トヨタRAV4(ハイブリッド) vs 三菱アウトランダーPHEV 徹底比較!未来派中型SUV対決

自動車ニュース / ガリバー

2020.1.21

トヨタRAV4(ハイブリッド) vs 三菱アウトランダーPHEV 徹底比較!未来派中型SUV対決

トヨタRAV4(ハイブリッド) vs 三菱アウトランダーPHEV徹底比較!未来派中型SUV対決

トヨタRAV4(ハイブリッド)と三菱アウトランダーPHEVを徹底比較。燃費性能、価格、デザイン、車内空間、安全装備、走行性能など様々な角度から調査した。
RAV4はカジュアルでスポーティなルックスに、軽快感ある走行性能が魅力。
一方、アウトランダーPHEVは上質な乗り心地と快適な空間が魅力だ。

トヨタRAV4(ハイブリッド)と三菱アウトランダーPHEVを徹底比較。燃費性能、価格、デザイン、車内空間、安全装備、走行性能など様々な角度から調査した。
RAV4はカジュアルでスポーティなルックスに、軽快感ある走行性能が魅力。
一方、アウトランダーPHEVは上質な乗り心地と快適な空間が魅力だ。

初代トヨタRAV4は、まだSUVという名称が無かった1994年に登場した。
CMタレントに木村拓哉を起用したことや、コンパクトなボディサイズだったことなどもあり、女性客を多く取り込み、大ヒットモデルとなった。

しかし2代目以降のRAV4は、急速に人気が衰えていった。
北米マーケット中心のモデルとなったため、日本マーケットのニーズとマッチしなかったからだ。
そして4代目RAV4は、ついに日本に導入されることはなかった。
ただ、主力の北米マーケットでは、SUVブームの追い風に乗り大ヒット。
現在では、北米トヨタの基幹モデルとして活躍し、最も注目されるSUVとなっている。

5世代目となったRAV4の日本導入は、ある意味、大きな賭けだった。
北米ニーズのモデルは、日本では売れない。
しかも同じクラスのSUVに、ほぼ国内専用車で高い人気を誇るハリアーが存在する。
しかしハリアーは高級志向のため、車両価格が高額。
またRAV4のようなカジュアルな中型SUVは、国内マーケットにはなく、トヨタのラインナップには隙間があった。

RAV4

そんな状況下、SUVブームということもあり、5代目RAV4は大ヒット。
世界初の4WD技術や、完成度の高い2.5Lハイブリッドシステムが評価され、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

一方、三菱アウトランダーPHEVは、2013年1月発売と比較的設計が古いモデルだ。
ただそのメカニズムは、今でも世界トップレベルといえるもの。
技術力の高さは高く評価されており、2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤーでイノベーション部門賞を受賞するほどだ。

アウトランダーPHEVは、外部から給電を受けて走るPHEV。
大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、57.6㎞(WLTCモード)の距離をEV走行できる。
電力が無くなると、エンジンを使って発電し、ハイブリッド車になる。
ガソリンと電力の両方が使えるので、非常に便利なクルマといえる。

アウトランダーPHEV

アウトランダーPHEVは、前後にモーターを設置したツインモーター4WDであることも大きな魅力のひとつ。
今では似たような機能をもつEVなどが出ているが、2013年当時こうした優れた機能を搭載したPHEVは三菱だけだった。
こうした技術も改良やマイナーチェンジを重ねたことで、かなり熟成されてきている。

RAV4の特徴

最近のSUVデザインは、ラグジュアリー系の都会派デザインと、カジュアルなオフローダー的デザインと大きく分けて2通りの流れがある。
RAV4は、カジュアルなオフローダー的デザインとなった。

RAV4

また、標準車の他にグリルやバンパーなどをよりオフローダー的に変更した、アドベンチャーも用意されている。選択肢があるのは、とてもよいことだ。
ただ、人気のアドベンチャーはガソリン車のみの設定という点が残念なポイントだ。

