プリウスとアクアでは、車両価格やサイズ、見た目、走行性能などに大きな違いがあります。購入を迷っている人はここで違いを確認し、どちらの方が自分に合うか考えましょう。
どの程度の予算で探したら良いか分からない…
価格も大きさも違うプリウスとアクア
プリウスとアクアと言えば、トヨタの中でも非常に人気の高いハイブリッドカーです。ただし、この2車種では価格やサイズ、走行性能などがまるで違います。「同じハイブリッドカー」と一括りにせず、両者の違いをよく見て購入を検討しましょう。
新型プリウスの特徴とおすすめの人
新型プリウスの特徴は、以下の通りです。
- 新車時価格は約300~400万円
- 全高が低く、クーペのような外観
- スポーティーな走り
- 高いリセールバリュー(2023年末時点)
現行のプリウスは2023年1月にデビューした5代目(60系)です。先代に比べて全高が低くなり、見た目も走りもスポーティーな一台に仕上がっています。
プリウスは予算に余裕があり、中長距離を走ることが多い人におすすめです。また高いリセールバリューを望めるので、短期間で乗り換えたい人にもお勧めします。
【関連記事】プリウス新旧比較!新型(60系)と旧型(50系)はどう違う?
アクアの特徴とおすすめの人
アクアの特徴は、以下の通りです。
- 新車時価格は約200~260万円
- 維持費もプリウスより安い
- 運転しやすいサイズ感
現行のアクアは、2021年にフルモデルチェンジした2代目です。親しみやすいデザインで、乗り心地の柔らかな一台に仕上がっています。
新型プリウスに比べるとパワーがないので、アクアは近距離での運転が多い人におすすめです。またサイズもコンパクトなので、運転が苦手な人や都市部に住んでいる人にもお勧めします。
【関連記事】アクア新旧比較!10年ぶりのフルモデルチェンジで性能が大幅向上
新型プリウスとアクア徹底比較
ここからは、新型プリウスとアクアをコストやサイズ、見た目、走行性能など様々な視点から比較していきます。比較結果の概要は以下の通りです。
①車両価格と維持費 | ・アクアの方が車両価格も維持費も安い |
---|---|
②サイズ | ・アクアの方が運転しやすい ・プリウスは全高の低さに注意 |
③見た目 | ・プリウスの方が低重心でスポーティー ・アクアは安心感の湧くデザイン |
④走行性能 | ・プリウスの方がハイパワーでキレがある ・アクアは落ち着きのある走り |
⑤安全性能 | ・プリウスの方がより優れている |
⑥人気度 | ・現在はプリウスの方が多く売れている |
比較①車両価格と維持費
新型プリウス (G,Z、ハイブリッド車) |
アクア (B,X,G,Z) |
|
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新車時価格 | 320万円~392万円 | 199.7万円~259.8万円 |
燃費(WLTCモード) | 26.7~28.6km/L | 30.0~35.8km/L |
自動車税(12ヶ月) ※登録後13年未満 |
3万6,000円 | 3万500円 |
自動車重量税(24ヶ月) ※登録後13年未満 |
2万4,600円 | 2万4,600円 |
プリウス(PHEV除く)とアクアでは、上記のように全体的にアクアの方が車両価格も維持費も安いです。
アクアのようなコンパクトカーは車両価格の安さがウリの一つであり、搭載エンジンが小さいことから排気量も小さいです。そのためプリウス以上に燃費性能に優れており、排気量を基準に税額が決まる自動車税も少額で済みます。
比較②サイズ
新型プリウス (G,Z、ハイブリッド車) |
アクア (B,X,G,Z) |
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全長 | 4,600mm | 4,050mm |
全幅 | 1,780mm | 1,695mm |
全高 | 1,430mm | 1,485mm |
室内長 | 1,840mm | 1,830mm |
室内幅 | 1,500mm | 1,425mm |
室内高 | 1,130mm | 1,190mm |
最小回転半径 | 5.4m | 5.2m |
サイズは運転のしやすさと車内空間のゆとりに直結する要素です。
運転のしやすさで言えば、アクアの方が全長や全幅が短く、運転しやすいです。運転に自信がない場合や、駐車場や周辺道路の幅が狭い場合はアクアをお勧めします。
車内空間のゆとりは、横幅に関してはプリウスの方が広いです。しかし室内長は両者でほとんど変わらず、高さはアクアの方が高いので注意が必要です。身長170cmの人の場合、後部座席に座るとプリウスは頭上に殆ど余裕がありません。
比較③見た目(外観と内装)
