新型「タント」のCMキャラクターが大集合!左から「タントカスタム」のCMに出演する伊藤 英明と長澤 まさみ、「タント」のCMに出演する小池 栄子とユースケ・サンタマリア。新型車発表会場に豪華なメンバーが集合した。

ガリバーズEYE

ユーザ視点に立ったガリバー独自の「安全基準」「環境・燃費基準」「経済性」という新たな評価軸を用いてクルマを評価いたします。

今度の目玉は“ミラクルオープンドア”!

 03年秋にデビューした初代「ダイハツ タント」は、実に衝撃的だった。軽最大級のロングホイールベースに、見たこともない独創的な背高スタイル。中に入れば、おもわず口あんぐりな巨大キャビンなのだから。
 この革新的な軽ハイトワゴン「タント」は、工藤 静香ママのコミカルなTVCMも後押しして、デビューするやメーカーも驚く大ヒットを飛ばした。その後、もこみちクンでおなじみのエアロモデル「タントカスタム」も追加され、さらに人気も上昇。今ではミラやムーヴと並ぶダイハツ軽自動車第三の柱にまで成長を遂げている。

 あれから4年。早くも第二世代のタントがデビューすることになった!しかも今度のモデルは、単なる正常進化ではない。プラットホームを一新し、エンジンルームのコンパクト化やタイヤを四隅に追いやるなどして、2490mmのロングホイールベースを実現。軽自動車最大の2160mmの室内長を確保した。また、全高1750mmの背高ボディにより圧倒的な室内高を確保。さらに、センターピラーレス+スライドドアの“ミラクルオープンドア”という「飛び道具」まで用意してきた。さらなる革新的な進化を遂げた新型タントの全容に迫る!
長澤 まさみと伊藤 英明は2代目「タントカスタム」のCMキャラクターに選ばれた
長澤 まさみと伊藤 英明は2代目「タントカスタム」のCMキャラクターに選ばれた。兄弟役、という設定だ。
一方の「タント」は若夫婦役として小池 栄子とユースケ・サンタマリアが選ばれた
一方の「タント」は、若夫婦役として、実生活でも新婚ホヤホヤな小池 栄子とユースケ・サンタマリアがCMキャラクターに選ばれた。
新型「タント」「タントカスタム」の記者会見場に現れたCMキャラクターの4名
新型「タント」「タントカスタム」の記者会見場に現れたCMキャラクターの4名。ユースケの暴走トーク(?)で会場は笑いに包まれた。
CMではプロボクサーを目指す役を演じる伊藤 英明と妹役の長澤 まさみ
CMでは、プロボクサーを目指しひたむきな役を演じる伊藤 英明と、妹役の長澤 まさみ。妙にハマる設定だ。
長澤 まさみはちょっとオトナなムード満開! 会場に訪れた報道陣の男どもをクラクラさせていた!
長澤 まさみはちょっとオトナなムード満開! 会場に訪れた報道陣の男どもをクラクラさせていた!
こちらは若夫婦役。息もぴったり、な小池 栄子とユースケ・サンタマリア
こちらは子供が生まれたばかりの若夫婦、という役どころ。息もぴったりな小池 栄子とユースケ・サンタマリア。

『“子育て満開”タント』『“アニキのタント”タントカスタム』新タントファミリーにはナントこの4人が!ダイハツ 新型「タント」発表会レポート

【特集】  written by CORISM編集部 (2007.12.17)

12月17日、東京都目黒区のウェスティンホテル東京にて、フルモデルチェンジしたダイハツ 新型「タント」の発表会が行われた。 >> 記事全文を読む


ダイハツ 新型 タントカスタム(左)&新型 タント(右)

ミラクルオープンドアの開口幅、実に1480mm!

