この記事の目次 CONTENTS
超人気のSUV。年式にこだわらなければ掘り出し物も?
予算100万円での中古SUV選びのポイント
予算100万円以下で購入できるおすすめ中古SUV
ガリバーの中古車は全車種保証つき

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

超人気のSUV。年式にこだわらなければ掘り出し物も?

世界的なSUV人気もあり、中古車価格は高値維持となっている。
しかも、国産SUVはここ数年以内に登場した新しいモデルも多く、年式が新しいため100万円という予算では購入できないモデルも多い。
そんな超人気のSUVだが、現行モデルではなく先代、先々代モデルに目を向けると掘り出し物に巡り合うこともある。
中古車の価格はざっくりいえば、走行距離が多かったり、年式が古かったりすれば価格が下がる。
どこかで妥協できれば、予算100万円でもお気に入りのSUVが見つかるだろう。

予算100万円での中古SUV選びのポイント

低年式中心になるので、整備記録簿があり、定期的に点検を受けている車両を選ぶ

定期点検などをしっかりと受けている車両は、消耗部品や不具合が出そうな部品を故障する前に交換していることが多く、購入後の故障リスクが低くなる。
一方、点検を受けていない車両は、突如として大きな故障をする可能性もある。
外観のちょっとした傷を気にするより、しっかりと点検を受けている車両を選ぶとよい。

ボディカラーにこだわらない

中古車の価格は、マーケットの人気で決まる。
そして人気のボディカラーの車両は、当然高くなる。
ボディカラー次第で10万円以上、価格が異なることはよくあることだ。
人気色を選ばなければ、より安く、より程度のよい車両が手に入る。
人気カラーは車種によって異なるが、黒・白・シルバーは高値傾向だ。

保証期間の長さを確認

クルマは機械なので、新車であろうと故障することがある。
古くなった中古車であれば、なおさら故障リスクは避けられない。
そのため、購入時にはなるべく保証が長期間付いている車両やお店を選ぶとよい。

タイヤの残り溝が十分にあり、タイヤに傷がないことを確認する

タイヤの残り溝がないと、雨の日などにスリップしやすくなる。
また、タイヤの側面などに傷があれば、バーストの危険もある。
このようにタイヤの残り溝や傷は事故につながりかねないので、購入前に確認しよう。
もし、購入後すぐにタイヤ交換となると、タイヤは高価なので、大きな負担にもなる。

予算100万円以下で購入できるおすすめ中古SUV

年式は古いがハイブリッドシステムを搭載「2代目トヨタ ハリアーハイブリッド」

圧倒的な人気を誇るハリアー。
中古車人気も非常に高く、3代目、4代目ハリアーは高額過ぎて予算100万円では購入できない。
しかし、年式は古くなるが、2代目なら予算内に入ってくる。
もちろん、ガソリン車も対象だが、今狙うならハイブリッド車がおすすめだ。

ハリアーハイブリッド

2代目ハリアーハイブリッドは、V6 3.3Lエンジンをベースとしたハイブリッド車として、2005年にデビューした。
システム出力は272psと、非常にパワフル。
2トン近い重量級ボディも、まったく苦にしない加速力を誇った。
それでいて、燃費は17.8㎞/L(4WD、10・15モード)と良好。
駆動方式は、後輪側にもモーターを設置したE-Fourを採用している。
2005年のデビュー当時、エントリーグレードの車両価格は400万円オーバー。
高級車だった。

この2代目ハリアーハイブリッドは、2012年末頃まで販売された。
現在、中古車流通量は少ないが、2009年式より古い年式ならほぼ予算100万円程度で買えるようになってきている。
走行距離は7〜8万km程度の車両が多く、上級グレードのLパッケージ、最上級グレードのプレミアムSパッケージが中心。
プレミアムSパッケージは、本革シートにスポーツサスペンションを装備しており、おすすめグレードだ。
ブラック系ボディカラーの車両は、やや価格が高め傾向になる。

