ライター紹介

221616 編集部

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両上肢障害者の“願い”をホンダが実現。「Honda・フランツシステム」をフィットに適用!!

 ホンダは、今年4月に両上肢障害者のための、両足だけで運転ができる装置「フランツ・システム」をフィットに適用したと発表。
フランツシステムとは、1965年ドイツで両上肢を事故で失った電気技師エーベルハルト・フランツ氏が開発。同氏から直接、技術指導を受けたHondaが独自の技術を加え、さらに使いやすい「Honda・フランツシステム」として1982年に国内で初めてシビック・フェリオに装着し、発売開始した。そして今回、フィットへの装着も可能としたことで、更なるラインアップの拡大を図る。以来、実績を伸ばしフランツシステム搭載車は、2005年9月末の時点で72台を越える。

使用者の“使いやすさを追求した、”コンビネーションスイッチ

使用頻度の高いパワーウインドウ、ハザード、ライトスイッチなどを「右足用コンビネーションスイッチウィンカーレバー」に集中させ、使用頻度の低いイグニション、スタータースイッチを「左足用コンビネーションスイッチ/ワイパー」に配置することで、誤操作防止に配慮。
足の前後回転運動でステアリング操作をスムーズにできるこのシステムに併せ、ひざや足でのドア開閉、シートベルトの自動着用機能など、随所に工夫が盛り込まれており高い評価を受けている。

これらの下肢だけで操作可能の各種スイッチは使用者の状態に合わせてベストフィットするよう、専門の技術者が要望を伺いながらその都度設定するオーダーメイドの設計となる。また、家族や友達が併用できるようにステアリングやアクセルなどは残されているので、ステアリングペダルの部品を取り外すことで一般車と同じ仕様となる。
また、免許取得から運転指導まで一貫して使用者をサポート。なお、現在このシステムを提供できるのは国内ではHondaだけである。

フィットならではの空間マジック。簡単・多彩なウルトラシート

 シートアレンジは驚きの4パターン!アレンジ次第でサーフボードや観葉植物など、様々なものが積み込み可能。5名乗車のままでも、折りたたみ式の車いすが収納できる広いラゲッジルームや、リアシート座面をはねあげるトール・モードにすれば、リアドアからも簡単に折りたたみ式の車いすが入れられる。

 また、ディーラーオプションで「フィット用車いす電動収納装置(クレーンタイプ)」を装備可能。バンパーのキズ防止のため、リアバンパーガードマットを装着している。

 <Honda・フランツシステム>価格は、車両本体価格(※適用車種はATのみ)にプラスして、お客様それぞれのニーズに合わせた機能部品取り付けにより価格が決まる。

仕様 Honda・フランツシステム
ベース車グレード CBA-GD3 / CBA-GD4 / DBA-GD1 / DBA-GD2
写真本田技研工業株式会社
リポートCORISM編集部

・ ドアを閉めると自動的にシートベルトが着用できるパッシブシートベルト

・ つま先で操作可能な「足用ドアオープナー」がドアの外側下部と内側の使いやすい位置に配置。

・ 足動運転補助装置Honda・フランツシステムが装着された運転席。

・ 左足を「ステアリングペダル」にのせ、自転車のペダルをこぐように手前に回せばハンドルは左、その逆で右に曲がる。

・ 右足でシフトを操作する「足用セレクトレバー」。レバーを上げるとドライブに、下げるとバック、さらにはパーキングにと、ラクな操作が可能。