 新型タント第一の目玉が、助手席側のみに備わる軽自動車初のセンターピラーレス+スライドドアの組み合わせによる“ミラクルオープンドア”だ。
 後席スライドドア単体で開口幅は580mm。さらにフロントドアとスライドドアを開けた場合、実に1480mmの開口幅を実現する。後席で370mmの低床フロア高とし、さらに段差の少ないフラットなフロアとした。また室内高は小学3・4年生なら立って移動出来るほどの1335mmもの高さを確保。小さい子供の乗降のみならず、福祉車両としても重宝しそうな”高性能”を誇る。
 上級グレードにはリモコン操作可能なパワースライドドアを採用。半ドア時に自動的に閉めるイージークローザーや、挟み込み機能も備わる。

ダイハツ 新型 タント “ミラクルオープンドア”

 なお、運転席側のドアは前後ともに通常のヒンジ式ドアが装着されるが、約90度開く大開口部(2段階中間ノッチ付き)で、こちらも優れた乗降性を確保する。

 ただ、ピラーのないモデルだけに安全性が気になるところだ。これについては、前ドア後端部とスライドドア前端部に、超高張力パイプ材を使用したピラーを内蔵。前ドア上下とスライドドアにロックを配置し、ボディとしっかり結合させることでドアがピラーの役割を果たし、ピラー付モデル同等の強度や剛性を確保する。より重い乗用車との衝突実験なども行ったほか、国内や欧州などの厳しい衝突安全基準を超える数々の衝突実験をクリアするなど、高い衝突安全性能を目指した。

ダイハツ 新型 タント  エクステリア
ダイハツ 新型 タント リアビュー
ダイハツ 新型 タント サイドビュー
ダイハツ 新型 タントカスタム RS フロントビュー
ダイハツ 新型 タントカスタム RS リアビュー
ダイハツ 新型 タントカスタム RS インテリア

子育てユーザーに嬉しい“ミラクルユーティリティ”

 新型「タント」のインパネデザインは、大型1眼メーターが印象的なワイドなセンターメータークラスターと、インパネシフトやシルバーのセンタークラスターで構成される。インテリアはブラウンとベージュのツートンカラーで構成され、広々したタントの室内空間をさらに開放的に演出する。
 いっぽうの「タントカスタム」のインパネには大型3眼メーターが装着され、シルバー加飾やメッキパーツにより”カスタム”らしさを演出。また、室内は黒を基調にダークグレーのツートンカラーで構成される。
なお両タイプともに、フロント席はコンフォートベンチシートとなる。

ダイハツ 新型 タント インパネ
ダイハツ 新型 タント ミラクルオープンドア
ダイハツ 新型 タント 後席

 新型タントのインテリア設計にあたっては、子育てママや子供たちの声を集めた「ママキッズプロジェクト」を実施。「触感マーケティング」の手法を取り入れ、試作品へ実際に触れてもらうなどしながら商品企画を練りこんだ。その結果、高いルーフ高を利用し育児グッズなどを収納出来る「オーバーヘッドコンソール」(ルーフイルミネーション付)や、助手席の280mmロングスライド機能と助手席シートバックテーブル機能、汚れのふき取りが容易な「フローリングフロア」などのアイデアが実現した。さらに、圧倒的な室内空間を生かし、あらゆる空間に様々な収納スペースが用意されるなど、新型タントならではの“ミラクルユーティリティ”(抜群の利便性)を誇る。

 バックドアは跳ね上げ式。バンパーの上から開き、開口高1040mm、最大開口幅1120mmの大開口部を実現する。また格納式のリアシートをたためば、フラットなラゲッジスペースが出現。子供用自転車などが容易に積載出来る1385mmもの荷室長を確保する。

 装備面では、リバース連動ドアミラーやリバース連動リアワイパーが設定され、大きな車体での運転をサポートする。また、チルトステアリング、運転席シートリフター、アジャスタブルショルダーベルトアンカーが「アジャスタブルパック」として全車にオプション設定される。小柄なママや大柄なパパなどが利用するような場合には、ぜひ欲しい装備だ。出来れば標準装備して欲しかったところではある。

ダイハツ 新型 タント オーバーヘッドコンソール
ダイハツ 新型 タント ラゲッジ
ダイハツ 新型 タント 荷室(最大時)
インパネ周りの収納 その1
インパネ周りの収納 その2
90度近く開き、傾斜角の立ったAピラーと相まって乗降性の良い運転席ドア
新車見積もりはこちら

「タント」と「タントカスタム」、エクステリアで明確な差別化を実施

 既に今秋の東京モーターショーで参考出品されていたことから、もうすっかりおなじみとなった新型タントのボディスタイル。基本的には、好評を得た初代のコンパクトノーズ&超ビックキャビンスタイルを継承・進化させている。ただ、キャラクターラインを低めにしフェンダーのワイド感を強調させたことで、見た目の安定感をアップすることに成功している。また、単なる無味な四角い大きな箱とはせず、ディテールのそこかしこに丸のモチーフや柔らかな曲面を採用し柔和な表情が与えられ、女性ユーザーの目も意識したデザインであることが見て取れる。
 ボディカラーも可愛らしい「ファインブルーマイカメタリック」(写真)を含む新色3色など、全部で9色をラインナップし、幅広いニーズに応える。

