中古軽自動車スーパーハイト系 おすすめランキング2015秋

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめの中古車・軽自動車スーパーハイト系を聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1ダイハツ タント

    ダイハツ タント

    軽自動車のスーパーハイト系は、人気が高く中古車価格も高い。そうなると、あえて旧型を選んでも、価格的もそれほど安くなく性能も劣るので、できる限り現行モデルを選びたい。現行タントは、先代タントに比べミラクルオープンドアの開口部がより広くなり、低燃費性能もアップ。そして、自動ブレーキのスマートアシストと居住性・燃費・安全性能など、すべてにおいて高いレベルを保っている。

  • RANKING BEST 2スズキ スペーシア

    スズキ スペーシア

    新車販売では、タントやN-BOXに完全に引き離されたスペーシアだが、クルマとしての完成度は非常に高い。スズキの得意とする軽量化技術や低燃費技術により、クラストップの低燃費車となっている。このクルマも、改良される度に良くなっているので、あえて旧型の中古車を狙うよりは新型を選んだほうが満足度は高い。

  • RANKING BEST 3旧型 スズキ エブリイワゴン

    旧型 スズキ エブリイワゴン

    2015年2月に10年ぶりにフルモデルチェンジされたエブリイワゴン。こうした影響で高値が続いていた旧型エブリイワゴンの価格に、そろそろ買い得感が出てきている。商用ワゴンであるエブリイをベースとしているため、クルマはタフで仕事に遊びにとガンガン使えるタイプのモデル。通常なら3位にホンダN-BOXを選ぶべきだが、仕事とプライベート両方に使える数少ない系ワゴンということで裏車種3位とした。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • タント

    ミラクルオープンドアは設計上、車重が重くなる弱点がある。しかし、バックドアやフェンダーなど樹脂製パーツを使用して軽量化。その結果、クラストップには届かないものの28.0㎞/Lという低燃費を実現している。お勧めはカスタムX SAで、2014年式の価格は120~140万円くらいのものが多い。新車価格が約156万円だったので割安感はない。中には、新車とほとんど同じコンディションに近い登録済み未使用車もあり、新車を買うよりは買い得感がある。

  • スペーシア

    最も燃費の良いモデルで燃費は32.0㎞/Lと、ライバルを圧倒する低燃費性能を誇る。この燃費値を誇るのは、最新モデルでマイルドハイブリッドシステムであるSエネチャージを搭載したモデルだ。このSエネチャージを搭載していないモデルでも29.0㎞/Lと、こちらもクラストップと優れた燃費性能をもつ。お勧めはスポーティなデザインのスペーシア カスタムXSレーダーブレーキサポート付だ。新車人気を反映してか、2014年式でタントより少し安い110~130万円程度のものが多い。

  • エブリイワゴン

    このモデルがデビューしたのは、2005年と10年も前だ。お勧めグレードとなるPZターボスペシャルで13.8㎞/L。スペーシアの32.0㎞/Lの半分も走らない恐ろしい燃費性能だ。燃費や経済性は良いとは言えない。モデル末期のPZターボスペシャルで161万円と新車価格は高価。だが、新型が出たこともあり、2012年式で100~130万円となっており、買い得感は出てきている。

装備・使い勝手
  • タント

    上級グレードのカスタムX SAくらいになると、あまりオプションで選ぶものがない。中古車では、右側パワースライドドアやナビ、ETCの有無をチェックするくらいとなる。使い勝手面では、ピラーレスのとにかく大きく開くミラクルオープンドアが魅力だ。子供にも使いやすいということで選ぶ人も多いが、子供に優しいということはシニア層にも優しいということにもなる。低床でドアの開口部が広く乗り降りしやすいので、後席に高齢者が座ることの多い人にもお勧めだ。

  • スペーシア

    ミラクルオープンドアを持たないものの、基本的な装備はカスタムXSやXであれば十分な内容の装備となっている。チェックしておきたい装備は、右側パワースライドドアとナビ、ETCなど。右側パワースライドドアはオプションなので、中古車を買ってからは付けることはできないので装備されているものを選びたい。使い勝手面では、2アクションで後席シートをフルフラットにできる機能があり、自転車なども積載可能だ。

