プリウスは低燃費性能をウリに絶大な人気を誇ってきたCセグメントのコンパクトカーだ。
プリウスの中古車は、どの世代のプリウスが良いのか? 予算も含めると?など、選択肢が豊富過ぎて選びにくさを感じるかもしれない。そこで、どの世代のプリウスがお勧めか? また、予算別でお勧めのプリウスは?と、2軸でお勧めプリウスをレポートしてみた。中古のプリウスを選ぶ際の参考にして欲しい。
中古セダン情報
- プリウスの中古車が安い理由
- トヨタ プリウスの歴代モデル
- 30系プリウスの特徴と中古おすすめモデル
- 50系プリウスの特徴と中古おすすめモデル
- プリウス中古車の予算別のお勧めモデル
- 特徴別 プリウス中古車のお勧めモデル
プリウスの中古車が安い理由
プリウスの中古車が安い理由として、歴代のどのモデルも人気で販売台数が多く、中古車流通量が多いことがあげられる。中古車マーケットでも非常に人気のモデルであり、中古車流通量も豊富で選びやすいことは大きなメリットのひとつだ。
トヨタ プリウスの歴代モデル
プリウスの歴代モデルは、以下の通りだ。
世代 |
発売期間 |
特徴 |
初代10系 |
1997年-2003年 |
世界初のハイブリッド車 |
2代目20系 |
2003年-2009年 |
ガソリン代高騰でモデル末期に販売台数急増 |
3代目30系 |
2009年-2015年 |
歴代プリウスで国内販売台数No.1 |
40系(プリウスα) |
2016年-2017年 |
プリウスのミニバンと呼ばれる3列シート設定モデル |
4代目50系 |
2015年-2022年 |
走行性能にもこだわったモデル |
5代目60系 |
2023年- |
高出力化しながら低燃費性能の向上を実現 |
歴代プリウスの中で、中古車としてお勧めの対象になるのは、30系と50系の2モデルだ。
初代と2代目は年式が古く、中古車流通量も少ないことから選択肢から除外し、40系は毛色が異なるため除外、5代目である60系は登場したばかりの新型車なので、中古車流通量も少ないため除外した。
30系プリウスの特徴と中古おすすめモデル
3代目の30系プリウスは、歴代プリウスの中で、国内で最も売れたモデルだ。低燃費性能は今でも十分なレベルを誇る。(30系後期の燃費は30.4~32.6km/L(FF、JC08モード))
低年式化が進んでおり、非常に高いコストパフォーマンスながら、現在でもあまり古さを感じさせないデザインである点も好評だ。逆に年式が古いため過走行気味の車両が多いので、しっかりと点検を受け、コンディションの良い状態の車両を選ぶ必要がある。またハイブリッドシステム用バッテリーの耐久性は高いものの、過走行車はきちんと確認しておくことをお勧めする。
なお2012年10月のマイナーチェンジ後から、停電などの非常時に車両から給電できるようになった。(オプション/「L」グレードを除く)
30系プリウスのグレード
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通常版 |
ツーリングセレクション |
廉価グレード |
L |
Lツーリングセレクション |
中間グレード |
S |
Sツーリングセレクション |
最上級グレード |
G |
Gツーリングセレクション |
全6グレードに、特別仕様車などが加わる。ツーリングセレクションはスポーティーさを際立たせた上質感のあるグレードで、通常版とはデザインやタイヤサイズ、最小回転半径等が異なる。
- L…廉価グレード。価格訴求用のグレードということもあり、装備は貧弱。中古車流通量も少なく、選択肢から外すべき。
- S…中間グレード。装備はやや物足りない。LEDヘッドライトや17インチアルミホイールを装備したSツーリングセレクションが人気。
- G…最上級グレード。Sと同様にLEDヘッドライトや17インチアルミホイールを装備したGツーリングセレクションが人気。Sツーリングセレクションに対して、フロントフォグランプやスーパーUVカットガラス、上級ファブリック(スエード調)×合成皮革シート、運転席パワーシートなどがプラス装備されている。
30系プリウスのお勧めモデル
- 30系プリウス 2013~2015年式(マイナーチェンジ後)
- グレード:Gツーリングセレクション
- 中古車相場:約80~120万円(2013年式)
30系プリウスは、低年式化が進んでいるので、なるべく年式は新しく、走行距離が短い車両の方が安心できる。そうなるとマイナーチェンジ後の2013~2015年式から選ぶとよいだろう。
Gツーリングセレクションは、年式の古い中古車であっても十分納得ができる装備が装着されているので、満足度も高い。ただ、中古車流通量が少ないため、じっくりと探す必要がある。
中古車流通量が多く選びやすいのは、Sツーリングセレクションだ。装備はGツーリングセレクションと比べるとやや物足りないものの、選択肢が豊富だ。
Gツーリングセレクション、Sツーリングセレクションは共に、17インチアルミホイールが標準装備されている。
