高い人気を誇る5ナンバーサイズミニバン。このクラスは、グローバル化の波に反して、各社日本専用車を送り込むという特殊なカテゴリーだ。日本専用車であるため、日本人が日本の特殊な環境下で使うため、燃費や走行性能、そしていかに使いやすく快適であるかなどを徹底的に研究されている。それだけに非常に完成度が高く、結果的に売れる。
今回、日産は待望のシリーズハイブリッド車となるe-POWERをセレナに投入。これで、トヨタ ヴォクシー&ノア、エスクァイア、ホンダ ステップワゴンと大接戦を繰り広げる5ナンバーミニバン全車にストロングハイブリッド車が勢揃いした。しかも、ハイブリットシステムは、3社とも異なるオリジナリティの高いものとなっている。
そこで、今回は2018年2月末に発売されたばかりの最新セレナe-POWERとステップワゴン スパーダ ハイブリッドを比較した。
- この記事の目次 CONTENTS
- 日産 セレナe-POWERの特徴
- ホンダ ステップワゴン スパーダハイブリッドの特徴
- 1. 燃費の比較
- 2. 価格の比較
- 購入時に大きな値引き額を引き出すテクニックとは?
- 3. 内装デザインの比較
- 4. 室内空間と使い勝手の比較
- 5. 外装デザインの比較
- 6. 安全装備の比較
- 7. 走行性能の比較
- 8. リセールバリューの比較
- 9. 今のクルマを高く売る方法
- まとめ・総合評価
日産 セレナe-POWERの特徴
セレナe-POWERの特徴は、やはりシリーズハイブリッド方式にある。シリーズハイブリッドとは、エンジンは発電のみに徹して、発電した電力を使いモーターで走る。他のハイブリッド車は、エンジンもしくはモーターだけで走行したり、エンジンとモーターの力を合わせて走行するなど、走行状況によって使い分ける。
つまり、セレナe-POWERは、電力の供給源がどこかということを除けは、モーターだけの走行になるので、限りなくEV(電気自動車)に近いハイブリッド車ということになるのだ。
セレナe-POWERは、2018年2月末に導入されたモデル。2016年8月にフルモデルチェンジ後、それまでガソリン車の設定しかなかった。それでも、歩行者検知式自動ブレーキを標準装備化。同一車線内を維持、渋滞時の追従走行などを可能とするプロパイロットが用意されるなどで高い人気を誇っていた。ガソリン車しか無い状況でも、2018年1月と2月はトヨタ ヴォクシーを上回る販売台数を誇っている人気モデルだ。
ホンダ ステップワゴン スパーダハイブリッドの特徴
ステップワゴンは、2015年4月にフルモデルチェンジ。このクラスでは初となる1.5Lターボエンジンを搭載した。しかし、1.5Lターボやデザインなどが不評だったこともあり、厳しい販売状況に陥った。ステップワゴンに求められていたのは、強面のハイブリッド車だったのだ。そのため、通常よりやや早めとなる2017年9月にマイナーチェンジ。マーケットニーズを取り入れ、スパーダはより強面になり、2.0Lハイブリッドが投入された。
ホンダのハイブリッドは、スポーツ ハイブリッドi-MMDと呼ばれる。このクラスでは、最も大きな排気量となる2.0Lエンジンを使用。ドライブモードは、3つあり自動選択となる。モーターだけで走るEVドライブモード、エンジンで発電し、その電力で走るハイブリッドドライブモード、エンジンの力でタイヤを駆動するエンジンドライブモードの3つだ。
マイナーチェンジ後から、安全装備が充実。歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備「ホンダセンシング」を全車標準装備化した。どのグレードであっても、このクラスでトップとなる安全性能を得ている。
1. 燃費の比較
セレナe-POWERの燃費値は26.2㎞/Lとなった。対するステップワゴンは、25.0㎞/Lとなった。1.2㎞/Lほど、セレナe-POWERが上回っている。カタログ値ではセレナe-POWERの勝ちという結果なのだが、ハイブリッドシステムの違いにより、実際の走行では得意とする走行シーンが異なる。
セレナe-POWERの燃費