最近では、SUVでも4WDではなくFF(前輪駆動)モデルがよく売れている。
とくに、雪道や悪路などを走らない、ライフスタイル的にクルマを選ぶユーザー層が、FF車を選ぶ傾向にある。
これはFF車が4WD車に比べ、約25万円(RAV4の場合)も安価だからだ。
ほとんど使わない4WDの費用、約25万円分を負担するくらいなら、FFの上級グレードに乗りたいという思いからだろう。
多くのメーカーがこのような傾向を重視して、FFモデルでも上級グレードを用意してきている。

ところが、RAV4は少々こうした流れとは異なる。
なんと、4WD車のグレードが圧倒的に多いのだ。
しかも、FF車に関してはエントリーモデルのみという割り切った設定。
RAV4は4WDを選んでくれ、そんなトヨタのメッセージを感じる。

そんなRAV4の4WD機能は、異例の3タイプが用意された。
ガソリン車には、世界初となる「ダイナミックトルクベクタリングAWD」が設定されている。
この4WDシステムは、後輪トルクを左右独立で制御する。
後輪左右に回転差を生み出すことで、「トルクベクタリング機能」を得ている。
この「トルクベクタリング機能」があることで、ドライバーはステアリングを切るだけで、オンザレール感覚で、狙い通りのラインを安定して走行できるようになった。
前後の駆動配分は50:50、左右輪は0:100~100:0の間でトルク配分ができる。
前後、後輪左右輪のトラクションを最適に制御することで、優れた安定性や気持ちの良いハンドリング、そして高い走破性を実現している。

また、従来のハイブリット車に搭載されていたE-Fourも新開発されている。
E-Fourは、後輪をモーターで駆動するタイプの4WD。
今回は後輪の最大トルクを増加させ、前後輪トルク配分を100:0~最大20:80まで変更可能となった。
後輪のトルクを上げたことで、滑りやすい登坂路で、発進時の安心感を向上。腕の立つドライバーなら、後輪をスライドさせて走ることも可能になっている。

なお、もっともベーシックな4WDシステムは、従来通りの50:50の前後トルク配分をもつ「ダイナミックトルクコントロール4WD」となる。

アウトランダーPHEVの特徴

デビュー当時、アウトランダーPHEVは、世界でも例を見ないツインモーター4WDだった。
前後ふたつのモーターを装備し、それぞれを制御して優れた走行性能を発揮。
大きな車体のSUVながら、意外なほど軽快に走り、同時に滑りやすい路面でも高い走破性を誇る。

その後、2018年8月に大幅マイナーチェンジ。
このマイナーチェンジでは従来の2.0Lエンジンから2.4Lへ変更、駆動用のリチウムイオンバッテリー容量を12.0kWhから13.8kWhにアップした。
さらに、リヤモーター出力を約12%アップし、ジェネレーター出力も約10%アップさせている。
なんと、このマイナーチェンジでPHEVシステムの主要構成部品の約9割が改良されている。

アウトランダーPHEV

アウトランダーPHEVは、外部の電気を使って充電し、通常時はEVとして走る。
充電された電気を使いきると、基本的にガソリンを使ってエンジンで発電し、モーターで走行するハイブリッド車として走行できる。
ガソリンと電気両方を使えるので、利便性が高いことが大きなメリット。
急速充電器にも対応しているので、さらに使い勝手がよい。

また、お得な電気料金プランなどを使えば、ガソリン代の数分の1レベルの電気代で済み、経済的でもある。
とくに、短い距離を毎日走るようなクルマの使い方をする人なら、遠出するとき以外ほとんどガソリンを使わない生活が可能だ。
満充電で57.6㎞(WLTCモード)EVとして走行可能だ。

そしてアウトランダーPHEVは、災害などによる停電時にも強い。
「V2H(Vehicle to Home)」と呼ばれる機器が必要だが、ガソリンが満タンなら一般家庭の約10日分の電力が供給できる。
もし、V2H機器などがなくても、100V/1500Wのコンセントが標準装備されているため、1500Wまでなら家電製品を使うことが可能だ。
キャンプや車中泊などでも家電製品を使えて、利便性は高い。

アウトランダーPHEVは、もはや走る発電車。
単なる移動の道具というだけでなく、電気を供給できることから、色々な使い方が可能となる。
まさに、新時代のクルマのカタチといえるだろう。

1.燃費比較

RAV4の評価は5点
アウトランダーPHEVの評価は5点

燃費はRAV4だが、使い方次第ではアウトランダーPHEVが勝る?