新型プリウスと現行アクアは、ともにフロントノーズからリアまで美しい流線形を描く「モノフォルムシルエット」を採用しています。ただし全長と全高のバランスや顔つきは、両者でかなり異なります。
新型プリウスは低重心でスポーティーな外観に仕上がっています。ボディラインはクーペを思わせるような滑らかさで、ライトやグリル部分の薄さが近未来的な印象も与えます。
一方2代目アクアは力強さと上質感のバランスを上手くとり、性別や年齢関係なく使いやすいデザインとなっています。
リア・サイドデザインを見ると、新型プリウスがいかに低重心かがよく分かります。なお最上位のZグレード(上記画像)では、このクラスでは珍しい大径19インチのタイヤを標準装備しています。
アクアは全体的に「塊感」があり、安心感を覚えられる見た目です。高齢者などを乗せる場合には、全高が高いアクアの方が乗り降りも安心できるでしょう。
インテリアは、どちらも上位グレードで大型ディスプレイを採用しています。
新型プリウスの場合、最上位Zグレードでは12.3インチのディスプレイを用意(Gグレード以下では8インチ)。ダッシュボードの奥に設置されたセンターメーターは、先進性を感じられる一方で視認性に優れていません。
アクアは最上位Zグレードで10.5インチのディスプレイを採用。車両価格の割に質感の高い空間を演出できています。一方、インパネの中央部分に各種ボタンやシフトを密集させすぎており、落ち着きがないのが惜しい点です。
比較④走行性能
走りのパワーと安定感では、新型プリウスに軍配が上がります。
新型プリウスはKINTO専用のUグレードを除いて、2.0L直列4気筒エンジンを搭載しています。これに対して2代目アクアは1.5L直列3気筒エンジンを搭載。もちろんモーターも新型プリウスの方がパワフルです。
走りの特徴として、新型プリウスはアクセルレスポンスに優れ、急な上り坂でも力強く走ります。走行安定性も高く、長距離運転におすすめです。一方アクアは安定性重視の走りで、乗り心地が柔らかいです。近距離運転中心の人にお勧めします。
比較⑤安全性能
新型プリウスもアクアも全車トヨタセーフティセンスを標準装備し、安全性は非常に高いです。ただし新型プリウスの方が、より多くの予防安全装備と運転支援機能を備えています。
例えば自動ブレーキでも、新型プリウスは昼夜の自転車や昼の二輪自動車に対応。アクアの場合、自転車は昼しか検知できず、二輪自動車には非対応です。またプリウスのみが、ドライバーの異常検知や道路標識の検知、リスクの先読みをした上での運転支援といった機能を備えています。
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比較⑥人気度
ハイブリッドカーとして共に人気の高い2車種ですが、現在の販売状況としては、より新しいプリウスの方が上手です。
2023年度上半期の新車登録台数(普通車)では、新型プリウスが5万4,005台で4位、アクアが3万7,338台で10位となっています。
予算が壁なら中古プリウスも一手
「プリウスは魅力的だけど予算300万円は出せない」という人は、4代目(50系)プリウスも検討しましょう。
4代目(50系)プリウスの中古車相場
4代目後期の2020年式の場合、プリウスの中古車相場は180万円~240万円ほどです(2023年9月調べ)。3年~5年落ちを選ぶことで、新車のアクアとほぼ変わらない価格でプリウスを手に入れることができます。
現行アクアと4代目プリウスの比較
現行アクアと4代目プリウスを比べた場合、性能の特徴は以下の通りです。
- 燃費性能はわずかにアクアの方が充実
- 安全性能はアクアの方がより充実
- 走行性能はプリウスの方が優れる
- 乗り心地もプリウスの方が良い
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納車時期の確認も忘れずに
ここまで新型プリウスとアクアの違いを解説してきました。両車種にはそれぞれの良さがあり、燃費性能も優れています。
ただし新車では、納車時期に注意しましょう。現在はプリウスもアクアも納期が長期化しており、公式ページにも工場出荷目処が明記されていない状況です。
中古なら車両登録だけ済ませ、実質的な運行に使われていない「登録済み未使用車」が存在します。未使用車以外でも予算と車両状態のバランスを見て購入ができるので、納車を急ぐ場合は中古も検討してみてください。
アクアのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和3年7月(2021年7月)〜現在
- 新車時価格
- 198.0万円〜283.7万円
アクアの在庫が現在574件あります
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