特に、セレナe-POWERは、シリーズハイブリッドというシンプルな仕組みをもつ。エンジンが発電し、その電力でモーターを駆動する。そのため、燃費効率のよいゾーンと燃費効率が悪いゾーンが明確になる。モーター走行のみの場合、燃費効率が良くなるのは低速~低中速域にかけて。速度が遅いとモーターの消費電力が少なくて済む。さらに、速度が低いとモーターに負担をかける空気抵抗も少ないので燃費が向上する。また、発電用エンジンが1.2Lというのも低燃費に貢献している。
ただ、これが中速~高速域になると、モーター走行のみでは効率が悪くなる。エンジンの負荷が低い中・高速領域はエンジン単体で走った方が、燃費効率が良くなるのだ。ステップワゴンは、エンジンの力を直結しタイヤを回す機能が付加されており、コンピューターが自動的にモーターとエンジン、それぞれ効率の良い領域を切り分けて走行する。
ステップワゴンスパーダ ハイブリッドの燃費
ステップワゴンもセレナe-POWERのように、シリーズハイブリッド状態になるが、エンジンが2.0Lということやモーターの出力が大きいこと、セレナe-POWERの方が少し車重が軽いことなどもあり低中速域ではセレナe-POWERの燃費が勝る傾向になる。
ザックリだが、燃費面では街中中心で使うならセレナe-POWER、力強さと総合的な低燃費さの両立を求めるならステップワゴンといったイメージだ。
2. 価格の比較
セレナe-POWERとステップワゴンの価格は、ザックリ15万円程度異なる。ステップワゴンの方がやや高価だ。しかし、装備内容を比較すると、ほぼ同等レベルになる。両車のおすすめグレードの価格は以下の通り。
セレナ e-POWER ハイウェイスターV
3,404,160円
ステップワゴン スパーダ ハイブリッド G・EX
3,559,680円
まず、安全装備が大きく異なる。両車ともに、歩行者検知式自動ブレーキは標準装備されているが、セレナe-POWERは、渋滞などにも対応する同一車線内を維持し追従走行するプロパイロットがオプション設定。その他、車線逸脱防止支援、踏み間違い衝突防止アシスト、サイド&カーテンエアバッグなど多くの予防安全装備なども含めセットオプションとなっている。やはり、プロパイロットは必須装備。このプロパイロットが装備できるセットオプションであるセーフティパックBを選択すると、243,000円アップとなる。
このセレナe-POWERのセーフティパックBと、ほぼ同等の安全装備はホンダセンシングとなる。このホンダセンシングは、ステップワゴンに標準装備化されているので、この時点でセレナe-POWERがステップワゴンより高価になる。
ただ、ステップワゴンには標準装備されていないセレナe-POWERの魅力的な装備は、両側ハンズフリーオートスライドドア。これがある分、若干価格差は縮まる。また、セレナe-POWERは15インチアルミホイールだが、ステップワゴンは16インチアルミホイールという違いがある。
さすがに、厳しい戦いを続けている両車だけあり、価格ではほぼ同等といったレベルだ。ただ、セレナe-POWERは1.2L直3エンジンでシンプルなシリーズハイブリッドシステム、ステップワゴンは2.0L直4エンジンで、エンジンの力で走行できる機能も付加されている。この違いをどう判断するかで、価格の評価は異なってくる。
セレナ e-Powerのグレード・価格表
グレード | 価格 |
---|---|
e-POWER X | 2,968,920円 |
e-POWER XV | 3,128,760円 |
e-POWER ハイウェイスター | 3,178,440円 |
e-POWER ハイウェイスター V | 3,404,160円 |
ステップワゴン スパーダ ハイブリッドのグレード・価格表
グレード | 価格 |
---|---|
SPADA HYBRID B・Honda SENSING | 3,300,480円 |
SPADA HYBRID G・Honda SENSING | 3,350,160円 |
SPADA HYBRID G・EX Honda SENSING | 3,559,680円 |
購入時に大きな値引き額を引き出すテクニックとは?