隠れた高級SUV。7人乗りもある「トヨタ ヴァンガード」

ヴァンガードは、2007年に登場した新型高級SUVだ。
しかし、このクラスにはハリアーが存在し、ヴァンガードの販売台数は低迷。
初代で姿を消すことになる。
それもあって、中古車価格はやや安価傾向。
高級SUVだったので、装備や車格を考えると、なかなかコストパフォーマンスに優れているといえる。

ヴァンガード

ヴァンガードは、直4 2.4LとV6 3.5Lエンジンを用意。
2.4Lエンジンの燃費は12.6㎞/L(4WD、10・15モード)、3.5Lエンジンは9.6㎞/L(4WD、10・15モード)となっている。
燃費性能は、あまり褒められたものではない。

ヴァンガードの特徴は、5人乗りの他に、3列目シートをもつ7人乗りも設定されていること。
また、高級SUVとして登場したこともあり、装備も充実している。

予算100万円程度であれば、2012年式より古い年式がターゲットになる。
ほとんどが、2.4Lモデルで3.5Lモデルを探すのは難しいだろう。
流通量が多いグレードは、中間グレードの240S Sパッケージだ。
Gパッケージなら、シートの表皮が本革+アルカンターラになっている。
おすすめはGパッケージで、走行距離が少ないモデルだ。

タフネスさを感じさせるボクシィなデザインが今も人気「2代目日産エクストレイル」

3代目エクストレイルは、人気モデルだ。
モデル末期ながらも、予算100万円では手が届かない。
そのため、ターゲットとなるのは2代目エクストレイルだ。

2代目は、2007年にデビューした。
2008年にはディーゼル車が投入され、2010年にマイナーチェンジしている。
低年式化が進んでいるものの、四角くタフネスさを感じるデザインには、今もなお、根強いファンがいて人気を保っている。

2代目エクストレイル

搭載されたエンジンは、直4の2.0Lと2.5Lのガソリン、2.0Lのディーゼルだ。
2.0Lガソリンには、FFと4WD。
2.5Lのガソリンとディーゼルは、4WDのみの設定だ。
この時代のモデルなので、燃費性能は期待できない。
2.0Lガソリンが14.0㎞/L(FF、10・15モード)、ディーゼルは14.2㎞/L(4WD、10・15モード)となっている。

使い勝手はよく、汚れを気にしないウォッシャブルな荷室など、レジャーなどでガンガン使い込める。
乗り心地は、キビキビ感はなく、ややマイルド系だ。

ターゲットになる年式は、マイナーチェンジ後の2011~2012年式。
流通量の多いグレードは、20Xか20Xtだ。
両グレードともに、10万㎞に近い走行距離の車両が多い。
少し安いと感じる車両は、FFが多いが、SUVなのでやはり4WDモデルを選びたいところだ。

走行距離が少ない車両を求めるなら、マイナーチェンジ前の2010年式から選ぶとよい。
マイナーチェンジ前のモデルは、20Xttが上級グレードとなり装備も充実しているのでおすすめだ。
ボディカラーは、赤系が少し安価な印象だ。

1.6Lターボ&4WDの16GT FOURも狙える!「日産ジューク」

ジュークは、2010年に登場した新型コンパクトSUVだ。
BセグメントのコンパクトSUVで、国内ではかなり早い時期に投入されている。
同じクラスのホンダ ヴェゼルやマツダCX-3といったモデルはまだ新しく、100万円の予算で購入できる状態にはなっていない。
しかし、ジュークは価格の下落が順調に進んでおり、なかなかお買い得感が出てきている。

ジューク

ジュークのデザインは、かなり個性的で刺激的だ。
2010年に登場したモデルとは思ないほど、古臭さを感じさせない。

機能面でみると、SUVながら1.5LのFFがメイン。
最終モデルの燃費は、18.0㎞/L(FF、JC08モード)だ。
最低地上高は170mm。

4WDモデルは、1.6Lターボを搭載したパワフルな1.6GT FOUR(190ps&240Nm)のみ。
燃費は、13.4㎞/L(4WD、JC08モード)だ。
このモデルは、なかなかエキサイティングな走行性能をもつモデルだった。