RAV4 2.5Lハイブリッド(E-Four)の燃費は、20.6㎞/L(WLTCモード)という超低燃費。
このハイブリッドシステムは、最新のもので世界トップレベルの最大熱効率41%を誇る「2.5Lダイナミックフォースエンジン」と組み合わされている。
このクラスのモデルでは、世界トップレベルの燃費値だ。

RAV4のエンジン

対してアウトランダーPHEVのハイブリッド燃費は、16.4㎞/L。
RAV4の燃費と比べると、やや引き離されている状態だ。
アウトランダーPHEVをハイブリッドモードで乗り続けるのであれば、RAV4には敵わない。
ただ、アウトランダーPHEVのEV走行距離は57.6㎞/L。
短距離の通勤や送迎で毎日のようにクルマを使うのであれば、アウトランダーPHEVはEV走行で完結するので、強力に暖房を使うとき以外は、ほとんどガソリンを使わない。
電力料金は契約などにより異なるが、ガソリン代の数分の1程度になる。
こうした使い方がメインなら、アウトランダーPHEVの経済性はかなり高くなり、RAV4に勝るだろう。

アウトランダーPHEVのエンジン

2.価格比較

RAV4の評価は3.5点
アウトランダーPHEVの評価は4.5点

ハイブリッド車は高価だが、ガソリン車はお買い得感ありのRAV4

RAV4ハイブリッドのエントリーモデルであるハイブリッドX(4WD)の価格は、3,514,500円となっている。
上級グレードのハイブリッドGで3,888,500円だ。
安いとは言えないものの、同クラスのハリアーハイブリッドよりは、かなり割安なイメージだ。

一方、アウトランダーPHEVは、エントリーモデルであるGリミテッドエディションが3,939,100円となった。
最上級グレードのSエディションは、5,294,300円とかなり高額だ。
大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載するプラグインハイブリッドなので、高額になるのは仕方のないところ。

エントリーモデルの価格差は、約50万円だ。
装備は一長一短で、アウトランダーPHEVは全車速追従式クルーズコントロールがオプションだが、RAV4は標準装備。
しかし、100V/1500WコンセントはアウトランダーPHEVが標準装備だが、RAV4はオプション。
細かいところでは、RAV4はシートヒーターが装着不可だが、アウトランダーPHEVは標準装備だ。
若干、アウトランダーPHEVの方が、装備が充実しているように見える。

エントリーモデルでは約50万円の差があるが、アウトランダーPHEVはプラグインハイブリッドであるという部分をどう評価するかがポイントになる。
アウトランダーPHEVが、より近未来のクルマであることを考えれば、約50万円の差はむしろ安いと感じる。

3.購入時の値引き術

RAV4の評価は3.5点
アウトランダーPHEVの評価は4点

どちらも大幅値引きの期待大!

RAV4は2019年4月に発売されたばかりの新型車だ。
RAV4の販売は好調だが、増税後に新車販売は大きく落ち込んでいる。
限られた顧客を奪い合っている状態に突入していることもあり、新型車とはいえRAV4の値引きも緩みだしているようだ。

アウトランダーPHEVも大幅マイナーチェンジから1年以上が経過したこともあり、値引きは拡大中。
RAV4とは店舗数がまったく異なるため、来店した顧客を逃さないために、大幅値引きで対抗するしかない厳しい状態だ。
アウトランダーPHEVの場合、RAV4に限らず他のSUVと競合させれば、大幅値引きが期待できる。
アウトランダーPHEVの商談をする前に、RAV4を含めたライバル車の見積りをとっておくことが重要。
本命車種はアウトランダーPHEVではない、という印象を営業マンに与えることが大切だ。
さらに、じっくりと商談期間を長くしてジリジリと値引き額を引き上げていくといいだろう。

RAV4もアウトランダーPHEVや日産エクストレイルハイブリッド、ホンダCR-Vなどと競合させるとよい。
RAV4はカローラ店とネッツ店で併売されているので、経営母体の異なるカローラ店とネッツ店を競合させてみるのもいいだろう。