5ナンバーミニバンは、激戦カテゴリー。さらに車両価格も高いので、比較的大きな値引きが期待できる。そのために必ずやらなくてはならないのが、ライバル車との競合だ。5ナンバーミニバンは、トヨタがヴォクシー、ノア、エスクァイア。日産がセレナ。ホンダがステップワゴン。
セレナe-Powerが本命の場合
仮に本命をセレナe-POWERとする場合、本命車種の見積りを取る前に、ステップワゴンとトヨタ系のうち、1台の見積りを取っておくことが重要。
セレナe-POWERの見積りを一番最後にすることで、営業マンは他のクルマが本命ではないかと感じるだろう。さらに、営業マンにとりあえず、通りすがりに見に来たくらいで接するといいだろう。ある程度説明を受けたら、他車の見積りより大幅に安くなるなら検討するということを匂わせてみるといい。
少しの値引額ですぐに決めてはいけない
営業マンは、それならば・・・、ということで最初からある程度の値引き額を出して勝負に出てくる可能性が高い。そこで、すぐに決めてはダメ。その後、他車の営業マンにライバル車はもっといい条件が提示されていると伝え、値引き額が大きくなるように仕掛けることが重要。その後、何度か3車種の値引きを競わせたい。手間はかかるが、それだけで最初の商談時から、さらに値引きが増える。注意したいのは、本命車種が営業マンに悟られること。そうなると、値引き額のアップは止まってしまう。
値引きしやすい時期を見極める
どれだけ値引きを引き出せるかは、話術やタイミングにもよる。値引きが大きくなるのは年度決算の2~3月。6~7月のボーナス期、9月の半期決算。この時期の営業マンは、利益より台数ノルマがより重要になるで、値引きを引き出しやすい。
3. 内装デザインの比較
セレナとステップワゴンのインパネのデザインは、各操作系の配置はよく似ている。しかし、デザインテイストがやや異なる。両車とも、メーター類は運転席側ダッシュボード上部に設置され見やすい位置にある。また、どちらも広がり感のある水平基調のデザインが採用された。
セレナは柔らかな面構成のデザイン
ステップワゴンはシンプルできれいに整理された雰囲気
ナビ画面の大きさに違いあり
ただし、ナビ画面の大きさにやや違いが見られる。セレナは9インチワイド画面。ステップワゴンは、7インチワイド画面となっていて、セレナの方が大きくて見やすい。また、セレナには運転席アッパーボックスがありUSB電源付きなので使い勝手がよい。
セレナ e-POWER
ステップワゴンスパーダ
4. 室内空間と使い勝手の比較
セレナe-POWERは、7人乗りのみの設定になっている。ガソリン車は8人乗りだ。その理由は、e-POWER用のリチウムイオンバッテリーを搭載したことで、スマートマルチセンターシートが使えなくなったためだ。8人乗りであることが必要な人は、e-POWERは選ぶことができない。ただ、ステップワゴン スパーダ ハイブリッドは、最初から7人乗りのみの設定なので、乗車定員という比較では同じだ。
バックドアのデメリットは両車ともに技術で解消
両車とも5ナンバーミニバンの不便さをそれぞれの技術で解消している。それは、バックドアの大きさだ。ミニバンは、バックドアは大きく重い。そのため、後方に一定のスペースが無いような駐車場では、バックドアを開くことができない。
セレナe-POWERは上下二分割のデュアルバックドア
セレナe-POWERでは、上下二分割するデュアルバックドアを装備した。
ステップワゴンスパーダは横開きするわくわくゲート
わくわくゲートは、荷物の出し入れだけでなく、バックドア側から3列目シートに入れるなどのメリットがある。ただし、縦に開くためバックドアに大きな縦の線が入り、デザイン的には違和感がある。
室内空間の広さは大差なし
車室内の広さは、ほぼ同等レベルで大差はない。大きく異なるのは、3列目シートの収納方法。どちらも一長一短なので、普段どんな使い方をするのかにより評価は異なる。
