日産セレナ日産セレナの販売が好調だ。2017年1月登録車の販売台数ランキングでは、ノートに続き2位。あのプリウス(3位)を超えて、11,179台を売った。




  1. 日産セレナ購入ガイド目次
  2. 1 セレナを売らなければならない日産の裏事情

  3. 2 新型セレナが売れている理由

  4. 3 先進予防安全装備の充実

  5. 4 新型セレナの人気グレード

  6. 5 人気ボディカラーベスト3

  7. 6 意外とオプション選択肢の広いセレナ

  8. 7 日産セレナ価格


セレナを売らなければならない日産の裏事情


日産自動車によると、新型セレナの発売7ヶ月後の受注は約6.5万台。この数字は、2代目セレナC24型~先代の4代目セレナC26型の中で最も売れた。

新型セレナは、国内の日産にとって非常に重要。現在の国内販売では、コンパクトカーのノート、軽自動車のデイズ系、そしてミニバンでのセレナが、国内日産販売の基幹車種だ。良くも悪くも、この3台しかあまり売れていないという現状がある。

こうした状況もあり、外国人が主流となった日産経営陣は、国内マーケットを軽視。軸足を北米、中国に置いている。とくに、国内マーケットは、国内専用車ともいえるモデルではないと売れない傾向が強い。日産経営陣から見れば、コストがかかる割には儲からないというのが本音なのだろう。そんな考え方もあり、新型セレナはなんと約2年半振りに投入された新型車となった。もはや、国内の他メーカーではありえない状況となっている。

日産セレナこうした状態で、もし、国内専用車である新型セレナが売れないとどうなるのか? ただでさえ日本マーケットを軽視している経営陣からみれば、「コストがかかり、あまり儲からない国内専用車まで開発して投入しても売れないなら、新型車なんて投入する必要あるの?」となる。こうした判断がされれば、ますます新型車が投入されなくなる。新型車が投入されなければ、国内日産のシェアはさらに減少する可能性が高い。シェアが下がれば、日産国内営業の責任者は責任を問われる。そのため、日産の国内営業にとって、新型セレナは「是が非でも売らなくてはならないクルマ」なのだ。

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新型セレナが売れている理由


日産セレナこうした日産側の理由もあるが、いくら営業力があってもよいクルマでなければ、これだけ売れる訳がない。新型セレナが、マーケットで高く評価されている点は、使い勝手の良い装備と先進予防安全装備の充実だ。

まず、使い勝手面。上下2分割できるデュアルバックドアは、他車にはない装備だ。ミニバンのバックドアは、とにかく大きく重い。男性でも、結構力が必要なため、小柄な女性では開閉が一苦労。さらに、ドアが大きいことから駐車スペースの後方に一定のスペースが無いと開閉できないなどのデメリットがある。新型セレナは、上下2分割のバックドアとすることで、こうしたデメリットを解消。小さな荷物なら、上部のドアの開閉だけで出し入れが可能となる。

そして、注目の装備といえるのがハンズフリーオートスライドドアだ。両手で荷物をもっている、小さな子供を抱いている、などで両手がふさがっている状況でも、スライドドアが開閉できる装備だ。決められたスライドドア下に足を出し入れし、キーを持っているなどの条件などに合致すると、自動でスライドドアが開く。こうした状況がどれだけあるのかは微妙だが、分かりやすい便利な機能だ。

その他、セレナには、使い勝手の良さを高める装備が満載。このクラスでは、トップレベルといえる。

先進予防安全装備の充実


日産セレナ自動車は高価だ。単に使い勝手が良いだけでは売れない。未来を感じさせる先進性も重要だ。

新型セレナには、歩行車検知式自動ブレーキであるエマージェンシーブレーキが全車に標準装備化された。ファミリー層が乗るクルマだけに、安全装備は重要だ。カーテンエアバッグや誤発進抑制機能など、一部オプションとなっている機能も多いのはやや残念なポイントだ。

こうした安全装備は、なかなかアピールしにくいのだが、日産が上手いのはオプションとなるものの同一車線内を自動で維持、先行車に追従するプロパイロット機能が用意されたことだ。自動運転をイメージさせたCMで、先進機能に興味がある顧客層のハートを貫いた。この装備は、なかなか便利で土日の高速道路などの渋滞時には、アクセルとブレーキ操作から解放されるので、安全性だけでなく疲労軽減というメリットもある。

新型セレナの人気グレードは?約80%弱があのグレード!