4.デザイン比較

RAV4の評価は4点
アウトランダーPHEVの評価は3点

カジュアルスポーティなRAV4。定番、迫力系のアウトランダーPHEV

RAV4のデザインは、幾何学形状の八角形(オクタゴン)2つを、90度ずらしてはめ合わせた「クロスオクタゴン」を造形テーマとした。
シャープな線を多用することで、スポーティさもアピールする。
また、彫りの深い造形のフロントフェイスにより、押し出し感をアップ。
迫力あるフロントフェイスに仕上がった。

RAV4のフロントフェイス

全般的に高級感というより、カジュアルなSUVといった印象が強く、若年層をターゲットにしたデザインといえるだろう。

こうしたデザインを基本に、グリルやバンパーなどをよりオフローダー的にまとめたアドベンチャーを設定した。
このアドベンチャーの人気は高い。
ただ、選択肢が増えたことはよいのだが、このアドベンチャーはガソリン車のみの設定。
ハイブリッド車にも選択肢が欲しい。

内装は、外観デザインと同様に直線的なラインが特徴。
ブラック内装系は、シルバーの加飾がプラスされており、ハイコントラストでスポーティな雰囲気にまとめられている。

RAV4のインパネデザイン

アドベンチャーのオーキッドブランインテリアは、ダッシュボードやシートの一部にホワイト系のカラーを採用。
ルーミーな空間に仕上げた。
シートは、ブラウンとホワイト系の合成皮革の2トーンでオシャレにまとめた。

一方、アウトランダーPHEVのフロントフェイスは、三菱のデザインアイコンであるダイナミックシールドを採用。
太く力強いグリルの外枠で、まず力強さをアピール。
大きく開いたロアグリルで、低重心で安定感あるフェイスに仕上げた。
やや強面で押し出し感のあるフロントフェイスは、都会派SUVデザインのトレンドといえるものだ。

アウトランダーPHEVのフロントフェイス

アウトランダーPHEVのルーフは、ほぼ水平に後方に伸び、太いCピラーが急傾斜でテールエンドに向かって落ちていく。
このデザインは、シンプルで室内空間を重視した効率のよさが際立つ。
流行りの柔らかく後方に向かって流れるようなルーフラインは、美しさはアピールできるものの、後席の頭上スペースや荷室が狭くなるからだ。

アウトランダーPHEVのルーフ

アウトランダーPHEVのインパネデザインは、デビューが2013年ということもあり、やや古さを感じさせる。
SUVということもあり、武骨さが全面に出たデザインだ。
しかし、何度か改良が加えられたことで、質感はかなりアップしてきている。

アウトランダーPHEVのインパネデザイン

本革シートのデザインは、ダイヤキルティングにホワイト系のステッチが入れられ、ラグジュアリーな雰囲気にまとめられている。
ただ、インパネが武骨なデザインなので、バランスという面では今ひとつといった印象がある。

RAV4とアウトランダーPHEVのデザインは、方向性が異なる。
RAV4はカジュアルスポーティ系で、アウトランダーPHEVは、ラグジュアリー系となっているからだ。
好みやライフスタイルによって、選択が異なる。

5.室内空間と使い勝手

RAV4の評価は4点
アウトランダーPHEVの評価は3.5点

荷室の広さではRAV4。狭い駐車場ではアウトランダーPHEVが便利

RAV4のボディサイズは全長4,600mm×全幅1,855mm×全高1,685mm、ホイールベースが2,690mm。
アウトランダーPHEVは全長4,695mm×全幅1,800mm×全高1,710mm、ホイールベースは2,670mmだ。
RAV4をベースにアウトランダーPHEVと比較すると、RAV4は全長-95mm、全幅+55mm、全高-25mm、ホイールベース+20mmとなった。
室内スペースは、ほぼ互角といったところ。
ただ、RAV4の全幅はかなりワイドなので、横方向のスペースに少し余裕を感じる。