また、セレナe-POWERのおすすめグレードには、USB電源ソケット〈セカンド・サード各2個〉が標準装備化されており、ゲームやスマートフォン、タブレットなどが不自由なく使える。
セレナe-POWERは、左右跳ね上げ式
左右跳ね上げ式は、後方の視界が悪くなるが、3列目シート下のラゲッジアンダーボックストレイがいつでも使える。ゴルフバックなどの長尺物の縦積みが可能だ。
ステップワゴンは、床下収納式
床下収納だと、後方視界もよく跳ね上げたシートが無いので大きなものも積みやすい。しかし、ラゲッジアンダーボックストレイが無いので、直尺物を立てて積載することは難しい。
5. 外装デザインの比較
両車ともに迫力あるフェイスになっているが、若干セレナe-POWERの方がスポーティなスタイリッシュ系。ステップワゴン スパーダは、ミニバンらしい力強さ系といった印象だ。
セレナe-POWERのデザイン
日産のデザインアイデンティティであるVモーショングリルが特徴。太く力強いVモーショングリルが装備され、歴代モデルの中でも迫力あるフロントフェイスになった。また、2分割されたライトまわりから、ボディサイドから流れるようなデザインが施され、スタイリッシュさをアピールしている。
ステップワゴン スパーダのデザイン
ステップワゴン スパーダはマイナーチェンジ前と後とでは大きく異なる。マイナーチェンジ後からは、押し出し感のある大型グリルを装備。睨みの効いたヘッドライトはLED化。夜間でもひと目でステップワゴン スパーダと分かる顔となった。ミニバンデザインの鉄則ともいえる押し出し迫力系デザインが採用された。マイナーチェンジ前は、個性的だったものの、押し出し迫力系デザインではなかったことから販売は不振。マイナーチェンジでトレンドに合わせて大幅変更したことで、売れるミニバンになった。
6. 安全装備の比較
歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備は、近い将来標準装備化が義務付けられる装備になるだろう。国もこうした先進予防安全装備を装着したセーフティ・サポートカー(略称:サポカー)を交通事故防止対策の一環として、普及啓発しているくらいだ。
セレナe-POWERとステップワゴンとの安全装備比較で重要なのは、標準装備化されているか否かという点だ。
標準装備化したステップワゴン、ほとんどがオプションのセレナ
セレナe-POWERには、インテリジェント エマージェンシーブレーキ+LDW(車線逸脱警報)という最低限の予防安全装備は標準装備化されている。しかし、踏み間違い衝突防止アシストや同一車線内を維持し渋滞追従もする全車速対応のクルーズコントロールであるプロパイロット、乗員を守るサイド&カーテンエアバッグなど、多くの安全装備がオプションとなっている。つまり、安全で便利なクルマが欲しければ、よりお金を出して選べという姿勢だ。
だが、本来、クルマは扱い方を間違えれば人を殺す商品。自動車メーカーは、こうした危険な商品を売っているのだから、歩行者やドライバーを事故から守れる装備が十分に安価になっている現在、自ら積極的に標準装備化し、事故の無い社会を目指す社会的責任がある。そういう観点からすると、先進予防安全装備であるホンダセンシングを全車標準装備化したステップワゴンはあるべき姿といえる。
セレナe-POWERなら選びべきはセーフティパックB
セレナe-POWERでは、セーフティパックBというオプションが設定されていて、これを選択すると、ホンダセンシングと以上の安全装備を得ることができる。
サイド&カーテンエアバッグはオプション装備できないものも
ただし、ホンダセンシングを全車に標準装備したステップワゴンもセレナe-POWERも、乗員を守るサイド&カーテンエアバッグに関しては消極的。標準装備化が当然なのだが、オプションでも選択できないグレードがあるのは物足りない点だ。
日産のアラウンドビューモニターは移動物検知機能付
