トヨタ アクアGR SPORTを試乗&評価~誰にでもお勧めできるスポーツモデル~

トヨタ アクアGR SPORTを試乗&評価~誰にでもお勧めできるスポーツモデル~

2022年11月に11系アクア(2代目)のスポーティグレードとして「アクアGR SPORT」が追加発売された。アクアとの違いを外装や内装、価格や走行性能といった項目で試乗を通して評価した。スポーツモデルの購入を検討している人は是非、参考にして欲しい。

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レース活動で得たノウハウをアクアに投入!

GAZOO Racingはトヨタのモータースポーツ活動を行う社内カンパニーだ。モータースポーツへの挑戦により得た知見は、数々のスポーツモデルに活かされている。

スポーツモデルには「GR」と「GR SPORT」という2つのブランドが存在する。GRはサーキット走行も十分に可能なスポーツカーで、GR SPORTは街中や峠道でスポーティな走りを楽しむモデルとなっている。

 

今回試乗したのは、コンパクトカーのトヨタ アクアGR SPORTだ。このアクアGR SPORTは、先代モデルである10系アクアにも設定されていた。先代はボディ補強や専用サスペンションによって、快適な乗り心地とスポーティな走りを両立していた。ベース車のアクアとは比べ物にならないほどの高い完成度といえる。それだけに、今回試乗した11系アクアのGR SPORTへの期待値はかなり高かった。

ベース車のアクアよりもGR SPORTは大きく、フロントフェイスの迫力もアップ

11系アクアGR SPORTの全景

※上図:11系アクアGR SPORTの全景

11系アクアGR SPORT(2代目)は、ベース車のアクアとは異なる精悍さが印象的だ。少し大きくも見えた。ベース車のアクアに比べ、全長は+45mmとなる4,095mmだ。その内訳は、フロントのオーバーハングが+20mm、リヤのオーバーハングが+25mm伸び、計+45mmとなっている。こうしたボディサイズの変更は、専用エアロパーツ類が装着されたことに由来し、フロント&リヤバンパー、サイドロッカーモールが変更されている。

11系アクアGR SPORTのフロントフェイス

※上図:11系アクアGR SPORTのフロントフェイス

とくに印象的なのが、フロントフェイスだ。「ファンクショナルマトリックスグリル」という、スクエアで、ボトム部まで大きく開いたタイプに変更されている。六角形のメッシュ形状は“G”をモチーフとし、車両中心に対してシンメトリーに配置されている。Gモチーフの三角形部分を光が反射する角度に造形することで、立体感を演出している。

 

フロントバンパーには、レースで得たノウハウが活きている。フロントタイヤ周辺の空気流を整流し、後方に流すことで空気抵抗を低減した。サイドのロッカーモールは、ボリュームがプラスされた。フロントバンパーからつながる視覚的重心を下げ、よりスタイリッシュで塊感あるフォルムを生み出している。

11系アクアGR SPORTのリヤエンド

※上図:11系アクアGR SPORTのリヤエンド

ホイールとタイヤサイズは、ノーマルオプション設定のアルミホイール(195/55R16)から、さらに1インチアップの専用17インチアルミホイール(205/45R17)へ変更した。タイヤは、ブリヂストンのハイグリップタイヤであるポテンザRE050Aへ変更されている。

専用17インチホイールの隙間から見えるフロントのブレーキキャリパーは、GRロゴ入りの赤色塗装。スポーティなイメージをアップさせている。

もう少し特別感が欲しいアクアGR SPORTのインテリア

11系アクアGR SPORTの運転席

※上図:11系アクアGR SPORTの運転席

インテリアは、エクステリアほどの大きな変更点はない。スポーティシートはGロゴ付きで、エアバック+合成皮革を使った専用シート表皮に変更されている。ステアリングにはGRロゴが入っている。アクセル&ブレーキペダルは、アルミパッドに変更した。また、スマートキーには、GRのロゴが入っている。オプション設定でもよいので、もう少し特別感が欲しいところだ。

11系アクアGR SPORTの後席

※上図:11系アクアGR SPORTの後席

サスペンションへのこだわりから走行性能への期待が高まるアクアGR SPORT

優れた走行性能を得るためには、ボディ剛性のアップは必要不可欠だ。11系アクアGR SPORTは、床下のトンネルにブレースを2本追加している。さらに、左右のリヤクロスメンバーを繋ぐリヤバンパーリインフォースも追加された。これによって操縦安定性が高まると共に、サスペンションがしっかりと動くようになる。

サスペンション関係は、細部にまでこだわった。

  • ショックアブソーバーやスプリングを専用にした
  • スタビライザーの剛性アップ
  • バウンドストッパーに専用チューニングを施した
  • フロントロアアームブッシュはGRヤリスから流用
  • EPSの制御マップを変更(ハンドリング面)
  • POWER+モードでは、さらにスポーティなハンドリングへ

