ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

2.0Lハイブリッドシステムを採用するレクサスUX250h

レクサスブランド車の中で、最もコンパクトなSUVである「UX」。このUXのハイブリッド車であるUX250hに、特別仕様車“Brown Edition”を設定し発売を開始した。

レクサスUX250hは、2018年11月に発売された。プラットフォーム(車台)は、トヨタブランドのC-HRやプリウスと同じGA-Cを採用。このGA-CプラットフォームをUX用に最適チューニングした。

プラットフォームなど基本骨格部分は、同じコンパクトSUVのC-HRと共通だが、パワーユニットは異なる。
C-HRのパワーユニットは、1.8Lハイブリッドシステムだが、UXは2.0Lハイブリッドシステムとなっている。

排気量はわずか200㏄なのだが、システム出力の差は非常に大きい。
UX250hのシステム出力は184psなのに対して、C-HRハイブリッドは122ps。62psもの差があるUX250hは、かなりパワフルな走りを披露する。

しかしパワフルになった分、燃費はUX250hの方が悪く、燃費値は22.8㎞/L。C-HRは、25.8km/Lとなっている。

レクサス車で最も売れているUX

レクサスUX250hはコンパクトSUVということもあり、日本でも扱いやすいボディサイズだ。

全長4,495×全幅 1,840×全高1,540mmとなっていて、都市部に多い立体駐車場の制限1,550mm以下に抑えた全高がポイント。
ただ、全幅は1,840mmとかなりワイドになっている。

全高1,550mm以下制限の立体駐車場の多くが全幅制限1,800mm以下ということもあり、駐車面では少々微妙なボディサイズになっている。

やや微妙なボディサイズだが、最小回転半径は5.2mと小さい。
全幅は広いものの、狭い道が多い日本では扱いやすい数値だ。

もともとコンパクトSUVは人気が高いカテゴリーであることと、小さなボディで扱いやすい。
さらに、レクサス UXはなかでもスタイリッシュなデザインをもつ。

価格は4,328,704円からという高額車ながら、日本でよく売れている。
2019年度の販売台数は12,551台。登録車販売台数ランキングで46位となった。
国内では高額車が多いこともあり、登録車販売台数ランキングでベスト50位内に入りにくいレクサス車だが、UXは圧倒的に売れている。
今や、レクサスブランドで最も売れているモデルとなった。

大型車のモデルが中心のレクサスブランドにおいて、こうしたコンパクトモデルが売れるということは、レクサスブランドにとって重要な意味がある。
既納客が増えることで、将来的にはその他の中型・大型モデルへの乗り換えなどにも期待できるからだ。
UXの販売台数増は、レクサスの未来に大きな影響を与える。

上質感と予防安全装備を充実させた特別仕様車UX250h“Brown Edition”

好調レクサスUXだが、さらに攻めの特別仕様車が用意された。ハイブリッドのUX250hに設定されたのは、特別仕様車“Brown Edition”だ。

UX250h“version C”をベースに、専用内装色としてインストルメントパネルにノーブルブラウンを配したノーブルブラウン&オーカーとノーブルブラウン&ブラックの2タイプを設定した。シックな大人のインテリアといった印象で、女性を中心に好印象を得られる仕様だ。

外板色には、アンバークリスタルシャインなど全5色を設定。ブラウン系の内装色と相性のよいボディカラーでコーディネートし、都会に映える落ち着いた印象を与える仕様になっている。

そして、高く評価したいのは安全装備を充実させた点だ。
UXには、昼夜の歩行者と昼間の自転車を検知する自動ブレーキを含む予防安全装備レクサスセーフティシステム+が標準装備されているが、パノラミックビューモニター、ブラインドスポットモニター[BSM]、パーキングサポートブレーキ(静止物+後方接近車両)[PKSB]といった安全装備をプラス装備。
ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)も標準装備した。

プラス装備した予防安全装備は、日常的に使用頻度の高い装備が多い。そのため、より安心・安全な運転が可能になる。

ただ、こうした装備はUXのような高額車であれば、全車標準装備化すべき装備だ。
他のグレードにも標準装備化してほしい。

安売りしないレクサス車だがお買い得な価格設定になった特別仕様車Brown Edition

レクサスUX250h特別仕様車“Brown Edition”の価格は4,685,000円。
ベース車となったUX250h“version C”の価格は4,573,148円。
特別仕様車は約11万円価格がアップしていることになる。

価格アップ分として、プラス装備された機能はブラインドスポットモニター[BSM]+パーキングサポートブレーキ(静止物+後方接近車両)[PKSB]+パノラミックビューモニターだ。これだけで、約12万円分相当。ハンズフリーパワーバックドアが約8万円相当なので、ザックリ計算しただけでも計約20万円分の装備がプラスされた。
つまり、約11万円の価格アップで約20万円分の装備がプラスされたことになる。

これは、なかなかお買い得感のある特別仕様車といえる。
レクサス車は、値引きも基本ゼロで、お買い得な特別仕様車を滅多に出さない。

それだけに、UX250h特別仕様車“Brown Edition”のお買い得感は、非常に際立っている。
UX250hの購入を考えているのであれば、この特別仕様車を中心に検討してみるといいだろう。

レクサスUX250h 特別仕様車 “Brown Edition”価格、特別装備詳細

・UX250h 特別仕様車“Brown Edition” 2WD(FF):4,685,000円/AWD:4,950,000円

■レクサスUX250h特別仕様車 “Brown Edition” 特別装備
・特別仕様車専用内装色ノーブルブラウン&オーカー
・特別仕様車専用内装色ノーブルブラウン&ブラック
・インストルメントパネル(和紙調シボ/ノーブルブラウン)
・オーナメントパネル(ヘアライン加飾)
・215/60R17タイヤ&エアロベンチレーティングアルミホイール(ダークグレーメタリック塗装)
・スカッフプレート(LEXUSロゴ付)
・パノラミックビューモニター
・ブラインドスポットモニター[BSM]
・パーキングサポートブレーキ(静止物+後方接近車両)[PKSB]
・ハンズフリーパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)