中古車価格が下落!その理由は?いつが買い時?

2022年9月以降、中古車の相場価格は下落してきています。ここでは価格下落の現状と理由を解説するとともに、中古車の買い時、狙い目の車種、購入を待つべき車種について、専門家の見解をご紹介しています。

下落した中古車価格

中古車価格が下落!その理由は?いつが買い時?

一時は市場相場が著しく高騰していた中古車。最近は相場価格が下落しており、中には「価格暴落」と書かれる車種もあります。

中古車オークションを開催しているUSSによると、オークションでの平均落札価格は2022年9月をピークに下落。2023年3月には、前年9月と比べて約32万円下がっています。

人気車種の相場も戻ってきている

昨年9月頃と比べて下落幅が大きいのは、ランドクルーザーやアルファード、ヴェルファイアなど大型の人気車種。車種によっては50~100万円も相場価格が下がっています。

もともと人気の高いこれらの車種は、昨年まで中古車価格が非常に高騰していました。現状でもお買い得とまでは言えませんが、相場価格は「もとに戻ってきている」印象です。

中古車価格はなぜ下がった?

中古車価格は需要と供給のバランスで変動します。現在相場が下がっているのは、中古車のニーズが以前より下がり、その一方で中古車の流通量が増えているためです。

理由①新車販売台数の増加

中古車価格下落の理由の流れ

そもそも昨年までの中古車価格の高騰は、新車不足が主な要因です。コロナ禍で半導体が不足し、人気車種の納期は軒並み半年~1年以上と長期化。新車が手に入らず、中古車を買い求める人が増加したことで需要過多になりました。また新車の販売台数が減ったことで下取り車も減少し、中古車の供給不足も起こりました。

現在は新車の納期遅延が少しずつ解消されています。2023年1月以降は国産車メーカーが国内販売を強化。2月には新車販売台数が前年比120%となりました。これにより下取り車も増加し、中古車の数も増えています。

理由②中古車輸出の不調

2022年は海外での中古車需要も高く、輸出業者も中古車を高値で買い取っていました。

しかし金利上昇による景気の鈍化や新車供給の増加から、海外でも中古車の売れ行きが悪化。これにより最近は輸出業者が中古車を買い控えるようになり、中古車の数がさらに増えています。

中古車の買い時はいつ?狙い目の車種は?

相場価格が下落してきた現在、中古車は買い時なのでしょうか?

今回はクルマ評論家の大岡智彦氏と株式会社IDOM事業部オートオークション担当社員に、中古車の買い時や狙い目の車種、購入を待つべき車種などの見解を尋ねました。

テーマ①中古車の買い時は?

買い時でない車種もある一方、市場全体としては春先の中古車需要の高まりを超えた現在が買い時のようです。

自動車専門家 大岡氏

自動車専門家
大岡氏

人気車種で、新車価格並みの現行モデル高年式中古車はしばらく待った方がよい。5年落ち以上経過し、中古車相場が安定してきている旧型モデルは「欲しいと思った時」が買い時

株式会社IDMオークション担当者

株式会社IDOM
担当者

今が買い時。会場全体では出品台数が多く「需要<供給」の状態。 中古車市場では3月末~4月上旬に需要が下がり、9月に向けて緩やかに需要が上昇していくので、今後の大幅な値下がりは考えにくい。

テーマ②狙い目の車種は?

両者から名前が挙がったのが、日産のEVリーフ。リーフは新車価格が値上がりしたこともあり、中古車でのお買い得感が増しています。

自動車専門家 大岡氏

自動車専門家
大岡氏

不人気車やセダン、EV、中古車流通量が多いクルマが狙い目。例えばハイブリッド車の生産を終了したスカイライン、バッテリー寿命の不安から敬遠されがちなリーフ、流通量の多い初代アクアなどがオススメ。

株式会社IDMオークション担当者

株式会社IDOM
担当者

まず高年式輸入車。輸入車は全体的に新車の納期が早まっており、高年式の輸入車が安定して出品されている。そのため国産車よりも下落幅が大きく、価格が下がりきっている。国産車ではリーフやクラウンハイブリッドの下落率が大きい。

テーマ③購入を待つべき車種は?

冒頭で下落率が大きいと紹介したアルファードやランドクルーザーですが、人気車種ということもあり、まだ中古車価格は高いです。またモデル末期の車種は、型落ち後の値下がりを待つのがオススメです。

自動車専門家 大岡氏

自動車専門家
大岡氏

現行車種のSUVと30系アルファード。SUVはまだ新車の納期が長い。通常生産・納期に戻れば、中古車価格もイッキに下がる。アルファードは既に新型車の発売が直前。新型車の納車が進み、下取りに入った30系アルファードが中古車市場に流れれば、価格がイッキに下がると予想できる。

株式会社IDMオークション担当者

株式会社IDOM
担当者

300系ランドクルーザーとジムニー/ジムニーシエラ。ランドクルーザーは未だに新車価格を大きく超える状況。ジムニーも新車超えの価格で取引されるケースがある。ジムニーはオートオークション相場が緩やかに下がり続けている。

テーマ④消費者へのアドバイス

買い時かどうかは車種も含めた検討が必要そうです。なお高騰した時期に仕入れた中古車が在庫として残っている場合、販売店は値引き交渉に応じやすいです。在庫を多く抱えていそうなお店で値引き交渉をするのも、一つの選択肢でしょう。

自動車専門家 大岡氏

自動車専門家
大岡氏

中古車価格が下落したといっても、コロナ禍前に戻ったわけではない。輸入・国産高級セダンなら中古車らしい買い得感がある。またSUVやミニバン以外で、旧型になり5年落ち以上のモデルであれば、中古車価格は高騰していないのでいつ買ってもいいだろう。

株式会社IDMオークション担当者

株式会社IDOM
担当者

下落が始まって半年が経過し、多くの車両は下がりきっている印象を受ける。新しく仕入れた車両との価格差が発生しているので、長期在庫となっている車両もプライスを下げている。ちょうど現在は価格の下がった車両が店頭に並んでおり、選択肢も多いので買い時といえる。

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買取価格とのバランスも重要

中古車相場が下がれば、その分だけ愛車の買取価格も下がりやすいです。また値下がりを待っている間にも、愛車の価値は日々下がっていきます。そのため車両価格の下落率ばかりに注目せず、愛車の査定相場も確認し、ベストな買い替えタイミングを検討しましょう。

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クルマの購入時に考慮するポイントとしては、リセールバリューも重要です。中古車の相場価格は日々変化しますが、現在高値で買い取られているクルマは、将来的にも高値で売却できる可能性があります。

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リーフのカタログ情報

日産,リーフ
現行モデル
平成29年10月(2017年10月)〜現在
新車時価格
315.0万円〜583.4万円

リーフの在庫が現在26件あります

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221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。