この記事の目次 CONTENTS
記事トップ
新型アリアは2020年中頃デビュー!価格は500万円から
グリルレスデザインで新しいデザインにチャレンジしたアリア
流行りのクーペ系SUVシルエットとなった新型アリア
先進性を感じさせる液晶メーターパネル
グループ共通の新世代EVプラットホームを開発
最速モデルの0-100㎞/h加速はスポーツカー並みの5.1秒!
ハンズオフ可能な進化型プロパイロット2.0を搭載
EVの低価格化が普及のカギ
日産アリアのスペック

新型アリアは2020年中頃デビュー!価格は500万円から

日産は、新型EV(電気自動車)となるアリア(ARIYA)を世界初公開した。

この新型アリアは、2019年に行われた東京モーターショーでコンセプトモデルとして公開されていた。
今回、世界初公開された新型アリアは市販モデルになる。

ただし発売は少々先で、2021年中頃を予定。価格は500万円程度からとされている。

日産の存在感を示すため役割を担う新型アリア

なぜ、日産が1年も先のモデルを公開し、価格帯まで発表するのか?その理由を予想してみた。

2020年から2021年にかけて、多くの自動車メーカーがEVを投入する予定だ。
国産モデルでは、2020年秋にホンダe、マツダMX-30。
2021年には、レクサスUX300eなどが登場する予定だ。

欧州車では、すでにプジョーe‐208やBMW iX3がデビューし、2020年秋にはアウディe-tronも登場する。

このように、世界の自動車メーカーが一気にEVをリリースしており、その多くが近未来を感じさせるデザインや機能を有している。

日産は、2010年末に量産EVであるリーフを世界に先駆けてリリースした。
現状のリーフはEVとしの完成度は高いものの、新しさを感じない。
EVのリーディングカンパニーとしての存在感も失いつつあるのが現状だ。

日産もこうした現状を理解している。
再びEVのリーディングカンパニーとしての存在感をアピールする必要があると考えているようだ。
そのためのモデルが、新型日産アリアということになる。

グリルレスデザインで新しいデザインにチャレンジしたアリア

多くのEVがリリースされていくなか、存在感をアピールするために重要なのがデザイン。
いかに、新しさとユニークさをアピールすることが重要だ。

そこで、新型日産アリアは、かなり攻めたデザインが採用された。すぐに、気が付くのがグリルレスのフロントフェイスデザインだ。EVなので、エンジンがない。そのため、エンジンを冷やすためのラジエーターが必要ないため、グリルが必要ないのだ。

ただ、グリルデザインは各メーカーのデザインアイコンとなっているケースが多い。日産ではVモーショングリルを各モデル共通のデザインアイコンとしている。
また、過去にグリルレスデザインにチャレンジしたモデルもあったが、かなり不評だった経緯があり、市場に受け入れられるかどうかも重要だ。

それでも、新型アリアはグリルレスデザインを選んだ。
日産によると、新型アリアは「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術の体現し、シンプルでありながら力強く、かつモダンな表現で「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」としたという。
あまりに、横文字表現が多く、今ひとつ日本人にはピンとこない。

そんな横文字だらけのデザインコンセプトだが、突如として日本的な要素が加わる。
従来のグリルだった場所は、パネルとなり日本の伝統的な組子パターンが立体的に表現されている。

このパネルの内部には、プロパイロットなどの先進技術を支えるセンサー類があり、パネルはセンサー類を守る役目に代わっている。
そこで、このパネルをシールドと表現している。
また、このパネルの中央には、日産の新ブランドロゴが配置され、LEDによって光るようになった。

そして、ヘッドライトは4つのLEDを配し非常に薄くデザインされ精悍さをアピールしている。

流行りのクーペ系SUVシルエットとなった新型アリア

新型日産アリアのシルエットは、基本的に流行りのクーペ系SUV。低く滑らかなルーフラインをもち、スタイリッシュなサイドビューが印象的だ。

リヤスタイルは、スモーク処理され水平基調に設置されたリヤコンビネーションランプが、ワイド感を演出。
このリヤコンビネーションランプの点灯時は、細く赤い光がボディサイドまで延び、夜間でも存在感をアピールしている。

ボディカラーは、「暁(あかつき)」と呼ばれるカッパー(銅)とブラックのツートーンカラーが印象的。夜が明け太陽が昇る瞬間をイメージしたという。

先進性を感じさせる液晶メーターパネル

新型日産アリアのインテリアは、モノとモノの間にある空間や、連続するコトとコトの間の時間を意味する日本語の「間(ま)」をデザインコンセプトとした。

さらに、先進性を高めるため、ダッシュボートには従来のような物理的なスイッチが存在しない。
クルマの電源を入れるとアイコンが浮かび上がるタッチセンサータイプとなった。

しかし、タッチセンサーは操作感が無く、運転中はとにかく扱いにくく感じる。
そこで、運転中でも操作しやすいように振動するハプティクススイッチを採用。こうすることで、先進感と使いやすさを両立した。

また、メーター類は、12.3インチの液晶ディスプレイ2つ設置し近未来感をアピール。
地図や音楽情報などを映すセンターのディスプレイは、スワイプ操作が可能で、ナビゲーション画面をメーターディスプレイに移動させ表示させることができ、ドライバーが扱いやすいようにカスタマイズできる。

ディスプレイもシームレスにつなげることで、利便性と近未来感を表現した。

グループ共通の新世代EVプラットホームを開発

新型日産アリアのプラットホーム(車台)は、新開発のEV専用となった。
このプラットホームは、日産だけでなく三菱やルノーといったグループで使用する。
今後このプラットホームを使った三菱やルノーのEVも登場することになる。

この新プラットフォームの室内空間は、セグメントを超える広さが特徴。
空調ユニットをモータールームに配置するなどし、CセグメントのボディサイズでありながらDセグメントレベルの広い室内空間を確保している。

また、EVの利点である静粛性を高めるために、ロードノイズなどが目立たないよう遮音材をふんだんに使用。
従来にない高い静粛性を実現し、リラックスできる空間を創り出している。

最速モデルの0-100㎞/h加速はスポーツカー並みの5.1秒!

