事故有係数とは?長期契約の場合の適用期間など、事例ごとに解説

自動車保険の事故有係数とは
事故にあった場合

事故有係数とは?長期契約の場合の適用期間など、事例ごとに解説

更新日:2022/08/29

自動車保険には、事故を起こして保険を使用した後に適用する事故有係数があります。保険料に影響を与えるため、例えば前年に事故を起こした方なら、契約更新時に気になるものです。ここでは、事故有係数について詳しく解説します。

事故有係数について

自動車保険の保険証券を眺めていて目にすることのある、「事故有係数適用期間」という言葉。そして、保険料に関わる事故有係数について解説します。

事故有係数とは

事故有係数とは、保険を使用した後に適用される割増引率のこと。簡単に言えば、無事故の人と、等級が下がる事故で保険を使用した人とで保険料負担に差をつける仕組みです。保険を使用した方には事故有係数が適用され、同じ等級でも無事故の人とは異なる割引率となり、保険料が高くなります。

等級 無事故係数 事故有係数
6(F) -19%
7(F) -30% -20%
8 -40% -21%
9 -43% -22%
10 -45% -23%

表:無事故と事故有の割増引率の例

自動車保険をはじめとする保険は、多くの人がお金を出し合って有事に備える「相互扶助」で成り立っています。一方、保険料は「大数の法則」に従って、過去のデータからリスクを算出して決められていることをご存じでしょうか。過去に事故があった人と無事故の人とでは事故を起こすリスクが異なるため、同じ等級でも保険料負担が同じだと不公平です。そこで、保険料負担の不公平さを無くす目的から、2013年に事故有係数が採用されました。例えば8等級のケースなら、無事故の場合は保険料が40%割引、事故有の場合は21%割引です。

事故有係数の適用される期間

保険証券に「事故有期間:0年」などと記載されているのを見たことがあるかもしれません。事故有係数には、適用される期間が決まっています。

事故有係数の適用される期間

図:3等級下がる事故があった場合の等級係数と適用期間

例えば3等級下がる事故なら事故有係数は3年間、1等級下がる事故の場合には1年間適用されます。これは加算方式になっており、3等級下がる事故が1年間に2回あれば、6年が適用される仕組みです。なお、上限は6年で下限は0年となり、1年経過すると適用する期間は1年減ります。

事故の事例別、事故有係数適用期間と等級

事故有係数を適用する期間は事故の内容や件数によって変わるため、少し分かりづらいかもしれません。ここでは「前年度6等級で事故があった場合」を例に、事故有係数を適用する期間と等級がどう変わるかを解説します。

3等級下がる事故があった場合

3等級下がる事故とは、「他人にケガをさせてしまった」「他人のモノを壊してしまった」「自分の車を壊した」などです。保険の種類は「対人賠償」「対物賠償」「車両保険」となり、これらの保険を使用すると翌年度の等級は3等級下がるため、6等級から3等級になります。事故有係数を適用する期間は「3年」となってしまい、3年間は事故を起こさないようにしないと割引率が高くなりません。

等級 6等級 3等級(事故有)
割増引率 19%割引 12%割増
事故有係数適用期間 0年 3年

1等級下がる事故があった場合

1等級下がる事故とは、「台風や洪水などの災害で車が被害にあった」「車が盗難にあった」「いたずらで落書きや窓ガラスを割られた」などで車両保険を使用した場合です。これらの事由により車両保険のみ使用した場合は翌年度の等級が1等級下がるため、6等級から5等級になります。事故有係数を適用する期間は「1年」加算され、1年間は事故を起こさないようにしないと割引率が高くなりません。

等級 6等級 5等級(事故有)
割増引率 19%割引 13%割引
事故有係数適用期間 0年 1年

ノーカウント事故があった場合

ノーカウント事故とは人身傷害や搭乗者傷害保険、弁護士費用特約、無保険車傷害特約などが使われた場合です。ノーカウント事故と判定されれば、たとえ交通事故があっても無事故のケースと同じように翌年度の等級は1等級アップします。したがって、事故有係数を適用する期間は「0」のままです。

等級 6等級 7等級(事故なし)
割増引率 19%割引 30%割引
事故有係数適用期間 0年 0年

前年3等級下がる事故があった後で、1等級下がる事故があった場合

例えば前年度6等級スタートの人が3等級下がる事故を起こし、今年度に1等級下がる事故があった場合、等級と事故有係数を適用する期間はどうなるでしょうか。

今年度の等級は、前年度に3等級下がる事故があったため3等級です。そして1等級下がる事故があるので、次の年の等級は2等級となります。事故有係数を適用する期間は今年度が「3年」で翌年は1年経過しているため、3年から1年が引かれて「3-1」+「1」=3年となります。

