【2008年新車購入勝手に指南】CORISM編集長 vs 国沢光宏言いたい放題！！「スポーツモデル編」

スポーツモデル編

——昨年は大豊作だったスポーツモデルです。
国沢：「スポーツモデルは別になくても困らない嗜好性が極めて強いクルマだから、自分の趣味で選ばせてもらうとインプレッサWRX STIとランエボXで決まり。今のご時勢を考えると目的もなく速いクルマっていうのは野蛮だと思う。その点インプとランエボはモータースポーツのベース車両っていうパフォーマンスを追求する明確な理由がある。」

スバルインプレッサWRX STI

三菱ランサーエボリューションX

日産スカイラインクーペ

——スカイラインクーペは?
国沢：「これも個人的な趣味なんだけどカッコが好きにはなれない。もう少しカッコよければと。でも走って楽しいし、値段も内容考えればリーズナブルだからスタイルを受け入れられてこの種のクルマが欲しい人には文句なしのオススメ。」
大岡：「ボク、背の高いクルマが好きではないからなんですけど、クーペに乗れる大人、クーペに乗っている家族になりたいなって思ってるんです。この前、BMWのM３に少し乗っていたのですが、後席も大人２人がしっかり乗れるんですよね。狭い駐車場だと大きなドアが邪魔で乗り降りがしにくいけど、４人家族ならこれで十分だと思いました。」
国沢：「いい趣味なんじゃない。俺も若い頃はSA22の初代RX-7なんか乗ってたし。ただ、ジジイになると2ドアは乗り降りが辛いから厳しいのかも。」
大岡：「ボクが初めて買ったクルマは、スタイルに惚れてジウジアーロデザインのピアッツァでした。カッコいいって思っていたんですが、友人からは大ブーイング。容器がピアッツアのシルエットに似ているためマヨネーズって呼ばれてましたよ。」
国沢：「しかし、昔フォードのモンデオ・ワゴン買ったって聞いた時も腰抜かすほどびっくりしたけど、変わったクルマ好きだねぇ・・・。でも、最後のクルマにクーペってカッコいいよね。ジャガーXKなんて魅力的だけど、燃費悪いから市販化が決定したホンダのCR-Zかな。
大岡：「イチロー選手が出ているスカイラインクーペのCMじゃないですけど、クーペが増えた方が今よりずっと健全な自動車マーケットなんじゃないですかね。」

——昨年の主役だったGT-RとレクサスIS-Fについても一言お願いします。
大岡：「GT-Rで一つ疑問なのがリサイクル性なんです。GT-Rってカーボンのアンダーパネル使っているじゃないですか。この時代にリサイクル性無視っていうのは受け入れられないというか。レクサスIS-Fも同じです。これからはスポーツモデルでもそういうことを考えれば強い武器になるのではないかと。」
国沢：「じゃあ、アンダーパネルはカチンカチンにしたダンボールで作ればOK?　でも、実際のところお金持ちほど環境のことは考えないよ。家でも飛行機だって普通のサイズで済むのに無駄に大きいもの好む。確かに「文明」とも言い換えられる道具として使われるクルマなら値段もエコも大切。でも世の中に必要ない「文化」として見たら無駄に感じるようなことだって必要。GT-Rはそっちのクルマだから。」
大岡：「日常では使えないほど足はカタイし、そういう意味じゃそっちのクルマですか（笑）まあ、そういうものもないと寂しい世の中になっちゃいますからね。」
国沢：「そうそう。そんなこと言い出したら食事は栄養が取れて、満腹になれば何でもOKだし、服だって冬は寒くなればいいし、夏なら暑いから短パンとランニングが一番、クリスマスやお正月だっていらなくなっちゃう。でもGT-Rの環境性能を冷静に見ると200km巡航でもリッター6kmくらい走るし、200kmまでの速度なら触媒が効いて排ガスもクリーンだからそれなりによくやっていると思う。フェラーリなんて環境のことは一切考えてないもん。」
大岡：「どのくらい環境負荷について対策するかというのは難しい問題ですが、やっぱり売れる数によってですかね。
国沢：「その通り。ナンセンスかもしれないけど、IS-Fは4ドアセダンだから毎日でも使えちゃう。だけどGT-Rを毎日使うって人はあまりいないだろうからGT-Rの方がエコなのかも。」
大岡：「そのあたりは適当に折り合えればいいと。」

日産 GT-R

レクサス IS-F

——レクサスIS-Fは？
国沢：「よく頑張っているとは思うけど個人的には強烈な魅力に欠ける。好きならどうぞ、ってところです。ただ、ほんのちょっと足せばGT-Rが買えることを考えると自分のものにするには相当勇気が必要かと。」
大岡：「月40台の生産に対してすでに1000台以上も注文が来ているから納車まで2年待ちだそうです。今日は試乗会で15台も見ましたけど。」