11系アクアGR SPORTの荷室<

※上図:11系アクアGR SPORTの荷室

アクアGR SPORTの乗り心地はワクワク感がアップするやや硬め

11系アクアGR SPORTのインパネデザイン

※上図:11系アクアGR SPORTのインパネデザイン

11系アクアに乗ったことのある人なら、100mも走ればすぐにサスペンションの違いに気が付くだろう。ノーマル11系アクアはフワっとしたソフトな乗り心地がウリで、乗り心地の良さはこのクラスではトップレベルだ。

対する11系アクアGR SPORTの乗り心地は硬めだ。後輪はとくにゴツゴツ感をドライバーに伝えてくる。11系アクアに比べると、確かに乗り心地は硬いのだが、不快感はない。むしろ、ワクワク感や高揚感を抱かせるゴツゴツ感なのだ。

アクアGR SPORTを試乗。誰が乗っても運転しやすいハンドリングマシン!

11系アクアGR SPORTのメーター

※上図:11系アクアGR SPORTのメーター

11系アクアGR SPORに試乗。少し速度を上げて、カーブに進入する。ステアリングを切ると、スイっと軽快にターンインし、ゆっくりジワっと車体は傾いていく。アクアとはまったく異なるハンドリングだ(ベース車のアクアは乗り心地重視のため、車体の傾きがでロールスピードも速かった)。

 

荷重がフロントタイヤからリヤタイヤへ移る。リヤタイヤの安定感も高く、カーブでの姿勢もピタッと決まる。この時ステアリングを少し切り足しても、車体の安定感は変わらず、フロントはさらにイン側を向いてくれた。

11系アクアも大きく重いハイブリッド用バッテリーを後席下に搭載していることで、一般的なガソリン車よりも前後の重量バランスが良くなっている。こうした物理的なメリットを活かした走りでもある。

11系アクアGR SPORTのエンジンルーム

※上図:11系アクアGR SPORTのエンジンルーム

イメージしたライン通りに走らせることも容易で、スポーツ仕様ながら誰が乗っても運転しやすいと感じるはずだ。さらに速く走ってもハイグリップタイヤのグリップ力を十分発揮できるサスペンションセッティングになっていた。

アクアGR SPORTはお買い得!

11系アクアGR SPORT(2代目)は、尖ったようなスポーツ性は持ち合わせていない。スポーツモデルに興味がある人であれば、多少ゴツゴツ感のある乗り心地も十分に許容範囲だ。運転もしやすいし、スタイリングもスポーティで魅力がある。GR SPORTと言われると、少し身構えてしまうかもしれないが、誰にでもお勧めできるモデルだ。

 

アクアGR SPORTの価格設定は、なかなか攻めている。アクアのGグレード(2,230,000円)をベースとしながら、プラス36.5万円の2,595,000円となった。これだけの専用装備がプラスされて36.5万円高というのは、かなりリーズナブルだ。こうした価格設定もメーカー直々のチューニングモデルのメリットと言える。

さらに、スポーツモデルでハイブリッド車であれば、リセールバリューも高くなると予想できる。他のクルマに乗り換えるときにもメリットがあるだろう。

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トヨタ アクアGR SPORT 価格・スペック

トヨタ アクアGR SPORT 価格

  • アクアGR SPORT  2,595,000円

トヨタ アクアGR SPORT燃費、ボディサイズなどスペック

代表グレード

アクアGR SPORT(FF)

全長×全幅×全高

4,095mm×1,695mm×1,485mm

ホイールベース

2,600mm

トレッド(前/後)

1,470mm/1,465mm

最低地上高

140mm

車両重量

1,150kg

エンジン型式

M15A-FXE

エンジンタイプ

直列3気筒DOHC

総排気量

1,490㏄

エンジン最高出力

67kW(91ps)/5,500rpm

エンジン最大トルク

120N・m(12.2kgm)/3,800-4,800rpm

フロントモーター型式

1NM

フロントモーター最高出力

59kW(80ps)/rpm

フロントモーター最大トルク

141N・m(14.4kgm)/rpm

システム最大出力

85kW(116ps)

燃費(WLTCモード)

29.3km/L

電力用主電池

バイポーラ型ニッケル水素電池

駆動方式

FF(前輪駆動)

トランスミッション

電気式無段変速機

サスペンション

前:ストラット、後:トーションビーム

タイヤ 前後

205/45R17

最小回転半径

5.3m

アクアのカタログ情報

トヨタ,アクア
現行モデル
令和3年7月(2021年7月)〜現在
新車時価格
198.0万円〜259.8万円

アクアの在庫が現在386件あります

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員