等級 前年度6等級 今年度3等級 翌年度2等級
割増引率 19%割引 12%割増 28%割増
事故有係数適用期間 0年 3年 3年

長期契約の場合の事故有係数適用について

自動車保険には、1年契約と長期契約の2つがあります。ここで、契約の種類によって事故有係数がどう変化するのか見ていきましょう。

1年契約と長期契約の場合の違い

1年契約は保険期間が1年で、長期契約は保険期間が1年超のもの。一般的な長期契約は2~3年ですが、中には7年等の超長期契約を取り扱っている保険会社もあります。

1年契約と長期契約の大きな違いは、保険を使用した際の等級の変動です。一般的な長期契約は、保険期間中に保険を使用しても、契約期間中は等級が変動しません。例えば3年 間の長期契約を締結した際に6等級だった場合、3年間はたとえ3等級下がる事故があっても等級は下がりません。等級が下がるのは3年後の更改時で、それまでは6等級のまま変わりません。一方、1年契約で3等級下がる事故を起こし保険を使用すれば、翌年の更改時に3等級下がり、3等級の割増率が適用されてしまいます。

長期契約では契約期間中の等級と事故有係数適用期間が変わらないため、保険を使用しても保険料が上がらないのはメリットです。ただし、近いうちにゴールド免許になる人が長期契約に新たに加入してしまうと、すぐにはゴールド免許割引が適用されません。こうしたケースでは、1年契約を検討する方がお得かもしれません。

なお、長期契約は一部の保険代理店しか扱っていません。インターネットから申込みができるダイレクト保険は、1年契約しか扱っていない点に注意してください。1年契約と長期契約について、それぞれ一般的なメリットとデメリットを以下に取り上げました。

1年契約 長期契約
メリット
  • 1年単位で契約更新があるので、それに合わせて契約内容が変更できる。
  • 更新の手間がない
  • 事故を起こして保険を使用しても、契約期間中は保険料が上がらない
デメリット
  • 事故を起こして保険を使用すると翌年には等級が下がる
  • 毎年、契約更新の手間がかかる
  • 等級が変わらない
  • 引受保険会社が限られている

長期保険がおすすめな場合

長期契約と1年契約、どちらが優れているとは言い切れません。例えば、運転を始めたばかりで運転に自信のない人なら、1年契約ではなく長期契約へ乗り換えを検討するといいかもしれません。

よくある質問

Q 自動車保険を他社に乗り換えた場合事故有係数は引き継がれる?

自動車保険を他社に乗り換えても、等級や事故有係数を適用する期間は引継ぎます。損害保険会社は自動車保険の等級別割引・割増制度を守るために情報共有しているので、前契約等級と事故歴を確認しています。そのため、翌年度に等級が下がるからと新しい保険会社に乗り換えても、等級が白紙に戻ることはない点に注意しましょう。

Q 自動車保険を中断した場合事故有係数適用期間はどうなる?

自動車保険を中断した場合でも、中断前の契約の等級および事故有係数適用期間を引き継ぐことができます。この場合の中断とは、自動車保険の「中断制度」を利用したときです。

海外転勤や留学、引っ越しなどで一時的に車を手放すことになった際等、一定の条件を満たせば中断制度を利用でき、中断前の契約の等級・事故有係数適用期間は再契約後も引き継げます。中断証明書を発行することで、10年間は等級・事故有係数適用期間の引継ぎが有効です。

Q 自動車保険を解約したら事故有係数はリセットされる?

自動車保険を解約しても、すぐには事故有係数を適用する期間は白紙に戻りません。これは保険を使用した人と無事故の人とで、保険料負担に不公平さが生じないようにするためです。等級が1~5等級、および事故有係数を適用する期間が1~6年の人は、自動車保険を解約しても解約日の翌日から13か月間は前契約の等級と事故有係数を引継ぎます。

自動車保険でのお困りごとがあればガリバーに相談

自動車保険はノンフリート等級を設けることで、保険料負担に違いを持たせています。事故有係数も無事故の人が保険料の負担を感じずに済むよう、事故歴に応じて事故有係数適用期間が決まっているのです。自動車保険の乗り換えを検討する際は、事故有係数の適用期間が気になるかもしれません。ガリバーではプロが皆さまに適切なご提案を行っておりますので、是非お気軽にご相談ください。

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