任意保険って必要?対人賠償・対物賠償・人身傷害保険の違いを解説

自動車の交通事故現場
任意保険は必要?

交通事故で起きた損害賠償をカバーする保険一覧

更新日:2022/08/29

任意保険の保険料は決して安いものではありません。そのため、「なるべく安く抑えたい」「できれば入りたくない」と考える人は多いでしょう。本当に強制保険だけでは不十分なのか。ここでは任意保険の重要性について、補償範囲や保険金額なども併せて解説します。

任意保険って必要?強制保険との違い

自動車保険には、大きく分けて「任意保険」と「強制保険」の2つがあります。任意保険に加入するかどうかは個人の自由ですが、実際には公道を走るほとんどのクルマが加入しています。任意保険と強制保険の違いについて解説します。

任意保険は入っていた方が良い

任意保険に入るかどうかは契約者の自由です。ただし結論から言えば、誰しも入っておいた方が良いでしょう。なぜなら強制保険は補償される範囲が狭く、補償される金額も限られているからです。

強制保険で補償範囲外の賠償責任等が発生した場合、任意保険に加入していないと自分で賠償金等を支払うしかありません。重大な事故になると、数千万円や数億円という賠償責任が発生することもあります。そのような大金は、すぐに支払えないという方が多いでしょう。そのため、万が一に備えて任意保険には加入しておいた方が安心です。

任意保険と強制保険では補償範囲が違う

強制保険は自動車の運行によって他人(歩行者・他のお車の搭乗者など)を死傷させ被保険者(保険の補償を受けられる方、具体的には保有者または運転者)が損害賠償責任を負った場合に、保険金が支払われます。また、補償される金額は以下の通りとなります。

死亡による損害 最高3,000万円
後遺障害による損害 最高4,000万円
傷害による損害 最高120万円

つまり、強制保険では相手のクルマやモノ、自分のクルマ、自分自身や同乗者のケガなどは補償されません。金額も最高額が低く、例えば相手を死亡させてしまった場合、3,000万円では足りないこともあります。

そこで、強制保険で足りない部分の補償範囲や金額を、任意保険でカバーすることが一般的です。任意保険の特徴は補償範囲が広いこと。契約する内容によって補償範囲や金額が異なります。補償金額は幅広く設定でき、数億円などの高額な損害賠償が発生するかもしれない部分は無制限にすることも可能です。

強制保険とは

強制保険とは「自動車損害賠償責任保険」のことで、自賠責保険と呼ばれます。交通事故が発生した場合の被害者の補償を目的としており、公道を走るクルマやバイクは必ず加入しなくてはいけません。クルマを購入するとき、あるいは車検のときに車検期間をカバーするよう加入します。

任意保険とは

任意保険は民間の保険会社などから販売されている保険で、強制保険のような加入義務はありません。以下のような種類があり、それぞれ補償の内容や金額が異なります。

  • 対物賠償保険
  • 対人賠償保険
  • 搭乗者傷害保険
  • 人身傷害保険
  • 車両保険

保険会社によって詳細は異なりますが、補償内容は自分で選択し、必要な補償を組み合わせて加入できます。

任意保険の種類とあった方が良いケース

5種類の任意保険についてそれぞれの補償範囲や保険があった方が良いケースについて解説します。保険選びの参考にしてください。

  • 対物賠償保険

    保険の説明(補償範囲、金額)

    対物賠償保険は、相手のモノ(クルマや家屋、信号、看板、ガードレールなど)を破損させたときの損害を補償する保険です。補償するモノにはクルマなどの「物」だけでなく、事故によって働けなくなったために発生する休業損害なども含まれます。ただし補償範囲が「相手」のモノに限られるので、「自分」のモノを壊しても補償の対象となりません。

    保険金額は無制限に設定することが一般的。なぜなら店舗や電車など損害が大きくなるモノを破損したケースでは、賠償額が数億円単位になることがあるためです。

    対物賠償保険があった方が良いケースは?

    事故を起こしたときは、ほとんどのケースでクルマと接触したモノが損傷してしまいます。強制保険にはモノに対する補償がないので、対物賠償保険はすべてのクルマにあった方が良い保険と言えるでしょう。

  • 対人賠償保険

    保険の説明(補償範囲、金額)

    対人賠償保険は、交通事故で相手を死傷させてしまった場合に賠償するための保険です。相手を補償するための保険なので、自分自身が死傷しても補償の対象となりません。

    相手が死亡したり後遺障害が残ったりした場合は、一億円を超えるような高額な損害賠償額になることもあります。そのため、対人賠償保険も補償金額は無制限にすることが一般的です。

    対人賠償保険があった方が良いケースは?

