人気中古車 SUV おすすめランキング2016秋

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめの中古車・SUVを聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1三菱 アウトランダーPHEV

    三菱 アウトランダーPHEV

    燃費不正問題で、さらに大きくイメージダウンした三菱。多少イメージが悪いとはいえ、アウトランダーPHEVのもつ先進技術は一流だ。ツインモーター4WD機能など、ユニークな技術は、近未来を感じるPHEVとして評価したい。元々三菱車は、総じてリセールバリューが悪いが、燃費不正問題以降さらにリセールバリューの悪化に拍車がかかったようだ。リセールバリューが悪いといことは、中古車が安いということ。アウトランダーPHEVのように優れた技術を搭載したモデルが、安く買えるというのは経済性面でも非常に魅力的。

  • RANKING BEST 2マツダ CX-5

    マツダ CX-5

    CX-5は、2012年に登場したモデルでやや新しいが、随分価格が下がってきて買い得感が出てきている。とはいえ、SUVというカテゴリー自体人気が高くリセールバリューは高い傾向。先進のクリーンディーゼルがもつ420Nmという大トルクはSUVとのマッチングもよく、さらに低燃費性能高い。また、現行モデルでもあり、見栄えもいい。CX-5にはFF(前輪駆動)モデルがあり、4WDを必要としない使い方ならFFを選べば4WDより安く手に入る。また、クリーンディーゼル車よりもガソリン車は人気薄なので、ガソリン車の2.0Lと2.5Lを狙うのもいい。ガソリン車でFFならば、クリーンディーゼル車より、かなり安め。

  • RANKING BEST 3プジョー 2008

    プジョー2008

    プジョー2008は、20014年に出たばかりのモデル。4,160㎜という短い全長のコンパクトSUVだ。日本車ではヴェゼルやCX-3、ジュークなどと同じクラスとなる。こうしたコンパクトSUVなので、日本でも扱いやすい。そして、優れたデザイン性やプジョーならではの優れたフットワークなど、魅力が小さなボディに凝縮されている。しかし、日本での人気は薄く、リセールバリューも低いため初めての輸入車としてもおすすめ。ただし、流通台数が非常に少ないため裏3位とした。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • アウトランダーPHEV

    燃費不正があったので、マイナーチェンジ前のアウトランダーPHEVの燃費は、あくまで参考値になってしまうが18.6㎞/L。EV走行可能距離は60.2㎞となっている。このサイズのSUVがとしては、非常に優れた燃費値だ。その上、十分に充電してあれば60.2㎞もEV走行が可能。通勤や近隣への送り迎え、買い物など普段のチョイ乗りならば、ほぼガソリンを使わない生活が可能。ガソリンを入れる回数が大幅に減るので、時間の節約にもなる。中古車価格は、徐々に価格を下げているようで、2014年式で260万円もあれば、十分に質の高い中古車が選べる。ナビが標準装備になったGナビパッケージは新車価格が当時約416万円。2年落ちの高年式で距離も少ないモデルが260万円で十分に選べるというはお買い得だ。わずか2年で150万円以上価格が落ちたことになる。ただし、購入するためには充電設備工事にお金がかかることをお忘れなく。

  • CX-5

    新車の燃費は、2.2Lディーゼルの燃費がFFで18.4㎞/Lという低燃費を実現。2.0Lガソリンは、FFで16.4㎞/L、2.5LはFFで15.2㎞/Lとなっている。ガソリン車は、標準的な燃費値だ。クリーンディーゼル車の中古車価格はやや高め傾向。それでも、走行距離が少し多めの個体を中心に200万円を切っているものが目立ってきている。流通量が少ないこともあり、ガソリン車の値落ちがそれほど進んでいないため、クリーンディーゼル車との価格差はあまり大きくないので、多少無理をしてでもクリーンディーゼル車を選んだ方がよいだろう。ディーゼルの燃料である軽油は、ガソリンに比べ20円/L程度も違う。そのうえ、ディーゼルは2.5L車に対して20%以上燃費に優れる。燃費が良く、燃料費も安いので長距離を走ることが多い人ならば、燃料経済性にも優れるクリーンディーゼル車がよい。走りの質も含め満足度も高い。

