この記事の目次 CONTENTS
1位 スバル フォレスター
2位 マツダ CX-5
3位 三菱 アウトランダーPHEV

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

春から夏、そして秋へ向けて、本格的なお出かけシーズンに突入。
少し前までは、レジャー向けのクルマといえばミニバンが主力だった。
しかし、最近ではファミリー感が強いミニバンではなく、アクティブなライフスタイルを感じさせるSUVの人気が高まっている。

SUVは、広い荷室に多くの荷物を搭載できるだけでなく、最低地上高が高いため、ミニバンでは入れないような悪路も走行可能。
もちろん雪道などにも強く、道を選ばずフレキシブルに使えるだけでなく、セダンのような快適な乗り心地も魅力だ。

こうしたオールマイティな使い方ができることも、SUV人気の理由である。

中古のSUVなら年式次第でリーズナブルに楽しめる!

中型のSUVになると予算300万円オーバーのものがほとんど。
こうなるとなかなか買いにくい。

そこで注目したいのが中古車。
SUVは人気でリセールバリューが高く、中古車でも価格は高めだ。
しかし、年式を少し古くするだけで、グッとお買い得なクルマに出会える可能性が高まる。

今回は、予算200万円で買える人気SUVベスト3をピックアップ。
予算200万円だと、おおよそ車両価格は170~180万円程度になってくる。

1位 スバル フォレスター

スバル フォレスターは、2018年にフルモデルチェンジし5代目になった。
そのため、4代目となる先代SJ系フォレスターが徐々に中古車マーケットに流れ始めており、なかなかお買い得感が出てきている。

SJ系フォレスターは、2015年秋に大幅マイナーチェンジを行った。
このマイナーチェンジ後のモデルは完成度が高く狙い目なのだが、価格がまだ高値のため予算200万円で選ぶのは厳しい状況。

そのため、マイナーチェンジ前の2014年式あたりがターゲットになる。

フォレスターの中古車相場

2014年式フォレスターのボリュームゾーンは、160~210万円前後だ。

SJ系フォレスターには、2.0L水平対向エンジン4気筒の自然吸気エンジンと、ターボエンジンの2つが用意されている。
全車4WDで、歩行者検知式自動ブレーキであるアイサイトを装着したモデルも多い。

年式次第では280psのクラス最速ターボモデルに乗れる!

2014年式で走行距離5万キロ程度以下だと、自然吸気エンジンモデルが中心となる。
ターボ車を狙わなければ、アイサイトやナビなどの充実した装備が装着された程度のよいモデルも選べる。

年式を2013年にすれば、ターボ車も予算内に入ってくる。
280psという今でもトップレベルの大出力を誇るフォレスターXTアイサイトをあえて狙うのもよい。

2位 マツダ CX-5

マツダCX-5は現在2代目で2017年に登場したばかり。
そのためまだ価格は高く、予算200万円で買えない。
ターゲットは初代のKE系CX-5だ。

初代KE系CX-5は2012年に登場。
エンジンラインナップは、直4 2.0Lと2.5Lのガソリン、そして2.2Lの直4ディーゼルの3つで、ガソリン車の方が安価傾向だ。
同じ年式であれば、ディーゼル車よりお買い得感がある。

燃料費はハイブリッド車並み、それでいて超パワフルなディーゼル車を狙え!

おすすめはディーゼル車。
420Nmという4.0L V8ガソリンエンジン並みの大トルクをもち、余裕あるクルージングが可能だ。
燃費は、ガソリン車より圧倒的によい18.4㎞/L(FF車、JC08モード燃費)。
しかも、燃料が軽油なのでガソリンより20円/L前後安い。

こうなると、燃料費はハイブリッド車並みになる。
とにかく、豪華装備もしくは予算重視というのでなければ、ディーゼル車を選びたい。

KE系CX-5には、FF(前輪駆動)と4WDの設定があり、好みで選べる。
4WD車の方が、若干価格は高めの傾向だ。

KE系CX-5の中古車相場

2014年式で140~180万円前後がボリュームゾーン。
2015年式だと、やや価格は高くなり160~220万円前後がボリュームゾーンになる。
2014年式くらいが予算200万円だと選びやすいだろう。

2014年式のディーゼル車で、走行5万キロ程度以下になると、130万円台位から選べるようになる。
この価格帯は、主にエントリーグレードのXDが中心だ。

150万円台になると、装備の充実したXD Lパッケージや4WD車が選べるようになってくる。
160万円台に入ると、走行3万キロ台以下という車両も選べる。
多くの車両にナビなどが装備されており、装備系は充実している。

グレードは、上級グレードのXD Lパッケージの4WDがおすすめ。
街乗り中心なら4WDはあまり必要無いが、雨の高速道路などでは4WD車は安定感があり、より安全・安心なドライブが楽しめる。

3位 三菱 アウトランダーPHEV

アウトランダーPHEVは、人気SUVベスト3といえるほど売れてはいない。
なぜ3位に入れたのかというと、それは当時このクラス唯一のPHEVで世界初のツインモーターAWDとしてデビューした経緯があるからだ。
この先進性は、未だ世界トップレベル。

そんなアウトランダーPHEVは2013年にデビュー。
2.0Lガソリンエンジンを搭載し、満充電状態からなら60.2km(JC08モード)EV走行が可能だ。

充電した電力を使いきるとハイブリッド車になる。
毎日短距離しか使わないというのであればほぼEVとして使え、燃料費を大幅に節約することができる。
EV走行中は極めて静粛性が高く、未来のクルマに乗っているような気分を味わえる。

唯一無二だった先進技術の塊が、もうこんなリーズナブルな価格に!

アウトランダーPHEVは優れた先進性をもつクルマだが、三菱のブランドイメージが悪いため、それほど売れなかったという不運なクルマでもある。
ただ、そのおかげで中古車価格も安く、SUVかつPHEVなのに、非常にコストパフォーマンスに優れているのだ。

アウトランダーPHEVの中古車相場

2014年式で160~210万円がボリュームゾーン。
2015年式からは、マイナーチェンジされたこともあり、予算200万円だと手が届かない範囲に入ってしまう。

160万円台から選べるものの、中心はエントリーグレードや、やや走行距離の多い車両が多い傾向。
ナビが装備されていないものも多い。

アウトランダーPHEVは、充実した装備のGナビパッケージ以上のグレードがおすすめ。
こうなると、180万円台からという価格帯になる。
Gナビパッケージか、最上級グレードのGプレミアムパッケージなら、装備面でも十分に満足できるレベルになる。

予算重視というのであれば、Gセーフティパッケージという選択もある。
ただ、ナビが装備されていない車両もあるのでしっかりとチェックして選びたい。

また、アウトランダーPHEVは、2013年式の一部の車両で稀に急速充電口が無い車両が存在するので注意が必要。
急速充電できないと、何かと不便だ。