アクアvsプリウス同価格帯対決!新車か1ランク上の中古車どっちがいい?

アクアvsプリウス同価格帯対決!新車か1ランク上の中古車どっちがいい?

ハイブリッド車の需要が高い。トヨタ車の中でも、アクアとプリウスはハイブリッド車として人気を博す。

アクアがBセグメントに対しプリウスは1クラス上であるCセグメントのため、プリウスの方がアクアより大きい。ボディサイズが異なる2台だが、新車アクアと先代となる4代目50系プリウスの中古車は同等の価格で手に入る。

今回は新車2代目11系アクアと先代4代目50系プリウスについて燃費や価格、サイズ感といった項目で徹底比較した。

【現行型モデル】トヨタ アクアの特徴

11系アクアの全景

※上図:11系アクアの全景

2021年7月に登場した現行型アクアは、ハイブリッド専用のコンパクトカーだ。コンパクトカーのベストセラーモデルであるヤリスと同じTNGA GA-Bプラットフォームを採用し、5ナンバーのサイズをキープしている。だがホイールベースは2,600mmと先代より50mm延長され、後席の居住性が大幅に改善されている。

 

現行型アクアに搭載されているハイブリッドシステムは、最高出力91ps、最大トルク120Nmを発生する1.5L直列3気筒エンジンとモーターを組み合わせたものだ。システム用バッテリーには世界初採用となる「バイポーラ型ニッケル水素電池」を使用している。

 

現行モデルの駆動方式はE-Fourだ。電気式の4WD搭載車を設定している(旧型モデルは2WD(FF)車のみだった)。燃費性能はWLTCモードで29.3~35.8km/Lだ。コンパクトカーでもトップレベルの燃費性能を誇る。

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【旧型モデル】トヨタ プリウスの特徴

50系プリウスの全景

※上図:50系プリウスの全景

4代目となる旧型トヨタ プリウスは2015年12月に登場したハイブリッド専用車だ。このモデルでは、トヨタのクルマづくり構造改革の取り組みであるTNGA(Toyota New Global Architecture)を初採用している。プラットフォームを一新し、パワートレインも大幅改良された。優れた燃費性能をキープしながら、走行性能の向上も実現している。

 

旧型プリウスに搭載されているハイブリッドシステムは、1.8L直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたものだ。最高出力98ps、最大トルク142Nmを発生する。駆動方式は従来の2WD(FF)に加え、シリーズ初となるE-Fourと呼ばれる電気式の4WD搭載車を設定した。燃費はWLTCモードで25.4~32.1km/Lを実現している。

 

17インチタイヤが標準装備されるツーリングセレクションは最小回転半径が5.4mだが、15インチタイヤ仕様は5.1mとコンパクトカー並の取り回しの良さを実現している。

デビュー当初はかなり奇抜な外観デザインで賛否両論あったが、2018年12月のマイナーチェンジでプレーンな外観デザインへと変更され、人気が復活している。

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燃費重視ならば11系アクア、しかし50系プリウスも優秀

1.燃費性能

11系アクアの評価は 4.5

50系中古車プリウスの評価は4.0

 

11系アクアと、50系プリウスの燃費(WLTCモード)は下記の通りだ。

 

FF(2WD)

4WD

アクア 1.5Lハイブリッド

29.3~35.8km/L

30.0~30.1km/L

プリウス 1.8Lハイブリッド

27.2~32.1km/L

25.4~28.3km/L

 

11系アクアと50系プリウスは両車ともハイブリッド専用車だ。しかしボディサイズをはじめ、搭載するハイブリッドシステムや車重に違いがある。

 

全長×全幅×全高

システムエンジン

車重

アクア

4,050mm×1,695mm×1,485mm

1.5L直列3気筒

1,080~1,230kg

プリウス

4,575mm×1,760mm×1,470mm

1.8L直列4気筒

1,320~1,460kg

 

ボディサイズは現行型アクアに対し、旧型プリウスは全長+525mm、全幅+65mm、全高−15mmというワイド&ローのスタイルだ。

車重では旧型プリウスのほうが現行型アクアより約200kg重い。

 