荷室容量は、RAV4が580Lに対してアウトランダーPHEVは463Lと少々差がある。
例えば、RAV4は9.5インチのゴルフバッグが4つ搭載可能だが、アウトランダーPHEVは少し小さい9インチのゴルフバッグが4つ搭載可能となっている。
ここでも全幅の差が荷室容量の差となっていて、RAV4の荷室最大幅は1,355mmなのに対して、アウトランダーPHEVは1,305mmとなっている。

RAV4の荷室
アウトランダーPHEVの荷室

ただ、駐車時やUターン時の小回り性能という面では、全幅が狭いアウトランダーPHEVが逆に優れている。
RAV4の最小回転半径は5.5m(ハイブリッド車)なのに対して、アウトランダーPHEVは5.3mだ。
この数値は、ひとクラス下のSUVであるC-HRが5.2mなので、ほぼ同等といえるレベル。
狭い道路や駐車場での使い勝手は、アウトランダーPHEVが勝る。

6.安全装備の比較

RAV4の評価は4点
アウトランダーPHEVの評価は3点

性能面ではRAV4がやや上回るが設定に物足りなさが残る

RAV4には「トヨタセーフティセンス」が全車標準装備されている。
この「トヨタセーフティセンス」は、最新のタイプで昼夜の歩行者だけでなく、昼間の自転車も検知できる機能をもつ。
「トヨタセーフティセンス」には、その他機能として車線維持機能や渋滞時のストップ&ゴーも支援する「全車速前走車追従式クルーズコントロール」、「オートマチックハイビーム」などがセットで装備される。
ただ、微妙なのがアクセルとブレーキの踏み間違えを抑制する、インテリジェントクリアランスソナーが半数のグレードでオプション設定という点。
また、車線変更時に便利な後側方車両接近警報、バックで駐車場を出るときに安心なリヤクロストラフィックオートブレーキも同様にオプション設定になっている。
高額車種なのに、ベーシックな予防安全装備がオプション設定になっていて、少々物足りない状態だ。
ただ、サイド&カーテンエアバッグなどは、全車標準装備されており、安心できる。

RAV4の運転席

アウトランダーPHEVは、歩行者検知式自動ブレーキこそ全車標準装備されているが、夜間の歩行者や昼間の自転車などには対応しておらず、性能面ではRAV4のレベルには届いていない。
また、エントリーモデルには、全車速追従式クルーズコントロールがオプション設定。
後側方車両接近警報、後退時車両接近警報などは、エントリーグレードにはオプションでも選択できない状況だ。
アウトランダーPHEVは高額車だ。
やや性能面では物足りないのだから、せめて全車標準装備化するべきだろう。
しかしエアバックは、十分なものが全車標準装備となっている。

アウトランダーPHEVの運転席

7.走行性能の比較

RAV4の評価は4点
アウトランダーPHEVの評価は4点

キビキビした走りを重視したRAV4。乗り心地重視のアウトランダーPHEV

RAV4とアウトランダーPHEVは、目指す方向性が大きく異なる。

RAV4はキビキビとしたスポーティな走り。アウトランダーPHEVは、乗り心地重視のラグジュアリーな乗り心地となっている。
実際に購入する場合には、自分の求める走りの方向性と合致しているか、試乗して確認するといいだろう。

RAV4のハイブリッド車は、後輪をモーター駆動するE-Fourを採用している。
従来のE-Fourに比べて、後輪モーターのトルクがアップし、後輪に最大80%もの最大トルクをかけることができるようになり、少しFR(後輪駆動)車的な走りが可能となった。
そのため、テクニックに自信があるドライバーなら積極的に後輪を滑らせるような走りも可能。
なかなか気持ちの良い走りが魅力的だ。

また、RAV4には2.5Lハイブリッドシステムを搭載。4WDのシステム出力は222psと、なかなかパワフルだ。
後輪側のモータートルクがアップしたこともあり、アクセルを深く踏み込むと、やや後ろから押されるような豪快な加速が楽しめる。
かなりパワフルな印象なのだが、燃費は20.6㎞/L(WLTCモード)と超低燃費。
速さと優れた環境性能を両立している。

