トヨタの人気高級ミニバンであるアルファード/ヴェルファイアのマイナーチェンジし発売が開始された。
今回のマイナーチェンジでは、まず外観デザインが変更されている。ヘッドランプ、フロントグリル、フロントバンパー、バックドアガーニッシュ、リヤコンビネーションランプのデザインが変更された。
- この記事の目次 CONTENTS
- マイナーチェンジでより迫力を増したデザインに変更
- エアロを装備した最上級グレードを設定!
- アイドリングストップ機能が装備された3.5Lエンジン
- 「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備化
- トヨタ アルファード/ヴェルファイアの選び方
- トヨタ アルファード/ヴェルファイア価格
マイナーチェンジでより迫力を増したデザインに変更
元々、アルファード/ヴェルファイアは、押し出しの強い迫力系フェイスで人気を集めていた。マイナーチェンジでは、さらにより睨みの効いたテイストもプラスされるなど、さらに迫力のあるデザインへと変更されている。
このクラスのミニバンとしては独り勝ち状態

このクラスは、とにかく大きく見えることと迫力のあるフェイスが重要視される。また、顧客は常に新しい刺激を求めている。アルファード/ヴェルファイアの商品企画は、そうしたニーズを熟知。アルファード/ヴェルファイアは、このクラスのミニバンとしては独り勝ち状態なのにもかかわらず、積極的にデザインを変更し顧客を飽きさせない工夫をしている。こうしたチャレンジが、圧倒的な人気を支えている。
エアロを装備した最上級グレードを設定!
アルファード/ヴェルファイアのインテリアは、より高級ミニバンとしての価値を高めるためにメーター加飾やシート表皮、木目の色を変更。アルファード/ヴェルファイアは、以前のフルモデルチェンジ時に最上級グレードとして「Executive Lounge」が設定された。このグレードは、とにかく、高級でゴージャスな内装を誇る。
以前からトヨタブランドには、最上級車モデルとしてクラウンマジェスタが存在していた。アルファード/ヴェルファイアの室内空間は、そのクラウンマジェスタをも超えており、それを活かして「セダン以外の高級車」という選択肢を提案した。この提案は大ヒットとなり、政治家や経営者などが後席に乗るショーファードリブンとして、単なる高級ミニバンではない新たな価値を提供した。
エアロパーツ装備のグレードが人気

マイナーチェンジでは、その最上級グレードである「Executive Lounge」にエアロ仕様の「Executive Lounge S」をアルファードに、「Executive Lounge Z」をヴェルファイアに設定。
専用インテリアとして「ブラック&ホワイト」の内装色を採用。シルバー木目調の専用加飾や、防汚処理加工を施したホワイト色のプレミアムナッパ本革シートとともに、先進的でモダンな室内空間を演出。
そして、アルファード/ヴェルファイアは、エアロパーツが装備されたグレードの人気が非常に高い。そこで、見た目を重視する顧客用に装備をシンプルにして価格を安価に設定したハイブリッドのエアロ仕様で、エントリーグレードとなるアルファード「S」、およびヴェルファイア「Z」も設定した。
アイドリングストップ機能が装備された3.5Lエンジン
パワーユニットは、3.5L車のみが大幅に変更された。マイナーチェンジ前の3.5Lエンジンは、パワフルだったが、アイドリングストップ機能も付かない旧世代のエンジン。
そこで、マイナーチェンジでは、3.5Lエンジンが2GR-FKS型へと変更され、アイドリングストップ機能がプラスされた。さらに、ATも6速から8速へ多段化。これにより、燃費値はマイナー前3.5GFグレードの9.5㎞/Lから、10.8㎞/Lへ大幅に向上した。ただ、相変わらずハイオクガソリン仕様のままだ。
エンジンが変更されたことで、出力も向上した。マイナー前は280ps&344Nmだったが、マイナ後は301ps&361Nmへとパワーアップした。パワーは21psもアップしているので、より力強い走りが可能。アイドリングストップ機能が装備されたことで、低燃費化も実現している。
2.5L車の環境性能はお粗末

