オートマ(AT)とマニュアル(MT)、免許の取得はどちらを選ぶ?

オートマ(AT)とマニュアル(MT)、免許の取得はどちらを選ぶ?

車にあまり詳しくない方でも、「オートマ」と「マニュアル」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。

近年では、国内で生産・販売される車のほとんどがオートマ車となっており、運転免許を取得する人の約6割がオートマ限定免許を選択しています。

それでも、どうしてもマニュアル車を運転しなければならないシーンがあるかもしれませんし、マニュアル車の根強いファンが多くいることもまた事実です。

本コラムでは、マニュアルとオートマの違いや、それぞれのメリット・デメリット、マニュアル免許が必要なシチュエーションなどについてご紹介します。

 

オートマとマニュアル、免許はどちらで取得すればいい?

オートマとマニュアル、免許はどちらで取得すればいい?

普通自動車の運転免許を取得する際、マニュアルかオートマ限定かのどちらかを選ばなくてはいけません。 では、一体どちらの免許を取得すべきかというと、「特別な事情がない限りオートマ限定で十分」といえるでしょう。現在、日本国内で販売されている車の多くはオートマ車だからです(車の生産・販売台数の98.4%がオートマ車)。

 

また、オートマ限定の方が免許取得の教習所料金が1.5万円~2万円ほど安く、技能時限数もわずかですが短いのでおすすめです。

普通自動車免許 AT(オートマ限定) MT(マニュアル)
料金プラン 350,000円 365,000円
技能時限数 31 34

 

※表:東京都内の教習所の金額一例

 

補足として、最初にオートマ限定で免許を取った後に限定解除をする場合は3万円~6万円が費用の相場です。

どうしてもマニュアル車を運転しなければならないケースにいては、以下で詳しくご紹介しましょう。

仕事でマニュアル車を運転する必要がある場合

仕事でマニュアル車を運転する必要がある場合

運送業のドライバーなど、運転のプロフェッショナルとして働くなら、マニュアル免許が必要となるでしょう。軽トラックや軽のミニバンなどはマニュアル車の場合も多いですし、パワーの必要な大型車は今でもマニュアルが主流です。

また、営業で外回りをする場合、車を使うことがあるでしょう。ほとんどが普通車でしょうが、念のため営業で使用する車がオートマかマニュアルかを確認しておきましょう。

海外で運転する場合

日本では数を減らしているマニュアル車。実は海外において、アメリカ以外の国ではマニュアル車が主流の国の方が圧倒的に多いのです。

たとえば、ヨーロッパで最もオートマ車が普及しているドイツでも、全体の23%程度にとどまります。 海外旅行に行き、レンタカーを借りたらマニュアル車だったなんてことも考えられるのです。

オートマとマニュアルってなに?

オートマは「オートマチックトランスミッション」、マニュアルは「マニュアルトランスミッション」の略で、大きな違いはギアチェンジを自分で行うか行わないかという点です。

オートマ車はアクセルを踏むだけで、自動的にギアチェンジされます。それに対し、マニュアル車はシフトレバー、アクセル、クラッチを使って、運転者が自らギアチェンジを行う必要があります。

運転免許をマニュアルで取得した場合、マニュアルとオートマ、どちらの車も運転できます。しかし、オートマ限定の場合は、オートマ車しか運転することができません。

オートマとマニュアル。それぞれのメリット・デメリットとは?

オートマのメリット

メリット 運転が楽
免許取得の難易度がマニュアルと比較して低い
免許取得費用が安く済む
車種が豊富にあり、好きな車が見つかりやすい

オートマのメリットは、なんといっても「運転が簡単で楽」ということ。 自分でギアチェンジを行う必要のあるマニュアル車と違い、運転時の作業が少ないので、初心や高齢者、運転に慣れていない方などにとっても比較的乗りやすい車だといえます。また、運転免許を取得するときにも、難しいギアチェンジの必要がない分、オートマ限定免許の方が比較的簡単だといえるでしょう。

オートマのデメリット

デメリット 誤発進事故のリスクがある
マニュアル車と比べて燃費が悪いことがある

オートマ特有のデメリットとして、”誤発進事故”のリスクが挙げられます。
バックで駐車をするときに、後ろを向いた状態でアクセルとブレーキを踏み間違えてしまい、店舗などに突っ込んでしまう事故が、近年多発していますよね?このような事故は、クラッチ操作のあるマニュアル車ではほとんど起きない、オートマ車特有の事故といえるのです。もう一点、オートマ車はマニュアル車と比べて燃費が悪いという点もあります。
ギアを自動的に変える必要があるので、マニュアル車にはない部品が積まれています。その部品の重量の分だけ、燃費が悪くなってしまうのです。
しかし、昔の車と違い、現代のオートマ車は燃費も著しく向上していますので、そこまで気にする必要はないかもしれません。

マニュアルのメリット

メリット 車を運転している実感が得られやすい
ギアチェンジによって燃費を向上することができる
オートマ車も運転できる

マニュアル車のドライバーからよく聞かれるメリットが、「運転が楽しい」ということ。
その場の状況に応じて自分でギアチェンジを行うマニュアル車は、車を自分で操っているという感覚が得られます。そのため、単なる移動手段としてだけではなく、運転すること自体を楽しむことができるでしょう。また、適切なタイミングでギアチェンジを行うことができるようになると、燃費を向上させることができます。

マニュアルのデメリット

デメリット ギアチェンジを手動で行うので運転が難しい
免許取得の難易度が高い
免許取得の費用も割高
近年ではマニュアル車が減り、車種の選択肢が狭まる

マニュアルの最大のデメリットは、その運転の難しさ。
車を運転することが好きな方にとっては、魅力的なクラッチ操作やシフトチェンジも、初心者には難しい作業といえるでしょう。そのため、マニュアル免許の方が取得に時間がかかる傾向にあり、免許講習代も割高になっています。渋滞で進んだり停まったりを繰り返すとき、マニュアル車では疲れてしまうという意見もよく聞かれます。また、近年では車の生産・販売台数の98.4%(軽自動車・輸入車は除く)がオートマ車なので、お気に入りの1台を探すのが難しいかもしれません。

オートマとマニュアルのどちらにするかはライフスタイル次第

両者には、単に構造の違いだけでなく、運転という行為自体を楽しむかどうかという、趣味・嗜好の違いもあるようです。自分の生活環境やライフスタイルを考えて、選んでみてはいかがでしょうか。

 

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!