トヨタ カローラフィールダーHYBRID G“+Red” トヨタ カローラフィールダーHYBRID G“+Red”

<フィールダーには「+Red(プラスレッド)」。アクシオには「W×B(ダブルバイビー)」。スポーティな特別仕様車が登場!

フィールダーHYBRID G“+Red” フィールダーHYBRID G“+Red”

トヨタは、カローラシリーズに2つの特別仕様車を設定し発売を開始した。ワゴンのフィールダーには、ハイブリッドG“+Red(プラスレッド)”、G“+Red”を設定。セダンのアクシオには、ハイブリッドG“W×B(ダブルバイビー)”、G“W×B”を設定した。

現行のトヨタ カローラシリーズは、2012年にフルモデルチェンジし11代目。初代カローラは1966年デビューと、トヨタ車の中では非常に歴史のあるモデルで、この時代から車名が残っているクルマは数少ない。

従来のカローラシリーズは、フルモデルチェンジの度にボディサイズを拡大してきた歴史がある。しかし、これ以上ボディサイズを拡大していくと、もはやカローラとはいえなくなる。そこで、現行のカローラは、全てを見直し日本の市場環境にベストフィットするコンパクト車を目指し開発され、ボディサイズをコンパクト化した。このコンパクト化は、歴代カローラ初となる。

その結果、かなり使いやすいクルマとなった。これは、カローラシリーズに乗る顧客の多くが高齢者であることも考慮してのことだ。そのため、最小回転半径を先代モデルより0.2m縮小し4.9mとしていたり、運転席からの死角を減らし、見切りの良さも向上させている。また、安全装備面では、トヨタ車では珍しくサイドエアバッグ&カーテンエアバッグが標準装備化されていた。

搭載されたエンジンは、当初1.3Lと1.5Lのガソリン車のみ。アイドリングストップはオプションという物足りない状態。その後、やや遅れてアクアと同様の1.5Lのハイブリッドシステムが搭載され、33.8㎞/Lという超低燃費を実現した。

そして、カローラシリーズは2015年に大きな転換を図った。デザインを大きく変貌させる大幅なマイナーチェンジが行われた。フロントフェイスは、シャープな造形のヘッドライトと、大きなグリルが組み合わされていて、従来のやや地味目のカローラから、ややスポーティで迫力のあるフロントフェイスになった。

こうしたデザイン変更には訳がある。カローラシリーズは、顧客の年齢層が非常に高い。このまま、少しでも若い世代を取り入れないと、いずれカローラシリーズの顧客がいずれいなくなるからだ。そこで、まずはデザインを若返りさせた。


トヨタ カローラアクシオHYBRID G “W×B” カローラアクシオHYBRID G “W×B”

安全装備面で、大きく出遅れていたトヨタだが、ここでようやく自動ブレーキ系の安全装備トヨタ セーフティセンスCが用意された。しかし、困ったことに大幅に遅れていたのに、歩行者検知式の自動ブレーキではないのだ。また、せめて標準化してくれればよかったのだが、一部はオプション設定という物足りない状況。これでは、せっかく高齢な顧客層のために扱いやすいクルマとして仕上げたのに残念な結果となった。

世の中では、高齢者による事故が多発している。これは、高齢化社会となる以上、仕方のない部分もある。しかし、今ではそうした事故を防ぐための技術がある、自動ブレーキがそうだ。とくに、高齢のドライバーが多いカローラシリーズは、こうした事故を未然に防ぐ意味で、自動ブレーキの標準装備化はとても重要。歩行者検知式の自動ブレーキではないにせよ、せめて標準装備化が求められる。より若い顧客層を取り込むことも良いが、社会的にも交通事故死を減らすという社会貢献という意味でも自動ブレーキの標準装備化は必要だ。

特別仕様車カローラ フィールダー ハイブリッドG“+Red(プラスレッド)”、G“+Red”には、内外装の各所に「赤」を挿すことで、スポーティかつおしゃれなデザインとし若々しさを表現している。また、スマートエントリー&スタートシステムを特別装備するなど、機能も充実させた。ブラック&レッドといった配色で、古典的なデザインテイストではあるものの、やはりスポーティな印象があり若々しさもある。

カローラ アクシオ ハイブリッドG“W×B(ダブルバイビー)”、G“W×B”は、内外装にカローラフィールダーで人気のW×B(ダブルバイビー)仕様をアクシオに流用。「黒」を基調に「白」を挿し色としたスタイリッシュな“W×B”専用意匠としている。こちらも、スマートエントリー&スタートシステムを特別装備した。

さらに、フロントアッパーグリルをスモーク塗装とメッキ加飾を施し、フロントロアグリルをドットパターン(メッキ加飾)としたほか、Bi-Beam LED+LEDクリアランスランプ(ブラックエクステション)のヘッドランプや16インチのタイヤ&アルミホイール(4WDは15インチ)を特別装備した。

アクシオは、セダンモデルということもあり、なかなか若年層を取り込みにくい。スポーティさをアピールすることで、少しでも年齢層の低い顧客にリーチするための仕様ともいえる。さすがのトヨタも20歳代や30歳代に売ろうとしているのではなく、狙いはあくまで中高年。上手くいけば40歳代、本命は50歳代といったところだろう。この特別仕様車は、装備も充実しているのでマークXやクラウンといった上級モデルからのダウンサイザーの受け皿にもなるだろう。

トヨタ カローラアクシオHYBRID G “W×B” カローラアクシオHYBRID G “W×B”

価格は、カローラフィールダー ハイブリッドG“+Red”で2,413,309円。プリウスのエントリグレードが購入できるなかなか高価な価格帯に入っている。価格差は、ベース車のGに対して約11万円高価な設定。プラスされた装備をみると、ややお買い得な価格設定だ。

また、カローラアクシオ ハイブリッドG“W×B”の価格は2,383,855円。ベース車のGに対しては、約18万円も高価な設定だ。しかし高価な分だけ、装備はかなり充実している。追加装備や専用装備分をを考えると、こちらもなかなかお買い得な仕様となっている。

今回の特別仕様車は、どちらもガソリン車が用意されている。しかし、おすすめはやはりハイブリッド車。ハイブリッド車との価格差は大きいが、短中期での乗り換えなら、ハイブリッド車はリセールバリューも高いので有利になる。また、エコカー減税のメリットも大きいので、価格差は少し縮まるからだ。

トヨタ カローラ フィールダー/カローラ アクシオ特別仕様車価格

・カローラフィールダー 特別仕様車G“+Red”:2NR-FKE(1.5L) FF 2,053,963円
・カローラフィールダー 特別仕様車G“+Red”:1NZ-FE(1.5L) 4WD 2,195,345円
・カローラフィールダー 特別仕様車 HYBRID G“+Red”:FF 2,413,309円
・カローラアクシオ 特別仕様車G“W×B”:2NR-FKE(1.5L) FF 1,990,145円
・カローラアクシオ 特別仕様車G“W×B”:1NZ-FE(1.5L) 4WD 2,131,527円
・カローラアクシオ 特別仕様車HYBRID G “W×B”:FF 2,383,855円