  • 2008

    最新2008の燃費は、1.2Lターボ車が17.3㎞/L。初期の自然吸気1.2Lエンジン車は18.5㎞/Lとなっている。燃費値に関しては、残念ながらそれほど優れた数値とはいえない状況。さらに、燃料はハイオクガソリンを使うため、レギュラーガソリンに比べ10円/L前後高価になっている。2016年式の2008クロスシティの価格が意外と安い。新車価格が265万円だったのに、215万円前後で売られている。1年も経過しないうちに50万円程度安くなっている。2016年式のお買い得感が高い。

装備・使い勝手
  • アウトランダーPHEV

    デビュー初期のアウトランダーPHEVは、急速充電口がオプション設定だった。かなり高いオプション装着率だったが、稀に急速充電口がないモデルがあるので注意が必要。
    また、100V AC電源(1500W)も一部車種を除きオプション設定されたので、なるべくこの電源があるモデルを選びたい。アウトドアでのテレビやレンジといった家電が使えるほか、災害時には電源車として活躍できるようになるからだ。安全装備面では、歩行者検知式の自動ブレーキではない。エアバッグ類では、サイドエアバッグが装備されている。

  • CX-5

    安全装備を重視するのであれば、Lパッケージがおすすめ。ミリ波を使った追突被害軽減自動ブレーキが装備され、ドライバーの疲労軽減に効果がある前走車追従式のレーダークルーズコントロールも装備されている。また、サイドエアバッグが標準装備されているので一定のレベルはクリア。なお、初期モデルのナビは後付け感があり、機能的にはもはや古い。マイナーチェンジ後のモデルには、マツダコネクトが用意され機能も多彩になった。

  • 2008

    2008クロスシティは、FFのみだが滑りやすい路面でも駆動力を保つグリップコントロールを搭載した。通常の舗装路に適したノーマルとOFFに加え、サンド、スノー、マッドの5つのモードを備えていて、路面状況に応じてダイヤルセレクターでモードを切り替えることで、トラクションコントロールが駆動輪を最適に制御する。また、小さなボディサイズだが荷室は360Lを誇りまずまずのサイズとなっている。

走行性能
  • アウトランダーPHEV

    アウトランダーPHEVは、通常時はモーターのみでの走行になる。よりパワーが必要な時や、エンジンでの走行の方が効率的と判断した場合には、エンジンが始動する。エンジンはあくまで発電が目的だ。そのため、多くの時間でEV走行になるため、車内の静粛性は高い。乗り心地はスポーティさよりラグジュアリー志向を重視している。シートも大型なので、ゆったりとしたドライブが楽しめる。また、前輪と後輪、ふたつのモーターを駆動して走る先進のツインモーターAWDが採用されているので走破性も高い。満充電されていれば、運転や道路環境にもよるが実用域で40~50㎞程度のEV走行が可能。近所でクルマを使う程度なら、ほとんどガソリンを使わない生活が可能。

  • CX-5

    国産SUVで唯一のクリーンディーゼルエンジンを搭載しているのがCX-5である。この2.2Lディーゼルエンジンは、420Nmという大トルクを誇る。自然吸気V8 4.0L並みの大トルクを誇るので、余裕たっぷりの走りが楽しめる。また、CX-5のハンドリング性能は、カーブで不安なく自然にクルマが傾くフィーリングが好印象。SUVだが、山道などでも楽しめるものになっている。ガソリン車は2.0Lと2.5Lが用意されているが、車格的に2.5Lがおすすめ。ディーゼル車ほどではないが、十分な動力性能をもつ。また、2.0Lも必要十分なパワーだが、4WD車だとややパワー不足を感じるかもしれない。2.0LならFFモデルがおすすめだ。また、4WDの走破性も高い。4WDロック機能などはないが、クルマ側が自動で最適な駆動力を出してくれるので、十分な走破性をもつ。

