2022年エクストレイルは、フルモデルチェンジし4代目T33型となった。シリーズハイブリッドシステムである1.5Lターボのe-POWERを搭載し、大幅に燃費性能を伸ばしている。
中古車としてメインターゲットになるのは、先代モデルの3代目にあたるT32型エクストレイルだ。予算重視ならT31エクストレイル(2代目)もまだまだ選択肢になる。
そこで、失敗・後悔しない中古車エクストレイルの選び方のポイントを世代モデル毎のお勧めグレードや予算別に紹介する。
- エクストレイルの中古でおすすめの歴代モデルは?
- T31型エクストレイル(2代目)の特徴とおすすめ中古
- T32型日産エクストレイル(3代目)の特徴とおすすめ中古
- 予算別のエクストレイルの中古車おすすめモデル
- 特徴別のエクストレイル中古車おすすめモデル
エクストレイルの中古でおすすめの歴代モデルは?
日産エクストレイルの中古車でターゲットになるのは、3代目T32型と2代目T31型だ。初代T30型は、2000年デビューとかなり低年式化が進んでいるので除外。そして最新モデルとなる4代目T33型エクストレイルは、2022年に登場したばかりのモデルで、まだまだ新しく中古車流通も少ないため除外した。
T31型エクストレイル(2代目)の特徴とおすすめ中古
※上図:エクストレイル20GT 2013年式の全景
T31型エクストレイルは2007~2013年に発売された。当時、最新の電子制御4WDシステムだった「オールモード4×4-i(ヨーモーメントコントロール)」を搭載することで、悪路走破性を向上している。オールモード4×4-iには、AUTOモード(自動制御でトルク配分を100:0から約50:50まで切り替える)と新たにLOCKモード(エンジントルクや4輪のブレーキを最適に制御し、高い悪路走破性を実現する)が用意されていた。
T31型はアウトドアギアとして積極的に使えるよう、ウォッシャブルダブルラゲッジやフル防水インテリアなどを採用している。またウォッシャブルダブルラゲッジを取り外した際の室内容量は、クラストップレベルの603Lを実現した。
エンジンは、2.0Lと2.5Lガソリンだ。約1年遅れで、2.0Lディーゼルターボエンジンが投入されている。FF(前輪駆動)も用意されたが、メインは4WDだ。
T31型エクストレイルは2010年7月にマイナーチェンジが行われた。ヘッドライトを含むフロント周りのデザインなどが変更された。またグレード体系も変更されている。
前期モデルは年式が古いため、程度のよい車両を探すのが難しいだろう。
中古車T31型エクストレイルの注意ポイントは、自動ブレーキなどの予防安全装備は用意されていない点だ。エアバッグ類も必要最低限である運転席・助手席のみだ。サイド&カーテンエアバッグはオプション設定だった。
開発時期が古いため、燃費が良いとは言い難い。以下はT31型エクストレイルモデル後期の燃費だ(すべて4WD、JC08モード)。
|
燃費 |
2.0Lガソリン |
11.8km/L |
2.5Lガソリン |
10.6km/L |
2.0Lディーゼルターボ(6速AT) |
13.8km/L |
T31型エクストレイルのグレード解説
T31型エクストレイル後期モデルのグレード構成は以下の通りだ。
2.0L FF(前輪駆動) |
20Xtt |
2.0L 4WD |
20S、20X、20Xtt |
2.5L 4WD |
25Xtt |
2.0Lディーゼルターボ |
GT |
2.0L 4WDのエントリーグレードの20Sは、装備がやや貧弱なので、選択肢から外した方が無難だろう。
またエンジン毎に、特別仕様車であるエクストリーマーXが設定されている。事実上の最上級グレードだ。中古車での人気も高い。フロントオーバーライダーやアンダーカバー、専用の大型フォグランプなど、よりオフローダーらしいタフネスさを感じさせる装備をプラスしている。
中古車T31型エクストレイルのお勧め
- T31型エクストレイル 2013年式以降(マイナーチェンジ後)
- グレード:20GTもしくは20GTエクストリーマーX
- 中古車相場:約100~200万円(2013年式)
