあるデザインになっています。またドリンクホルダーなどを上手く隠し、実用性抜群ながらスッキリ見せているのも特徴です。
スズキ「ハスラー」
ハスラーのダッシュボードは、外観と同じく遊び心が満載です。アクセントカラーが散りばめられており、ゲーム画面の中に入り込んだような感覚を味わえます。ハスラーも実用性の高い一台で、長年安定した人気を誇る車種です。
ホンダ「Honda e」
ダッシュボードで高い先進性を備えているのが、ホンダの電気自動車Honda eです。目の前には水平に長いディスプレイが設置されています。サイドミラーの代わりにカメラを搭載し、ダッシュボードの両端には再度カメラの映像が映ります。
ミニ「MINI」
外車の中では非常に人気の高いMINIも、外観だけでなくダッシュボードのデザインまで凝っています。丸いエアコンの吹き出し口や独立したボタン類、中央の丸いナビゲーションディスプレイの部分などは、飛行機のコックピットを彷彿とさせます。
フィアット「500」
愛らしいフォルムが人気のフィアット500は、外観にも内装にも「丸」が多く取り込まれています。また外観と同様の鮮やかな色がダッシュボードに使われている点も特徴です。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!