Bセグメントコンパクトカーの人気は非常に強い。
2020年にはトヨタ ヤリス、ホンダ フィット、日産 ノート、2021年にはトヨタ アクア、日産 ノートオーラを投入/フルモデルチェンジした。ガソリン価格高騰が続く昨今、ノートとアクアはハイブリッド車のみの設定である。今回はトヨタ アクアと日産ノートe-POWERを比較・評価した。
- この記事の目次 CONTENTS
- トヨタ アクアの特徴
- 日産ノートe-POWERの特徴
- 1.燃費比較
- 2.価格比較
- 3.購入時の値引き術
- 4.デザイン比較
- 5.室内空間と使い勝手
- 6.安全装備の比較
- 7.走行性能の比較
- 8.リセールバリュー比較
- 9.まとめ・総合評価
トヨタ アクアの特徴
トヨタ アクアの特徴
2021年7月、トヨタ アクアはフルモデルチェンジし2代目となった。初代アクアはロングセラーモデルで、約10年振りのフルモデルチェンジとなった。
2020年に同じセグメントのヤリスが登場した。2つのモデルは、営業面で効率も悪く共食いも発生することから、アクアは姿を消すとみられていた。
従来もヴィッツとアクアを販売していたが、ヴィッツはガソリン車がメイン、アクアはハイブリッドと役割が異なっていた。しかし、今回はヤリスもアクアもハイブリッド車がメインだ。完全に共食いが発生することになる。
トヨタの登録車シェアはすでに50%を超えている。これよりさらにシェアを伸ばすため、トヨタは共食いを覚悟の上、販売に踏み切った。今回は、キャラクターをわけて販売台数を伸ばす作戦だ。スポーティな走りのヤリスと、乗り心地重視で高質感、ダウンサイザーも取り込むアクアとなった。
なお、プラットフォーム(車台)はヤリスと共通だ。しかし、アクアではホイールベースをやや伸ばし、居住性をアップさせた。とくに、後席のスペースが拡大されている。
日産ノートe-POWERの特徴
日産ノートe-POWERは、2020年12月にフルモデルチェンジし3代目となった。開発コンセプトは、「コンパクトカーの常識を超える運転の快適さと楽しさが詰まった先進コンパクトカー」だ。
先代となる2代目ノートが登場したのは2012年だ。3代目ノートは、8年振りのフルモデルチェンジということもあり、プラットフォーム(車台)が刷新されている。このプラットフォームは、CMF(コモン・モジュール・ファミリー)-Bと呼ばれる次世代上級小型車用のものだ。このCMF-Bは、ルノー・日産・三菱のグループで使用され、すでにルノー ルーテシアに採用されている。このCMF-Bが採用されたことにより、ノートの運動性能は飛躍的に向上した。
また、ハイブリッドシステムであるe-POWERも刷新された。第2世代のe-POWERは、より静粛性に優れパワフルになっている。また、4WDはリヤに大出力モーターを設置した。従来の滑りやすい道でのアシスト的な4WDから、悪路用としてだけでなく、FR(後輪駆動)的な楽しい走りを生み出している。
1.燃費比較
トヨタ アクアの評価 4.5
日産ノートe-POWERの評価 3.5
世界トップレベルの超低燃費性能となったアクア
アクアとノートの燃費は以下の通りだ。(FF、WLTCモード)
アクア(1.5Lハイブリッド) | 33.6~35.8km/L |
ノート(1.5Lハイブリッド) | 28.4~29.5km/L |
燃費性能はアクアの圧勝だ。ハイブリッドシステムの違いに加え、車重の差が燃費差につながった。
アクアは、最新の軽量低重心なGA-Cプラットフォーム(車台)を使う。ノートも最新のCMF-Bを採用した。しかし、車重はアクアの1,080~1,130kgに対して、ノートは1,190~1,220kgだ。ノートは約100kgも重いのだ。これだけの車重差は、燃費に大きな影響を与えるのも当然だ。
ちなみに、初代アクアの燃費は27.2~29.8km/Lである。2代目アクアは、初代に対して燃費が約20%もアップした。ハイブリッドシステムが刷新されたことや、世界初の新開発の「バイポーラ型ニッケル水素電池」を採用したことが大きな要因だ。初代アクアのニッケル水素電池と比べると、出力は約2倍となった。駆動用バッテリーの大幅進化により、アクアはモーターのみで走れる速度領域が広がっている。結果、世界トップレベルの燃費を実現した。
2.価格比較
トヨタ アクアの評価 3.0
日産ノートe-POWERの評価 3.0点
同等レベルの価格だが、安くはない