中古車T31型エクストレイルでお勧めなのは、2010年のマイナーチェンジ後の20GT系だ。2.0Lディーゼルターボを搭載し、出力は173ps&360Nmを発揮する。360Nmもの大トルクを誇るので、高速道路での移動はとても力強く、楽に運転できる。ディーゼルエンジンなので、レギュラーガソリンより20円/L前後も燃料費が安く、燃費がよいのも魅力だ。また、6速ATの他、6速MTの設定もあった。
20GT系は新車時に高価な設定だったため、中古車流通量がとても少ない。さらにディーゼル車なので、過走行な車両も多いのが難点だ。走行距離が少なく程度のよい車両は数少なく、装備も充実しているが2013年式でも200万円近い価格が付いている。
20GTの他に20GTSグレードもある。これは価格を抑えるために4席分のシートヒーターなどが外された仕様だ。
T32型日産エクストレイル(3代目)の特徴とおすすめ中古
※上図:エクストレイル20Xi ハイブリッド2018年式の全景
T32型エクストレイルは2013~2022年に発売された。初代、2代目とは大きく異なる外観デザインを採用し、都会派SUVのようなスポーティテイストとなった。
デビュー時は、歩行者検知式自動ブレーキであるエマージェンシーブレーキが、一部グレードにのみ標準装備されていた。中古車ではエマージェンシーブレーキが装備されていない車両が多い。2015年12月の改良で全車両に標準装備されるようになった。
T32型からFF(前輪駆動)車のグレードを拡大している。また3列目シートをもつ7人乗りが新たに設定された。だが3列目シートのスペースは狭いため、子供用もしくは短距離移動向きと言える。
エンジンは低燃費化が進み、2.0Lガソリン車の燃費が16.4km/L(FF、JC08モード)となった。
2015年4月には1モーター式の2.0Lハイブリッド車であるエクストレイルハイブリッドが投入された。燃費は、FF(前輪駆動)車で20.6km/L(JC08モード)だ。
ハイブリッド車は、7人乗りの設定が無く、荷室もガソリン車よりやや小さくなっている。またハイブリッド車後期のWLTCモード燃費は、15.0km/L(FF)。2.0Lガソリン車は13.2km/L(FF)とあまり差が無い。
T32型エクストレイルは2017年6月にマイナーチェンジが行われた。高速道路で同一車線を維持しながら全車速で先行車に追従する運転支援機能「プロパイロット」が採用されている。またその他の運転支援機能も強化された。
T32型はマイナーチェンジ前後で予防安全装備や運転支援装備に大きな差がある点が注意点だ。その影響で中古車価格差も大きいのが特徴だ。
T32型エクストレイルのグレード解説
T32型エクストレイルのグレードは以下の通りだ。マイナーチェンジ後にエクストリーマーXやモードプレミアなど、多くの特別仕様車が加わる。
【ガソリン車/ハイブリッド車】
20S |
エントリーグレード。装備がシンプル。 |
20X |
上級グレード。積極的に選択したい。 |
中古車T32型エクストレイルのお勧め
- T32型エクストレイル 2018年式(マイナーチェンジ後)
- グレード:20Xiハイブリッド
- 中古車相場:約150~250万円(2018年式)
これからクルマを買うのであれば、純ガソリン車よりも燃費のよい、ハイブリッド車がお勧めだ。カーボンニュートラル時代であること、ガソリン価格の高騰が続いているからだ。
20Xiハイブリッドは、上級グレードなので装備が充実している。
- プロパイロット(同一車線上を維持しながら全車速で追従走行)
- インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)
- BSW(後側方車両検知警報)
- RCTA(後退時車両検知警報)
- アラウンドビューモニター
最新のSUVと比べてもそれほど大きな差が無く、この世代の中古SUVとしては魅力的な装備と言える。
新車でも人気グレードなので、中古車流通量もある程度の量はあるので探しやすいだろう。
中古車価格は、やや幅が広いので注意が必要だ。走行距離が約5万km以下の場合や、ディーラー系の中古車は、やや高めの価格帯になる。
ボディカラーが赤や青、オレンジ系の車種で走行距離が7万km程度であれば、200万円以下での購入も可能だ。
予算別のエクストレイルの中古車おすすめモデル
予算70万円以下のお勧めモデル
※上図:エクストレイル2012年式20Xttの全景