当然のことながらこの車重は燃費性能に大きく影響を及ぼし、燃費性能では現行型アクアが大きくリードしている。しかし、旧型プリウスの数値を見ても4WD車の最も悪い数値でも25.4km/Lだ。この数値は現在でもトップレベルの燃費性能と言える。

後期型でも100万円台で手に入る中古車の旧型プリウス

2.価格比較

11系アクアの評価は4.0

50系中古車プリウスの評価は4.5

 

11系アクアの新車価格帯と50系プリウスの中古車相場は以下の通りだ。

・アクア 1,997,000(Bグレード FF)~2,598,000円(Zグレード 4WD)

・プリウス 180~240万円(2020年式)、150~190万円(2018年式)

※中古車相場は、2023年9月調べ

新型プリウスの場合、エントリーモデルでも価格は3,200,000円(60系 グレードG FF)と現行アクアよりも金額が高い。ただ、中古で50系プリウスとなると現行アクアと価格は同程度になる。

 

価格が同程度といっても性能差は気になるところだろう。新しいモデルほど進化するのが燃費性能と安全性能だ。11系アクアの燃費性能は、EV走行領域を拡大し静粛性や加速性能を向上させている。バイポーラ型電池を採用した賜物だ。

安全性能面では、現行型アクアと旧型プリウスともにToyota Safety Senseを標準装備している。50系プリウスのToyota Safety Senseは5つの機能を搭載している。

  • プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ)
  • レーントレーシングアシスト
  • レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
  • オートマチックマチックハイビーム
  • ロードサインアシスト

一方の11系アクアのToyota Safety Senseも機能は旧型トヨタと変わらないものの、プリクラッシュセーフティは、交差点右左折時に直進してくる対向車および右左折時に対向方面から横断してくる歩行者にも対応している。さらに、トヨタチームメイト(オプション設定)という、スイッチを押すだけで駐車支援をアシストしてくれる機能を採用するなどアシスト機能が充実している。

 

装備面では旧型プリウスの充実度が目立つ。旧型プリウスのAグレード以上に標準装備されている装備は以下のとおりだ。

  • ブラインドスポットモニター
  • リヤクロストラフィックアラート(後方の監視機能)
  • 本革シート
  • パワーシート

また、ハイブリッド車の特徴でもある、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付)は旧型プリウスが2個設置されているのに対して、現行型アクアは1個だ。野外で家電などを使う際には旧型プリウスの方が有利と言える。

 

現行型アクアは、様々な先進装備が設定されているものの、多くはオプション設定となっている。そのため、旧型プリウスに近づけようとするとかなりのオプションを装着しなければならず、価格は上昇してしまう。

そうなると、高年式の旧型プリウスの上級グレードAやAプレミアムを狙うほうがバリュー感は高くなる。ただし、市場に多いのは標準グレードのSやSツーリングセレクションだ。中古車の旧型プリウスを選ぶ場合はグレード選びに注意したい。

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アクアは現在受注停止中。納車を急ぐならば中古車プリウス

3.購入時の値引き術

11系アクアの評価は 3.0

50系中古車プリウスの評価は 3.0

11系アクアは、現在新車の受注が停止されている。マイナス要因か、なんらかの改良が行われるためと予想される。受注停止中なので、販売していた時の値引きをベースに評価した。

11系アクアは、登録車販売台数ランキングで10位以内に入り続けている人気モデルだ。加えてコンパクトカーは利益が少ないということもあり、値引きは抑えられている。おおよそ、10~20万円位の値引きが目立つ。

もちろん、何もしなければ値引きはゼロ、もしくは5万円程度になってしまう。しっかりとライバル車の見積りを取り競合させることが重要だ。ライバル車は、日産ノートe-POWER、ホンダ フィットe:HEVなどだ。

 