新型タント フロント
新型タント リア
新型タント 14インチアルミホイール

 いっぽう、エアロパーツと独自の凄みでタント人気を加速させた立役者、“オトコタント”こと「タントカスタム」。新型では” Aggressive Modern”をコンセプトに、さらなる迫力と存在感をアップさせた。フロント周りは4灯ヘッドランプとクリアタイプのワイドガーニッシュで明確な差別化を図り、バンパー部の大型グリルやワイドタイプのフォグランプを低く配置することで安定感を表現している。リアも、フロント同様のクリアタイプのワイドガーニッシュ&コンビランプを採用するなど、ベースモデルとは大きく雰囲気を変えていることが分かる。ボディカラーはこちらも新色4色を含む全9色を用意する。
 先代では“オトコタント”と言いながらも、実際には「もこみち」クン効果もあり女性ユーザーの比率も案外高かったという。女性ウケを狙った新型「タント」と、よりアグレッシブに生まれ変わった新型「タントカスタム」。今度はどのような販売比率となるか、注目したいところだ。

新型タントカスタム フロントマスク
新型タントカスタム リアビュー
新型タントカスタム 15インチアルミホイール

CVTとの組み合わせで20.5km/Lの低燃費をマーク

 新型タントに搭載されるエンジンは1機種。ムーヴなどでもおなじみ、新世代KF-VE型3気筒12バルブDOHC DVVTエンジンだ。最高出力58ps(43kW)/7200rpm、最大トルク6.6kg-m(65Nm)/4000rpmを誇る実用的なエンジンだ。CVTと組み合わされた場合10.15モードで20.5km/Lの低燃費をマーク。平成22年燃費基準+10%を達成し、低排出ガス車認定と併せグリーン税制に適合する。いっぽう下位グレードには4速ATと組み合わされ、その場合の10.15モード燃費は18.8km/L(「タントX」・FFモデル)となる。

 また「タントカスタム」には、タント同様のノンターボエンジンに加え、「RS」グレード専用のKF-DET型3気筒12バルブDOHC+インタークーラー付きターボエンジンが設定される。最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク10.5kg-m(103N・m)/3000rpmのハイパワーをたたき出す。こちらはCVTのみの設定で、10.15モード燃費も19.2km/Lを達成。ハイパフォーマンスモデルながら、十分な低燃費ぶりを兼ね備えている。

新世代KF-VE型3気筒12バルブDOHC DVVTエンジン
「タント」「タントカスタム」ともに搭載される新世代KF-VE型3気筒12バルブDOHC DVVTエンジン
「RS」グレード専用のKF-DET型3気筒12バルブDOHC+インタークーラー付きターボエンジン
「カスタム RS」グレード専用のKF-DET型3気筒12バルブDOHC+インタークーラー付きターボエンジン
CVTのシフトはインパネに設置
CVTのシフトは「タント」「タントカスタム」ともにインパネに設置(写真は「タント」のインテリア)

どうして!? イマドキ、ABSオプション設定の怪・・・

 標準タイプの「タント」のグレード設定は全部で4つ。装備を充実させた上級グレード「X Limited」に加え、フローリングフロアなどを採用し新たな価値観を提案する「X Limited スペシャル」にはCVTが組み合わされ、シリーズ随一の低燃費を発揮。このほか「X」「L」グレードには4ATが設定され、こちらはFFのほかに4WDモデルも設定される。
 価格は「X Limited スペシャル」140万7千円から「L」(FF)108万1千円まで。

 いっぽう、エアロ+ローダウンの「タントカスタム」シリーズでは、ターボエンジン搭載の「カスタム RS」を筆頭に、ノンターボ+CVT搭載の「カスタム X Limited」、ノンターボ+4ATの「カスタム X」「カスタム L」グレードが用意される。カスタム X Limited以外は、FFモデルのほかに4WDモデルも設定される。
 価格は「カスタム RS」(4WD)173万7750円から「カスタム L」(FF)126万円まで。
(※車両価格は全て消費税込み)

