ライター紹介

モータージャーナリスト

岡島 裕二 氏

自動車雑誌や自動車サイトを経験後、2003年よりフリーとなった若手ジャーナリスト。今まで乗ってきたクルマすべてが中古車という、根っからの中古車好き。レース経験もあるほか、一級船舶免許ももつなど乗り物全般に興味をもっている。

中古車は3月に買わなくてもイイ!

新車を買うならディーラーの決算期にあたることの多い3月が値引きが大きく、買い時ということが一般的になってきましたが、中古車はどうなのでしょうか?

中古車を売る販売店の決算は、その店で独自に決めているので、新車のように3月が決算期だから値引きが大きくなるというケースは少ないようです。しかも3月は就職や入学の準備、高校卒業などで、フレッシュマンの中古車探しが多くなって、低価格の中古車の動きは活発になります。

そのため、3月は中古車も比較的売りやすいので、わざわざ大幅に値引きしてまで人気車を手放す中古車屋は少ないと思われます。よって、中古車は3月に慌てて買う必要はないでしょう。

ただし、中古車購入時の総支払い額は抑えられる!軽は絶対に4月がお得!

とはいえ、3月に中古車を買うことで、購入時の総支払い額を抑えることはできます。その理由は3月に購入すると自動車税の支払いが中古車購入時の諸費用に含まれないからです。

自動車税は基本的に4月1日時点の所有者が、翌年の3月分まで1年分前払いします。そして4月以降にクルマを購入した場合は、陸運事務所で名義変更をする際に、翌月分から月割りで支払わなくてはなりません。したがって、3月に購入して3月中に名義変更が行われれば、その時には自動車税の支払いが発生しないので、中古車購入時に支払う諸費用に自動車税が計上されず、総支払い額は抑えることができます。

3リッタークラスのクルマなら年額で5万8000円なので、3月に買うか4月に買うかで、総支払い額は6万円近く変わってくることになります。とはいえ、3月に買って自動車税を払わずにいても、5月には1年分の請求が来るので、多少先伸ばしできるに過ぎませんが…。

ただし、10万〜20万円の低価格車を買おうとしている人には、この差が結構効くようで、3月は激安車が売りやすいといわれています。でも、本当にお金がなければ、4月に買って11か月分の自動車税も含んでローンを組むという最終手段もあるので、どっちがいいかは一概には言えません。

また、軽自動車は4月1日に所有していると1年分の納税義務が発生し、4月2日以降に名義変更すれば翌年3月まで免除になるので、軽自動車は4月2日以降に買った方が絶対にトクです。そうすれば自動車税の年額の10,800円が節約できます。

中古車の買い時はズバリ4月!

では、中古車の買い時はいつがいいのでしょう?

それはズバリ4月です。その理由は2月〜3月にたくさん新車が売れ、その下取りとなったクルマが3月中旬から4月にかけて数多く中古車として流通するからです。その結果、狙っている中古車のタマ数が増え、探しやすくなるのはもちろん、他店との競合を告げれば多少の値引きも期待できます。

中古車は3月に慌てて買わずに、4月〜5月にかけて豊富な物件の中からジックリ探すのが賢い買い方といえるでしょう。