50系プリウスの中古車は、基本値引きゼロと考えたい。数万円程度の値引きは交渉次第だ。中古車は、ほとんど値引きしない。大幅値引きが提示されたら、何かあるのでは? と、疑ってみる必要もある。現金値引きは厳しくても、ドラレコやETCの用品サービスなどに切り替えてみるのもよい。

50系プリウスの中古車流通量は、とても多いので選びやすい。これを武器に、近隣の中古車店と同じような価格帯の車両を競合させるのも効果的だ。「すぐ売れてしまう」、「早い者勝ち」などと即決を求められたら、意に介さず「大幅値引きしてくれたらね」といった駆け引きをするのも良いだろう。

納車を急ぎたいのであれば、中古車の旧型プリウスの一択だ。保証やメンテナンスのしっかりとした販売店を選びたい。

プレーンなデザインの11系アクアと個性的な50系プリウス

4.デザイン比較

11系アクアの評価は4.0

50系中古車プリウスの評価は3.5

現行型アクアは多くの人に親しまれるフレンドリーさを強調

11系アクアの全景

※上図:11系アクアの全景

外観デザインのコンセプトは、50系プリウスが「ICONIC Human-tech」。そして11系アクアが「Harmo-tech」だ。登場した年月はかなり異なるが、その時代ごとの先進性をアピールしたデザインとなっている。

 

11系アクアは、「Harmo-tech」(知性・感性を刺激する、人に寄り添う先進)をコンセプトに、コンパクトカーながら上質・シンプル・クラスレスなデザインが特徴的だ。前後に伸びたモノフォルムシルエットのキャビンと、左右に張り出したリアフェンダーの組み合わせにより、アクアらしいスマートでエモーショナルかつ動感を表現している。

11系アクアのフロントフェイス

※上図:11系アクアのフロントフェイス

フロントマスクは、シャープなヘッドランプシグニチャーや立体的なグリルを組み合わせることで、精悍さと親しみやすさを両立した。

11系アクアのリヤエンド

※上図:11系アクアのリヤエンド

サイドでは、フロントフェンダーからルーフを通りリアハッチまで連続したひとつの大きなカタマリに見えるモノシルエットでシンプル・スマートさを強調している。そして後方で絞り込んだキャビンと張り出したリアフェンダーの対比で、クラスを超えたスタンスの良さを表現している。

ハイブリッド専用車らしい機能性を重視した50系プリウス

50系プリウスの全景

※上図:50系プリウスの全景

50系プリウスのデザインコンセプトは、一目でプリウスとわかるシンボリックなデザインであるICONICと人の記憶や直感でわかる先進機能のHuman-techだ。

50系プリウスのフロントフェイス

※上図:50系プリウスのフロントフェイス

フロントマスクは歴代モデルで培ってきたキーンルックの考え方に基づきながら、「トヨタマークを強調する造形」とした。新プラットフォームはエンジンの搭載位置を低くし、低重心な構えになった。

50系プリウスのリヤエンド

※上図:50系プリウスのリヤエンド

プリウスの象徴であるサイドのトライアングルシルエットは、さらなる進化を遂げた。従来モデルよりルーフピークを170mm前に出し、リアスポイラーの高さを55mm下げ、空力性能を高めた。ルーフピークからリアへスムーズに空気を流すことができ、燃費や走行性能を向上させている。

 

リアビューは、空力性能を向上させるリアスポイラーからリアコンビネーションランプ、リアバンパーサイドコーナーエッジへとユニークな線使いで表現。絞りを強めたキャビンに対しアンダーボディをワイド方向に持たせることで安定感を演出している。

 

2018年12月のマイナーチェンジ(50系プリウス後期)ではプリウスの特徴である先進的なイメージを継承しつつ、親しみやすく、より知的で洗練された。外観はグリルやバンパー、ランプ類などの意匠を変更し、踏ん張り感のあるシルエットに変更されている。

【関連記事】プリウス50系前期・後期の違いとは?