航続距離を重視したい人、走りを大切にしたい人、価格が重要という人…EVへ期待することはさまざまあるだろう。
日産はリーフを販売し続けていたことから、EVに対する顧客のニーズが多様化していることを熟知している。

そこで、新型アリアでは他車にないと思えるほど多くの仕様を設定した。
EV最多ともいえる4タイプの仕様を用意。ハイパフォーマンスモデルの最大トルクは600Nm、0-100㎞/h加速5.1秒というスポーツカー並みの俊足を誇る。

また、価格や航続距離を重視する顧客向けに、2種類のバッテリーサイズ(65kWhと90kWh)を設定。
さらに、駆動方式をFFと4WDから選択できるようになった。

顧客は、こうした設定がされたことで、より自分の使い方に合った仕様を合理的に選ぶことができる。

また、この4つの仕様は独自の個性が与えれている。
FF(前輪駆動)65kWh車の出力は、160kW&300Nm。
0-100㎞/h加速は7.5秒、最高速度は160㎞/h、最大航続距離は450㎞だ。

90kWh車は、65kWh車よりパワーアップされており、出力は178kWで最大トルクは変更なく300Nmとなった。
0-100㎞/h加速は7.6秒、最高速度は160㎞/h、最大航続距離は610㎞だ。この仕様がモデル中、最も航続距離が長い。

また、e-4ORCE と呼ばれる4WD車は、後輪側にもモーターを設置。
出力は大幅にアップし、65kWhの出力は250kW&560Nm。
0-100㎞/h加速は5.4秒、最高速度は200㎞/h、最大航続距離は430㎞となった。

90kWhはアリア最速仕様。
出力は290kWで最大トルクは変更なく600Nm。
0-100㎞/h加速はスポーツカー並みの5.1秒、最高速度は200㎞/h、最大航続距離は580㎞だ。

これだけの仕様があれば、自分の使い方にピッタリ合う新型アリアが選べるだろう。

そして、充電面では最大130kWの急速充電に対応。30分の急速充電で最大375km分を充電することが可能だ。

さらに、90kWh車のような大容量バッテリーに充電するには、現状だと非常に時間がかかる。
そのため、より短時間での充電を可能とする最大出力150kWのCHAdeMO急速充電器を、2021年度内に国内の公共性の高い場所に設置できるよう調整を進めている。

ハンズオフ可能な進化型プロパイロット2.0を搭載

自動運転時代ということもあり、新型日産アリアには高速道路上でハンズオフが可能な先進運転支援システム「プロパイロット2.0」が用意された。

新型アリアのプロパイロット2.0には、7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナーで、白線や標識、周辺車両を検知。
さらに、3D高精度地図データを使用することで、高速道路上でハンズオフが可能となった。

また、準天頂衛星システムなどからの高精度測位情報が受信できるため、自車位置をより高精度に把握することが可能となり、従来のプロパイロット2.0より進化している。

そして、コネクテッド技術も進化。もはやクルマに不可欠のものとなった装備だ。
新型アリアでは乗車前のエアコンの温度設定や稼働、ドライブルートの転送などがスマートフォンで可能だ。

インテリジェントなパーソナル・アシスタンス技術により、空調やナビゲーションも音声で操作ができるようになった。音声認識機能は「ハローニッサン」と呼びかけることで起動する。

そして、さらなるコネクティッド技術として、Amazonが提供する音声サービス、Amazon Alexaを搭載した。
音楽の再生や天気予報の確認、家族や友人との通話、スマートホームデバイスのコントロールなどを音声のみで操作可能となった。

こららは、日産初となるリモート・ソフトウェア・アップグレードと呼ばれ、無線でクルマのソフトウェアをアップデートする機能を装備。この機能によって、ソフトウェアが常に最新の状態に保てる。

EVの低価格化が普及のカギ

日産は新型アリアの日本発売を2021年中頃を予定。価格は約500万円からとなるとしている。

リーフの62kWh車で最上級グレードe+Xの価格が4,998,400円であることを考えると、新型アリアの500万円からという価格はそこそこ安価な価格設定がされると予想できる。

しかし、それでも500万円オーバーとなると誰もが簡単に手に入れられるものではない。
これでは、まだまだガソリン車やハイブリッド車にとって代わる存在になることはできないだろう。EVは一部のアーリーアダプター向けの商品にしかならない。

EVを普及させ、販売台数面で一気にEVリーディングカンパニーになるためには、やはりリーズナブルな価格設定がカギになりそうだ。
新型アリアが300万円台から買えるような価格設定とになれば、世界中の自動車メーカーが震撼するだろう。

日産アリアのスペック

代表グレード Ariya e-4ORCE (AWD)

・ボディサイズ:全長4,595×全幅1,850× 全高1,655mm
・車重:1,900kg – 2,200kg
・ホイールベース:2,775mm
・バッテリー総電力量 ※()は使用可能電力量:90kWh(87kWh)
・最高出力:290kW
・最大トルク:600Nm
・加速性能(0-100 Km):5.1秒
・最高速度 :200 km/h
・航続距離(WLTCモードを前提とした社内測定値)):最大580km