新型ノアとヴォクシーの違いは?新型ノアの人気が急上昇中の理由とは

トヨタ ヴォクシー&ノアは2022年1月にフルモデルチェンジし、4代目90系となった。

旧型まではヴォクシーの人気が高かったが、新型が販売されてからはノアの売上台数が上回り始めている。一体何が要因なのだろうか。

今回は90系ヴォクシー&ノアの違いについてレポートした。

新型ノア、ヴォクシーはノアの方が人気に?

ノアとヴォクシーの新型である90系が販売されてから、ノアの販売台数がヴォクシーを上回るようになった。従来はヴォクシーの方が人気も高く、販売台数も多かった。

 

ヴォクシー

ノア

2021年 80系

約8.0万台

約4.5万台

2022年 90系

約5.6万台

約5.8万台

2023年 90系

約8.9万台

約9.5万台

フルモデルチェンジ直前である2021年は、80系のヴォクシー&ノアの合計販売台数の内、64%をヴォクシーが占めていた。ヴォクシーの高い人気がよく分かる数値といえる。

 

ところが、90系なった2022年の販売台数はノアがわずかに上回り5.8万台となった。

そして、直近の2023年でもノアが上回った上に、さらに差がついている。ノアの人気は一時的なものではないといえるだろう。

新型ノアが新型ヴォクシーより売れている理由

ノアとヴォクシーの人気逆転現象には、デザインが大きく影響していると考えられる。

80系以前のノアは、ファミリー向けイメージが強く、ヴォクシーと比べるとややおとなしいデザインだった。それが90系になり、ヴォクシー並みの分かりやすい押し出し感ある迫力系デザインへ変更された。しかも、ノアはエアロ仕様と標準仕様の2タイプが用意されており、異なるフェイスデザインから選ぶことが出来る。

 

対する90系ヴォクシーは、エアロ仕様しか設定されていない(先代80系ヴォクシーでは標準仕様があった)。しかもヴォクシーのデザインは、かなり先鋭的でアクが強い。好き嫌いがハッキリ出るデザインだ。

 

販売面で逆転現象が起きた理由は、新型ヴォクシーが標準仕様を選べないことや、デザインがやや先鋭的になったことが影響したのだろう。しかも、ノアの標準仕様は、ヴォクシーのエアロ仕様より若干安価だ。予算を重視した結果、ノアを選択するケースもある。

もちろん、ノアのほうが売れている現象が今後も続くとは限らない。マイナーチェンジ後に、ヴォクシーにもやや安価な標準仕様が加わる可能性もあるからだ。おそらくエアロ仕様のデザイン変更なども加わるだろう。

新型ヴォクシー&ノアの違いは仕様の種類にあり

ヴォクシーとノアの違いは新型となる90系ではヴォクシーはエアロ仕様のみ、ノアは標準仕様とエアロ仕様の2種類あることがあげられる。仕様によってデザインが異なる。ノアとヴォクシーは姉妹車のため、共通部分が多い。

デザインや走行性能、価格といった項目について両者の違いを紹介する。

新型(90系)ヴォクシー&ノアのデザインの違い

40系ヴォクシーとノアの車両画像(デザイン比較)

※左図:40系ヴォクシー、右図:40系ノア

  • 共通デザインコンセプト:ENERGETIC BOLD
  • ヴォクシーデザインテーマ:感性を刺激する先鋭・独創スタイル
  • ノア標準仕様デザインテーマ:堂々・モダン・上質を突き詰めた新スタンダードデザイン
  • ノア エアロ仕様デザインテーマ:アグレッシブな外観が目を引く王道のエアロモデル

ヴォクシーとノアは姉妹車関係にあるので、メカニズムなどは共通だ。大きく異なる点には、ヘッドライトや前後のバンパー、リヤコンビネーションランプなどがある。

フェイスデザイン

【ヴォクシー】

シャープさが際立つフェイスで独自の存在感を放つ。大きく開いたグリル部分で視覚的な重心を下げ、ドッシリした安定感を表現している。

 

【ノア エアロ仕様】

やや厚めの睨みの効いたヘッドライトで、王道ミニバンデザインといえるだろう。特徴的なのがグリルだ。ボディサイドから前方にグッと張り出したようなデザインとなっている。グリルはメッキとブラック調の素材を組み合わせた、迫力のあるデザインにまとめている。

 

【ノア 標準仕様】

ボディ同色のグリルとして少しだけファミリー向けの要素を取り入れている。

リヤ周りのデザイン(デールレンズ)

【ヴォクシー】

クリア系のレンズでメッキ長のラインで左右をつなぎワイド感を表現した。

 

【 エアロ仕様】

一般的なレッド系のL字型レンズで少し立体感のあるデザインで高級感をアピールする。

 

【ノア 標準仕様】

テールレンズは同じだが、バンパーが異なる。スッキリとしたタイプとなった。

ボディサイズの違い

ボディサイズは共通だ。

(両車共に全長4,695×全幅1,730×全高1,895mm)

インテリアの違い

インパネデザインも共通している。

「ENERGETIC ATRIUM」をコンセプトとして、スッキリとまとめられている。金属フレームにソフト素材を巻き付けることで、クールで質感の高い空間としている。