トヨタ アクアの価格は、FF(前輪駆動)で1,980,000円(Bグレード)~2,400,000円(Zグレード)だ。ギリギリ200万円を切っているところが、なんともトヨタらしい。
日産ノートの価格は、FFで2,029,500(Sグレード)~2,186,800円(Xグレード)となった。アクアと比べるとエントリーグレードはやや高めだが、上級グレードはかなり安価な設定である。
ただし、アクアはノートに加え、以下の装備が追加されている。
- 15インチアルミホイール
- LEDヘッドライト
- LEDフォグ
- 全車速追従式クルーズコントロール
- 10.5インチディスプレイオーディオ など
似たような装備をノートがオプション装着すると、アクアのZグレードとほぼ同等程度の価格になる。ノートは、とにかくオプション設定が多い。両車とも平均的な価格だが、最上級グレードでオプションをある程度装着すると、軽く270万円程度にはなるため、安いクルマとはいえない。
3.購入時の値引き術
トヨタ アクアの評価 2.5
日産ノートe-POWERの評価 3.5点
徐々に値引きが期待できるようになってきたノート
トヨタ アクアは、2021年7月に発売された。日産ノートは、2020年12月に発売された。両車共にフルモデルチェンジしたばかりのモデルなので、本来ならば、値引きゼロベースが基本となる。
ただし、コロナ禍による半導体不足や部品不足により、長期の納車待ちになっている。営業マンも自分のノルマ達成が読めない状態だ。2021年10月、新車販売台数は過去54年間で最低の数字となった。これだけ悪いと、もはやノルマ達成云々以前の問題だ。いつ半導体不足や部品不足が解消するか分からないので、受注だけはしておきたい状態だ。
特に、経営不振の日産はその傾向が強い。ノートもデビューから約1年が経過し、値引きは拡大傾向にある。激戦Bセグメントコンパクトカーなので、ヤリスやアクア、フィットと競合させれば、値引き勝負に出るしかないだろう。
値引きの基本戦略は、先にライバル車の見積りを取ることだ。あくまで本命はライバル車と思わせることが重要である。「ついでに見に来た」くらいの感じで商談するとよい。優先順位は「予算」であることをチラつかせ、値引きを引き出したい。ライバル車の営業マンは「長期納期なので値引きします」と言っている、などというトークも効果的だ。
また、短期(1~2週間)で決めてしまっては、大幅値引きは引き出しにくい。なるべく商談期間を長くとるのがおすすめだ。
しかし、アクアはまだ新型車なので、こうした商談でも値引きは引き出しにくい。しばらく待つことがベストだろう。
わずかでも値引きを目指すのであれば、経営母体が異なるトヨタディーラー同士で競合させるのも良い。トヨタディーラーは、全車種扱いになっているからだ。大幅値引きは期待できないが、用品サービスなどには応じてくれる可能性が高くなる。
4.デザイン比較
トヨタ アクアの評価 4.0
日産ノートe-POWERの評価 4.0点
バランス派のアクア、個性派のノート、どちらも甲乙つけ難い
トヨタ アクアは「Harmo-tech」(知性・感性を刺激する、人に寄り添う先進)がコンセプトだ。上質・シンプル・クラスレスなデザインを目指している。
2代目アクアは、初代アクアのデザインイメージを継承しつつ、より塊感と面の張りの強いデザインとなった。
また、リヤ周りではややリヤフェンダーを張り出させたデザインが採用され、ワイド感と安定感を表現した。初代アクアより、ホイールベースを50mm伸ばし、伸びやさも向上した。筋肉質で躍動感あるシルエットだ。優しい顔立ちのデザインながら、存在感あるデザインは、なかなか秀逸である。
ややアクの強いデザインのヤリスと比べると、より幅の広い層からも高く評価されるだろう。
先代モデルのイメージを残したアクアに対して、日産ノートは先代モデルのイメージをまったく感じさせないデザインになった。
フロントフェイスは、新デザインとなったVモーショングリルと一体化した薄型のヘッドランプがノートの個性をアピールしている。クルマのイメージを決めるグリルは、なかなか精緻な印象を受ける。このグリルは、日本の伝統工芸である組子からインスパイアされたもので、「日本の風景に溶け込むデザイン」とした。このフロントフェイスは、なかなかユニークだ。
リヤビューは下部に向かうほど広がりのあるシルエットになった。そのため、視覚的なボリュームがボディ下部に集中するため、安定感をアップさせている。