ただ、相変わらず残念なのが2.5L車。未だアイドリングストップ機能はオプション設定のままだ。
トヨタは、ハイブリッド車で環境性能をアピールしている。しかし、一方で未だアイドリングストップ機能さえオプション設定というクルマを売っている。CO2排出量減が世界的に叫ばれている中、あまりにもご都合主義的な設定をしている。
今まで多くのCO2を排出してきた自動車メーカーなのだから、せめて安価に設定できるアイドリングストップ機能くらい、自ら積極的に標準装備化し、社会的な責任を果たすべきだ。
優れた走行性能を提供
アルファード/ヴェルファイアは高級車として、新たな価値観を提供するミニバンとなった。
そのため、走行性能面では構造用接着剤の適応範囲拡大や高剛性ガラス接着剤の使用などによりボディ剛性を高め、より優れた操縦安定性と乗り心地を実現した。
「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備化
マイナーチェンジ前のアルファード/ヴェルファイアで、最大の弱点だった先進予防安全装備が、ようやくマイナーチェンジで一定のレベルに達することができた。
マイナーチェンジ前のアルファード/ヴェルファイアはこの分野が遅れていた。その点をつき、早期に安全装備を充実させたホンダのオデッセイが、一定の販売台数を確保していたほどだ。裏を返せば、アルファード/ヴェルファイアはそんなそんな先進予防安全装備が無くても、強力なブランド力だけで売れていたということだ。
しかし、国交省が安全運転サポートカー(通称サポカー)を推奨するなど、より安全性の高いクルマへの関心度が高まる。このままでは先進予防安全装備面が原因でジリ貧になるという危機感があったのか、今回のマイナーチェンジで歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備である「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備化した。
しかも搭載しているのは、性能面では大幅に進化した次世代型の。進化のポイントは、昼間の自転車の運転者や夜間の歩行者の検知機能が追加されたこと。とくに有効なのは、夜間での歩行者検知だ。また、レーダークルーズコントロール作動時に、車線から逸脱する可能性があることを警告し、車線からの逸脱を避けるためのステアリング操作支援をする「レーントレーシングアシスト(LTA)」が装備された。
しかしながら安全装備の標準装備化には消極的

ただ、相変わらずトヨタは安全装備の標準装備化に消極的だ。
後側方から接近するクルマを検知し警報を発するブラインドスポットモニター、バック時に接近する車両などを検知するリヤクロストラフィックアラート、アクセルとブレーキの踏み間違えの被害軽減を行うインテリジェントクリアランスソナーなどが、一部グレードを除きオプション設定という物足りない状態。この程度は、高級車なら標準装備されていて当たり前というレベルだ。
トヨタは「統合安全コンセプト」に基づき、安全な車両開発・技術開発を目指しているとアピール。その内容は、各システムをさらに連携させていくことでクルマを「より危険の少ない状態」に近づけていき、「事故を起こさないクルマ」の実現を目指しているとしている。
しかし、こうした安全装備が標準装備化されていないのであれば、トヨタが目指すとしている「事故を起こさないクルマ」など出来るわけがない。もはや、安価になってきた装備なのだからドンドンと標準装備化し、人を殺すことがある製品を売るメーカーとしての責任を果たしてもらいたい。
トヨタ アルファード/ヴェルファイアの選び方
アルファード/ヴェルファイアの選び方は難しい。まずは、2.5Lと3.5Lのガソリンエンジンと2.5Lハイブリッド3つあるパワーユニットから選ぶといいだろう。
お勧めはやはりハイブリッド車。これからドンドンと環境性能が重視されていく。ハイブリッド車などの電動化技術が搭載されたクルマが中心になることは確実。そうなると、あえて今ガソリン車選ぶ理由は見当たらない。強いて言うのであれば、予算面でガソリン車の方が安いという点くらいだろう。
ただ、今後、ハイブリッド車の方がよりリセールバリューが高くなる可能性のある。短・中期で乗り換えるのであれば、リセールバリューまで含めると、それほど大きな差にはならない場合もある。
多くのグレードと様々なオプションを用意