50系プリウスの特徴と中古おすすめモデル
従来のプリウスが燃費特化型だったのに対し、50系は走行性能にもこだわったモデルだ。
最新のGA-Cプラットフォーム(車台)を採用し、リヤサスペンションはダブルウィッシュボーン式としたことで、運動性能が飛躍的に向上している。
しかも燃費値も37.2~40.8km/L(FF、WLTCモード)とさらに向上した。
また4WDシステムE-Fourを設定し、後輪側に小さな出力のモーターが設置されたことも特徴のひとつだ。
安全装備はマイナーチェンジ前後で大きく異なる。
デビュー直後のモデルは、歩行者検知式自動ブレーキをA系グレードに標準装備、その他のグレードはオプション設定だった。マイナーチェンジ後のモデルから、歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備「トヨタセーフティセンス」が標準装備されるようになった。コネクティッドサービスも強化され、全車専用通信機DCMを標準搭載した。
なおマイナーチェンジ後のモデルは、リヤコンビネーションランプが従来の縦型からL字型へ大きく変更されている。
このようにマイナーチェンジ前後で安全装備が大きく進化した影響を受け、中古車の価格差もマイナーチェンジ前後でやや大きい。
50系プリウスのグレード
50系プリウスは、全7グレードに特別仕様車が加わる。
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通常版 |
ツーリングセレクション |
廉価グレード |
E |
- |
中間グレード |
S |
Sツーリングセレクション |
上級グレード |
A |
Aツーリングセレクション |
最上級グレード |
Aプレミアム |
Aプレミアムツーリングセレクション |
ツーリングセレクションは30系と同様に、スポーティーさを際立たせた上質感のあるグレードだ。通常版とはデザインやタイヤサイズ、最小回転半径等が異なる。
ツーリングセレクションには、17インチアルミホイールが標準装備されている。通常版は15インチホイールだ。
予防安全装備であるトヨタセーフティセンスは、マイナーチェンジ前モデルはSツーリングセレクション以下のグレードはオプションだ。マイナーチェンジ後は標準装備されている。
SツーリングセレクションとAツーリングセレクションは、シート表皮が合成皮革だ。プレミアム系は本革シートとなっている。
A系グレードには、運転席パワーシート、シートベンチレーション、停電時などに家電製品に給電できるAC100V・1500Wコンセント、ヘッドアップディスプレイが標準装備されている。
50系プリウスのお勧めモデル
- 50系プリウス 2019年式以降(マイナーチェンジ後)
- グレード:Aプレミアムツーリングセレクション
- 中古車相場:約230~280万円(2019年式)
中古車の場合、新車ほど装備による価格差が大きくない傾向にある。予算にもよるが、最上級グレードを選んだが方が満足度は高くなる。
特にAプレミアムツーリングセレクションは、本革シートにシートベンチレーション、停電時に家電などに給電できるAC100V・1500Wコンセント、ブラインドスポットモニターなど、魅力的な装備が標準装備されている。
ただ、Aプレミアムツーリングセレクションは中古車流通量が少ないグレードなので、Aプレミアムを含んで検討するとよいだろう。
プリウス中古車の予算別のお勧めモデル
予算50万円以下のお勧めモデル
- 30系プリウス 2009~2011年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:S
- 中古車相場:50万円(2009年式)
30系プリウスは、50万円以下の予算でも十分狙える。ただし、走行距離は10万km前後で、廉価グレードのSが中心となる。日々の足として使うので、装備より価格というのであれば、Sグレードでも十分だ。
予算70万円以下のお勧めモデル
- 30系プリウス 2009~2011年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:Sツーリングセレクション
- 中古車相場:70~100万円(2009年式)
マイナーチェンジ前の2009~2011年式であれば、予算70万円でも十分に狙える。お勧めグレードは、選択肢が豊富なSツーリングセレクションだ。LEDヘッドライトや17インチアルミホイールも装備されている。
この年式で走行距離約7万km以下の車両だと、価格はグッと高くなってくる。だが販売店によって、値付けにバラつきがある。70万円以下の予算で走行距離約7万km以下という程度のよい車両も選べるだろう。
かなり年式が古いので、なるべく走行距離が短い車両がお勧めだ。また、整備記録簿をしっかりとチェックし、点検などを定期的に受けている車両がよい。
予算150万円以下のお勧めモデル
