新世代クリーンディーゼルエンジンを搭載した320d Mスポーツをベースに専用装備をプラスした限定車Celebration Edition “Style Edge”登場


BMW3シリーズBMWは、「3シリーズセダン/ツーリングCelebration Edition “Style Edge”(セレブレーション・エディション・スタイル・エッジ)」の発売を開始した。この限定車は、創立100周年を記念した第3弾モデル。ワゴンとセダンそれぞれ200台、全国合計400台の限定車だ。

この限定車は、2016年5月に発売された新世代2.0Lクリーンディーゼルエンジンを搭載したBMW320dをベースにしている。新世代クリーンディーゼルエンジンは、アルミニウム合金製クランク・ケースやシンプルな構造の排出ガス処理技術などによって、従来の鋳鉄製ディーゼルエンジンと比べると、大幅な軽量化を実現。この新エンジンにより、車両重量をガソリン・モデルと同等とすることで燃費の向上だけでなく、軽快な走りにも貢献している。

軽量化されただけでなく、パワーアップしながら同時に燃費も向上させている。従来モデルから最高出力6psアップの190ps/4,000rpm、最大トルクは20Nmアップの400Nm/1,750-2,500rpmを実現。燃費は約10%向上の21.4km/Lとなった。この燃費値は、クラストップレベル。エンジンのフィーリングも向上していて、とてもスムースになった。騒音レベルも下がり、ガソリン車との区別がつかないほどだ。

<関連記事>
高級セダン オススメランキング 2016冬

BMW3シリーズこの新世代クリーンディーゼルエンジンへのチェンジに伴い、一部安全装備も変更された。ほぼ全モデルに、新たに「レーンチェンジウォーニング」を標準装備化。ドライバーから死角になる自車の左右後方を走行する車両や、追い越し車線から急接近してくる車両をドライバーに警告することで、安全な車線変更をサポートする。それほど、先進的な装備ではないが、車線変更時など運転が苦手な女性や、視界が狭くなった高齢者などがより安心してクルマに乗ることができる装備。安全性を高めるうえで頼りになる。

この新BMW320dをベースに設定されたのが「Celebration Edition “Style Edge”」だ。ベースグレードは、専用エアロやサスペンションが装備されたBMW320d Mスポーツだ。

まず、エクステリアは、Style Edge専用の力強いスポーク・デザインにグレー塗装を施した18インチMライト・アロイ・ホイールがセットされた。それに加え、BMW M Performanceブラック・キドニー・グリルを特別装備される。全体に精悍さが増し、元々やや睨みの効いたフェイスデザインをもつ3シリーズが、ちょい悪な雰囲気になった。ブラック・キドニー・グリルは、色が違う程度とはいえ、ひと目でStyle Edgeと分かるポイントだ。

BMW3シリーズインテリアは、ピアノの製作工程と同様なピアノ・ラッカー技術を利用し製造される高品質なBMW Individualピアノ・フィニッシュ・ブラック・トリムにパール・グロス・クローム・ハイライトを組み合わせたインテリア・トリムが採用された。艶があり深みのブラックのカラーは、スポーティさの中に高級感をプラスしている。そして、ブラックのSensatecレザー・シート(合成皮革)とBMW M Performanceステンレス・スチール・ペダル/フットレストといった特別装備品を採用。スポーティさと高級感をあわせもったインテリアに仕上がっている。

限定車Style Edgeの価格は577万円(セダン)。ベース車の320d Mスポーツと比べると、20万円高になっている。600万円に近い価格設定のクルマなので、価格アップ率という視点ではそれほど大きくない。そのため、比較的選びやすいというのもポイントだ。ただ、プラス装備された内容は、価格アップ相当で、お買い得な特別仕様車ではない。100周年を祝う限定車というのであれば、装備を向上させながら価格を抑えるなどし、顧客に還元する部分もあってもいいだろう。また、もう少し限定車感が欲しい。100周年という大きな節目なので、シリアルナンバー入りのプレートを用意して100台限定にするとか、限定車ならではの特別感が少々足りないような気がする。

BMW320d/320dツーリングCelebration Edition “Style Edge”価格


・320d Celebration Edition“Style Edge”  5,770,000円
・320dツーリングCelebration Edition “Style Edge” 5,990,000円

BMW3シリーズを検討中なら在庫を見てみる


BMW3シリーズに乗り換えを検討しているなら!今の愛車の買取相場を調べる


執筆者プロフィール
クルマ評論家 CORISM代表
大岡 智彦 氏

CORISM(http://www.corism.com/)編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員。