グレード選びでは、やはりエアロパーツ装着グレードがお勧めだ。エアロパーツ装着車グレードは、リセールバリューも高い。
マイナーチェンジでは、エントリーグレードにエアロパーツが装備された新グレードであるアルファードSやヴェルファイアZが用意された。こうしたグレードをベースに、必要な装備によりアルファードならAパッケージとCパッケージ、ヴェルファイアならAエディションとGエディションなどを選ぶといいだろう。
推奨オプションはこれだ!

そして推奨オプションだが、2.5Lガソリン車ならアイドリングストップ機能。後側方から接近するクルマを検知し警報を発するブラインドスポットモニター、バック時に接近する車両などを検知するリヤクロストラフィックアラート、アクセルとブレーキの踏み間違えの被害軽減を行うインテリジェントクリアランスソナーなどの安全装備だ。
また、アルファード/ヴェルファイア高級感と存在感をアピールできるLEDヘッドランプもお勧めだ。便利機能では、車内で電化製品が使えるようになるアクセサリーコンセント(AC100V・100W)、ハイブリッド車なら災害時に電源車となるメリットもあるアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)もお勧めオプションとなる。
トヨタ アルファード/ヴェルファイア価格
アルファード価格
<2.5Lガソリン車>(FF)
・X 8人乗り 3,354,480円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 7人乗り 3,541,000円
・S 8人乗り 3,692,520円
/7人乗り 3,735,720円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 3,790,000円
/“A パッケージ” 3,905,280円
/“C パッケージ” 4,362,120円
・G 7人乗り 4,185,000円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 4,220,000円
<3.5Lガソリン車>(FF)
・GF 7人乗り 5,205,600円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 4,632,000円
・SC 7人乗り 4,947,480円
・Executive Lounge 7人乗り 7,034,040円
・Executive Lounge S 7人乗り 7,183,080円
<2.5Lハイブリッド車>(E-Four:電気式四輪駆動)
・X 8人乗り 4,363,200円
/7人乗り 4,405,320円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 4,493,000円
・S 7人乗り 4,610,520円
・G 7人乗り 4,975,560円/“F パッケージ” 5,529,600円
・SR 7人乗り 5,120,280円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 5,119,000円
/“C パッケージ” 5,674,320円
・Executive Lounge 7人乗り 7,358,040円
・Executive Lounge S 7人乗り 7,508,160円
ヴェルファイア価格
<2.5Lガソリン車>(FF)
・X 8人乗り 3,354,480円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車”7人乗り 3,541,000円
・Z 8人乗り 3,692,520円
/7人乗り 3,735,720円/
“サイドリフトアップチルトシート装着車” 3,790,000円
/“A エディション” 3,905,280円
/“G エディション” 4,362,120円
・V 7人乗り 4,185,000円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 4,220,000円
<3.5Lガソリン車>(FF)
・VL 7人乗り 5,205,600円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 4,632,000円
・ZG 7人乗り 4,947,480円
・Executive Lounge 7人乗り 7,034,040円
・Executive Lounge Z 7人乗り 7,183,080円
<2.5Lハイブリッド車>(E-Four:電気式四輪駆動)
・X 8人乗り 4,363,200円
/7人乗り 4,405,320円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車”4,493,000円
・Z 7人乗り 4,610,520円
・V 7人乗り 4,975,560円
/“L エディション” 5,529,600円
・ZR 7人乗り 5,120,280円
/“サイドリフトアップチルトシート装着車” 5,119,000円
/“G エディション” 5,674,320円
・Executive Lounge 7人乗り 7,358,040円
・Executive Lounge Z 7人乗り 7,508,160円
アルファードのカタログ情報

- 現行モデル
- 令和5年6月(2023年6月)〜現在
- 新車時価格
- 540.0万円〜559.8万円
アルファードの在庫が現在461件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。