ミニバンはボディサイズが大きいので、死角も大きい。両車ともカメラを使い車両を俯瞰から見た映像に変換し、車両周辺に障害物を確認できる機能などがある。こうした装備は小さな子供と接触したりするリスクを回避できるので積極的に選びたいオプション。日産のインテリジェント アラウンドビューモニターは、移動物検知機能付なので、より安全性が高い。
インテリジェント ルームミラーは3列目シートが塞がっていても視界を確保
また、セレナe-POWERには、インテリジェント ルームミラーがオプションで設定されている。3列目シートに乗員を乗せた状態だと、ルームミラーによる視界が遮られる。インテリジェント ルームミラーは、カメラで後方の映像をルームミラーに映すことができ、よりクリアな視界が得られる。夜間の視認性も良好で、より安全なドライブができる。
セレナe-POWER
ステップワゴンスパーダ ハイブリッド
7. 走行性能の比較
どちらのモデルも基本的にモーターで走行する。そのため、走りの力強さという面では、ほぼモーター出力で決まる。セレナe-POWERのモーターは、136ps&320Nm。ステップワゴン スパーダ ハイブリッドは、184ps&315Nmとなっている。最高出力の差は大きく、ステップワゴン スパーダ ハイブリッドの方が、明確に力強く感じる。こうした傾向は、低速から高速までステップワゴン スパーダ ハイブリッドが上回る。力強さという点で選ぶならステップワゴン スパーダ ハイブリッドということになる。
セレナe-POWER
だからと言って、セレナe-POWERが力不足ということではない。セレナe-POWERも320Nmという自然吸気V6 3.0Lガソリンエンジンクラスの大トルクを誇る。そのため、2.0Lのガソリン車よりは、圧倒的に力強い。アクセルを踏んだ瞬間にグイっと力強くクルマを前に進めるレスポンスの良さと力強さは十分なものがある。
また、セレナe-POWERは、協調回生ブレーキを持たない代わりに、ステップワゴン スパーダ ハイブリッドには無いe-POWER Driveが用意されている。アクセルを戻すと回生ブレーキによる強力な回生ブレーキが働く。この回生ブレーキを上手く制御して、アクセル操作ひとつで発進から停止ができるのだ。アクセルとブレーキを踏み換える回数が大幅に減るので、ドライバーの疲労も軽減できる。
ステップワゴンスパーダ ハイブリッド
カーブなどでの安定性などは、ステップワゴンがやや勝ると言った印象。ステップワゴンは、低床フロアをアピールしてきたモデル。床が低くて乗り降りがしやすいというだけでなく、低床とすることで低重心化も図られている。とくに、5ナンバーミニバンのように横幅が狭く背の高いモデルは、物理的に非常に不安定になる。低重心化することで、そうした不安定さを少しでも解消している。
また、おすすめグレードには、ややスポーティな味付けが施された専用サスペンションや、ボディの歪みや微振動などを減衰させるパフォーマンスダンパーが装備されている。そのため、より高いレベルの乗り心地と操縦安定性を誇る。少しでも走りを楽しみたいというのであれば、ステップワゴンのおすすめグレードがよい。
8. リセールバリューの比較
5ナンバーミニバンは、新車での人気だけでなく中古車でも人気が高いクラスなので、リセールバリューは高い。両車ともほぼ互角といったレベルだ。ただし、両車とも条件が付く。
セレナの場合は、ハイウェイスターであること。ステップワゴンなら、スパーダであることが条件になる。ハイウェイスターとスパーダの2グレードは、専用エアロパーツなどでスポーティな仕様になっている。人気の中心はこの2グレードなので、それ以外を選択した場合、リセールバリューはかなり低くなると思ったほうがよい。
リセールバリューが高い=中古車価格も高い
リセールバリューが高いということは、短期での乗り換えに有利ということになる。残価設定ローンの残価率も高めになるので買いやすい。
また、リセールバリューが高いと中古車価格も高くなる。ただ、買うときは高くても売る時も高いのでデメリットはそれほどない。