RAV4の乗り心地は、やや硬め。クルマを大きく傾けることなく、カーブを駆け抜けていく。
路面の凹凸も、角の取れたマイルドなもの。乗り心地は良好だ。
新開発のE-Fourも含め、走って楽しいSUVに仕上がっている。

アウトランダーPHEVは、ラグジュアリーな走りを目指したこともあり、ゆったりとした乗り味が魅力。乗り心地はソフトだ。
この部分はRAV4とは、大きく異なる。
ただ、サスペンションがやや柔らかめなので、急カーブを速度高めで曲がると、クルマは大きく傾く。
スイスイと気持ちよくカーブを抜けていくタイプのSUVではない。

しかし、アウトランダーPHEVには、スポーティな走りを好む顧客用にSエディションと呼ばれるグレードが用意されている。
このSエディションには、スポーティな走りを実現させるビルシュタイン製ダンパーを装備。
カーブではクルマの傾きを最小限に抑え、ステアリング操作に対して、クルマがよりシャープに動く。
このグレードは、なかなか秀逸。
アウトランダーPHEVは、フロアに大きく重いリチウムイオンバッテリーを搭載しており、重心高が低い。
この低重心さを生かし、安定感ある走りをより感じさせてくれる。

雪道など悪路での走破性も、アウトランダーPHEVの美点。
アウトランダーPHEVは、前後2つのモーターを使うツインモーター4WDを採用している。
この機能に、三菱が得意とする4WD車両運動統合制御システム、S-AWC(SUPER ALL WHEEL CONTROL)が加わり、滑りやすい路面でもクルマを意のままにコントロールできる。
オフロードでの楽しさでは、アウトランダーPHEVが上回る。

8.リセールバリュー比較

RAV4の評価は4.5点
アウトランダーPHEVの評価は3点

高値安定が期待できるRAV4。平均的なアウトランダーPHEV

トヨタ車は、総じてリセールバリューが高い。
さらに、SUVでハイブリッド車というリセールバリューをアップさせる要素がプラスされるで、RAV4ハイブリッドのリセールバリューは高値安定になりそうだ。
RAV4の場合、4WDグレードが中心ということもあり、FF車より4WD車のリセールバリューがさらに高くなるだろう。
装備面では、パノラマムーンルーフ、ムーンルーフ、ハンズフリーパワーバックドア装着車は、プラス査定になる可能性が高い。

アウトランダーPHEVは、三菱車全体のリセールバリューが低いこともあり、その影響を受けてSUVとしてはやや低めのリセールバリューになっている。
世界最先端のツインモーター4WDなどを搭載した先進技術の塊ともいえるモデルとしては、やや残念な評価だ。
ただ逆に考えると、リセールバリューが低いということは、中古車は安価であるということ。
中古車での購入ならば、コストパフォーマンスに優れる1台だ。
スポーティなSエディションや最上級グレードのGプレミアムパッケージは、人気が高くプラス査定傾向だ。

9.まとめ・総合評価

RAV4の総合点は32.5点/40点
アウトランダーPHEVの総合点は30点/40点

方向性が異なる2台。カジュアル系のRAV4、ラグジュアリー系のアウトランダーPHEV

RAV4はカジュアルでスポーティなルックスに、軽快感ある走行性能を誇る。
アウトドアレジャーなどに、ガンガンと使えるSUVといった印象だ。
ハイブリッド車なので、燃費も良い。

対してアウトランダーPHEVは、ツインモーター4WDという先進技術でスムースな走りを披露。
上質な乗り心地と共に、高級セダンのような快適な空間で移動できる。
それでいて、悪路走破性も高い。
また、PHEVなので、外部から給電して使えば、短距離の走行はほとんどCO2を排出しない高い環境性能と経済性を誇る。

目指す方向性が異なる2台なので、自分のライフスタイルやクルマの使い方で選ぶといい。
RAV4はアウトドアレジャー中心のライフスタイルをもつ人向け。
アウトランダーPHEVは、日常的に短距離の移動が多い人。そして、路面状況を問わず快適に移動したい、という人に向く。

ただ、両車とも安全装備がグレードによっては物足りない。
予防安全装備がオプション設定となっているグレードでは、積極的にオプションを選択したい。

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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