アクアとノート、どちらもなかなか良いデザインで甲乙つけがたい。
ノートの方が、若干好き嫌いが分かれそうなデザインとなっている。エッジの効いたプレスラインが多いノートは、よりスポーティな印象だ。
アクアは、デザイン的に秀逸だが無難なデザインといえるだろう。
5.室内空間と使い勝手
トヨタ アクアの評価 4.0
日産ノートe-POWERの評価 4.0点
室内の広さ感はノート。頭上回りがタイトなアクア
アクアとノートのボディサイズとホイールベースは以下の通りだ。
全長×全幅×全高 | ホイールベース | |
---|---|---|
アクア | 4,050mm×1,695mm×1,485mm | 2,600mm |
ノート | 4,050mm×1,695mm×1,520mm | 2,580mm |
両車、ほぼ同等のサイズで、ノートはやや全高が高い。
トヨタ アクアは、同じGA-Bプラットフォーム(車台)を使うヤリスより、ホイールベースを50mm伸ばしている。クラストップレベルの数値だ。プラス分は、ほぼ後席スペースの拡大に使われた。先代アクアと比べても、かなり後席に余裕がある。ヤリスと比べても同様だ。
ホイールベースは、アクアが20mm長いが、後席スペースはほぼ互角だ。全高が低いアクアは、後席頭上スペースにややタイト感がある。
荷室容量は、アクアが278Lなのに対して、ノートは340Lとクラストップレベルだ。荷室の広さはでは、ノートが上回っている。
アクアのインテリアデザインは、柔らかな装飾が加えられた。広々とした安心感あるインパネデザインとなっている。ティッシュボックスを収納できるアッパーボックスなどが装備され、使い勝手も良い。視認性の高い10.5インチ大型ディスプレイも用意された。
ノートのインパネは、アクアとはまったく異なる。シャープなキャラクターラインが入った、スポーティでワイド感あるデザインだ。シフトのノブ下は、空洞になっていて収納スペースになっている。モニターは9インチだ。
メーターは、先進的なアドバンスドドライブアシストディスプレイ(7インチカラーディスプレイ)が装備されている。
狭い道や駐車場での扱いやすさの指標となる最小回転半径は、アクアが4.9mもしくは5.2m、ノートも4.9mだ。アクアとノートは同じ数値だが、アクアで4.9mとなるのはエントリーグレードのBグレードのみである。その他は5.2mなので、小回り性能ではアクアが勝る。
6.安全装備の比較
トヨタ アクアの評価 4.5
日産ノートe-POWERの評価 4.0点
一長一短の機能差だが、アクアがややリードか?
トヨタの予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」は、世代により機能や性能が異なる。その中でも、アクアに装備されている「トヨタセーフティセンス」は、コンパクトカーの枠を超え、国産車の中でもトップレベルの実力をもつ最新世代だ。
重要な自動ブレーキは、昼夜の歩行者と昼間の自転車に対応している。さらに、右左折時の歩行者、右折時の対向車も衝突回避・被害軽減してくれる。交差点内での事故は非常に多いだけに、事故リスク軽減に大きなメリットとなることは確実だ。しかも、こうした機能を備えた国産車は、まだ非常に少ない。
他にも、以下が標準装備となっている。
- 全車速追従式クルーズコントロール
- レーントレーシングアシスト(車線維持機能)
- オートマチックハイビーム
- ロードサインアシスト
こうした分かりやすい機能をもつ安全装備は標準装備されているのだが、日々使うようなローテク安全装備がオプション設定となっている。それほど高価なものではないのだが、見た目の価格を重視しているようだ。
例えば、後側方車両接近警報であるブラインドスポットモニターは、夜間や雨など視界が悪い時の車線変更時などでは、特に頼りになる機能だ。同じクラスのコンパクトカーであるマツダ2には標準装備化されている。
しかしアクアは、アクセルとブレーキの踏み間違え防止機能をもつパーキングサポートブレーキとセットでオプション設定だ。
ブラインドスポットモニターもクラストップレベルの性能をもつ。トヨタコンパクトカーでは初採用になる、停車時警報機能がプラスされた。停車時に後方を確認せずにドアを開けようとした際、側方を走行する自転車やバイクなどとの接触リスクがある場合、インジケーターの点滅や警報音で注意喚起する。
こうした優れた機能を標準装備化するとトヨタブランド力が上がると思うのだが、残念ながらオプション設定だ。
