R382

日産と合併後も、プリンスの開発は続いた

 すでに日産と合併したものの、旧プリンス自動車開発陣はプロトタイプの開発を続けていた。逆に資金が増え、余裕が出ただけに、さらなる進化を遂げている。
 可変ウイングといったユニークなシステムを取り入れたR381からコンバートしたのがR382。禁止となった可変ウイングはなく、ダックテールとすることで空力面を改良するとともに、R381では間に合わなかったエンジンも日産製(もちろん旧プリンス自動車が開発)の6LのV12気筒を搭載していた。ちなみに正式なパワーは発表されていないが、600馬力以上とされている。レースでは1969年の第6回日本グランプリに登場し、トヨタ7やポルシェを抑えてデビューウインを1/2位独占で飾っているのだが、なんと3位以下を周回遅れだった。翌年にも1勝を上げているが、公害や交通事故などの増加といった社会背景もあり、レース活動を停止。それ以降、プリンス自動車の開発陣が手がけたプロトタイプはサーキットに姿を現わすことはなかった。

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