( 写真は新型「アルファード」 )
“いつかはアルファード”、“いつかはヴェルファイア”
そんな時代の空気の中でも、初代アルファードは高価ながらコンパクトカーも顔負けの安定した売れ行きを示していた。新型アルファード/ヴェルファイアの開発責任者、トヨタ自動車 中越裕三氏は言う。「初代アルファードはクルマへの憧れを目覚めさせてくれたクルマだ」と。だからこそ新型アルファード/ヴェルファイアの開発コンセプトは「オーナーが皆に胸を張れる、所有する喜びと誇りに満ちたクルマ」となった。初代が持つ強い押し出し感と豪華な内装をさらに洗練させ、トヨタの最高級ミニバンとして名実共に正常進化を遂げたのだ。より多くのヒトに “いつかはアルファード”、“いつかはヴェルファイア”と憧れてもらえるために!
( 写真は新型車「ヴェルファイア」 )
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車高を45mmダウン、しかし室内高は10mmアップ! そのカラクリとは
トヨタは5月12日、Lクラスミニバン「アルファード」をフルモデルチェンジするとともに、兄弟車「ヴェルファイア」を同時に発表した。初代アルファードが「アルファードG」と「アルファードV」に分かれていたのを、より明確化した格好だ。「G」はマークXシリーズなど上級モデルを多く取り扱うトヨペット店向け「アルファード」に、「V」は若者向けモデルラインナップの多いネッツ店向け「ヴェルファイア」にそれぞれ分化している。月販目標台数は各3000台ずつ、合計6000台というからスゴい。
ボディサイズは全長x全幅x全高が4850x1830x1890mm(エアロ仕様は4865x1840x1900mm)。ホイールベースは2950mmである。初代アルファードに比べ全長が10mm、ホイールベースが50mm延伸、全幅は25mm拡大された。そのいっぽうで車高は45mmもダウン。しかし新パッケージングの採用によりフロア地上高を55mmダウンさせることで、室内高は逆に10mmアップ。よりゆとりある室内空間の確保に加え、乗降性の良さも実現した。
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押し出し感溢れる2つの意匠で差別化
エクステリアデザインは、主に前後の意匠で大きく差別化を図っている。フロント周りは、新型アルファードでは「上品」「洗練」をキーワードに、従来型に比べさらに3次元的で立体的な堂々たるフロントグリル&バンパーと、大型の異形ヘッドライドを持つ。それに対しヴェルファイアは、「力強さ」「先進性」をテーマに、やや平面的な大型フロントグリル&バンパーと、他社のライバル車を想わせる2段に分かれたヘッドライトを特長とする。いずれにせよ両者とも他を圧倒する強い押し出し感がある。なおプロジェクタータイプのディスチャージヘッドランプは全車で標準装備。さらに一部モデルではインテリジェントAFS付きとなる。
サイド周りはほぼ両車共通で、初代アルファードの延長線上にあるデザインとした。ただし直線的で平板だった従来型のキャラクターラインに対し、新型アルファード・ヴェルファイアはより立体的でメリハリの利かせたシェイプとなったことで、さらに高級感を増した。リアも初代同様のV字型キャラクターラインをさらに強調。リアコンビランプとガーニッシュに、2車にそれぞれ異なるデザインが与えることで差別化を図る。
「アルファード」「ヴェルファイア」エクステリア比較
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アルファード(エアロタイプ)のフロントビュー
究極の豪華版、”エグゼクティブパワーシート”
新型アルファード&ヴェルファイアの最も大きな見どころが、豪華絢爛な室内デザインにある。
インテリアはシートの違いにより3タイプに分かれる。1つは標準的な2+3+3の8人乗りタイプ。2つ目は2列目席に手動式オットマン付きリラックスキャプテンシートが装着される7人乗りタイプだ。こちらは横スライド+800mmの超ロングスライドが可能なスーパーリラックスモードを持つ。
さらに究極の豪華版となるのが、2列目席に「エグゼクティブパワーシート」を装着した最上級バージョンだ。まるで旅客機のファーストクラスを想わせるパワーオットマン付きのエグゼクティブパワーシートには、大型ヘッドレストやカップホルダー付き大型アームレスト、さらに足元には大型フットレストまで装備される至れり尽くせりの仕様となっている。
フロントは運転席に8ウェイパワーシート、助手席に4ウェイパワーシート&パワーオットマンを採用(一部グレード)。また3列目席は全車とも左右跳ね上げタイプとなる。「ノア」「ヴォクシー」で好評を得たスプリング内蔵のアシスト機構により、女性でもカンタンに操作出来る。
もちろんシートアレンジにとどまらず、インパネやドアパネルなどに装着される木目調パネルや金属加飾のあしらいもさらに洗練され、インテリアの質感は大幅に高められている。
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環境・燃費・安全性能もクラスTOP
エンジンは4気筒2.4リッター「2AZ-FE」型と、V型6気筒3.5リッター「2GR-FE」型の2種類だ。両エンジンともFF/4WD車が設定される(2.4リッターの4WD車のみ08年8月発売予定)。2.4リッター車には7速スポーツシーケンシャルシフト付きSuper CVT-i、3.5リッター車には6 Super ECT(スーパーインテリジェント6速AT)がそれぞれ組み合わされる。共に環境性能や燃費に優れ、全車が国土交通省認定「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」を取得。2.4リッター・FF車で10.15モード燃費11.6km/Lをマークし「平成22年度燃費基準+25%」を達成するなど、一部車種では自動車グリーン税制優遇も受けられる。
安全面でもトヨタ最高級ミニバンらしい高性能ぶりを誇る。能動安全性では車両挙動制御装置「S-VSC」を全車に標準装備。さらに受動安全面でも全方位コンパビリティボディ構造を採用するほか、定員分の3点式シートベルトとヘッドレストを完備。また7個のSRSエアバッグを標準装備するなど万全の体制を採る。さらにオプションでプリクラッシュセーフティシステムやレーンキーピングアシストなども設定。クラスTOPの安全性能を目指した。
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世界初の竹繊維スピーカー採用!
