- この記事の目次 CONTENTS
- ハンドルロックの原因と解除方法
- エンジンがかからない4つの原因と対処法
- ハンドルロックは盗難防止するためにある
- ハンドルロックの仕組み
- 気付かないうちにハンドルロックがかかってしまう状況
- まとめ
クルマで出発しようとしたら、エンジンが入らず、ハンドルも動かない…!
この「ハンドルロック」は工具不要で誰でも簡単に解除することが出来ます。
今回はハンドルロックの解除方法、必要性や仕組み、他のエンジンが入らない原因と対処法も解説します。
ハンドルロックの原因と解除方法
ハンドルロックとは、エンジンを切ってからハンドルを動かした時に、カチャッと音が鳴りハンドルが動かせなくなる装置のことです。
以下の2つに当てはまる場合、ハンドルロックがかかっています。
- 鍵が回らない/スタートボタンを押しても反応せず、エンジンがかからない
- ハンドルが回らない
ここからは2つの鍵の種類にあわせて、ハンドルロックの解除方法を解説します。
- 鍵をさすタイプ(アナログキー)の場合
- 鍵をささないタイプ(プッシュスタート)の場合
1.鍵をさすタイプ(アナログキー)の場合
鍵を差してエンジンをかけるタイプのクルマは、ハンドルを右か左に軽く動かしながら鍵を回すことでエンジンがかかります。
ハンドルを動かす際、右の方がかかりやすかったり、左の方がかかりやすかったりするので両方試すと良いでしょう。
2.鍵をささないタイプ(プッシュスタート)の場合
プッシュスタートタイプの解除方法も、基本的にはアナログタイプと同じです。
ハンドルを左右どちらかに軽く回しながら、プッシュスタートボタンを押すことでハンドルロックの解除ができます。
プッシュスタートタイプの場合、必ずシフトが「P(パーキング)」に入っていることを確認してから上記の方法を行いましょう。
ハンドルロックを解除できない際、ありがちな原因のひとつです。
冷静に対処できるよう頭の片隅に入れておくと良いでしょう。
エンジンがかからない4つの原因と対処法
ハンドルロック解除を試してもエンジンがかからない場合、以下の4つの原因のどれかであることがほとんどです。
故障を疑い修理業者に電話をする前に、症状の違いや原因を理解し、ご自身で出来そうなことは一度対処してみましょう。
1.シフトが「P(パーキング)」に入っていない
シフトが「D(ドライブ)」のままでもエンジンを切ることが出来てしまうため、注意が必要です。
また「N(ニュートラル)」に入っている場合、エンジンはかかるものの、アクセルを踏むまえにクルマが動き出す危険性があります。
今一度、シフトが「P(パーキング)」に入っていることを確認し、エンジンをかけてみてください。
2.ブレーキを踏んでいない
ブレーキを踏んでいない場合もエンジンはかかりません。
プッシュスタート車に多い原因なので、気に留めておきましょう。
3.スマートキーの電池切れ(プッシュスタート車)
プッシュスタートのクルマの場合、スマートキーの電池切れも要因の一つです。
電池が切れていると、鍵の開閉もできず、エンジンも始動できません。
電池切れの場合、スマートキーをスタートスイッチに当てた状態で、ブレーキを踏みながらエンジンを始動しましょう。
また、電池交換は簡単に行えるので、忘れないうちに交換しておくことをおすすめします。
以下の記事に、スマートキーの電池が切れている際の鍵の開け方、エンジンのかけ方、電池交換の方法が詳しく記載されているのでチェックしてみてください。
4.バッテリー上がり
バッテリーが上がってしまうと、エンジンはかかりません。
さらにプッシュスタートのクルマの場合、ハンドルロックの解除スイッチを起動することもできません。
つまり、いくら鍵を回してもボタンを押しても全く反応せず、クルマを動かすことができなくなるのです。
バッテリー上がりの原因はさまざまですが、ライトのつけっぱなしや、半ドアのまま放置など、心当たりがある場合は間違いないでしょう。
バッテリー上がりの場合、対処法が以下の記事に記載されているので、試してみてください。
ここからはハンドルロックに話を戻し、以下について詳しく解説します。
- 何のためにハンドルロックがあるか
- ハンドルロックの仕組み
- ハンドルロックが発生しやすいシチュエーション
ハンドルロックは盗難防止するためにある
どのメーカーのクルマも、盗難防止のためにハンドルロックが採用されています。
いつでもハンドルが回ると簡単に盗難できてしまうのです。
そのため「鍵を持たずにクルマを動かそうとした」と判断される行動があった際、ハンドルを切った状態で固定します。
ハンドルロックは以下の盗難方法を抑制します。
1つ目の盗難方法は、クルマの配線を引き抜き、エンジンをかけるやり方です。
ハンドルロックがあれば、仮にエンジンをかけられたとしても、ハンドルを動かせず、自走できません。
2つ目の盗難方法は、ニュートラルでクルマを転がし、けん引するやり方です。(エンジンOFFでも可能)
ハンドルロックがかかっていると、けん引の際にハンドル操作ができず、盗難されにくくなります。
ハンドルロックの仕組み

ハンドルロックの仕組みは簡単です。
鍵がささっていない場合、キーシリンダーにある突起物が出っぱなしになっています。
鍵なしでハンドルを動かすと、ステアリングシャフトのギア部分の穴にはまり、ロックされます。
鍵をさすと、突起物は収納されスムーズにハンドル操作が可能になります。
ハンドルロックとパワーステアリング装置は無関係
パワーステアリングとは、運転中のハンドリング操作を軽くし、ハンドルを回しやすいようにする機能です。
パワーステアリング装置が付いているとハンドルロックもかかりやすくなりそうですが、実は全く関係ありません。
ハンドルロックはキーシリンダーに突起物があり、その突起物がハンドル操作で穴にはまってロックされるという、アナログな仕組みです。
対するパワーステアリングは、エンジンを切っている場合、作動しない機能です。
そのためハンドルロックとは全く関係ないといえます。
気付かないうちにハンドルロックがかかってしまう状況

ハンドルロックは、クルマのエンジンが入っていない状態でハンドルが動くと作動します。
自分の気付かないうちにロックがかかっていた場合、故障かと不安になるかもしれません。
そんなときに慌てることがないように、よくある状況を5つ、チェックしておきましょう。
- 駐車してエンジンを切った後に、タイヤの傾きを直そうとハンドルを切った
- 手すり代わりにハンドルを持って乗り降りした
- 腕やバッグがハンドルに当たった
- 子どもがハンドルに触ってしまった
- 大きな地震によりハンドルが動いてしまった
一番多いのが、エンジンを切った後にタイヤを直そうとハンドルを動かしてロックがかかるパターンです。
他にも自分が無意識に行ってしまった行動や、子どもや地震など自分以外の要因でロックがかかることもあります。
こうしたシチュエーションを頭に入れておくことで、「エンジンが入らない原因は、ハンドルロック?」とスムーズに気付き、対処できるようになるでしょう。
まとめ
ハンドルロックは盗難防止のための機能です。
駐車後にタイヤを動かそうとするなど、無意識のうちにハンドルロックをかけてしまうこともあるかもしれません。
どんなときにハンドルロックがかかりやすいか把握しておくと、焦らずに済むでしょう。
また、ハンドルロックの解除はとても簡単なので、落ち着いて対処することが大切です。
クルマのエンジンがかからない原因はハンドルロックだけではなく、バッテリー上がりやスマートキーの電池切れなどでも起こり得ます。
もし出先などでエンジンがかからない場合、これらの可能性も検討してみてください。