    強制保険では相手の死傷に対する補償額が少なく、不足する賠償金額が高額になりやすいでしょう。そのため、対人賠償保険もすべての人に加入をおすすめします。

  • 搭乗者傷害保険

    保険の説明(補償範囲、金額)

    搭乗者傷害保険とは、被保険自動車の搭乗者が死傷した場合の損害を補償する保険です。搭乗者とは運転者だけでなく、クルマに乗っているすべての人を指します。

    搭乗者傷害保険で補償される金額は、あらかじめケガの状況に応じて一定額が決まっています。入院・通院日数で決まる「日数払」、もしくはケガの部位や程度で決まる「部位症状別払い」の2種類がありますが、現在はほとんどの保険が部位症状別払いです。金額は「無し」「500万円」「1,000万円」から選べることが一般的でしょう。

    搭乗者傷害保険があった方が良いケースは?

    搭乗者傷害保険のメリットには、大きく以下の2つが挙げられます。

    • 一時金ですばやく受け取れる
    • 他の保険と重複しても関係なく一定額が受け取れる
  • 人身傷害保険

    保険の説明(補償範囲、保険金額)

    人身傷害保険は、交通事故で自分や同乗者が死傷したときのために備える保険です。ケガの治療費や後遺障害による逸失利益、介護料、精神的損害、事故の影響で働けない間の収入などを補償し、大きく分けて以下2つのタイプがあります。

    • 契約しているクルマに搭乗しているときの事故のみを補償
    • 他のクルマに搭乗しているときや歩行中の事故も補償

    実際の損害額が交通事故の過失割合に関係なく支払われますが、相手から補償される金額とは重複して受け取れません。金額は「無し」「3,000万円」「5,000万円」「1億円」「2億円」から選べることが一般的です。

    人身傷害保険があった方が良いケースは?

    特に運転者や同乗者が事故で死亡したり、後遺障害が残ったりという際は、支払いが多額になることが考えられます。こうした万が一のケースに備えておきたいなら、人身傷害保険に加入しておきましょう。ただし、生命保険や医療保険でカバーされる部分もあります。他保険に加入されている場合は、そちらの内容も併せて確認することが大切です。

  • 車両保険

    保険の説明(補償範囲、金額)

    車両保険とは、自分のクルマの損害を補償するための保険です。加入しておくと、損傷した自分のクルマを保険で修理できます。

    車両保険は補償範囲の広い「一般タイプ」と、単独事故や当て逃げなどに対応していない「限定タイプ」に分けられます。限定タイプは補償範囲が限られるため、その分の保険料が安くなります。

    車両保険があった方が良いケースは?

    自分の過失でクルマが大破し、修理に数十万円単位の修理費が必要なケースでは、車両保険があると安心でしょう。特にまだクルマの時価額が高い、ローンが多く残っているといったケースでは有効です。

対物賠償保険と車両保険の違いは?

対物賠償保険と車両保険のもっとも大きな違いは、誰のモノを補償するか。対物賠償保険は相手のモノ、車両保険は自分のクルマの損害を補償するための保険です。

車両保険は交通事故以外にも車両盗難や車上荒らしについても補償が適用がされるので加入検討の際は詳しく補償範囲を確認するとよいでしょう。

搭乗者傷害保険と人身傷害保険の違いは?

搭乗者傷害保険と人身傷害保険の違いは、補償する金額の大きさと保険金の算出方法、補償範囲です。人身傷害保険は数千万円から数億円といった高額な保険金額が、実際に発生した損害に対して支払われます。しかし、搭乗者傷害保険の保険金は状況(治療の日数やケガの程度)に応じて一定額で決まっているので、実際に生じた損害に対して補償が足りないケースもあるでしょう。その特徴から、搭乗者傷害保険に単体で加入することは少なく、人身傷害保険をベースに上乗せの補償として加入することが一般的です。なお、搭乗者傷害保険は人身傷害保険、あるいは相手から受ける補償の支払いと重複しても関係なく支払われます。

また、人身傷害保険は内容によって、契約以外のクルマに乗っていたり歩いていたりした際の事故も補償されます。しかし、搭乗者傷害保険で補償されるのは契約車両に乗っている場合のみです。

まとめ

交通事故で起きるリスクを考えれば、任意保険は必須と言っても良いでしょう。強制保険だけでは補償範囲や金額が少ないため、一般的には任意保険でカバーすることとなります。

運転技術や支払い能力、乗っているクルマの価値などに応じて、適した補償の内容は人それぞれ違います。保険料も大きく異なるので、十分に内容を理解したうえで保険を選択することが重要です。

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