多彩でゴージャスなシートアレンジに留まらず、新型 アルファード/ヴェルファイアは装備面でも贅を尽くす。カーナビゲーションやオーディオは全車でレスオプションだが、専用の地デジHDDナビ+トヨタプレミアムサウンドシステムでは、車載用としては世界初採用の竹繊維使用の振動版を使用したスピーカーや天井部の6スピーカーなど、合計18のスピーカーを搭載。またリアシート用のモニターは高精細9型ワイドVGAディスプレイを採用。DSPを使用した16chオーディオアンプで乗員全員に最適化されたサウンドと映像を提供する。
大柄な新型 アルファード/ヴェルファイアの運転支援機能として、駐車空間検出機能付きインテリジェントパーキングアシストとワイビューフロント&サイドモニターをオプション設定。さらにオート格納&リバース連動ドアミラーも採用するなど、初代アルファードに比べ大幅に低められた運転席シートポジションと相まって、運転のニガテなドライバーも支援する。
空調システムは前席左右・前後独立温度コントロールフルオートエアコンを全車に標準装備する。花粉除去フィルターのほかカビ菌の活動を抑制するプラズマクラスターも一部を除き採用する。またスマートエントリー&スタートシステムも全車で標準装備とするなど、快適性能も充実している。
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標準タイプとエアロタイプ、ふたつのグレード展開でワイドラインナップ
初代アルファード同様に、新型 アルファード/ヴェルファイアのグレード展開は標準タイプとエアロパーツ装着したタイプの2種類のタイプに分けられる。
まず標準タイプではベーシックグレードの「240X」「350X」(「2.4X」「3.5X」)(内はヴェルファイアのグレード名、以下同)を基本に、「240G」「350G」(「2.4V」「3.5V」)、最上級グレードの「350G "L Package"」(「3.5V "L EDITION"」)と続く。エアロタイプでは「240S」「350S」(「2.4Z」「3.5Z」)を基本に、豪華仕様の「350S "C Package"」(「3.5Z "G EDITION"」) を展開する。
価格は標準タイプ「240X」8人乗りFFモデル300.0万円/4WDモデル321.0万円から、「350G "L Package"」(「3.5V "L EDITION"」)7人乗りFFモデル416.0万円/4WDモデル437.0万円まで。またエアロタイプ「240S」(「2.4Z」)8人乗りFFモデル330.0万円/4WDモデル355.0万円[※7人乗りモデルは4万円高]、「350S "C Package"」(「3.5Z "G EDITION"」)7人乗りFFモデル416.0万円/4WDモデル437.0万円となっている。[※価格は全て消費税込み]またこのほかに「350G」(「3.5Z」)、「350S」(「3.5V」)、「240X」(「2.4X」)にはサイドリフトアップシート装着の7人乗り仕様もカタログモデルで設定される。なおトヨタによると、従来モデルに存在したハイブリッドモデルは、『新型「アルファード」「ヴェルファイア」名では』登場しないとのこと。一部では専用のハイブリッドミニバンが発売されるとのウワサもあり、今後の展開も気になるところだ。
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( Photo:高木 博史・トヨタ自動車・CORISM編集部/レポート:CORISM編集部 徳田 透 )
アルファード(ヴェルファイア) 代表グレード
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350S "Cパッケージ"(3.5Z "G EDITION")・2WD
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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4865x1840x1900mm
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車両重量[kg]
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2000kg
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総排気量[cc]
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3456cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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280ps(206kW)/6200rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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35.1kg-m(344N・m)/4700rpm
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トランスミッション
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スーパーインテリジェント6速AT(6 Super ECT)
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10・15モード燃焼[km/l]
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9.1km/L
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定員[人]
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7人
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消費税込価格[万円]
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416.0万円
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発売日
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2008年5月12日
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レポート
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CORISM編集部 徳田 透
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写真
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高木 博史・トヨタ自動車・CORISM編集部
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取材協力
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トヨタ自動車
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アルファードのカタログ情報

- 現行モデル
- 令和5年6月(2023年6月)〜現在
- 新車時価格
- 540.0万円〜559.8万円
アルファードの在庫が現在461件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。