3ナンバーサイズながら取り回しの良さが光る50系プリウス

5.室内空間と使い勝手

11系アクアの評価は3.5

50系中古車プリウスの評価は4.5

 

現行型トヨタ アクアと旧型トヨタ プリウスのボディサイズ・室内サイズ・荷室容量を比較した。

【11系トヨタ アクア】

全長×全幅×全高

4,050mm×1,695mm×1,485mm

ホイールベース

2,600mm

室内長×室内幅×室内高

1,830mm×1,425mm×1,190mm

荷室容量

205~291L

 

【50系トヨタ プリウス】

全長×全幅×全高

4,575mm×1,760mm×1,470mm

ホイールベース

2,700mm

室内長×室内幅×室内高

2,110mm×1,490mm×1,195mm

荷室容量

457~502L

11系アクアの運転席

※上図:11系アクアの運転席

11系アクアの後席

※上図:11系アクアの後席

50系プリウスの運転席

※上図:50系プリウスの運転席

50系プリウスの後席

※上図:50系プリウスの後席

全長は旧型プリウスがアクアを大きく上回っている(全長+525mm、室内長+280mm)。これがリアシートの居住性に加えて、荷室スペースの容量に大きな影響を与えている。

11系アクアの荷室

※上図:11系アクアの荷室

50系プリウスの荷室

※上図:50系プリウスの荷室

荷室容量は現行型アクアが205~291L、対する旧型プリウスが457~502Lと2倍近い容量を有する。コンパクトカーの現行型アクアは、リアシートの居住性を向上させるために荷室スペースは割り切ったという印象だ。人だけを乗せるなら現行型アクアで十分だが、荷物をたくさん乗せることがあるなら旧型プリウスが有利となる。

 

現行型アクア、旧型プリウスともに全幅1,800mm、全高1,550mm以下に抑えているため、都市部に多い立体駐車場に対応している。また取り回しの良さの指標となる最小回転半径も現行型アクアが4.9~5.3m、旧型プリウスが5.1~5.4mと遜色ない。

 

広い室内空間を実現した旧型プリウスのほうが最小回転半径も抑えているため、使い勝手の良さという点ではリードしていると言える。

駐車支援システムの性能面で現行型アクアがリード

6.安全装備&運転支援機能の比較

11系アクアの評価は4.0

50系中古車プリウスの評価は3.5

 

11系アクアと50系プリウスの予防安全装備は、ともにToyota Safety Senseを標準装備しており、それほど大きな差はない。

現行型アクアの自動ブレーキは交差点右左折時に直進してくる対向車および右左折時に対向方面から横断してくる歩行者にも対応するなどアップデートされている。

 

以下の機能などは、50系プリウスではAグレード以上では標準装備となるが、11系アクアでは全グレードでオプションとなるなど、細かな差がある。

  • ブラインドスポットモニター(後側方を監視)
  • リアクロストラフィックアラート

その一方で、現行アクアにはトヨタチームメイトをオプション設定している。駐車したいスペースの横に停車後、アドバンストパークスイッチを押して駐車位置を確認し、その後ステアリング、シフト、ブレーキ、アクセル操作を制御し駐車操作をアシストしてくれる機能だ。

 

運転支援機能は、フレッシュなモデルである現行型アクアのほうが充実している。ただし旧型プリウスと異なり、多くの先進装備がオプション設定なのが惜しい点だ。旧型プリウスの中古車はAグレード以上になれば安全装備が充実しているが、エントリーグレードになるとかなり物足りない。中古車を選ぶ際にはグレードはじっくりと確認したい。

乗り心地は50系プリウスが勝る。鍵はダブルウィッシュボーンリアサスペンション

7.走行性能の比較

11系アクアの評価は4.0

50系中古車プリウスの評価は4.5

 

現行型アクアと旧型プリウスのハイブリッドシステムのスペックは以下のとおり。

【11系トヨタ アクア】

システム最高出力

116ps

エンジン

1.5L直列3気筒DOHCエンジン

最高出力、最大トルク

91ps、120N・m

フロントモーター最高出力、最大トルク

80ps、141N・m

リアモーター最高出力、最大トルク(4WD)

