実は最もお買い得感が高いデミオの15C

3種類のエンジンと2パターンの外観を用意

ミラーサイクルエンジンを搭載した13C-V

 7月5日に発売が開始された3代目のデミオに試乗してきましたので、早速購入ガイドをお届けしたいと思います。まずはラインナップの紹介から。新型デミオのパワートレーンは、主に3種類に用意されています。

 最もベーシックなのが先代と同じ1.3リッターに4ATを組み合わせたもので、これが13F、13C、13Sに搭載されます。そして、その1.3リッターにミラーサイクルという燃費が良くなる吸気系のシステムが組み込まれたエンジンが13C-Vに搭載されています。13C-Vのミッションはヴィッツやスイフトと同じアイシン製のCVTが採用されています。

 そして上級グレード用に1.5リッターも用意されています。このエンジンも先代と同じタイプですが、ミッションはCVTに変更されています。1.5リッターには15Cとスポーティな外観や専用サスが採用されているSPORT(スポルト)が設定されます。そして13Cと15Cには5MT車も用意されています。

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1.3リッターならミラーサイクルの13C-Vがオススメだ!

新型デミオはリヤビューも存在感のあるデザイン

 このようにデミオには全部で6種類のグレードが用意されていますが、この中から私がオススメするのは1.3リッターならミラーサイクルエンジンの13C-Vで、1.5リッターならSPORTです。

 13C-Vの魅力はミラーサイクルエンジンの燃費のよさはもちろん、私が気に入ったのはCVTとの相性のよさ。カタログスペックを見ると4ATの1.3リッターよりも最高出力や最大トルクの数値が低いので力不足を懸念していたのですが、実際に走らせてみると4ATよりもトルクフルで、スムーズな加速を披露してくれます。

 アクセルレスポンスも4ATより俊敏なので、走らせた時の気持ちよさは断然13C-Vが勝っていました。13C-Vは13Cよりも価格が11万円も高くなりますが、13C-VはエンジンがミラーサイクルとなりミッションがCVTになるだけではなく、13Cではオプションのオートエアコンとリヤ濃色ガラスも標準装備されるので、この価格差は納得できる範囲でしょう。私だったら絶対に13C-Vを選びます。

 また、1.3リッターにはスポルトのエクステリアを装備した13Sというグレードもありますが、13Sも4ATなのでパワートレーンはイマイチ。新型デミオは先代に比べて100kg近い軽量化を行っているので、1.3リッターのATでも軽快に走ってはくれますが、13Sは少し中途半端です。13Sを買うぐらいなら頑張って1.5リッターのSPORTを狙ってみましょう。

1.5リッターならSPORTが面白い!

SPORTはスポーティなエクステリアを採用している

 上級グレードの1.5リッターならスポーティモデルのSPORTがオススメです。SPORTは押し出しの強いフロントバンパーや精悍なデザインの専用グリルやヘッドライトが装備されています。

 足回りも専用のスポーツサスや16インチアルミホイールが装備されています。CVTにも7速のマニュアルモードが付き、それをコントロールできるステアリングシフトスイッチも用意されています。

 ここまで専用装備が付いているので、価格は158万円と少し高めの設定になっていますが、これも妥当な価格設定といえると思います。

 1.5リッターのベースグレードとなる15Cは、装備内容は13C並みのベーシックなものですが、1.5リッターとCVTを搭載して136万円という価格は、デミオの中でも最も買い得といえるでしょう。13C-Vにするか15Cにするかは、大いに悩むところですが、燃費をあまり気にしない人には、動力性能に余裕のある15Cをイチオシにしたいと思います。

インテリアはコンパクトカーらしい可愛いデザインだ

 新型デミオは室内のパッケージングや居住性を先代からガラリと変えているので、実際に走らせる前まではそれほど期待していなかったのですが、運転してみるとその印象は大きく変わりました。

 ボディが軽くコンパクトになったおかげで、アクセルを踏めば気持ちよくスッと前に出るし、コーナリング中も安定感が高まったのでグイグイと曲がっていってくれます。この走りのレベルの高さは、コンパクトカーナンバーワンといっても過言ではないでしょう。

 その反面、室内は狭くなって、リヤシートのアレンジが廃止されてしまったので、先代のユーザーから見れば魅力が薄まっているかもしれませんが、走らせたときの気持ちよさは大幅に進化しています。今度のデミオはスタイルも魅力的だし、走りも軽快感に溢れているので、かなり魅力的なコンパクトカーに仕上がっています!