なお、ジュークにはNISMO仕様も投入され、スポーティな内外装により人気グレードになっている。

そんなジュークの狙い目は、ずばり16GT FOURだ。
悪路走破性はもちろん、オンロードでも気持ちよく走れるトルクベクトル機能付きインテリジェント4×4を搭載している。
デビュー時の新車価格は、約250万円。
このモデルが順調に価格を下げていて、2011年前後の年式なら予算100万円で手に入る。

1.5LのFF、ガソリン車で十分というのであれば、2014年のマイナーチェンジ前のモデルがお買い得だ。
基本的に、RX系グレードがおすすめ。
多くの特別仕様車車が投入されていているため、もし、RXアーバンセレクションやRXプレミアムパーソナライズパッケージなどがあれば、装備がよいので積極的に選びたい。

ギリギリ予算100万円ラインに突入!「初代マツダCX-5」

初代CX-5は、2012年に登場した新型SUVだ。
マツダのデザインコンセプトである「魂動デザイン」が採用され、個性的なデザインで人気を集めた。
また、久しぶりに国内にディーゼルエンジンを投入したモデルでもある。
デビュー時の2.2Lディーゼルターボエンジンは、420Nmという大トルクを発揮。
圧倒的な加速力を誇った。
それでいて、燃費値は18.0㎞/L(FF、JC08モード)と優秀だった。

初代マツダCX-5

高い人気を誇った初代CX-5だが徐々に価格が下がり始め、ようやく予算100万円でなんとかなりそうな車両が増えてきた。
しかし、まだ高値維持状態で、選べる年式はほぼ2012年式に限られる状態だ。

ターゲットとしたいのは、やはり2.2Lディーゼルターボを搭載したXD系。
ただ、やはりまだ高値ということもあり、選べるのはエントリーグレードのXDで、走行距離が多い車両が中心となる。
10万㎞前後の走行距離となっている車両が多い。
まれに、6~7万kmという車両があるのでじっくりと探してみるとよい。
2.0Lガソリンエンジンを搭載したグレード20Sの流通量は少なく、ディーゼル車と同等程度の価格になる。
よほど掘り出し物でなければディーゼルのXDから選んだ方が良いだろう。

卓越したハンドリングが楽しめるBMWのコンパクトSUV「BMW X1」

BMWは、ドイツの高級車メーカーのひとつだ。
そのため、100万円の予算では手に入るモデルはないのでは、と予想していた。
しかし、初代X1が順調に価格を下げて、一部モデルが予算100万円に入ってきている。

BMW X1

初代BMW X1はBMW最小のSUVで、2010年のデビューだ。
デビュー直後のモデルのボディサイズは、全長4,470×1,800×1,545mm。
CセグメントのコンパクトSUVだ。
全高が1,545mmと低めで、都市部に多い立体駐車場の全高制限内におさまるのも、大きなメリット。
また、ハンドリングは「さすがBMW」といえるもので、SUVであることを忘れてしまうくらいキレのある走りを披露してくれる。

デビュー時のモデルは、直4 2.0LガソリンのsDrive18iと直6 3.0L xDrive25iの2タイプ。
sDrive18iは後輪駆動で、xDrive25iは4WDとなる。
その後、駆動方式やエンジン、グレードなどが頻繁に変更されるが、予算100万円という条件でターゲットになるのは、やはりデビュー直後のsDrive18iだ。
当時の新車価格は約360万円だった。
2011年式X1 sDrive18iがメインとなるが、意外と走行距離が少なく装備のよい車両が目立つ。
年式はやや古いが、満足度の高い車両が多い。
年式が古い輸入車なので、整備記録簿などがあり、定期的に整備されていた車両を選ぶとよい。