5.3~6.4ps、52N・m(4WD)

 

【50系トヨタ プリウス】

システム最高出力

122ps

エンジン

1.8L直列4気筒DOHCエンジン

最高出力、最大トルク

98ps(72kW)、142N・m

フロントモーター最高出力、最大トルク

72ps、163N・m

リアモーター最高出力、最大トルク(4WD)

7.2ps、55N・m(4WD)

11系アクアは新エンジン&バッテリーでモーター走行領域を拡大

11系アクアのエンジンルーム

※上図:11系アクアのエンジンルーム

11系アクアはハイブリッド専用コンパクトカーのため、搭載されているパワートレインは1種類だ。1.5L直列3気筒エンジンは、小型・軽量化を徹底的に追求し、クラストップレベルの低燃費・動力性能・環境性能を発揮する。

また高速燃焼によって熱効率の向上を実現し、最大熱効率は40%以上を達成。低回転域からトルクフルな加速フィーリングにより、実用域での軽快感と燃費向上を高次元で両立させている。

11系アクアに搭載されているハイブリッド

この高い熱効率を誇る1.5Lダイナミックフォースエンジンを採用したハイブリッドシステムは、電気系、機械系の損失を大幅に低減している。またバイポーラ型ニッケル水素電池をシステム用バッテリーに搭載することで、システム出力を向上した。

アクセル操作に対するレスポンスを高めることで、クルマを意のままにコントロールできるだけでなく、EV走行領域を拡大し、静粛性の高いスムーズな走行を可能とした。

大排気量を活かしたスムーズな加速性能が50系プリウスの魅力

50系プリウスのエンジンルーム

※上図:50系プリウスのエンジンルーム

低燃費エンジンとして定評の高かった1.8L直列4気筒エンジンに手を加えた。最大熱効率40%を達成したことで、高出力と低燃費に磨きをかけている。

 

以下もそれぞれ従来比約20%の損出低減を実現し、燃費性能を向上させている。

  • ハイブリッドシステムの性能向上・コンパクト化
  • モーターの小型化、高出力化
  • 低損出素子の採用などによるPCU
走行安定性や乗り心地は旧型プリウスの勝利!

旧型プリウスは走行性能向上のためGA-Cプラットフォーム(車台)を採用した。リアサスペンションにダブルウィッシュボーンを採用した。さらにワイドトレッドを実現したことで、高い走行安定性と優れた乗り心地を両立させている。

 

11系アクアも4WD車を選べばリアサスペンションはダブルウィッシュボーンとなるが、5ナンバーサイズなのでコーナーを曲がるときの安定性は旧型プリウスには及ばない。街乗り中心ということであれば現行型アクア、ロングドライブも頻繁に行うというのであれば旧型プリウスを選びたい。

リセールバリューの期待値が大きいのは11系アクア

8.リセールバリュー比較

11系アクアの評価は4.5

50系中古車プリウスの評価は3.5

 

50系プリウスの中古車相場は、約180~240万円(2020年式)、150~190万円(2018年式)だ。2020年式の高年式で、新車価格の約66~70%ほどに落ちている。新型60系プリウスが登場し、50系プリウスの中古車流通量も増えたこともあり、順調に中古車価格が下がっている。今が買い時といえる状態だ。今後、価格が上がる要素も無いので、売却を考えているのであれば、早めがよいだろう。

 

対する11系トヨタ アクアの中古車相場は、約2021年式で約190~220万円だ。新車価格の85~92%程度となっている。最新モデルの高年式車かつ納車期間が長いため、中古車価格はやや高めに推移中だ。現在11系アクアは受注停止中なので、徐々に中古車価格が上がる可能性も出てきている。しばらくの間、リセールバリューが高い状態が続くと見込まれる。

11系アクアの売れ筋グレードであるZ 2WDの240万円の予算があれば、50系プリウス最終年式である2022年式モデルの50系プリウスの中古車も購入圏内に入ってくる。グレードも特別仕様車のSセーフティプラスIIに加えて、上級グレードのAも狙えそうだ。