日産ノートは、昼夜の歩行者や昼間の自転車対応の自動ブレーキを標準装備化している。基本的な予防安全装備は標準装備化されているので、どのグレードを買っても安心できる。ただ、右左折時の自動ブレーキ機能は無いので、こうした部分はアクアがリードしている。
ノートには、SOSコールとプロパイロット(ナビリンク機能付)がある。SOSコールは、エアバッグが展開するような事故が起きた場合、自動でコールセンターに通報してくれる。ドライバーと連絡が取れない場合などは、オペレーターが警察や救急車の手配代行をする。こうした機能は、アクアにも搭載されている。
ノートは、ドライバーからの反応がない場合、ハザードを点灯し減速、停車する。その後コールセンターに自動通報され、オペレーターが警察や救急車の手配を行ってくれる。
この機能は、車線維持機能付きの全車速追従式クルーズコントロールであるプロパイロットを使用時に発動される。アクアには無いものだ。
ノートのプロパイロット(ナビリンク機能付)は、従来の車線を維持しながら先行車に追従する機能がある。他にも、ナビのマップデータを元に予めカーブやジャンクションの大きさを把握し、スムースに曲がれるように、予め減速するなどのコントロールをしてくれる。
従来は、自らプロパイロット機能をオフにするか、設定速度を低くするなどの操作が必要だった。現在のプロパイロットなら自動で減速してくれる。より自動運転に近い運転支援機能は、ドライバーの負担を減らしてくれるのだ。この機能もアクアには無い。
アクアとノートの予防安全装備や運転支援装備は、微妙に機能差がある。どの機能の優先順位を高くするかで選択肢は変わる。
そうは言っても、対歩行者への衝突回避がもっとも優先順位が高くなるだろう。右左折時の歩行者検知ができるアクアがベストな判断になりそうだ。
7.走行性能の比較
トヨタ アクアの評価 4.0
日産ノートe-POWERの評価 4.5点
優れた乗り心地と静粛性のアクア、楽しいハンドリングや運動性能のノート
トヨタ アクアの最上級グレードであるZの美点は、優れた乗り心地と静粛性だ。このグレードには、スウィングバルブショックアブソーバーが標準装備化されている。
サスペンション効果は非常に高く、クラストップレベルの快適な乗り心地だ。とくに、細かい路面の凹凸を見事に吸収してくれる。比較的路面の良い道路であれば、まるで滑り走っているようだ。大きく尖ったような強い入力では、やや暴れる感じもあるものの、それでも乗り心地が良いことに変わりはない。
遮音、吸音に優れていて、静粛性も非常に高い。EV走行している状態だと無音に近いレベルだ。静かすぎて、慣れてくるとわずかなロードノイズが気になる程度である。エンジンが始動しても、その静粛性は優れたままだ。
しかし、アクセルをグッと踏み込み、エンジンの回転が高回転域に入ると、ガァーという直3エンジン独特のノイジーな音が室内に入る。音質の問題もあるのだが、少し賑やかさを感じる。こうした状況になるのは、高速道路の合流など一気に速度を上げたい瞬間だけだ。
ハンドリングは、穏やかだ。スポーティではない。だが、意外と運動性能は高い。前後の重量バランスの良さや、低重心GA-Bプラットフォーム(車台)のメリットが活きている。前輪の接地感がもっとステアリングを通して伝わってくれば、より気持ちよく走れそうだ。
アクアには91ps&120Nmのエンジン出力と80ps&141Nmの出力をもつモーターが組み合わされている。このパワーユニットに、新開発で世界初採用の「バイポーラ型ニッケル水素電池」が加わる。初代アクアの約2倍にもなる出力を誇るものだ。EV走行できる速度も上がり、街中の多くのシーンをEVでの走行が可能となった。しかも、なかなかパワフルで、アクセル操作に対するレスポンスも良好だ。
日産ノートは、シリーズハイブリッドである新開発のe-POWERを採用している。2世代目なるe-POWERユニットは、小型化・高出力化された。シリーズハイブリッドは、エンジンは発電用で、その電力を使い116ps&280Nm出力のモーターを駆動させている。
280Nmという大トルクを誇るノートは、なかなかパワフルだ。電動車なので、アクセル操作に対するレスポンスは抜群である。アクセルを踏んだ瞬間から、大トルクで車体をグッと押し出し、滑らかでスムースなEVらしい走りを見せる。
ノートには最新のプラットフォームであるCFM-Bが採用された。これによって、大幅に運動性能や乗り心地がアップした。もはや、先代ノートとは雲泥の差になっている。