新型セレナの中でも、人気グレードは?

グレード別構成比

・2WD
B 0.8%
S 3.2%
X 12.9%
G 2.4%
ハイウェイスター 42.9%
ハイウェイスタープロパイロットエディション 13.6%
ハイウェイスターG 8.5%
ハイウェイスターGプロパイロットエディション 1.4%

・4WD
B 0.5%
X 3.4%
G 0.7%
ハイウェイスター 7.8%
ハイウェイスタープロパイロットエディション 2.0%

ハイウェイスターが人気

新型セレナの人気グレードは、ハイウェイスター(2,678,400円)だ。ハイウェイスターは、全体の40%を超えているほどの人気グレードとなった。さらに、ハイウェイスター系のグレードを含むと、なんと80%に近い顧客が選んでいることになる。ライバル車も同じような傾向にあるのだが、日本マーケットではハイウェイスター系のようなエアロパーツ類を装着したスポーティなグレードに人気が集中する。

新型セレナの人気ボディカラーベスト3


保守的カラーが人気?

ボディカラー

1位 ブリリアントホワイトパール 38.4%
2位 ダイヤモンドブラック 19.9%
3位 ブリリアントシルバー 10.8%

予想通りのモノトーン系

まぁ、保守的な日本マーケットということもあり、予想通りといった印象。ほぼどこのメーカーでも白・黒・シルバーといったモノトーン系の人気が圧倒的に高い。人気ボディカラーは、約70%がこうしたモノトーンカラーとなっている。この結果は、リセールバリューにも影響する。恐らく、中古車マーケットでもこうしたボディカラーが人気になる。つまり、モノトーン系ならリセールバリューが高めになるということだ。

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なかなか商売上手な新型セレナ。意外と選ばなくてはならないオプションが色々


メーカーオプション

1位 ナビ取り付けパッケージ 84.8%
2位 快適パック 79.8%
3位 ハンズフリーオートスライドドア 70.2%

上位3位のオプション装着率は、なんと70%を超えるものばかり。内容を見ると、ほぼほぼ必要と思えるものばかり。1位のナビパッケージは、ステアリングスイッチやGPSアンテナなどがセットになったメーカーオプション。ステアリングスイッチで、ナビ取付パッケージ車用日産オリジナルナビゲーション(ディーラーオプション)の操作が簡単に行えるというもの。オプション価格は27,000円。

2位は快適パック。内容をよくみると、カップホルダーまでオプションだったとは・・・、と思える内容。いくらなんでも、このオプションを選択しないと使い勝手が悪くなるだろうと思える必需品ばかり。当然、装着率も高くなる。価格は37,800円。

快適パックセット内容

○スーパーUVカット断熱グリーンガラス〈フロントドア)
○パーソナルテーブル〈セカンド左右〉(カップホルダー各2個、折りたたみ格納式)、〈サード左右〉(カップホルダー各1個、折りたたみ格納式)
○カップホルダー12個〈フロント2個、セカンド4個、サード6個〉
○USB電源ソケット〈セカンド・サード各2個〉
○セカンドシート 超ロングスライド+横スライド
○サードシートスライド
○シートバックフック8個〈運転席、助手席各2個、セカンド(左右)各2個〉
○シートバックポケット〈運転席・助手席〉(スマートフォン・タブレット収納付)

3位はハンズフリーオートスライドドア。両側と助手席側のみと2タイプが用意されている。他の装備とセットになる。サードシート用助手席側オートスライドドアスイッチ+全ドア連動ロック機能+ドアストップ機能+195/60R16 89Hタイヤ&16インチアルミホイールがプラスされる装備だ。価格は助手席側が91,800円。両側が156,600円となる。

オプションに関しては、日産は商売上手だなぁ、といった印象だ。人気のハイウェイスターの価格だけでは買えない、ということにもなるので、新型セレナを選ぶときには予算に余裕を持っておく必要があるだろう。

日産セレナ価格


<FF(前輪駆動)>
B 2,316,600円
S 2,435,400円
X 2,489,400円
G 2,847,960円
ハイウエイスター  2,678,400円
ハイウエイスター プロパイロットエディション  2,916,000円
ハイウエイスターG 3,011,040円
ハイウエイスターG プロパイロットエディション  3,187,080円
<4WD>
B 2,603,880円
X 2,733,480円
G 3,135,240円
ハイウエイスター  2,965,680円
ハイウエイスター プロパイロットエディション 3,176,280円

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