この記事の目次 CONTENTS
ボディタイプで判断するとわかりやすい
【1位】ホンダ フィットハイブリッド
【2位】トヨタ アクア
【3位】フォルクスワーゲン ポロ

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

予算100万円程度で購入可能なおすすめ中古コンパクトカーを燃費重視で紹介。
狙い目車種の特徴や相場、選ぶ際のポイントも一緒に解説した。
よりよい中古車選びの参考にしてほしい。

ボディタイプで判断するとわかりやすい

ボディタイプも意外とたくさんあるのだが、ザックリ
・軽自動車
・コンパクトカー
・スポーツカー&クーペ
・セダン
・ワゴン
・ミニバン
・SUV
にわけられる。

今回は、販売台数が多く人気のコンパクトカーに絞って、おすすめの中古車を選んだ。

クルマの購入時には、税金や整備代などがプラスで必要になる。
クルマにより異なるのだが、ここではおおよその諸経費を10万円位と仮定し、実質90万円前後で売られているクルマをターゲットとした。

また、コンパクトカーは、日常的に使うクルマというニーズが多いことから、経済性も重視。
燃費が良いものを中心に選んだ。

【1位】ホンダ フィットハイブリッド

ホンダ フィットハイブリッドは2013年9月に登場し、現在で3世代目。
新開発されたスポーツ・ハイブリッドi-DCD(インテリジェント・デュアル・クラッチ・ドライブ)を搭載している。
デビュー直後の燃費は、売れ筋グレードで33.6㎞/L(JC08モード)という超低燃費を実現した。

フィットハイブリッドは、国産コンパクトカーのなかで居住性や積載性などトップレベルを誇る。
使い勝手の良さは非常に高いレベルで、単なる移動だけでなく、荷物を多く積んで走るなどさまざまな使い方をする人に向く。
この広大な空間を生み出しているのは、ホンダの特許技術「センタータンクレイアウト」によるものだ。

装備は比較的シンプル

また、グレードはエントリーグレードであるFパッケージを中心とし、装備はシンプルだがナビなどの高級装備を装着したものも多い。
安全性を少しでも重視するのであれば、対車両・低速域のみの簡易型自動ブレーキだが、あんしんパッケージを装着したモデルを選ぶといいだろう。何も付いていないよりは、役に立つ装備だ。
中間グレードのLパッケージを選びたい場合、5万km以上走行したモデルなら見つかることも多い。

ホンダ フィットハイブリッドの中古車相場

予算90万円位だと、2013~2014年式から選ぶことになりそうだ。
ライバルのトヨタ アクアと比べると、流通量が少ないためかリセールバリューはやや高めといった印象。
予算90万円位だと、5万km以上走行した中古車から選ぶようになる可能性が高い。

【2位】トヨタ アクア

トヨタ アクアは2011年末にデビューした。
1.5Lのハイブリッドシステムを搭載し、デビュー直後の燃費は35.4㎞(JC08モード)を誇るモデル。
デビュー当時からとにかく売れに売れたモデルで、何度も軽自動車を除く新車販売台数ナンバー1を獲得した人気車だ。

それだけに、中古車の流通量も豊富。好みのグレードや装備などが選びやすい。

ただ、燃費優先ということもあり、後席や荷室などのスペースは、フィットハイブリッドと比べるとやや狭い印象がある。
クルマの前後バランスは良く、意外なほどスポーティな走りが楽しめる。

コンパクトカーなのに小回りが苦手?

アクアを選ぶ際に注意したい点は、16インチホイールを装備したモデル。
16インチホイールはスタイリッシュなのだが、最小回転半径が5.7mになる。
5.7mという最小回転半径は、アルファード/ヴェルファイア並みだ。

コンパクトカーなのに、小回りが苦手という扱いにくいクルマになってしまう。
15インチホイール装着車は4.8mと、このクラスの平均値なので十分に扱える。

また、2012~2014年式のアクアには、歩行者検知式自動ブレーキは用意されていない。

トヨタ アクアの中古車相場

トヨタ アクアの中古車は、予算90万円前後で探すと前期モデルになる。
前期モデルとはいえ、現行車なので見劣りしないのもポイントだ。

2012~2014年式が中心になるが、新しめの2014年式だとエントリーグレードのSが中心。
走行距離も5万km以下のものや、ナビなどの豪華装備を装着した上質な中古車が多い。

また、上級グレードGになるとやや走行距離が多くなっている。
じっくり探せば、90万円台で上質なものが見つかるだろう。

【3位】フォルクスワーゲン ポロ

フォルクスワーゲン ポロは2018年3月に6代目に導入された。

まだ高価なので、予算90万円程度ではもちろん狙えない。
6代目ポロが登場したため、5代目ポロの価格が下落傾向で狙い目だ。
先代モデルになるが、ポロは世界中のメーカーがベンチマークにするほど完成度の高いコンパクトカーだ。

向上し続ける燃費

フォルクスワーゲン ポロの燃費は、年式により異なる。

改良されて年式が新しくなるほど燃費は向上しており、最終モデルのTSIトレンドラインで22.2km/L(JC08モード)となっている。
ガソリン車のなかでポロの燃費はよいが、少し高価なハイオクを使う点が残念だ。

ポロの走行性能は卓越しており、世界トップレベルの実力車。
走りにこだわる人や、人とは違うオシャレなコンパクトカーが欲しい人に向いている。
また、ポロのデザインは華やかさにはやや欠けるが、現在でも古臭く見えないなど、デザイン面でも非常に優れている。

フォルクスワーゲン ポロの中古車相場

予算90万円位でポロの中古車相場を見ると、2012~2014年式がターゲットになる。
2014年式で見ると、エントリーグレードのコンフォートラインなら3万km以下で程度のいいクルマが意外と多く見つかる。

輸入車ということもあり、エントリーグレードでもナビなどの高額オプションが装備されたものが多い。こうしたクルマを選べば、エントリーグレードでも十分なレベルにある。

2013年、2012年式まで落とせば、上級のハイラインで走行距離が少ない上質な中古車が見つけやすい。
2012年式になると、SUVルックのクロスポロといったモデルも選べるようになる。

また、2011年式くらいになると、ポロのスポーツグレードであるGTIを選べる。
新車時は300万円位だったモデルだ。
走りにこだわりたいのなら、GTIという選択も悪くない。