  • 2008

    プジョーがもつ特有のしなやかなフットワークと、2008のようなSUVとの組み合わせはなかなか相性がいい。シッカリとコシのあるフットワークは、背の高い2008に機敏さを与えている。機敏性を高めると乗り心地が悪くなる傾向にあるが、2008は良好な乗り心地。クルマがドライバーのイメージ通りに動いてくれるので、コンパクトSUVの中でも運転の楽しさはトップクラス。デビュー当時の自然吸気直3 1.2Lエンジンでも十分な同僚駆性能をもつ。最新のラインアップでは、直3 1.2Lターボとなり、かなりパワフルになり余裕ある走りが楽しめる。

デザイン
  • アウトランダーPHEV

    三菱 アウトランダーPHEV

    マイナーチェンジ前のアウトランダーPHEVは、全体的に丸くユニークなデザインが採用されていた。SUVのデザイントレンドとは異なっていたが、なかなか存在感があった。そんな外観デザインに対して、内装はあまり先進性を感じさせない印象に残らないデザイン。400万円を超える価格のクルマとしての質感にも欠けていた。マイナーチェンジ後は、SUVのデザイントレンドを追った。三菱のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」が採用され、迫力&威圧感重視した顔に変更。その後、このフェイスはマーケットで好評となり、販売台数アップに貢献。インテリアの質感もアップされている。

  • CX-5

    マツダ CX-5

    マツダの新世代商品群の第1弾として登場したCX-5には、マツダのデザインコンセプト「魂動(こどう)デザイン」が初採用された。現在のモデルは、このデザインもやや改良され洗練さを増している。デザインの特徴は、いかにもSUVらしい力強さを表現しながらも、躍動感あるスタイリッシュなフォルムだ。大きく重いSUVの鈍重なイメージを感じさせないデザイン力は、さすがマツダデザインだ。

  • 2008

    プジョー2008

    2008は、コンパクト・アーバンクロスオーバーというコンセプトから生まれた。オフローダー的な力強さと、スタイリッシュな都会的センスが高次元に融合したボディラインが特徴だ。フロントグリルは、新世代プジョーの特徴である、フローティンググリルが採用され、ひと目でプジョーであることをアピール。ホイールアーチやアンダーガードなど、SUVの必須アイテムを装備しながら、泥臭さがないデザインで都会派のSUVであることを主張している。このキレイなフォルムを生み出したデザイン力は、さすがデザイン大国であるフランス車といったところ。

中古車値引き交渉術

SUVは新車同様に中古車でも人気が高いカテゴリーのため、やや中古車価格は高め。中古車価格が高いということは、リセールバリューが高いということ。買うときには高いが、手放すときの価格にも期待ができる。
ただし、ガソリン車ではなくハイブリッドやクリーンディーゼル車で、安全は自動ブレーキ装備のものを選ぶ必要がある。

三菱アウトランダーPHEVは、燃費不正問題の影響で、新車・中古車とも売れていない。中古車店側から見れば、長期在庫となり最終的には赤字になる可能性が高いのだ。そんな状況なので買い手が有利。CX-5のディーゼル車やエクストレイルのハイブリッド車などと競合させ、値引きを引き出したい。指名買いであることが分かると、値引き額はアップしないので、必ず先にライバル車の見積りをもって商談に臨もう。「PHEVに興味があるけど、燃費不正問題の三菱車だからなぁ」という姿勢を崩さず、少し難色を示しているくらいがちょうどよい。

マツダCX-5は、新車・中古車とも人気が高い。デビューから4年が経過してようやく少しずつ中古車価格が落ちてきた。全般的にディーラー系の中古車は高め傾向。ディーラー系中古車店は、かなり高値維持を狙っているようなので、一般の中古車店で買う方が安い。ただし、「このクルマを逃したら、それ以上のクルマはなかなか見つからない」、「人気車なので早く決めないと、他の人が買ってしまう」などと即決を求めてくる中古車店はあまり信用しないほうがよい。あくまで本命はCX-5ではないという姿勢で、ジックリと商談するといい。流通量は十分あるため、異なる店の同じような条件のCX-5か、エクストレイルハイブリッドと競合させよう。

プジョー2008は、流通台数が圧倒的に少ないため同じような車両を見つけるのが難しい。値引きを引き出すためには、ホンダ ヴェゼルハイブリッドやマツダCX-3との競合が良いだろう。「2008はハイオクで、燃費もなぁ」くらいの感じで商談したい。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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