内装色は以下の通りだ。

  • ヴォクシー…ブラックのみ
  • ノア エアロ仕様…ブラック
  • ノア 標準仕様…フロマージュ、ダークブラウン、ダークグレー(グレードによる)
ボディカラー
  • ヴォクシー:全6色(モノトーンもしくはダークカラー系のみ)
  • ノア:全7色(モノトーン系が中心だが、赤系のボディカラーも設定されている)

新型(90系)ヴォクシー&ノアの燃費に違いはあまりない

90系ヴォクシー&ノアの燃費は以下の通りだ。(すべてWLTCモード)

【ハイブリッド車】

 

FF

E-Four

ヴォクシー(エアロ仕様)

23.0km/L

22.0km/L

ノア(標準仕様)

23.0~23.4km/L

22.0km/L

 

【ガソリン車】

 

FF

4WD

ヴォクシー(エアロ仕様)

15.0km/L

14.3km/L

ノア(標準仕様)

15.0~15.1km/L

14.3~14.4km/L

ヴォクシーとノアは、共通の1.8Lハイブリッドシステムと2.0Lガソリンエンジンを搭載している。

燃費を比較すると、ハイブリッド車で最大0.4km/L、ガソリン車で0.1km/Lというわずかな違いがある。これは、ヴォクシーの車重がノアより10kg重いことなどが要因といえるだろう。

ヴォクシーとノアに搭載されている1.8Lハイブリッドの燃費は、クラストップレベルの実力を誇る。動力性能もクオリティ高く、先代80系より力強くなった。90系ヴォクシー&ノアではお勧めのパワーユニットだ。

2.0Lガソリン車は、燃費やパワーなどクラストップレベルの実力を誇る。しかしアイドリングストップ機能が装備されていないのは惜しい点だ。

予防安全装備

両車ともに予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備している。

歩行者検知式自動ブレーキは、ミリ波レーダーと広角単眼カメラを組み合わせたシステムだ。昼夜歩行者と自転車、昼間の自動二輪車を検知する。さらに、右左折時の歩行者や自転車、右折時の対向車など交差点内での衝突事故に対応が可能だ。クラストップレベルの実力を誇る。

ただ、その他の予防安全装備や運転支援機能は、両車共にオプション設定が多い。購入時にはしっかりとチェックする必要がある。

装備

両車は姉妹車なので、基本的に同じ装備となる(グレードによって装備は変わる)。

装備しているホイールは以下の通りだ。

  • エアロ仕様 S-Z系ハイブリッド車…17インチアルミホイール
  • エアロ仕様 その他のグレード…16インチアルミホイール
  • ノア 標準仕様 Xグレード…スチールホイール

新型(90系)ヴォクシー&ノアはノアの方がやや安価

ヴォクシー&ノアの価格は以下の通りだ。

【ハイブリッド車】

 

S-Z(FF)

S-G

ヴォクシー

3,740,000円

3,440,000円

ノア(エアロ仕様)

3,670,000円

3,390,000円

 

【ガソリン車】

 

S-Z(FF)

S-G(FF)

ヴォクシー

3,390,000円

3,090,000円

ノア(エアロ仕様)

3,320,000円

3,040,000円

ヴォクシーとノアの価格は、ガソリン車、ハイブリッド車共に最上級グレードのS-Zで70,000円の差が付いた。S-Gグレードでは50,000円の差となった。やや微妙な価格差といえる。

デザインにこだわりが無いのであれば、わずかな差でも安価な方が魅力的だ。こうしたことも、ノア人気の要因になっているのだろう。

新型(90系)ヴォクシー&ノアのリセールバリューは同等程度と予想

先代80系の中古車相場は以下の通りだ。

  • 先代80系ヴォクシー中古車相場:約220~270万円(2019年式)
  • 先代80系ノア中古車相場:約210~280万円(2019年式)

*90系ヴォクシー&ノアの中古車価格は、納期の長期化などにより安定しないため先代80系を参考にした。

 

ヴォクシー&ノアの中古車価格は、ほぼ同等だ。こうした傾向から、90系ヴォクシー&ノアのリセールバリューについても同等程度になると予想できる。

 

2023年の販売台数では、ヴォクシー&ノアの差はわずかだ。しかし、今後ノアの人気が加速し、販売比率がヴォクシー3対ノア7以上の差が付くと、リセールバリューもノアが高まるだろう。逆も然りだ。こうした傾向は、30系アルファードとヴェルファイアの関係でも明らかといえる。

とはいえ、どちらのリセールバリューが高くなるにせよ、大きな差が付くことは稀だろう。人気のMクラスミニバンなので、SUVを除く他のカテゴリーよりは、かなり高いリセールバリューになることは確実だ。

ヴォクシー&ノアのリセールバリューはライバル車よりも高めなので、買って損のないモデルといえる。より高いリセールバリューを望むのであれば、エアロ仕様のハイブリッド車がおすすめだ。

まとめ|新型(90系)ヴォクシー&ノアの違い

ヴォクシー&ノアは、外観デザインの違い以外は同じクルマだ。走行性能なども、ほぼ同じである。なので、より自分の好みに合う方を選ぶとよい。

ただし、若干価格が異なる。少しでも安価に購入したいのであれば、ノアという選択になる。また、エアロ仕様は派手過ぎると感じるのであれば、リセールバリューはやや低めになるものの、安価なノアの標準仕様もおすすめだ。

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ノアのカタログ情報

トヨタ,ノア
現行モデル
令和4年1月(2022年1月)〜現在
新車時価格
267.0万円〜389.0万円

ノアの在庫が現在275件あります

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