アクアのリセールバリューをチェックする>

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圧倒的な燃費性能重視なら11系アクア。走りとコスパ重視なら50系プリウス中古車

9.まとめ・総合評価

ハイブリッド専用車の11系アクア、50系プリウスではボディサイズの違いが明確だ。狭い場所での取り回しに優れた5ナンバーサイズの現行型アクアに対して、広いキャビンスペースを重視した3ナンバーサイズの旧型プリウスでは使い勝手に大きく影響するのは間違いない。

 

ただし両モデルともに、全幅1,800mm&全高1,550mm以下にボディサイズを抑えていることもあり、都市部に多い立体駐車場に対応しているのはお見事と言える。

 

燃費性能は11系アクアがカタログ燃費では上回っている。エンジン排気量が小さいことやバイポーラ型ニッケル水素バッテリーを搭載していることが要因だ。しかし、高速道路の利用が多ければ排気量の大きなプリウスが肉薄するだろう。また追い越し加速などでスムーズなのは50系プリウスとなる。

 

新車11系アクアの最上級グレードZと2年落ちの高年式中古車のプリウスがほぼ同価格で購入可能だ。新車価格を考慮すれば、コストパフォーマンスはプリウスが大きく上回る。

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アクア

プリウス

総合得点(40点満点)

31.5

31.0

1.燃費

4.5

4.0

2.価格

4.0

4.5

3.購入時の値引きしやすさ

3.0

3.0

4.デザイン

4.0

3.5

5.室内空間と使い勝手

3.5

4.5

6.安全装備

4.0

3.5

7.走行性能

4.0

4.5

8.リセールバリュー

4.5

3.5

 

11系アクア 価格・スペック

11系アクア価格帯(中古車)

199万7000円(Bグレード FF)~259万8000円(Zグレード 4WD)

 

11系アクアスペック

代表グレード

Z WD

全長×全幅×全高

4,050mm×1,695mm×1,485mm

ホイールベース

2,600mm

最低地上高

140mm

車両重量

1,130kg

エンジン型式

M15A-FXE

エンジンタイプ

直列3気筒DOHC

総排気量

1,490cc

最高出力

91ps(67kw)/5,500rpm

最大トルク

120N・m(12.2kgm)/3,800~4,800rpm

モーター型式

1NM

モーター最高出力

80ps(59kw)

モーター最大トルク

141N・m(14.4kgm)

システム最高出力

116ps

燃費(WLTCモード)

33.6km/L

駆動方式

前輪駆動(FF)

トランスミッション

CVT

サスペンション型式

前:ストラット、後:トーションビーム

タイヤサイズ前後

185/65R16

最小回転半径

5.2m

 

50系プリウス 価格・スペック

50系プリウス 価格

E 2WD:259万7000円 Aプレミアムツーリングセレクション4WD:364万円

(2018年12月マイナーチェンジ後モデル)

 

50系プリウス スペック

代表グレード

S 2WD

全長×全幅×全高

4,575mm×1,760mm×1,470mm

ホイールベース

2,700mm

最低地上高

130mm

車両重量

1,350kg

エンジン型式

2ZR-FXE

エンジンタイプ

直列4気筒DOHC

総排気量

1,797cc

最高出力

98ps(72kw)/5,200rpm

最大トルク

142N・m(14.5kgm)/3,600rpm

モーター型式

1NM

モーター最高出力

72ps(53kw)

モーター最大トルク

163N・m(16.6kgm)

システム最高出力

122ps

燃費(WLTCモード)

30.8km/L

駆動方式

前輪駆動(FF)

トランスミッション

CVT

サスペンション型式

前:ストラット、後:ダブルウィッシュボーン

タイヤサイズ前後

195/65R15

最小回転半径

5.1m

アクアのカタログ情報

トヨタ,アクア
現行モデル
令和3年7月(2021年7月)〜現在
新車時価格
198.0万円〜259.8万円

アクアの在庫が現在406件あります

以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員