セレナe-POWERは登録済み未使用車がまだ少ない
セレナe-POWERは、まだデビュー直後ということで登録済み未使用車は少ないので選びにくい。
ステップワゴンは登録済み未使用車が流通し始めてきた
ステップワゴンは徐々に未使用車が流通し始めているので、こうしたモデルを選ぶと新車より安価に手に入れることができる。
9. 今のクルマを高く売る方法
クルマは高価な買い物。なので、新車値引き交渉は重要。ただ、値引き交渉だけでなく下取り車の売却も非常に重要だ。新車価格は一定だが、下取り車の価格は水物。売却する先で大きく変わる。その明確な例が、多くの買取り店があること。端的に言えば、ディーラーの下取りより買取り店の方が高価に買取れるから存在しているのだ。
必ず一度は買取店で査定をすること
ディーラー下取りと買取りの差は、こちらも水物なのだが、単に楽だからと下取りに出してしまうと、せっかくの引き出した新車値引き分が水の泡となる。そのために、必ず買取り店で一度は査定しておきたい。この買取り店での査定金額が、下取り車の目安となる。
買取り店での価格とディーラーでの下取り価格を比べ、最終的に最も高いところで売却すればいい。時間があれば、複数の買取り店で査定するのもいい。競合させることで、さらに高値で買取ってもらえる。
個人間売買という手もアリ
また、時間があり手間をかけることを惜しまないのであれば、個人間売買もおすすめだ。ただ、個人間売買はお金や書類、クルマのやり取りで大きなリスクが存在する。純粋な個人間売買は、よほどクルマに詳しくなければ手を出さないほうが無難。最近では、こうした個人間売買でのリスクを回避できるサイトが存在する。
個人間売買で起きがちなリスクを回避する方法
例えば中古車大手のガリバーが開設しているクルマの個人間売買専門サイト「ガリバーフリマ」。ここでは、ガリバーによる車両の客観的な査定。そして、代金の回収や名義変更を代行してくれる。個人売買のお得さは残しつつ、不安やトラブルを解消してくれるサービスだ。多少の手数料は取られるものの、リスクや手間が省けることを考えるとメリットの方が大きいので、活用してみるのも良いだろう。
まとめ・総合評価
セレナe-POWERは、完全なシリーズハイブリッドでモーター駆動のみ。対して、ステップワゴン スパーダ ハイブリッドも、通常はモーター駆動。高速域のみ一部エンジン直結駆動。両車共に、基本モーター駆動によりレスポンスのよい力強い走りが魅力だ。
ただ、同じモーター駆動系5ナンバーミニバンと言っても、微妙にハイブリッドシステムなどが異なり、また装備類も違う。そのため、購入時には自分がどんな使い方をしたいのか? どんな使い方をしているのか? を、明確にしておくといい。
例えば、細かい装備や使い勝手は気にしない。とにかくパワフルで走りを楽しみたいのならステップワゴン スパーダ ハイブリットになる。
また、街中中心で使うので街中での燃費を重視、子供たちが後席でゲームをするのでUSB電源が欲しい、ナビ画面は大きい方がいいなどであればセレナe-POWERになる。
両車とも、激戦カテゴリーで磨き抜かれた車種ということもあり、使い勝手や走行性能、燃費など非常に高いレベルにある。どっちを選んでも十分に満足できる仕上がりだが、使い方を明確にすることで、より自分に合ったモデルを選ぶことができる。
セレナ e-POWER
ステップワゴンスパーダ ハイブリッド
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日産 セレナe-POWER
ホンダ ステップワゴンスパーダ ハイブリッド
セレナのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和4年12月(2022年12月)〜現在
- 新車時価格
- 276.9万円〜479.8万円
セレナの在庫が現在805件あります
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