新型プレマシーは左右のドアをスライド式に変更したこともあって、車両重量がやや重くなった。標準グレードでも1400kg台の重量だから、このクラスのミニバンとしては重いほう。ただ、走りは想像する以上に元気が良くボディの重さを感じさせない。
マツダでは50m走れば違いが分かるという説明だったが、さすがに50mで分かるほど私の感覚は敏感ではない。でもほんの少し走っただけで、マツダ車らしいスポーティな走りのミニバンであることが分かる。2Lエンジンの発生する動力性能は107kW/181N・mと平均レベルにとどまるが、これでも十分に良く走る印象。さらに121kW/210N・mのパワー&トルクを発生する2.3Lエンジンなら、相当にスポーティな実力となる。
マニュアルモード付きATのフィールもなかなかスポーティなもの。マニュアルモードにしたときの操作がほかのメーカーとは異なるのが気になるが、これはオーナーになれば慣れる話である。
ミニバンという性格もあって乗り心地はやや柔らかめのチューニングが施されているが、ステアリングなどはダイレクト感のあるシャープなフィーリングだ。また最小回転半径が5.3mと小さく、取り回しがしやすいのも評価できる。
このほか全体に騒音レベルが低くなっていたのも好感の持てるところ。高速クルージング中でも穏やかな会話が可能だ。