 しかし、例によって廉価な「タントL」「タントカスタムL」各グレードのみABS(EBD&ブレーキアシスト付)をオプション設定するという、イマドキ信じられないことをしている点には呆れてしまう。付いてて当たり前な安全装備、ABSを省く意味が全く理解出来ない。「買ってはいけないグレード」と言ってよいだろう。もし購入する場合でも、オプション装着は忘れずにしたいところだ。
 なお安全装備では、他に全車にデュアルSRSエアバッグが標準装備されるほか、上記の各Lグレード以外には(!)「セーフティパック」としてSRSサイドエアバッグ、SRSニーエアバッグ、ダブルプリテンショナー&フォースリミッター機構付フロント3点式ELRシートベルトがセットとなった「セーフティパック」がオプション設定される。
 なおプリテンショナー&フォースリミッター機構付フロント3点式ELRシートベルトや、後席ISO FIX対応チャイルドシート固定バー&トップテザーアンカー、チャイルドシート固定機構付リア3点式ELRシートベルトは全車で標準装備である。

純正オプション「SPORZA(スポルザ)」のパーツでドレスアップされたタントカスタム
純正オプション「SPORZA(スポルザ)」のパーツでさらにドレスアップされたタントカスタム。
インテリアも「SPORZA(スポルザ)」でドレスアップ可能だ
本革風+ワニ革風コンビタイプの表皮が新しい、純正シートカバーでインテリアの雰囲気も一転する!
インパネ周りも「スポルザ」と「MOMO」のコラボでさらにドレスアップ
インパネ周りも「スポルザ」と「MOMO」のコラボパーツでさらにドレスアップ出来るのだ。

『“子育て満開”タント』『“アニキのタント”タントカスタム』新タントファミリーにはナントこの4人が!ダイハツ 新型「タント」発表会レポート

【特集】  written by CORISM編集部 (2007.12.17)

12月17日、東京都目黒区のウェスティンホテル東京にて、フルモデルチェンジしたダイハツ 新型「タント」の発表会が行われた。 >> 記事全文を読む


スズキから最大のライバル「パレット」が間もなくデビュー!

 モーターショーで先行披露された新型タントだが、同時にライバルメーカーからも同様のコンセプトのモデルが出ることも明らかになった。その名は「スズキ パレット」。こちらも同様に、先の東京モーターショー会場で、デビューに先行して一足お先の披露が行われていた。
 こちらは、タントにはない両側電動スライドドアを武器とする。そのいっぽうで、タントのように開放感と乗降性に優れたピラーレスではない。なおパレットも、08年早々のデビューを予定している模様だ。08年3月末の決算期には、早くも壮絶な軽ハイトワゴンバトルが繰り広げられることになりそうだ。
スズキ 新型 パレット(スポーツタイプ)
東京モーターショーで参考出品されていたスズキの「パレット」。こちらは「タントカスタム」に対抗するスポーツタイプと思われる。
スズキ 新型 パレット(標準タイプ)
いっぽうこちらは「タント」対抗の標準タイプと思われる。発売は08年初旬と言われる。デビュー早々に激しい争いとなりそうだ。
スズキ 新型 パレット 両側電動スライドドア
「スズキ パレット」は、タントとは異なり両側電動スライドドアを最大のセールスポイントとする。

【東京モーターショー2007 速報】「ダイハツ タント」に強力なライバル現る! 軽No.1のプライド「スズキ パレット」(参考出品)

【新車情報】 (2007.10.30)

超ハイトなスペースワゴン「ダイハツ タント」に、強力なライバルが生まれた。それも軽No.1のスズキからだ。その名は「PALETTE(パレット)」。 >> 記事全文を読む


ダイハツ 新型 タントカスタム RS エクステリア
ダイハツ 新型 タント X Limited スペシャル フロントビュー

( 写真:和田 清志・CORISM編集部・ダイハツ自動車工業/レポート:CORISM編集部 徳田 透 )

代表グレード
X Limited スペシャル
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3395x1475x1750mm
車両重量[kg]
940kg
総排気量[cc]
658cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
58ps(43kW)/7200rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
6.6kg-m(65N・m)/4000rpm
ミッション
CVT(自動無段階変速機)
10・15モード燃焼[km/l]
20.5km/L
定員[人]
4人
消費税込価格[万円]
140.7万円
発売日
2007年12月17日
レポート
CORISM編集部 徳田 透
写真
和田 清志/ダイハツ自動車工業