感心したのは、乗り心地と運動性能のバランスだ。ノートの乗り心地は、アクアほどではないものの快適である。カーブでは車体がそれなりに傾くが、傾くスピードが穏やかでコントロールしやすく、安心感がある。ヒラリヒラリとカーブを抜けていく。アクアより、しっかりとした操舵感もあるのは好印象だ。
驚きだったのが、リヤにモーターを配置した4WDだ。従来の4WDは、非常に小さなモーター出力だったため、滑りやすい路面でのアシスト的な役割でしかなかった。しかし、今回の4WDでは、68ps&100Nmという大出力モーターを設置した。後輪駆動車のように後ろから押される感覚があり、さらに気持ちよくカーブを走れる4WDに仕上げられている。降雪地域でなくても、単純に走りの楽しさという点で選んでもいいと思うほどだ。
このように、アクアとノートでは得意な分野がやや異なる。静粛性や乗り心地重視ならアクア、ハンドリングなど走る楽しさならノート、という選択になりそうだ。
8.リセールバリュー比較
トヨタ アクアの評価 3.5
日産ノートe-POWERの評価 3.5点
両車、平均的なリセールバリュー
先代のトヨタ アクアは、とにかく売れ過ぎた。その結果、とくに前期モデルを中心に中古車台数が多い。人気のアクアとは言え、中古車流通量が多すぎると、中古車価格は下がる。連動してリセールバリューも下がっていった。
2代目アクアは、ヤリスの影響で初代アクアほどは売れないと予測できるので、初代アクアよりも少し高めのリセールバリューとなりそうだ。最上級グレードのZで、以下の装備が付いていれば、中古車価格は高値がつくだろう。
- 16インチアルミホイール
- パノラミックビューモニター
- ヘッドアップディスプレイ
- 純正ナビ
- ETC
- ドライブレコーダー
日産ノートも基本的にアクアと同じ程度のリセールバリューになりそうだ。
先代ノートには、ノートNISMOと呼ばれるスポーツ仕様があった。このモデルは人気が高く、高いリセールバリューを誇る。しかし新型ノートには、NISMOモデルの設定が無い。NISMOグレードの設定があるのは、ノートオーラだけだ。
ノートは、とにかくオプションが多い。そのため、どれだけ高額なオプションが装備されているかが高リセールバリューのカギとなる。グレードは、最上級グレードのXであることが必須。Xグレード以外だと、オプションも選択できなくなるからだ。
Xグレードに、以下の装備が搭載されているとプラス査定が期待できる。
- プロパイロット
- インテリジェントアラウンドビューモニター
- 統合型インターフェースディスプレイ
- ワイヤレス充電器
- 日産コネクトナ
- SOSコール
- ETC
- ドライブレコーダー
9.まとめ・総合評価
ほぼ互角の実力。クルマに何を期待するかで評価が変わる
トヨタ アクアと日産ノートを比較すると、どちらも完成度が高く甲乙つけ難い。またそれぞれ、得意とする部分がある。購入する側は、自分にとって重要な要素を優先順位を付けて比較評価するとよいだろう。
例えば、アクアが優れているのは、燃費、乗り心地、静粛性だ。こうした要素を重視するのであれば、アクアが合うだろう。
気持ちのよいハンドリングやプロパイロットなどの先進運転支援装備に魅力を感じるのならノートという選択になる。
ただ、デザインや走行フィーリングなどは、人それぞれ感じ方が異なる。
最終的には、この2台をしっかりと試乗してから決めるとよい。
アクア | ノート | |
---|---|---|
総合得点(40点満点) | 30.0点 | 30.0点 |
1.燃費 | 4.5点 | 3.5点 |
2.価格 | 3.0点 | 3.0点 |
3.購入時の値引きしやすさ | 2.5点 | 3.5点 |
4.デザイン | 4.0点 | 4.0点 |
5.室内空間と使い勝手 | 4.0点 | 4.0点 |
6.安全装備 | 4.5点 | 4.0点 |
7.走行性能 | 4.0点 | 4.5点 |
8.リセールバリュー | 3.5点 | 3.5点 |
関連ページ
アクアのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和3年7月(2021年7月)〜現在
- 新車時価格
- 198.0万円〜283.7万円
アクアの在庫が現在574件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。