トヨタ クラウン
トヨタ クラウン リヤ

現行型のデザインを継承しつつ細部に渡って洗練させることで、クラウンにふさわしいスタイルに仕立てている。現行型同様、ロイヤルとアスリート、2タイプのディテールで差別化を図る。

トヨタ クラウン インパネ

インパネは視覚的な広さを狙った改良が施されている。アスリートにはつや消しの黒木目調パネル、ロイヤルにはつや消しの茶木目調パネルがそれぞれ採用され、高級サルーンに相応しい仕上がりだ。

2/18いよいよ正式デビュー!新型クラウンの最新情報はコチラをチェック!

【クラウン ロイヤル・クラウン アスリート・クラウン ハイブリッド 新車情報】3兄弟になった老舗ブランドの13代目、その実力に迫る!

【新車情報】 (2008.02.18)

トヨタ自動車は2月18日、高級セダン「クラウン ロイヤル」及び「クラウン アスリート」各シリーズのフルモデルチェンジを実施した。さらに5月より「クラウン ハイブリッド」も追加される。これでシリーズ13代目。世界一の長寿ブランドである。 >> 記事全文を読む


※以下の情報は2008年1月1日現在のスクープ情報です。新型クラウンの最新情報は上記の新車情報をご覧ください。

トヨタのフラッグシップに相応しい上質感と力強さを表現!

 50年以上の伝統をもち、高級車の代名詞として君臨してきた、まさにジャパニーズ・プレミアムサルーンの筆頭であるトヨタのクラウンが、2008年初頭にフルモデルチェンジを行なう。高級車セグメントにおいては、輸入車勢に押され気味の国産勢だが、そんな状況を打破できるか否かを占う意味でも、13代目となる新型クラウンの出来は大いに気になるところだ。それでは、さっそく新型モデルのトピックスを見ていこう。
 今回のモデルチェンジはやはり"キープコンセプト"という印象が強く、全体のフォルムは、コンサバティブな現行モデルのそれを色濃く残したものとなっているのが特徴だ。クラウンとしては当然のことだろう。ただし、パッと見は大きく変わっていないようにも見えるが、ボディラインや細部のディテールを現行型と比べてみるとかなり洗練されており、これまで以上にスポーティな印象を与えてくれる。ボディサイズは、全長4870mm×全幅1795mm×全高1470mmと、現行型に比べ全長で30mm、全幅で15mmほど拡大されているようだ。数値的には若干の拡大に止めているが、フロントフェンダーのふくらみ具合や存在感を強く打ち出したグリル、ヘッドランプやテールランプ周りの巧みなデザインにより、トヨタのフラッグシップサルーンに相応しい上質感と力強さはしっかりと表現されている。
 ボディのベースとなるプラットフォームは、先代モデルのキャリーオーバーという説が濃厚。ほぼほぼ日本専用車としているクラウンだけに、その基本性能のさらなる熟成が期待できる。

インテリアの作り込みはトヨタらしい完成度を誇る!

 室内の居住性や快適性などはLクラスセダンとしての十分な実力をもち、クオリティについても申し分なし。特筆すべきは改良されたシート。フロントシートはシートバックを20mm高めて肩周りのホールド性を向上。また、ランバーサポートの位置も30mm下げることで、腰周りのサポート感を向上させている。こうした改良にシート表皮とシートクッションの厚みを増したこととが相まって、高級サルーンに相応しい快適な座り心地を提供してくれるだろう。
 室内の広さについては十分なサイズを実現していた現行型を踏襲。ショーモデルで確認した際には、広さそのものが大きく改善されたという印象こそなかったものの、後席足下のスペースなどはクラストップレベルであることは間違いない。インテリア各部の作り込みは「これぞトヨタクオリティ」を強く印象づける完成度を誇っている。スポーティなイメージのエクステリアとは裏腹に、高級車らしい仕立てになっているのも、クラウンらしさを感じさせるポイントだ。

2世代ぶりにハイブリッドが復活する!

 気になるラインナップは、現行モデル同様アスリートとロイヤルの2タイプが2月に登場。そして、約3カ月遅れて待望のハイブリッドモデルがデビューする。
 エンジンバリエーションは、全モデルV6がラインナップされる。アスリートには215ps/26.5kg-mを発生する2.5リッターと315ps/38.4kg-mを発生する3.5リッターが用意され、ロイヤルは、256ps/32.0kg-mの3リッターとアスリートと同じ2.5リッターとなる。トランスミッションは「駆動力統合制御システム」という新たな制御システムが採用された6速ATが組み合わされる。アクセル操作と車速からドライバーが求める駆動力をコンピュータで予測し、最適なギヤ制御とエンジントルクを引き出すという新システムの採用により、これまで以上に質の高い走りを味わうことができるだろう。
 ハイブリッドモデルについては、レクサスGS450hに搭載されているFR用に開発されたTHSII for FRと同じものが採用される模様だ。295ps/37.5kg-mと出力/トルクこそGSと同様だが、より実用性と環境性を重視した特性とすることで、10・15モード燃費を15.8km/L(GSは14.2km/L)へと向上させている。また、ショーモデルでも採用され話題を呼んだ、TFT液晶メーターは、このハイブリッドモデルにのみ採用される予定だ。
 安全性についてはVDIMが全車標準装備で、3.5リッターモデルについてはアクティブステアリング制御が加わる。さらに、現行型にはなかったアクティブヘッドレストが備わり、後席のサイドエアバッグを含めエアバッグは10カ所も備わるなど、アクティブ/パッシブとも抜かりなしだ。
 キープコンセプトながら、新たな試みをふんだんに盛り込んだ新型クラウン。日本国内で幅を効かせている輸入車勢。さらにはレクサスにすらも十分対抗できるクルマになった断言してよく、2008年の話題を集めることは間違いないだろう。

代表グレード
新型トヨタ クラウン アスリート予想スペック
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4870mm×1795mm×1470mm
車両重量[kg]
1650kg
総排気量[cc]
3456cc
最高出力[ps/rpm]
315ps/6400rpm
最大トルク[kg-m/rpm]
38.4kg-m/4800rpm
ミッション
6速AT
10・15モード燃費[km/l]
10.0km/l