  • エブリイワゴン

    エンジンをフロントシート下に積むため、フロア高は高く少々乗り降りはしにくい。しかし、こうしたレイアウトにすることで室内長は長い。リヤシートを普通に使っていても荷室は広く多くの荷物を載せることができる。また、全席後席をフルフラットにしても余裕があるほど。多くの荷物を積んで車中泊するなどの使い方をする人達に人気があるのもうなずける。

走行性能
    • タント

      全幅が1,475㎜と決められている軽自動車なので、背を高くすると重心高が高くなる。重心高が高くなると、クルマは不安定になりフラフラしやすい。最悪の場合、横転の危険性も高まる。クルマとしては、無理のあるパッケージングなのだが、なんとか上手く走らせている。しかし、横風の強い高速道路などでは背の高さから、やはりフラフラする傾向が強い。街中をゆっくり走るタイプのクルマだ。

    • スペーシア

      スーパーハイト系のクルマは、スペーシアに限らず高速道路などでは、全高が高いため重心高が高くフラフラする。タントなどは、ボディが重いため自然吸気エンジンでは少々非力な感じがするが、スペーシアはタントに比べ100㎏弱ほど軽いので自然吸気エンジンでも十分に満足できる動力性能となっている。

  • エブリイワゴン

    フロントシート下にエンジンを搭載し、リヤタイヤを駆動するFR方式を採用。ある程度の運転スキルがあるドライバーなら、こうした1BOX系のクルマとは思えないほど、運転が楽しめたりする。ただし、背が高く重心も高いので、横転の危険性は常にある。また、商用車がベースということもあり、乗り心地や静粛性は期待しない方がよい。

デザイン
  • タント

    ダイハツ タント

    人気の中心は、エアロパーツや大きなメッキのグリルが装備されたタント カスタム。小さいクルマなのだが、一生懸命に強面系にしている。標準モデルのタントは、やや丸いライトになり少し優しい雰囲気を出している。車幅が狭く背が高いというなんとも微妙なシルエットだ。

  • スペーシア

    スズキ スペーシア

    スペーシア カスタムは、タント カスタムほど強面系になっていない。こうした強面系が人気のため、スペーシア カスタムの人気は低いのだが、なかなかキリッとしたスポーティなフェイスだ。インテリアは、背の高いスーパーハイト系の視界の良さを生かした広々としたデザイン。ベージュ系のインテリアカラーとの組み合わせだと、室内は明るくより広々とした空間に感じる。

  • エブリイワゴン

    旧型 スズキ エブリイワゴン

    商用バンベースなので、とにかく効率重視といった四角い形のシルエットが特徴。こうした、ちょっと古臭いデザインが逆に新鮮に見えたりもする。残念ながら、商用バンとのデザイン的違いがほとんどない。

中古車値引き交渉術

人気の軽自動車スーパーハイト系は、1年中登録済み未使用車が存在する。高年式の中古車は、それほど価格が変わらないので、まずは同一車種でこうしたクルマを選択してお店毎に競合させるといい。登録済み未使用車は、年式やグレードや装備が同じであれば、コンディションは同じなので、商談時には「安いほど良い」という姿勢でのぞみたい。そうしたクルマが見当たらない場合や、高年式の中古車の場合は、タントやスペーシア、N-BOXを絡ませて競合させるのがポイント。この時も「どのクルマでもいいので、安い方がいい」というスタンスが基本だ。現金値引きが厳しくなったら、オイル交換無料など、その他のサービスをプラスしてもらうなどの要求をしてみてもいいだろう。

エブリイワゴンの商談は、競合させるライバル車がダイハツ アトレーワゴンになる。エブリイワゴン同士の競合だと、流通量も少ないこともあり手練れの営業マンにはエブリイワゴンが欲しいと簡単に見破られる可能性があるので、アトレーワゴンとの競合も効果的だろう。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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