高値維持のフォレスター、狙い目は3代目のターボ車「3代目スバル フォレスター」

フォレスターは、国内SUVのパイオニア的クルマだ。
最新モデルは5代目で、歴史あるモデルである。

根強いファンに支えられていることもあり、フォレスターの中古車価格は、高値維持状態。
予算100万円では、3代目フォレスターが対象になる。

3代目スバル フォレスター

3代目フォレスターは、2007年にデビューし、2012年まで発売されていた。
スバルの低重心水平対向エンジンとAWDの組み合わせで、高い走破性を誇るモデルとして定評を得ている。
また、このモデルからリヤサスペンションがダブルウィッシュボーン化され、より路面追従性が向上。乗り心地もよくなっている。
また、当時のモデルとしては、後席が広いのも特徴。
荷室の開口部も広く、扱いやすいものだった。

この3代目フォレスターでおすすめなのが、2.0Lターボエンジンを搭載した2.0XT系のグレードだ。
名機と呼ばれる、EJ20型ターボエンジンを搭載。
最終モデルは、230ps&319Nmという大出力を誇った。
当時、これほどのパワーをもつSUVはほとんどなく、とにかく速さが際立つモデルだった。
年式が古いため、燃料はハイオク仕様、燃費は12.2㎞/L(AWD、10・15モード)と褒められたものではないが、爽快な走りを楽しめる。
3代目フォレスター20XT系は、2010年式前後で手に入る。
レザーシートを装備したブラックレーザーセレクションなどの設定もあり、贅沢な仕様も用意されている。

ターボモデルではなく、自然吸気の2.0Lエンジンでも、それほど価格は大きく変わらない。
少し年式が新しくなるくらいだ。
自然吸気エンジン車でおすすめなのは、2.0XS系のグレード。
予算内で20XSプレミアムセレクションがあれば、なおよい。
このグレードは、ブラックレザーインテリアや大型サンルーフなどを装備した贅沢な仕様となっている。

オシャレな街乗りSUV「初代ルノー キャプチャー」

ひときわ異彩を放つ、オリジナリティあふれるコンパクトSUVが、初代キャプチャーだ。

キャプチャーは2014年に、Bセグメントに属するコンパクトSUVとして登場した。
日本車では、日産ジュークやホンダ ヴェゼルなどと同じクラスになる。

キャプチャーの魅力は、何といってもデザイン。
オシャレなカジュアル系デザインで、街中で圧倒的な存在感を発揮する。
また、インテリアも同様にオシャレな仕様。
「ジップシートクロス」と呼ばれるシート表皮は、取り外して洗濯も可能だ。
さらに、別のデザイン表皮に変更することもできる。

ルノー キャプチャー

搭載されたエンジンは1.2Lターボで、初期の出力は120ps&190Nm。
なかなか元気よく走る。
また、乗り心地はルノーモデルらしく、しなやかで快適だ。

日本で乗る上で残念なのは、ハイオク仕様であることやFFしかないこと、全高が1,565mmと都市部に多い立体駐車場の全高制限1,550mmを超えてしまっていることだ。

初代キャプチャーは、ようやく予算100万円以内に入ってきたばかり。
ただ、2代目キャプチャーが登場したので、これから徐々に価格が下がると予想できる。

今のところ予算100万円で購入できそうなのは、導入直後の2014年式か2015年式の一部だ。
あまりに中古車流通量が少ないためグレードの選択は難しいが、今のところ、上級グレードのインテンスが多い。
インテンスは、ルーフとボディカラーが異なる、2トーンボディカラーを採用している。
キャプチャーは、新車でも販売台数が少なかったので、非常に注目度の高い1台だ。

ガリバーの中古車は全車種保証つき

紹介した8車種以外にも、ガリバーでは100万円以下のSUVを取り揃えている。
全車種保証つきの上、傷や凹みの情報もサイトや店舗で公開している。
安心してお気に入りの中古車を見つけられる。

人気のSUVには、この記事で紹介した車種以外にもコストパフォーマンスに優れる車種がたくさんある。人気ランキングも参考にしつつ、ぜひ自分にぴったりの1台を見つけよう。