- T31型エクストレイル 2010年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:20Xtt(4WD)
- 中古車相場:約50~90万円
20Xttグレードは、2.0Lエンジンを搭載した最上級グレードだ。前後席シートビーターや、クルーズコントロールであるASCDを装備しており、充実した装備が魅力といえる。
2011年式であれば、予算70万円でも十分に狙えるようになってきている。年式が古いため、走行距離は10万km以上、修復歴ありの車両も目立つ。程度のよい車両を探すには、少し時間が必要かもしれない。じっくり探せば、走行距離が7万km前後の車両も見つかるだろう。
予算150万円以下のお勧めモデル
※上図:エクストレイル2015年式20Xエマージェンシーブレーキパッケージの全景
- T32型エクストレイル 2015年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:エクストレイル20Xエマージェンシーブレーキパッケージ
- 中古車相場:約100~150万円(2015年式)
20Xエマージェンシーブレーキパッケージは、2.0L車の上級グレードだ。装備が充実しているとは言えないが、エマージェンシーブレーキが標準装備され、3列目シート車も選べる。
このグレードに、オプションだったLEDヘッドライトやアラウンドビューモニター、BSW(後側方車両検知警報)、サイド&カーテンエアバッグなどがプラス装備されている車両なら、さらにお勧めだ。
また、人気グレードだったことから、中古車流通量も多く選びやすいのもポイントだ。
100万円以下の予算だと、程度のよい車両を見つけるのはなかなか難しい。少し予算をアップし150万円までにすると、走行距離5万km以下など十分に程度の良い中古車が見つかるだろう。ディーラー系中古車店はやや強気な価格付けが目立つので、より安く買いたいなら、一般的な中古車店がよい。
特徴別のエクストレイル中古車おすすめモデル
燃費重視のお勧めモデル
- T32型エクストレイル 2015年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:20Xiハイブリッド
T32型エクストレイルハイブリッドは2015年4月に投入された。1モーター式の2.0Lハイブリッド車の燃費は、FF(前輪駆動)車で20.6km/L(JC08モード)だ。先代T31型モデル後期の2.5Lガソリンの燃費が10.6km/Lだったことを踏まえると、倍近い数値になっている。
外観・インテリア重視のお勧めモデル
- T32型エクストレイル 2018年式(マイナーチェンジ後)
- グレード:特別仕様車 エクストリーマーX/特別仕様車 モードプレミア
特別仕様車のエクストリーマーXはオフローダーのようなワイルドな外観が特徴で、フロントオーバーライダーやアンダーカバー、専用の大型フロントフォグランプやアルミホイールなどを装備している。
また特別仕様車モードプレミアは、ラグジュアリーSUVのような仕様だ。スタイリッシュな外観パーツと本革シートを装備している。
安全装備・運転支援機能重視のお勧めモデル
- T32型エクストレイル 2018年式(マイナーチェンジ後)
- グレード:20Xiハイブリッド
T32型はマイナーチェンジを経て安全装備や運転支援機能が充実した。高速道路で同一車線を維持しながら全車速で先行車に追従する運転支援機能「プロパイロット」が採用されている。またその他の運転支援機能も強化された。最新のSUVと比べてもそれほど大きな差が無いレベルといえる。
以下は20Xiに標準装備されている機能だ。
- プロパイロット(同一車線上を維持しながら全車速で追従走行)
- インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)
- BSW(後側方車両検知警報)
- RCTA(後退時車両検知警報)
- アラウンドビューモニター
エクストレイルのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和4年7月(2022年7月)〜現在
- 新車時価格
- 319.9万円〜533.3万円
エクストレイルの在庫が現在497件あります
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