- 50系プリウス 2016年式(マイナーチェンジ前)
- グレード:Sツーリングセレクション/Sセーフティプラス
- Sセーフティプラスの中古車相場:約130~190万円(2016年式)
- Sツーリングセレクションの中古車相場:約120~200万円(2016年式)
予算150万円以内だと、走行距離が7万km超の車両が増えてくる。だがじっくり探すと予算内に収まる良好な車両も出てくるだろう。
Sツーリングセレクションは、中古車流通量も多く選びやすい。オプションのトヨタセーフティセンスPが装備されている車両を探そう。
Sツーリングセレクションは量販グレードなのだが、価格帯にやや幅がある。予算150万円だと、走行距離が約7万km超や人気ボディ色ではなかった赤系が多くなる傾向にある。このグレードも予算150万円以下なら、時間をかけてじっくり探す必要がある。
Sセーフティプラスは、通常版のSに以下を装備した特別仕様車だ。予防安全装備や運転支援機能が充実している仕様でお勧めだ。
- トヨタセーフティセンスP
- インテリジェントクリアランスソナー
- シンプルインテリジェントパーキングアシスト
- カラーヘッドアップディスプレイ
- LEDフロントフォグランプ
- ナビレディセット
予算200万円以下のお勧めモデル
- 50系プリウス 2019年式(マイナーチェンジ後)
- グレード:Sツーリングセレクション
- 中古車相場:約170~260万円(2019年式)
50系プリウスの場合、コネクティッド系や予防安全装備などが大きく異なるため、マイナーチェンジ後がお勧めだ。そのためマイナーチェンジ後のモデルは、マイナーチェンジ前のモデルと比べると、中古車価格がグッと高めになっている。
そんな状況下でも、予算が200万円あれば、マイナーチェンジ後の人気グレードであるSツーリングセレクションがぎりぎり狙える。ただ、走行距離は約5万km超で、人気色ではない赤系のボディカラーが多い傾向にある。じっくり探せば予算内に収まる車両が見つかるはずだ。
特徴別 プリウス中古車のお勧めモデル
プリウスといった普通車の代表格車は燃費以外にも走行性能や乗り心地などが気になる車だ。車選びの際に重視される項目ごとでのおすすめモデルについて紹介する。
低燃費重視のお勧めモデル
- 50系プリウス 2016年式(マイナーチェンジ前)
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30系 新車後期 |
50系 デビュー時 |
燃費 |
30.4~32.6km/h |
37.2~40.8km/h |
30系は今でも十分な低燃費性能を誇る。だが50系はさらに向上しているため、低燃費性能で選ぶなら50系をお勧めしたい。
ため、予算的にも50系の低年式が良いだろう。
<関連記事>プリウス50系前期・後期の違いまとめ!中古車相場は?買うならどっち?
走行性能重視のお勧めモデル
- 50系プリウス 2016年式(マイナーチェンジ前)
50系は最新のGA-Cプラットフォーム(車台)を採用し、リヤサスペンションはダブルウィッシュボーン式としたことで、運動性能が飛躍的に向上している。
また4WDシステムE-Fourを設定し、後輪側に小さな出力のモーターが設置されたことも走行性能を高めている。
50系はマイナーチェンジ前後でパワートレインに変更は無かったため、走行性能もほぼ変わりない。そのため予算を踏まえ、走行性能重視なら50系の低年式がお勧めだ。
安全装備重視のお勧めモデル
- 50系プリウス 2019年式(マイナーチェンジ後)
50系のマイナーチェンジ後のモデルからトヨタセーフティセンスが全グレード標準装備された。自動ブレーキ・全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール・ステアリング制御付き車線逸脱警報・オートマチックハイビームの4つの機能が含まれている。
DCM(Data Communication Module)専用通信機も全車装備された。これはセキュリティサービスの利用や道路情報を自動で更新できる通信機だ。
また新たに「リアクロストラフィックアラート(駐車場での後退時に左右後方からの車両接近を知らせる機能)」がオプションで選択できるようになった。
乗り心地重視のお勧めモデル
- 30系プリウス GもしくはS
- 50系プリウス Aプレミアム
30系と50系の各グレードの「ツーリングセレクション」のタイヤは17インチアルミホイールだ。乗り心地を重視するのであれば、15インチタイヤである通常版グレードをお勧めする。
プリウスのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和5年1月(2023年1月)〜現在
- 新車時価格
- 275.0万円〜460.0万円
プリウスの在庫が現在638件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。