アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

真夏の埠頭でスーパースポーツがお披露目!

プレス向けの新型車発表会では、毎回アッと驚かせる演出を図るアウディだが、スーパースポーツR8の発表会もまた珍しい会場で開催となった。その場所は「晴海客船ターミナル」。その名の通り普段は大型フェリーが発着する場所で、対岸にはお台場やレインボーブリッジが見渡せる実に眺めの良い港だ。このターミナル内に造られた特設会場で、記者発表は行なわれた。
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会 会場「晴海フェリーターミナル」
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 会場に持ち込まれた「アウディR8レーシングカー」
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会 エントランスの演出

ルマン5勝! アウディのレーシングカースピリットを継承

アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

 アウディR8は、アウディ初のミッドシップスポーツカーだ。その成り立ちは、実にアウディらしい構成となっている。背景には、長年に渡るアウディのモータースポーツへの取り組みが挙げられるだろう。とりわけ、ルマン24時間耐久レースで5勝、さらに世界各国の耐久レースで延べ62勝したレースカー「アウディ R8 レーシングカー」の遺伝子を、ネーミングもそのままに「アウディ R8」は継承している。
 シャシーは、アウディお得意のフルタイム4WD「クワトロシステム」。さらに、ASF(アウディ・スペース・フレーム)の軽量かつ高剛性なボディを採用するなど、アウディらしさ溢れる独創的な構成となっている。
ミッドシップに積まれるエンジンは、最高出力420ps(309kW)/7800rpmを発揮する高回転型V8 4.2リッター FSIエンジンを採用する。なおオイル供給はドライサンプ式となっており、より低重心化が図られている。なおエンジン本体は、透明なエンジンコンパートメントリッドによりボディ後方上部からその姿を見ることが出来る。
 0-100km/h加速は4.6秒(欧州計測値)。最高速は実に301km/hだという!

アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

超高速性能と日常の使い勝手を両立

アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

 ホイールベースは2650mmと長く、シート後方に90リッターの荷室スペースを確保しているほか、様々な体格のユーザーでも余裕のある客室スペースが確保される。トランクスペースは他にフロントボンネットに100リッターのスペースも有している。
 またシフトは、日本仕様では2ペダルのRトロニック シーケンシャルギアボックスのみの設定とするなど、本格的なスーパースポーツカーながら、日常域での使いやすさなどにも配慮が加えられているあたりは、アウディR8が狙う線を知るポイントになるだろう。
 アウディ R8がライバルとするのは、ズバリ「ポルシェ911」。本格的スポーツカーでありながら、常用域での使いやすさも兼ね備え、世界中で支持され続けるビックネームだ。そう考えると、R8の狙いどころはまさに直球、ということが理解出来る。
 実際ドイツ本国では07年分を、イギリスでは08年生産分まで予約リストで埋まっており、世界中で既に大ヒット作となりつつあるという。もちろんこの日本でも、07年分の割り当て50台は既に予約で埋まっている模様。なお日本における年間販売台数は、150台を目標とする(08年)。

アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

「アウディ R8」のデザイナーが来日

アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

 この発表会に合わせ、アウディ本社からデザイナーのFrank Lamberty氏が来日し、アウディR8のデザインについてプレゼンを行なった。
 アウディブランドで初となるミッドシップスーパースポーツカー「R8」。その開発にあたり、参考としたのは、前述したアウディのレースカー「アウディR8レーシングカー」だった。
 前後ホイールとミッドシップマウントされたエンジン、前方に設置されたドライバーシートの位置関係はいずれも共通すると、その場で手書きのイラストを描き説明した。

 アウディR8のデザインで最も目を引くの「サイドブレード」と呼ばれるボディサイドのエア・ディフレクターだ。ミッドシップレイアウトであることを印象付けるとともに、R8らしさを印象付ける。なおエアブレードはボディ同色か、あるいはカーボン色、シルバー色などがセレクト出来るようになっている。
 また4輪駆動「クワトロ」を強調するように、ボディ全周に渡りループしているキャラクターラインも特長的だ。これはなんとテニスボールのイメージだという。
最高速度300km/hを越すスーパースポーツカーだけに、エアロダイナミズムには十分な配慮が与えられている。ただし、あからさまなスポイラーではなく、表面的には目立たないディフューザーアンダーボディやリトラクタブルリアスポイラー等を採用するところもまた、R8のキャラクターを表しているといえる。

 ソフトな表面のなかに筋肉質な面を与えられている「アウディ R8」のエクステリアデザイン。実車をしみじみ眺めてみれば、なるほどエモーショナルでスポーティ、それでいてエレガントさも感じさせる魅力的なものだった。それはまさに「アウディ R8」が目指すコンセプトそのものといえるだろう。

アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会
アウディ初の本格ミッドシップスーパースポーツカー「アウディ R8」 記者発表会

( レポート:CORISM編集部 徳田 透 )

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代表グレード
R8
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4435x1905x1250mm
車両重量[kg]
1630kg
エンジン
V型 8気筒 FSIエンジン
総排気量[cc]
4163cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
420ps(309kW)/7800rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
43.8kg-m(430Nm)/4500-6000rpm
ミッション
6速Rトロニック・シーケンシャルギアボックス
駆動方式
ミッドシップ・フルタイム4WDシステム[クワトロ]
定員[人]
2人
消費税込価格[万円]
1670.0万円
発売日
2007年9月上旬(予定)
レポート
CORISM編集部
写真
CORISM編集部・アウディジャパン